「日本侠客伝」(その6) [映画(邦画)]
今回は、1966年9月に劇場公開されたシリーズ第5作についてです。
シリーズ第5作「日本侠客伝 雷門の決斗」(1966年)
作品データを記しておくと、1966年の東映作品で、時間は94分、監督はマキノ雅弘、脚本は野上竜雄、撮影は山岸長樹、美術は川島泰三、音楽は斎藤一郎である。そして出演は、高倉健、藤純子、島田正吾、村田英雄、待田京介、藤山寛美、長門裕之、水島道太郎、ロミ山田、新城みち子、宮城千賀子、天津敏、井上昭文、内田朝雄、国一太郎、川浪公次郎、脇中昭夫、名護屋一、岩尾正隆、相原昇、佐々木松之丞、大河内広太郎、大城泰、佐藤綾子、小島恵子、坂東京三郎、前川良三、矢奈木邦二郎、沢彰謙、熊谷武、波多野博、山下義明、村田天作、丘路千、北川俊男、丸平峰子、藤川弘、野村鬼笑、波千鶴、中山栄子、高見理加、たちである。
浅草の興業街では、やくざの聖天一家と観音一家が対立して、ことある毎に事件となっていたが、今では聖天一家の平松源之助が堅気となり、平松興業をおこし、朝日座を中心に芝居を打っていて、様子が変わっていた。そんな中、観音一家が人気のある朝日座乗っとりを企み、源之助に横槍を入れてきた。そんな時に、船乗りになっている源之助の息子・信太郎が久しぶりに帰って来くる。信太郎には、楽屋番をしながら源之助を陰から支えている老侠客・中川喜三郎の娘・千沙子といい仲になっていた。で、信太郎を歓迎する宴がその夜行われるが、源之助は観音一家に朝日座を明け渡すと自殺してしまった。信太郎が平松興業の二代目を継ぐことになって新たな船出をしようとするが、以後、観音一家の妨害は激しくなる。大正館が初日の興行にこぎつけるも、あっさりと潰されてしまう。喜三郎の助言で、日本一の浪曲師と言われる梅芳を動かすことに成功し、その興行の準備が進められる。しかし大正館は、観音一家の横槍が入って喧嘩沙汰となり、一ヶ月の営業停止処分を受けることになってしまう。更に、興行が出来ないことから、梅芳の所属する大浜興業から違約金を請求される。平松興業の正一、弁吉、栄作たちも金の工面に奔走するが、金は出来なかった。そんな時、亡き源之助の客分・銀次が、観音一家の噂を耳にしたと言って、旅から戻ってくる。銀次は彼に惚れぬいていた女剣戟一座の座長・歌江に別れを告げると、喜三郎と共に観音一家に殴り込み、代貸の青木を倒すも、警察に逮捕され、喜三郎は観音一家親分・風間の拳銃に倒れた。信太郎は、最後の挑戦として「大震災復興三周年記念興業」を開くが、またも観音一家に邪魔される。そして、もはやこれまでと覚悟を決めると、形見の拳銃を懐にしまって弁吉と出かけ、殴り込んだ。
お馴染みの展開で進んでいくが、小屋での興行の所で、興行の舞台裏などに触れていて、ちょっとした面白い所を見られることになる。業界独特のルールなども出てくるので、任侠映画とは別の部分で面白い所もある。そういう所にも注目して鑑賞すると宜しいかと...
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