杏里『杏里-apricot jam-』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のアルバムは1978年11月に発表された彼女の1st.アルバムである。(デビュー・シングルから約2週間遅れでのリリースであった。)尾崎亜美による『オリビアを聴きながら』のオリジナル・シンガーである彼女の記念すべきアルバムである。
収録曲は全10曲であったが、現在ではボーナス・トラック1曲が追加された全11曲となっている。収録曲は以下の通りである。『オリビアを聴きながら』『ラプソディー』『そぞろ寒』『西日うすれて』『So Long』『Flying 午前10時発』『中国人形』『キーワードを探せ』『Blue City』『フェイド・アウト』。(以下、ボーナス・トラック)『遠い日のイマージュ』。
この中からシングル・カットされたのは、デビュー・シングルであり、現在ではスタンダード・ナンバーとなって多くのシンガーがカヴァーしている名曲『オリビアを聴きながら』である。オリコンでは最高位65位を記録しているが、チャート順位以上に知名度の高い曲となって知られている。(ロング・ヒットとなったため、ピークは低いが、ヒットの規模としてはそれなりのものということである。)
お薦め曲は、彼女の代表曲の一つになっている『オリビアを聴きながら』、そして『ラプソディー』『So Long』『中国人形』という所をピックアップしておく。
名曲『オリビアを聴きながら』はゆっくりとしたバラード・ナンバーであるため、デビュー・アルバムとしては地味な印象となっているが、粒ぞろいの佳曲が集まっているアルバムである。派手な所は無く、控えめと言うことが出来るが、各曲のクオリティは高く、アイドル歌手とは一線を引くアーティスト性の高いアルバムである。
彼女の代表曲『オリビアを聴きながら』が収録されているアルバムであるものの、彼女は初期はヒットに恵まれなかったこともあって、彼女のアルバムを聴く場合は、他のヒット曲も収録されているベスト盤の方に走ってしまうことが多いが、やはり彼女のスタートである本アルバムはじっくりと聴いておきたい所である。ヒットに恵まれなかったこともあって、忘れられているアルバムであるが、内容の方はしっかりとしているだけに、再評価されるべきアルバムの一つですね。
コメント 0