井上陽水『氷の世界』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のアルバムは1973年12月に発表された彼の3枚目のスタジオ・アルバムであり、かつ、日本の音楽史に残るビッグ・ヒットになったアルバムである。(日本で発売されたアルバムで、初めて100万枚を超える売り上げを記録したアルバムとなった。)また、オリコンで1位を記録しているが、5度の1位返り咲きを果たしているため、単なる1位獲得アルバムとは違って、本当に超大ヒットとなったアルバムであることが分かるところである。
収録曲は以下の全13曲である。『あかずの踏切り』『はじまり』『帰れない二人』『チエちゃん』『氷の世界』『白い一日』『自己嫌悪』『心もよう』『待ちぼうけ』『桜三月散歩道』『Fun』『小春おばさん』『おやすみ』。
この中からは『心もよう』がシングルとしてリリースされているが、アルバム・リリースよりも2ヶ月半ほど先にリリースされた。また、B面曲は『帰れない二人』であった。そしてこの曲は、彼のシングルとしては初めて、オリコンのTOP 10内に入り、最高位7位を記録している。(前曲の『夢の中へ』も大ヒットしているが、オリコンでは17位であった。)
お薦め曲は、彼の代表曲になっている『心もよう』、アルバム・タイトル・ナンバーでもある『氷の世界』、更に『はじまり』『白い一日』『待ちぼうけ』『桜三月散歩道』という所をピックアップしておく。
本アルバムは、日本で初めて、セールスが100万枚を突破したアルバムということで有名であり、それだけの内容のあるものである。また、高中正義や細野晴臣が参加している曲があったり、忌野清志郎との共作曲があったりというように、現在ではとてつもない顔合わせが実現している所も魅力の一つである。また、カヴァーされている曲も多数ある。
現在では、本アルバムのセールスを凌いでいるアルバムは多数存在しているが、当時と現在とでは、物価水準などの要素、音楽を再生するための装置に関する経済的な側面までを含めて、大きな開きがあるため、数字的な価値、その重みは全く違っているのは言うまでも無い。ということで、本アルバムは歴史に残る偉業を達成したアルバムであるだけに、色んな意味で聴いておくべきアルバムである。
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