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「COUNTDOWN」 [映画(洋画)]

表題の作品は1968年のアメリカ映画「宇宙大征服」である。日本での劇場公開は1969年1月であった。第2次大戦中は航空パイロットであり、作家に転身したH・サールズのベストセラー小説の映画化作品である。'60年代の米ソの熾烈な宇宙開発競争という時代を上手く描いているSF作品である。

作品データを記しておくと、時間は102分、原作はハンク・サールズ、監督はロバート・アルトマン、脚本はロリング・マンデル、撮影はウィリアム・W・スペンサー、音楽はレナード・ローゼンマンである。そして出演は、ジェームズ・カーン、ジョアンナ・ムーア、ロバート・デュヴァル、バーバラ・バクスレー、チャールズ・エイドマン、スティーヴ・イーナット、マイケル・マーフィ、テッド・ナイト、ステファン・コイト、ジョン・ライナー、たちである。

アメリカの宇宙飛行士のチャイズ、リー、リックの3人は、宇宙飛行のテストの途中であったが、上司・ロスの命令で急遽中止となった。それは、ソ連が有人宇宙船を月に向けて打ち上げたためだった。ソ連に開発で後れを取っていたアメリカは、対抗上、テストをしているという余裕はなく、国の威信を賭けて、打ち上げを行うことにした。が、アポロの発射計画は時間的にもかなり先だった。ということで、旧式のマーキュリー・カプセルに、ありあわせの着陸装備を取り付け、それで有人宇宙船の打ち上げを行うことになった。そして飛行士にはチャイズが選ばれた。そんなチャイズは有頂天になるが、リーと彼の妻・ミッキーが、「月は危険、空気も無く着陸も難しい、マーキュリーでは地球に戻れないかもしれない」というような忠告をした。計画は突貫作業で進められ、打ち上げの1週間前に、食料、酸素、その他の必需品を積んだシェルターが月に向かって打ち上げられた。それはチャイズが1年間は月で生きられるのに十分な物資であった。で、食糧が尽きるまでにアポロが月に来れば、それに乗って地球へ帰れるというものだった。しかし、大統領が、軍だけがこの計画を推進することに反対ため、計画が変更された。宇宙船に乗り込むのはチャイズではなくリーに変更された。チャイズはやけ酒に浸り、リーを憎むようになり、リーの訓練の妨害までもするようになった。しかし、アメリカの威信を賭けた計画を止めることはできず、リーは予定通り打ち上げられた。そして、無事に月に到着した。しかし、シェルターは発見できなかった。その変わりというのは何だが、その付近には、ソ連が打ち上げたボストークの残骸があて、調べるとその中でソ連の宇宙飛行士は全員死んでいた。で、リーはアメリカ国旗を出し、月の表面に打ち立て、後はアポロ計画に則って、アポロが彼を迎えに来るのを待つだけとなった。

米ソの宇宙開発競争は、当時はソ連が先行していて、アメリカはそれを追いかける立場であったという、当時の時代背景を理解していると、本作がSFドラマとしてだけで無く、シニカルにも感じられる所が出てきて、より深く楽しめることになる。

人間描写など、ドラマとしてもなかなか見応えのある作品であるのだが、DVD化されていないのが残念なところである。(かつてはLDでリリースされていたのですが...)

 

↓輸入版のDVD(リージョンコード「1」)とビデオです。

Countdown [DVD] [Import]

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  • 出版社/メーカー:
  • メディア: DVD-R

Countdown [VHS] [Import]

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  • 出版社/メーカー: Warner Studios
  • メディア: VHS

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