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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その259) [ケータイ刑事]

今回のテーマは「偽装誘拐・その2」です。(「その219」の続編ということです。尚、「007」はその時と同じ物語となりますが「ケータイ刑事」は別の物語です。)で、取り上げる物語は、「ケータイ刑事」からは「・2nd.3話」、「007」からは「ワールド・イズ・ノット・イナフ」です。

ケータイ刑事」:「・2nd.3話」。「瞬間移動した死体 ~元人気女優誘拐事件」という物語。若尾文子をネタにした物語であって、若尾文子主演の名作と呼ばれる1966年の映画「赤い天使」(増村保造監督)をネタにしているなど、「ケータイ刑事」がパロディとして取り上げる作品としては珍しく、'60年代を取り上げていた物語である。その一方で、21世紀ならではの文明の利器をトリックに使うなど、新旧のネタを上手く絡めた物語でした。

高村さんの青春時代のアイドルだった女優の若尾早子(わかお・はやこ)が誘拐された。で、納代金の受け渡しのために現場に向かった。で、若尾のマネージャー・川津隆介(かわづ・りゅうすけ。この名前は、もちろん俳優の川津祐介をネタにしているが、彼も「赤い天使」に出演している。)と打合せ、ちゃんと高村さんが身代金を指定場所に持っていった。が、そこには白いシーツをかぶせられ、猿ぐつわをはめられ、ロープで縛られていた若尾早子がいて、犯人は居なかった。で、高村さんは早子の姿を見ると「おおっ!」と仕事を忘れて一ファンに戻っていて、ちゃんが早子の猿ぐつわとロープを解いて、無事に早子を保護し、早子本人を確認した。早子は「犯人は黒ずくめの中年の男でした」と証言した。更に、ちゃんたちがいる隣のマンションの一室で、ある男が長髪の男に襲われているのに気づいた早子が「犯人です」と叫び、そのマンションに向かった3人。そのマンションは早子のマンションでもあり、事件のあった部屋は早子の部屋であった。で、急いで自宅に戻った早子。が、そこには事件の痕跡は何もなかった。

翌日、マンションの側を流れる赤坂川の川岸で、早子の恋人である俳優の船越誠二の死体が発見され、死亡推定時刻が、昨日、早子が男が襲われているのを見た時間と一致していた。ということで、「死体が瞬間移動した?」とちゃん。

更に、柴田さんが、黒ずくめの長髪の男が、胸にナイフが刺さった状態で死んでいるのを発見した。その男は船越を襲った男であって、川津によると、ストーカーだった。そして、ナイフの刃形は船越の首の裂傷と一致したことで、同じ凶器を使った事件ということになった。高村さんは、「ストーカーが嫉妬のあまり恋人を殺害、自らも命を絶った」と考えたが、ちゃんは「若尾さんに恋人殺しを見せつける狂言誘拐だった」と考えていた。しかし、死体移動のトリックが分からないでいた。

やがて、早子の部屋は502号室で、その真下にある402号室は「若尾早子事務所」であることが分かる。そして色々と早子と話している内に、早子の部屋にはホームシアターの装置があること、恋人・船越が死んだ直後から、早子が船越と関係ある写真などを処分していたことなどから、ちゃんの早子に対する疑問がより大きくなり、事務所の402号室に移動して、2つの部屋が同じ造りであること、そしてハイテク・ガラスである「瞬間調光ガラス」とプロジェクターを使ったトリックを見破った。

早子が見たと行った殺人は402号室で起こったものであって、早子と川津が組んで行ったものだった。また、早子の誘拐は狂言であって、早子は被害者を演じたのだった。黒ずくめの服を着て長髪のカツラを着けた川津が船越を殺害したのは402号室だったが、その様子を502号室の窓ガラスにプロジェクターで映していたのだった。そして、川津が、早子たちが戻って来るよりも先に片付け、死体は地下駐車場から運び出したのだった。そしてストーカーを殺害して全ての罪をかぶせたのだった。早子は、もう一度脚光を浴びるために二人の人間を殺したのだった。

007」:「ワールド・イズ・ノット・イナフ」。1999年のシリーズ第19作であって、5代目ボンドの第3作である。また、1999年の作品であるが、20世紀最後の「007」作品となるということで、「今世紀最後の任務」という宣伝文句が使われていた。このため、第20作は2000年には公開されず、21世紀に突入した2001年以降になるということも明らかになった。ちなみに、当時は2年に1本のペースだったため、次は2001年になると思われていたのだが、第20作は記念作品と言うこともあり、しかもシリーズ40周年に合わせる形で、2002年の公開になった。

イギリスの実業家・ロバート・キング卿の娘・エレクトラ・キングは、かつて、テロリストのレナードに誘拐されたことがあった。その時、父・キング卿は身代金の500万ドルを支払うことを躊躇した。更にMI-6の救出作戦も失敗して、彼女が自ら脱出したという過去を持っていた。そう言うことから、父を憎み、またMI-6のことを全く信用していなかった。そんなエレクトラは、自分を誘拐したレナードと関係を持つようになっていて、ある壮大な計画を立て、自分が誘拐されたのを利用して、レナードと組み、誘拐を偽装誘拐に変えてその計画を進めていく。

複雑な金銭の授受を経て、キング卿の元に支払った身代金である500万ドルが返って来ることになり、ボンドがビルバオでその金を受け取り、MI-6に持ち帰ってきた。そしてMI-6の本部でキング卿が受け取った。が、その金は特殊な仕掛けがしてあって、キング卿はMI-6の本部で爆死してしまった。ボンドも気づいたのが遅く、防ぐことが出来なかった。

父の死によって、エレクトラは父の事業を引き継ぎ、進めていた石油パイプラインの建設事業を計画を変更せずに進めていく。が、表向きの受けが良いように、部分的には設置計画の変更交渉も行い、悲劇のヒロインが父の事業を継いだという好印象を与える振る舞いをしていた。そして、彼女は、再びテロリストに狙われているように仕組み、MI-6から自分に護衛が付くことを分かった上で、ボンドが護衛にやってくると、それを利用することにした。で、再びレナードが自分を狙っているように思わせ、身代金をキング卿に支払わないように助言したMを殺害するという復讐計画を進めていく。

更にレナードは、核弾頭を強奪し、それでエレクトラが進めているパイプラインを破壊するという計画を進めていた。エレクトラは、Mに自分の側に来るように頼み、その依頼を受けてMはエレクトラの側にやってきたが、これはエレクトラの計算通りだった。

ボンドはパイプラインの爆破を止める任務で、核弾頭を追っていた。が、エレクトラの計画は更にその上を行っていて、核弾頭でイスタンブールを壊滅させ、西側に供給する石油を全て自分のパイプラインで供給して独占することを企んでいた。

ボンドが核弾頭を追っていく中、パイプラインの司令室でエレクトラが正体を現して、Mを拉致し、イスタンブールの隠れ家・乙女の塔に入り、Mを監禁した。また、レナードは奪った核弾頭を原子力潜水艦に装填し、それを爆発させようと、計画は着実に進んでいた。

Mが拉致されたことを知ったボンドはエレクトラを追い、イスタンブールの乙女の塔に辿り着くが、エレクトラの前に、ボンドは捕まり、古代の拷問器でボンドをいたぶるエレクトラ。が、ボンドの救出にやってきたズコフスキーの一発の銃弾がボンドを救い、ボンドは拷問器から脱出できた。

エレクトラは武器を持たずに乙女の塔の最上階に向かい、追ってきたボンドと対峙する。エレクトラは、ボンドが以前に抱いた女は撃てないと信じていて、ボンドを挑発し、レナードに最終命令を下すが、その瞬間、ボンドは全く躊躇することなくエレクトラを射殺した。これによって、自分が誘拐されたことを利用した偽装誘拐から始まる復讐劇と石油パイプラインを利用した独占事業計画の全ては潰えた。

その後、ボンドは核弾頭を積み、計画を進めていたレナードの乗った潜水艦を追い、レナードを倒し、エレクトラの全計画を潰した。

共通点は、偽装誘拐された女性の持った野望(「ケータイ刑事」ではもう一度脚光を浴びるため、「007」では父に対する復讐)のため誘拐を装った狂言誘拐を行いその時に男の共犯者がいることと、共犯者は女のために色々と動いたということその事件に関係して人を殺していること、そして最終的には主人公(銭形/ボンド)に見破られて、野望は潰えたということである。

一方、相違点は「ケータイ刑事」では2人を殺しているが、「007」で殺したのは1人であったこと、「ケータイ刑事」では生きていて逮捕されたが、「007」では射殺されていること、そして、その計画に参加したした人物は「ケータイ刑事」ではマネージャーを含めて逮捕されたが生存しているが、「007」では偽装誘拐を考えた本人はボンドによって射殺されたのをはじめ、その計画に加わった人間は全て死んでいるということである。

次回も今回と同様に「ある物(できごと)」をテーマにして記す予定です。何が登場するのかはお楽しみに。

 

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