DAVID SYLVIAN『BRILLIANT TREES』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1984年に発表された彼の1st.ソロ・アルバムである。JAPANを解散してソロに転向した彼の最初のアルバムであるが、内容が濃く、彼のソロ・アルバムの中では最高傑作という声が多いアルバムでもある。本国イギリスでは最高位4位を記録する大ヒットになった。
収録曲は以下の全7曲である。『Pulling Punches』『The Ink In The Well』『Nostalgia』『Red Guitar』『Weathered Wall』『Backwaters』『Brilliant Trees』。
この中からシングル・カットされたのは3曲である。1st.シングルの『Red Guitar』はイギリスで最高位17位を記録するヒットになっている。また、2nd.シングルは『The Ink In The Well』、3rd.シングルは『Pulling Punches』であった。
お薦め曲は彼の代表曲である『Red Guitar』、シングル曲の『Pulling Punches』、アルバム・タイトル・ナンバーで8分半を越える大作である『Brilliant Trees』、そして『Nostalgia』をピックアップしておく。
尚、曲数は7曲と少ないが、時間は40分弱ということで、標準的な時間である。(1曲あたりの時間が長く、最も短い曲でも4分半で、5分を超える曲が過半数を超えている。)
現在では「元JAPANの」という肩書きは彼には不要であるが、当時は「元JAPANの」という肩書きが幅を利かせていて、JAPANのサウンドの延長線上にあるものになると思われていたが、その期待を見事に裏切って、後の彼のスタイルであるアート・ロックを確立している。ここまで完成度の高いアルバムが届くとは思わなかっただけに、良い意味での期待の裏切りというのは、JAPANでやったこととは異なる次元に突入したことを示すものとなった。
また、ソングライターとしての才能の由地かなところも出していて、本アルバムは彼の新しい姿をとことん出しているアルバムとなった。
ということで、JAPANのサウンドを期待する方は、JAPANのアルバムを聴けば良いことであって、ソロとしての彼の出発に相応しい傑作アルバムとして、じっくりと堪能しましょう!
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