SSブログ

「CAMORRA」 [映画(洋画)]

表題の作品は1973年のイタリア映画「殺しのギャンブル」である。英語タイトルは「GANG WAR IN NAPLES」である。日本での劇場公開は1974年9月であった。ナポリを中心とする巨大な犯罪シンジケート・カモーラの中でのし上がっていく青年の姿を描いた犯罪サスペンスである。

作品データを記しておくと、時間は110分、監督と脚本はパスクァーレ・スクイティエリ、撮影はジュリオ・アルボニコ、音楽はマヌエル・デ・シーカである。そして出演は、ファビオ・テスティ、ジーン・セバーグ、レイモン・ペルグラン、シャルル・ヴァネル、たちである。

ナポリ近郊の貧民街・トライアーノで生まれ育った青年トニーノは、不良グループとの争いから傷害事件を起こし、2年の刑期に服していた。模範囚としての出所の日を待ち、あと数日で出所となるある夜、彼は監獄内で暗殺されそうになった老人を助け。老人はそのお礼とて30万リラという大金を受け取った。それから数日して彼は出所し、父、母、仲間たちに迎えられる。が、出所した彼を待っていたのは、不良グループ・バレリオの復讐だった。2年前の喧嘩の時に顔を傷つけられたバレリオは決闘を迫り、トニーノは男の意地から婚約者・アンナが止めるのもきかずら受けた。そして再びバレリオを叩きのめすした。そして、トニーノの強さは、ナポリ暗黒街のボス・カペチェの耳に届き、認められた。こうしてトニーノはナポリ暗黒組織・カモーラのボス・カペチェの元で働くことになった。すると、トニーノは野心を爆発させて組織の中でのし上がっていき、カペチェの情婦・ルイーズと組んで賭博を荒し廻り、あらゆるギャンブルで暴利を稼ぎ、顔役として知られていき、自らも大きな賭博場を持つことになった。そしてトニーノの暮らしぶりは派手に豪華になり、アンナは彼が遠いものに感じるようになっていく。そんなトニーノの前に現れたルイーズに、トニーノは溺れていく。一方、組織の中では殺しを命じられ、それを実行したトニーノの地位は揺るぎないものになり、彼には有力な政・財界人が近づいてくる。そんな輩に対して、巧みなギャンブルの手口で金を巻き上げていく。そして、破産状態となった議員はトニーノに、公団住宅建設計画を洩らし、新しい暴利をカモーラ組織と共有しようとして、トニーノに土地買収の協力を依頼する。が、カペチェはそれが成功すると、トニーノにボスの座を奪われると思い、トニーノに協力する素振りをして、トニーノを陥れる策略を打った。そして、カモーラの最高権力者・デ・リチスを消そうとして、その暗殺をトニーノに命じる。カプリ島で悠々自適の余生を送っているデ・リチスの元に向かったトニーノは、デ・リチスが服役中に命を救ってくれた礼に30万リラの金をくれたあの老人だとしる。また、デ・リチスは全てを見抜いていて、そのことをトニーノに告げた。トニーノは直ちにナポリに戻ったが、ルイーズは殺され、弟のルイヂノは誘拐されていて、彼は追い込まれていた。何とかシアンカの協力を得てカペチェを殺したが、警官隊に包囲されていて、降伏するしか道は残されていなかった...

(イタリアン)マフィアの中でのし上がっていくという物語は、'70'sまでにもいくつかの作品があってお馴染みのパターンとなっている。が、本作は、舞台となっているイタリア映画というところがポイントとなっていて、この点では珍しいといえる。(この点では、ハリウッド映画とは違った味わいがある。)

大河ドラマ的なストーリーは悪くないのだが、もう少し捻りが欲しかった所もある。ただ、本作は1973年の作品で、前年1972年の「ゴッドファーザー」、翌年1974年の「ゴッドファーザー PARTⅡ」の間の年に製作されたのは救いだったと言えますね。(同じ年、特に1974年に重なっていたら、完全に本作は忘れ去られたことでしょうし...)まあ、作品の生い立ちがちょっと変わっていると言うことで、チェックしておくというので宜しいかと...

 

殺しのギャンブル [DVD]

殺しのギャンブル [DVD]

  • 出版社/メーカー: メーカーオリジナル
  • メディア: DVD


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。