DEE CLARK『A HISTORY 1952-60』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは2011年4月にリリースされた彼の2枚組のベスト盤である。'50's初頭からR&Bシーンで活躍した彼であるが、そんな彼の主だった曲を年代順に収録した2枚組のベスト・アルバムである。また、DISC 1の頭からは、KOOL GENTS時代の楽曲が6曲、THE DELEGATES時代の楽曲が3曲収録されているため、アルバム・タイトルに嘘、偽りはないと言うことになる。ただ、彼は'60's以降もシンガーとして歌い続けているため、'61年の最初のシングルまで収録されているのだが、「ALL HISTORY」ではなく「A HISTORY」ということになっている。(但し、'64年以降はこれというヒット曲も生まれていないので、大勢に影響は無いですが...→強いて言うと、タイトルを「1952-63」として、あと3曲のシングルを追加収録すれば文句は無くなるのですけど...)
収録曲は、DISC 1が24曲、DISC 2が22曲である。DISC 1の収録曲は以下の通りである。『This Is The Night』『Do Ya Do』『You Know』『I Just Can't Help Myself』『Just Like A Fool』『Crazy Over You』『The Convention』『Mother's Son』『I'm Gonna Be Glad』(以下が彼のソロ名義である)『Gloria』『Kangaroo Hop』『24 Boyfriends』『Seven Nights』『Oh Little Girl』『Wondering』『Nobody But You』『When I Call On You』『Just Keep It Up』『Whispering Grass』『Hey Lttle Girl』『If It Wasn't For Love』『How About That』『Blues Get Off My Shoulder』『At My Front Door』。
DISC 2の収録曲は以下の通りである。『Cling A Ling』『You're Looking Good』『Because I Love You』『Your Friends』『Little Red Riding Hood』『Come To California』『Baby What Do You Want Me To Do』『Just Like A Fool』『What'd I Say』『I Can't Dream』『Lucky Me』『Count On Me』『Nature Boy』『They're Talkin'』『Senor Blues』『A Foggy Day In London Town』『You There』『Silently Loving You』『Moonlight In Vermont』『The Time Has Come』『Emma Jean』『I Love You Darling』。
特に、DISC 1の頭6曲のKOOL GENTS時代の楽曲、次の3曲がTHE DELEGATES時代の楽曲ということで、この部分が実に貴重である。R&Bだけでなく、ドゥーワップ、'50'sロックまでも楽しめるということになり、実に嬉しい所である。
先に少し記した様に、'61年から'63年にリリースしたシングル曲(『Raindrops』『I'm Going Back To School』『Crossfire Time』)が収録されていると、アメリカでの彼のヒット・シングルの全てが網羅できることになったので、この点だけが惜しいところである。(特に『Raindrops』は彼のシングルの中で最大のヒット(全米2位、唯一のTOP 10入りを果たした曲である。)になった曲である。)→KOOL GENTS時代、THE DELEGATES時代の楽曲という希少価値と、彼の最大のヒットシングルという看板が揃っていれば、商業的にも大きなセールスポイントになったでしょうに、それをトレードオフのようにしてしまったのは本当に残念...
が、貴重な楽曲が収録されていることを思うと、'50'sサウンドの歴史も知ることが出来るということから、悪くは無いベスト盤である。(ただ、「BEST」というのではなく「BETTER」というのが内容的には適切なんですが...)
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