石川セリ『ゴールデン☆ベスト 石川セリ シングルス・アンド・モア』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のアルバムは2003年にリリースされたベスト盤である。内容の濃いベスト盤のシリーズで、価格の方も低価格ということで知られている『ゴールデン☆ベスト』シリーズにユニバーサル・レコードが加わった時の目玉作品としてリリースされたベスト盤であり、その名に恥じないだけの内容のあるベスト盤である。(『ゴールデン☆ベスト』はほぼハズレの無いベスト盤のシリーズである。)'70'sにはいくつかのヒット曲を放ち、井上陽水夫人となった彼女であるが、キャリアを考えると、リリースされたシングルやアルバムは意外と少ない。が、粒ぞろいの秀曲が多く、後に多くのミュージシャンがカヴァーしている曲があるなど、有名な曲も多いシンガーでもある。本ベスト盤は、そんな彼女の主だった曲を集めたベスト盤であって、1枚ものでありながらも75分弱という時間的にも長く、内容のあるベスト盤となっている。
収録曲は以下の全20曲である。『いろ、なつ、ゆめ ~彩 夏 夢』『夢愛飼育論』『キ・サ・ラ恋人』『BOY』『ヘルミーネ』『真珠星(Pearl star)』『スノー・キャンドル』『ムーンライト・サーファー』『ミッドナイト・ラブ・コール』『ガラスの女』『うしろ姿』『ダンスはうまく踊れない』『気まぐれ』『朝焼けが消える前に』『フワフワ・WOW・WOW』『SEXY』『ひとり芝居』『遠い海の記憶』『海は女の涙』『八月の濡れた砂』。
ここには、彼女が発表した全てのシングルは収録されていない。(ポイントとなる曲はしっかりと収録されているのは言うまでも無い。)が、シングルB面曲であったり、アルバムの中のみの曲など、これぞという曲が収録されているため、本当に内容のある選曲になっている。また、年代順ではなく、年代の逆順という構成も面白い所である。
彼女のベスト盤はこれまでにもいくつかリリースされており、本ベスト盤のリリースの後にもいくつかリリースされている。が、「ベスト盤」として内容的にも満足できるものと言えば、やはり『ゴールデン☆ベスト』シリーズに含まれる本アルバムである。彼女の入門者向けでもあり、かつ、じっくりと聴きたいという方にもお奨めできるベスト盤である。
- アーティスト: 石川セリ,なかにし礼,井上陽水,荒井由実,みなみらんぼう,下田逸郎,松本隆,井上真介,村上透,かしぶち哲郎,吉岡オサム
- 出版社/メーカー: ユニバーサル インターナショナル
- 発売日: 2003/11/26
- メディア: CD
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