DENIECE WILLIAMS『LET'S HEAR IT FOR THE BOY』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1984年に発表された彼女の8枚目のスタジオ・アルバムである。アルバム・タイトル曲が映画「フットルース」に使用されて、そのサントラ盤の大ヒットもあって、同名シングル曲が全米No.1ヒット(彼女自身としては2曲目の善兵衛No.1ソングである。)になった彼女の最大のヒット・アルバムとなったアルバムである。チャート成績は、Billboardで最高位26位、(西)ドイツで59位、オランダで17位を記録している。
収録曲は以下の全10曲である。『Let's Hear It For The Boy』『I Want You』『Picking Up The Pieces』『Black Butterfly』『Next Love』『Haunting Me』『Don't Tell Me We Have Nothing』『Blind Dating』『Wrapped Up』『Whiter Than Snow』。
この中からシングル・カットされたのは3曲である。本アルバムからと言うよりも「FOOTLOOSE」のサントラ盤からのシングル・カットと言うことも出来る『Let's Hear It For The Boy』はBillboardで2週連続の1位を獲得し、1984年の年間シングル・チャートでは13位にランクインしている。また、カナダでも1位、イギリス、アイルランド、ニュージーランドで2位、豪州、ベルギーで3位、オランダで5位、(西)ドイツで10位、スイスで19位を記録する世界的ヒットになった。そして、2nd.シングルとしてリリースされた『Next Love』はBillboardで81位を記録、3rd.シングルの『Black Butterfly』はBillboardのHOT 100にはランクインせず、R&Bチャートで22位を記録している。
お薦め曲は、彼女の代表曲で明るく楽しいナンバーである『Let's Hear It For The Boy』、シングル曲の『Next Love』と『Black Butterfly』、更に『Picking Up The Pieces』と『Whiter Than Snow』をピックアップしておく。
'70's後半から活躍していて、1978年にはJOHNNY MATHISとのデュエットをした『Too Much, Too Little, Too Late』が全米No.1ヒットになっている彼女であり、R&B、ゴスペル系の歌を情感豊かに歌い、歌唱力があることは知られていたが、本アルバムは'80'sらしい明るく楽しいシンセサイザーを中心としたダンス・ポップという時代に乗ったサウンドになって、これまでの彼女の雰囲気を一新させている。また、当時はMTVが軌道に乗って大人気となり、映像と音楽の融合ということから、映画のサントラ盤が注目されて、その代表的なヒットとなった「フットルース」のサントラに参加して大ヒットになったが、結果的にはこれが彼女の最後の花火の様になってしまったのは残念である。(現在も現役であるが、ヒット曲が生まれていないのが現状である。)
尚、『Let's Hear It For The Boy』が全米No.1ヒットになったこともあって、彼女は('80'sでは)一発屋のように思われている所があるが、それは間違いであって、1978年にデュエットながら全米No.1ソングを生み、1曲のTOP 10ヒット曲、ぬ曲のTOP 40入りをしたシングルがある。
'80'sらしい明るく楽しいサウンドであるため、落ち込んでいるときに聴くと元気が出てくる桝理の様なアルバムでもあるだけに、お手元にどうぞ。(ただ、『Let's Hear It For The Boy』のためというのだったら、本アルバムよりも「FOOTLOOSE」のサントラ盤の方が良いかも...)
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