DONNIE IRIS『KING COOL』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1981年に発表された彼の2nd.アルバムである。'80'sに入ってからソロとして活動するようになった彼であるが、ソロとしてまずまずのヒットとなった前作に続いて、勢いのある内に発表したのが本アルバムである。前作には及ばなかったものの、それなりのヒットをしている。(シングル曲では、彼の最大のヒット・シングルが本アルバムから生まれている。)チャート成績は、Billboardで最高位84位を記録している。
収録曲は以下の全10曲である。『Sweet Merilee』『The Promise』『Pretender』『Love Is Like A Rock』『That's The Way Love Ought To Be』『My Girl』『Broken Promises』『King Cool』『Color Me Blue』『The Last To Know』。
この中からシングル・カットされたのは3曲である。1st.シングル『Sweet Merilee』はBillboardで最高位80位を記録し、2nd.シングルの『Love Is Like A Rock』は同37位、3rd.シングルの『My Girl』は同25位を記録して、彼のシングル曲では最大のヒットになった。
お薦め曲は、ヒット・シングルの『My Girl』『Love Is Like A Rock』『Sweet Merilee』と、アルバム・タイトル・ナンバーの『King Cool』、そして『Color Me Blue』をピックアップしておく。
当時のロックというと、ニューウェーブを中心とした新しいサウンドが次々と生まれてきており、しかもイギリス勢の活きの良さに完全に席巻されていたという時期である。(第二次ブリティッシュ・インヴェージョンの時であった。)それだけに、ちょっとやそっとの目新しいものでも、アメリカ勢にとっては隠れてしまうことが多かった時期でもある。そんななか、それなりのヒットを飛ばしているということは、それだけの魅力があったということである。
本アルバムの後は、ヒットに恵まれず、彼の目指したサウンドとは異なるロックが時代をリードしていくことになってしまうのだが、ある意味では面白い時代に時分のサウンドを貫いていたということにもなる。
大ブレイクという所には届いていないが、'80'sのアメリカン・ロックを語る上では、彼はメインには来ないものの、やはり触れておきたいミュージシャンの一人であるだけに、やはり、一度は聴いておくべきであり、彼を聴く場合は、前作と本作をお薦めです。(幸にも、前作と本作の「2 in 1」というアルバムがリリースされているので、お買い得ですね。)
Back on the Streets / King Cool
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: American Beat
- 発売日: 2009/03/17
- メディア: CD
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