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「若さま侍捕物帖」(その4) [映画(邦画)]

今回から、全10作が製作された東映の大川橋蔵主演について記していきます。今回は、その大川主演シリーズの第一作と第二作についてです。尚、この2本は1956年2月に同日公開となっていて、前後編の物語である。

東映・大川橋蔵主演シリーズ第1作若さま侍捕物手帖 地獄の皿屋敷
作品データを記しておくと、1956年の東映京都の作品であって、時間は52分、白黒作品である。原作は城昌幸、監督は深田金之助、脚本は村松道平と西条照太郎の2人、撮影は坪井誠、美術は吉村晟、音楽は小沢秀夫である。そして出演は、大川橋蔵、星美智子、長谷川裕見子、原健策、東宮秀樹、朝雲照代、横山エンタツ、星十郎、高松錦之助、有馬宏治、時田一男、円山栄子、水野浩、太田優子、加賀邦男、山口勇、清川荘司、東龍子、中村時十郎、山手弘、吉本清子、原京市、国一太郎、中野市女蔵、矢奈木邦二郎、浅野光男、人見寛、品治京子、熊谷武、たちである。

質屋の布袋屋が2日続けて賊に襲われたということで、若さまは袋屋張り込んだ。若さまの目論んだ通り、その晩も宗十郎頭巾の曲者が押し入った。すかさず黒装束の一団が賊を囲みも斬り合いになるが、その隙に宗十郎頭巾の曲者は何処かに姿を消してしまった。若さまは、布袋屋の息子・治助から、これまでの事件のあらましを尋ねると、賊が狙っているのは山岡家に伝わる将軍家から拝領した「呉須の皿」と呼ばれる家宝ということが分かる。山岡家では、当主の帯刀が病に倒れ、金に困ってそれを布袋屋へ質入れしたという。が、高家横川出羽守を通して、時の将軍家から「呉須の皿を見たい」と所望があったため、山岡家は布袋屋に掛け合っていたが、その時に主人・彦兵衛が急死してしまったという。これで若さまは、山岡の息子が怪しいと睨んだが、山岡の息子・隆之助は柔弱者で、とてもそのようなことが出来るような男ではないという。で、若さまは独自に調査を開始した。彦兵衛の墓を掘り返してみると、そこに死体は無かったということで、彦兵衛は生きていると睨んだ。そして、彦兵衛の隠れ家が森の中にあるのを突き止めた。しかし、そこに辿り着いた時、彦兵衛は殺されていた。そして若さまの周囲には黒装束の一団が迫っていて、遠くには若さまを狙って下短銃があった...(以下は次作へ)

東映・大川橋蔵主演シリーズ第2作若さま侍捕物手帖 べらんめえ活人剣
作品データを記しておくと、1956年の東映京都の作品であって、時間は56分、白黒作品である。尚、スタッフ・キャストは前作と同一であるため、上記参照というで、ここでは省略します。

タイトルこそ、前作と異なるものが付けられているが、物語は前作の続きであって、「前後編」の「後編」と言うことの出来るものである。

絶体絶命の若さまは宗十郎頭巾に救われた。が、直ぐに姿が消えてしまう。そして、呉須の皿の上覧の日が2日後となった。出羽守は山岡家を訪ね、山岡の娘・小百合との結婚を条件に、助力を申し出た。しかし小百合はこれを拒否した。隆之助はサラを取り戻すために若さまから金を借りて布袋屋へ行ったが、皿は何者かに盗まれていた。翌日、若さまは、出羽守と黒装束の一団との間につながりがあることを発見した。詳しく調べると、皿はどうやら出羽守の邸内にあるということが分かる。が、敵は先手を打ち、若さまの恋人で船宿喜仙の娘・おいとが人質として掠われ、脅迫状にあった通り、若さまは森の一軒家に向かった。一軒家の地下室においとがいることを突き止めた若さまは、おいとを連れて脱出しようとするが、天井が落ちてくる。間一髪のところを宗十郎頭巾に助けられて脱出した。若さまは、出羽守と布袋屋の番頭・豊五郎がぐるになっていると考えて、出羽守の邸に乗り込み、大乱闘の末、出羽守たちの一味は全て倒されたのだった。そして、若さまを何度も助けた宗十郎頭巾の正体は、なんと、山岡の娘の小百合だった。

物語としては、なかなかテンポも良く、派手な所は派手に、抑えるところは抑えてあって、メリハリが付いていて、十分楽しめる。

また、時間的には、それぞれの作品が1時間弱ずつということで、比較的見やすく纏まっている。ただ、現在であれば、2本とする必要はなく、1本の作品(100分程度)とした方が良いですね。(2本をバラバラに見るのではなく、2本続けて1本の作品として見るのが良いですね。)

 

↓ビデオですが...


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