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「DRACULA A.D. 1972」 [映画(洋画)]

表題の作品は1972年のイギリス映画「ドラキュラ'72」である。日本での劇場公開は1972年7月であった。ハマープロの「ドラキュラ」シリーズの第7作である。同じようなパターンの作品が続いていたが、本作では舞台設定を現代に持ってきたことで、シリーズの中でも大きな転換を行った作品である。

作品データを記しておくと、時間は96分、監督はアラン・ギブソン、脚本はドン・ホートン、撮影はディック・ブッシュ、音楽はマイケル・ヴィッカーズである。そして出演は、ピーター・カッシング、クリストファー・リー、ステファニー・ビーチャム、マイケル・コールズ、キャロライン・マンロー、クリストファー・ニーム、マーシャ・A・ハント、ウィリアム・エリス、ジャネット・ケイ、フィリップ・ミラー、たちである。

1872年のロンドンで、ドラキュラ伯爵とヘルシング教授の宿命の対決に決着が付いて両者共に滅んだ。しかし、ドラキュラの最所の弟子・アルカードが伯爵の遺骸からメダルと指輪を救い出していた。それから100年の歳月が流れた1972年・現在のロンドン。チェルシーでロック・パーティが行われて、多くの若者達が集まった。その中にはジェシカや、アルカードの子孫ノジョニー・アルカードちもいた。一同はジョニーの提案でセント・バートロフ教会へ行って、悪霊たちを呼び戻す儀式に立ちあう。ドラキュラ伯爵が呼び戻される前に一同は逃げ去ったが、ドラキュラ伯爵は儀式が滞りなく行われたことで復活した。そしてローラという娘が襲われた。これでマレー警部とピアソン刑事部長が駆けつけて事件の捜査が始まる。また、この事件を耳にしたヴァン・ヘルシング教授(ヘルシング教授の子孫である。)は駆けつけて、犯人は吸血鬼だと主張した。しかし警察はそれを受け付けなかった。そんな中、第二の犠牲者が出た。ヘルシング教授は、ドラキュラは宿敵の子孫であるジェシカを狙っていることに気づき、既に吸血鬼の手先になったボブに掠われたジェシカを助けるために立ち上がる。まずはジョニーの家に行ったが、そこにはいなかった。が、ジョニーを始末した。ジェシカはバートロフ教会に捕らえられていることから、教会に向かい、難とかジェシカを救出した。そしてドラキュラの遺骸を、二度と甦ることがないように、入念に、徹底的に始末したのだった。

アイデアは面白く、そこにサイケデリックな'60'sの雰囲気に満ちた(現代の)ファッションセンスとの変なマッチングが独特の世界観を出している。(これは、1970年代と言わなくても、21世紀以降の近未来と言っても十分通用する独特の世界である。→それ以外の社会的なインフラに関しては手を入れる必要があるのは言うまでも無いですが...)しかし、物語の展開の方は残念なものであって、決められたレールの上を進んでいくと行ったもので、もう少し波乱の展開が欲しい所である。

そういう所をハマープロらしいと言えばそれまでであるが、独特の世界観を生み出したシリーズということを考えたら、これはこれで宜しいかと...(少なくとも、前作よりは見所がある作品であるが、この後の作品は目をそらしたくなるほどのものになってしまうだけに、シリーズの最後の花火だったと言っていいですね...)

 

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