太田裕美『心が風邪をひいた日』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のアルバムは1975年12月に発表された彼女の3rd.アルバムである。前作から半年でリリースされることになったが、彼女の代表曲である大ヒット・シングル『木綿のハンカチーフ』が収録されているアルバムであって、大ヒットとなったアルバムである。チャート成績は、オリコンで最高位5位を記録していて、1976年のオリコン年間アルバム・チャートでは25位にランクインしている。
収録曲は以下の全12曲である。『木綿のハンカチーフ』『袋小路』『夕焼け』『かなしみ葉書』『ザ・ミルキーウェイ・エクスプレス』『七つの願いごと』『ひぐらし』『水曜日の約束』『銀河急行に乗って』『水車(みずぐるま)』『青春のしおり』『わかれ道』。
この中からシングル・カットされたのは2曲である。本アルバム・リリースの4ヶ月前(と言うよりも、前作から2ヶ月語にリリースされたシングルと言った方が良いかも...)にリリースされた『夕焼け』(B面曲は『水曜日の約束』、オリコンで37位を記録。)と、本アルバム・リリースの半月後にシングル・カットされた『木綿のハンカチーフ』(B面曲はアルバム未収録の『揺れる愛情』)で、オリコンで2位を記録、1976年の年間シングル・チャートでも4位にランクインする大ヒットとなった。(150万枚を超えるセールスを達成している。)
お薦め曲は、彼女の代表曲である『木綿のハンカチーフ』(但し、アルバム・バージョンはシングル・バージョンと一部違っている。)、そして『袋小路』『夕焼け』『かなしみ葉書』『銀河急行に乗って』というところ、そして、ファンの間で人気の高い『青春のしおり』をピックアップしておく。(『青春のしおり』はシングル・カットしていたら、かなり大きなヒットになったでしょうね...)
やはり、大ヒットを記録した『木綿のハンカチーフ』は、他の曲と比べても突出した名曲であるが、本アルバムは全体的にレベルが高く、傑作と呼べる曲が多く収録されている。ヒットするのも当然というだけのクオリティがある。
曲調も、ポップスという色が出たことで、前作までと比べてもテンポが良くなり、聴いていても楽しくなるという要素も出てきている。また、それでいて、じっくりと聴かせるところは聴かせているという、彼女の豊かな表現力、高い歌唱力が冴えている。
紛れもなく、'70'sを代表する傑作アルバムであるだけに、じっくりと聴きましょう。
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