FAD GADGET『INCONTINENT』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1981年に発表された彼の2nd.アルバムである。前作から1年2ヶ月ぶりとなる本アルバムは、ポスト・パンクの流の中でもエレクトリック・サウンドが急速に発展したのに合わせるように、エレクトリック・サウンドに突き進んだものとなった。(ただ、ポスト・パンクの流れから、あくまでもニューウェーブ系と言うことの出来るものである。)
収録曲は以下の全9曲である。『Blind Eyes』『Swallow It』『Saturday Night Special』『Incontinent』『Manual Dexterity』『Innocent Bystander』『King Of The Flies』『Diminished Responsibility』『Plain Clothes』。
この中からシングル・カットされたのは2曲で、1st.シングルは『Saturday Night Special』、2nd.シングルは『King Of The Flies』であった。
お薦め曲は、シングル曲となった『Saturday Night Special』(但し、アルバム・バージョンは6分半を越える大作である。)と『King Of The Flies』、6分半超の『Innocent Bystander』、そして『Diminished Responsibility』、アルバム・タイトル・ナンバーでもある『Incontinent』をピックアップしておく。
ここからはヒットしたと言うことの出来る様な曲は無いが、後に注目されることになるインダストリアル・ミュージックという要素が前作以上にはっきりとして、スタイルとして纏まっている。ただ、'80's初頭のサウンドっぽく、現在からすると、陳腐化している、と感じられる所も多々あるのですが...
と言っても、本アルバム発表当時はともかく、後にインダストリアル・ミュージックというジャンルが確立することを考えると、やはり前作同様に、インダストリアル・ミュージックの古典アルバムの一つとして、再評価されるべきだと思うアルバムである。
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