「THE ENFORCER」 [映画(洋画)]
表題の作品は1951年のアメリカ映画「脅迫者」である。日本での劇場公開は1954年8月であった。H・ボガード主演のサスペンス作品というと多数あるが、本作はそれらの中でも傑作として知られている1本である。モノクロ映像を使ったことも演出の一つとして利いている。
作品データを記しておくと、時間は87分、白黒作品である。監督はブレティン・ウィンダスト、脚本はマーティン・ラッキン、撮影はロバート・バークス、音楽はデヴィッド・バトルフである。そして出演は、ハンフリー・ボガート、ゼロ・モステル、テッド・デ・コルシア、エヴェレット・スローン、ロイ・ロバーツ、スーザン・キャボット、ローレンス・トラン、キング・ドノヴァン、ロバート・スティール、パトリシア・ジョイナー、ドン・ベードー、ジョン・ケロッグ、ジャック・ランバート、マリオ・シレッチ、たちである。
地方検事補のマーティン・ファーガスは、殺人請負業をしている元締めのアルバート・メンドサを起訴しようとしていて、それを証言する子分が自首し、裁判まで保護することになった。が、メンドサの配下の者が狙撃して消そうとする。狙撃は失敗となったものの、子分は窓から脱出して逃げようとして転落死してしまった。で、別の証人を探すことになる。そして、ニーナという娘の殺害事件の時、ニーナのルームメイトのテレサから、ニーナが未解決のメンドサの犯行事件の目撃者であったことを聞き出し、捜査を進める。で、その事件に関与したラージックという男を捕まえ、メンドサがニーナ殺しに一役買っていたことを白状させた。更に、その死体処理を引き受けていた葬儀屋を調べ上げ、確保した。更に、実はニーナは誤って殺されて、真の目撃者はテレサだったことが分かる。で、テレサが狙われるが、ファーガソンがそれを救った。そして、テレサはメンドサの裁判で、証人として出廷することに同意したのだった。
テンポも良く、十分に楽しめるサスペンスである。また、白黒映像を巧みに使った演出は見所であって、それを活かしたトリックを用いているのは上手いところである。白黒作品ということの特徴を上手く使ったものであって、カラー作品では味わうことの出来ない所でもある。ということで、見ておきたい1本である。
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