GENESIS『SELLING ENGLAND BY THE POUND』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1973年に発表された彼らの5枚目のアルバムである。邦題は「月影の騎士」と付けられていた。本国イギリスでは前作が最高位12位を記録して、プログレ・バンドとしてブレイクすることになったが、本アルバムはそれを受けてのアルバムということで、期待されたアルバムとなったが、その期待に応え、イギリスでは最高位3位を記録するヒットとなって、彼らの名前を完全に定着させることになったアルバムである。(アメリカでも最高位70位を記録した。)
収録曲は以下の全8曲である。『Dancing With The Moonlit Knight』『I Know What I Like (In Your Wardrobe)』『Firth Of Fifth』『More Fool Me』『The Battle Of Epping Forest』『After The Ordeal』『The Cinema Show』『Aisle Of Plenty』。
この中からシングル・カットされたのは『I Know What I Like (In Your Wardrobe)』で、本国イギリスでは最高位21位を記録している。(他国ではチャートインしていない。)尚、この曲は彼らのシングル曲として、初めてチャートインを記録した曲になった。
お薦め曲は、シングル曲の『I Know What I Like (In Your Wardrobe)』、それ以外からは『Dancing With The Moonlit Knight』『Firth Of Fifth』『After The Ordeal』という所をピックアップしておく。
本アルバムは、プログレの全盛期に発表されたものであり、特に「名作」と言われるプログレ・アルバムが多数発表された時期に発表されたアルバムの一つである。そして、内容が高く評価され、「名作」と呼ばれているアルバムの一つである。そして、後のプログレ・シーンにも大きな影響を与えることになった。(全体にクオリティが高い時期のアルバムでヒットをするのは、間違いなくクオリティが高いためでもあるのは言うまでも無い。)'70's前半のP・ガブリエル在籍時の彼らはプログレ・バンドであって、ピーター脱退後の、特に'80's以後のポップなサウンドを奏でる時期とは完全に別バンドのサウンドである。(これは常識ですが...)
当時の彼らはピーター中心のバンドであったが、本アルバムはピーターはフルに能力を発揮しているが、他のメンバーも持ち味を発揮していて、GENESISはピーターだけではない、という所を示すことにもなっているところがポイントでもある。
'80's以降のP・コリンズ中心の彼らとは異なるピーター中心のGENESISのアルバムの中では絶対に聴いておきたいアルバムである。じっくりと聴きましょう!
セリング・イングランド・バイ・ザ・パウンド(月影の騎士)(紙ジャケット仕様)
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 2013/04/24
- メディア: CD
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