GRAHAM BONNET『GRAHAM BONNET』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1977年に発表された彼の1st.ソロ・アルバムである。ハード・ロックの世界で名の知られたボーカリストである彼であるが、本アルバムは元BEATLESのリンゴ・スターのレーベルである「Ring O Records」と契約しての作品である。(RAINBOWに加入するのは本アルバムの後である。)また、当時は、ハード・ロックに限られず、幅広いジャンルを歌いこなすボーカリストでもあって、本作は幅広いジャンルの楽曲を歌ったカヴァー・アルバムとなっている。尚、邦題は『スーパー・ニヒリズム』と付けられたが、これらは後の彼のイメージに寄る所が大きい。
収録曲は以下の全10曲である。『It's All Over Now, Baby Blue』『Will You Love Me Tomorrow?』『Tired Of Being Alone』『Wino Song』『It Ain't Easy』『Goodnight And Goodmprning』『Danny』『Sunday 16th』『Rock Island Line』『Soul Seeker』。
この中からシングル・カットされたのは3曲である。1st.シングルの『It's All Over Now, Baby Blue』はボブ・ディランが1965年に発表し、多くのアーティストたちがカヴァーしているあの名曲のカヴァーであり、ゴア洲では大きなヒットになっている。続いて『Danny』、『Goodnight And Goodmprning』がシングル・カットされている。
お薦め曲は、やはり『It's All Over Now, Baby Blue』である。但し、彼の後の姿であるハード・ロックのボーカリストとして歌ったのではない所がポイントである。それ以外からは、シングル曲の『Danny』と『Goodnight And Goodmprning』、更に『Tired Of Being Alone』『Rock Island Line』『Soul Seeker』をピックアップしておく。
4オクターブの声域を持っていると言われている彼であるが、本アルバムではその力量を如何なく発揮していることもあって、ボーカル・アルバムとしてたっぷりと楽しむことが出来るアルバムでアル。また、本アルバムはロック寄りではなくてポップな所がたっぷりとあるアルバムであるだけに、聴きやすさもある。(RAINBOWでの活躍以後しか知らない方にとっては、ビックリすることになるでしょうね...)ただ。ジャケットの方は、ポップ系統のアルバムにしては、強面すぎて引いてしまう所がありそうで...(LPの大きなジャケットならともかく、CDのジャケットだったら、引いてしまうことはないか...)
いずれにしても、ボーカリストとしての彼の力量の大きさを感じることが出来るアルバムとなるだけに、後のHRボーカリストとしてしか知らない方にはこういう所が彼にはあることを知ることになるだけに、聴いてみることですね。また、男性ボーカルものがお好きな方も、ロック色がそれほど強くないだけに、聴きやすいので、お薦めするアルバムである。
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