大橋純子『フィーリング・ナウ』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のアルバムは1974年6月に発表された彼女のデビュー・アルバムである。短大時代の音楽活動からソウル系の歌い方を身につけたこともあって、デビュー当時から歌唱力は高く評価されていた彼女であるだけに、アルバムとしても彼女の歌をたっぷりと聴かせるもの(曲はカヴァー曲が中心である。)として仕上がっている。(但し、当時はこれというようなヒットには成らなかった。)しかし、後に「ニューミュージック」と呼ばれるようになるジャンルが産声を上げた時期に発表されたこともあって、現在では「ニューミュージック」の創世記を代表するアルバムとして知られるようになった。(「ニューミュージック」という言葉は'80's後半には「J-POP」と呼ばれる様になったことを考えると、その歴史的な位置づけはより大きくなりますね。)
収録曲は以下の全12曲である。『ストップ・ルック・リッスン』『兄弟の誓い』『ア・ソング・フォー・ユー』『ルック・ホワット・ユア・ドゥーイン・トゥ・ザ・マン』『いつも』『突然炎の如く』『夢に消えた夜』『帰り来ぬ青春』『やさしく歌って』『ユア・マイ・ワールド』『鍵はかえして!』『消えゆく太陽』。
この中からシングル・カットされたのは、デビュー・シングルである『鍵はかえして!』である。尚、B面曲は『突然炎の如く』であった。
お薦め曲は、シングル曲の『鍵はかえして!』と、そのカップリング曲の『突然炎の如く』、更に『ストップ・ルック・リッスン』『兄弟の誓い』『ルック・ホワット・ユア・ドゥーイン・トゥ・ザ・マン』と、世界的な大ヒットになったある名曲のカヴァーの『やさしく歌って』をピックアップしておく。
収録曲はカヴァー曲が中心となっているのだが、彼女のソウルフルな歌唱力があるから、世界的なヒット曲をはじめ、いずれの曲もが大人の鑑賞に堪えるものであって、安心して聴くことが出来るものばかりである。尚、派手な所は少ないが、じっくりと聴き入るということではその方が腰を落ち着けていられるので、歓迎する所でもある。
ということで、日本の音楽史の節目の時期に発表されたアルバムであるだけに、じっくりと聴いておきたいアルバムの一つとして、しっかりとチェックしておきましょう!
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