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尾行されている… [選挙関連]

参院選に関する第6回目となる今回は、参議院議員選挙に立候補した友人自身の体験談と、支援者の一人の(同じような)体験談について記します。

立候補した友人の体験は、選挙まで半年は割っていたものの、まだ時間もかなりあった時期(春先)のことである。(当時から立候補の意向を示していたが、党の公認はまだ決定していていない時期である。)

知人と会って食事に行った時、または喫茶店などに行った時のことである。あからさまに自分を尾行しているという人がいるというのである。誰が見ても尾行しているとしか思えないというのである。TVドラマ(刑事ドラマ)などで尾行シーンを目にすることがある。しかし、ドラマでの尾行は、つけている人に気づかれないように行うものであって、気づかれたらそれは「尾行」とは言わない。(広辞苑でも「尾行」とは、「人のあとを(こっそり)つけて行くこと。特に、警察官が容疑者などのあとをつけてその行動を監視すること」とある。)

その人の行動を監視するという意味では、確かに「尾行」であるのだが、「尾行」と言うからには、その人に気づかれないように行うものであって、気づかれて行うのであれば「監視」と言った方が適切である。(場合によっては「観察」と記した方が良いこともありますね...)

こうなると、気をつけないのは(前回に記したように)「買収」と解釈されることの芽を摘まなければならないということになる。

この時には、既に参院選に出馬する意向を表明しているので、事前運動をするのにも注意が必要となり、選挙違反に繋がる「買収行為」と解釈されることは防がなければならない。(実際には買収ではなくても、その可能性を疑われること自体が大きなマイナスとなってしまう。→イメージが大事と言うことでもある。)

ということなので、食事や喫茶店の支払いは「割り勘」ということになる。(こちらが奢れば「買収(贈賄)」、相手が奢ると「収賄」と言われてしまい、どちらか一方が全額支払うと問題となってしまうので、「割り勘」(それぞれが自分の飲食した分を支払う)ということしか選択肢は無い。)

ある支援者(Aさんとしておきます。)も、それと同じような経験をしたと語っている。尚、その支援者は印刷業を行っている青年社長である。(立候補した友人の選挙ポスター、チラシ、ビラ、選挙ハガキなどの印刷を請け負った。→これは注意しないと、買収行為とみなされたり、利益誘導行為とみなされる可能性があるが、普通の通りに行っていれば全く問題はない。というのは、例えば「無償」や、通常よりも大幅に値引いて請け負っている(例えば、ポスターを1枚1円など)と、「賄賂」と見られたり、利益誘導を求めていると解釈されたりする。一方、(条件はあるものの、ポスターやハガキの費用は公費から出るため)通常よりも高い値段(例えば、ハガキ1枚数百円など)で請け負っていると、これも問題となる。)

Aさんは、今回の参院選での支援者の一人であるが、印刷業をしているということから、選挙ポスターをはじめとする一連の印刷物を印刷することになった。(ここで語る出来事の時点では、まだ契約はしていなかったが、既に立候補した友人とは会っていた。)但し、選挙では、使用できるポスター、チラシ、ビラ、選挙ハガキなどの枚数は定められている(選挙の種類や規模に応じて、それぞれ定まっている。)ので、仕事量の上限があるので、その上限以上の注文を受けて仕事量(納入量)を増やすということは出来ない。

しかし、選挙ポスターなどの費用は、基本的に(条件がありますが...)公費負担となるだけに、候補者からすると、極端な話、自分の腹は痛まないので、その費用に関してはシビアにはならない。(泡沫候補であれば、気にするでしょうが...)そのため、印刷業者の言いなりになる可能性が大いにある。

また、印刷業者はそこに着目して、普段の同じような印刷物よりも値段を高くすることで、いつも以上に利益を得ようと考える(悪い)業者がいてもおかしくない。(例えば、通常は1枚10円で出来ることを20円かかるとして、価格をつり上げる行為が該当する。)

または、当選した後のことを考えて、選挙ポスターなどを極端に安くしておいて、当選後、議員活動を行う上での印刷業務を一手に引き受けられるように考える業者もいるかもしれない。(これは俗に言う「賄賂」ということになる。)

こういうことを考えると、候補者は知人の印刷業者に頼むにしても、そうでない業者に頼むにしろ、最低でも2社以上による入札(見積をしてもらう)を行うことを義務づければ、多少なりにも選挙関係の印刷物費用となる公費の支出を減らせるのではないかと思います。

尚、Aさんはとても真面目な人であって、選挙を利用して暴利を得たり、賄賂となるようなことを考える人ではない。また、当然のことながら、警察や公安に目を付けられるような人ではない、普通の一般市民である。

が、やはり、あからさまに尾行されている、と言うのである。しかも、立候補した友人の方は、春先は尾行されていたが、春以降は特につけられているとは感じなくなった(と本人は語っている。)後も、Aさんは尾行されている、と言うのである。

で、そのことが気になったようで、選挙経験のある人に相談すると、「印刷業者」だからこそ尾行しているのが分かるように尾行していた、と説明された。

というのは、立候補予定者やその人と接触する特定業者に対して、尾行しているということを分かるようにしておくと、共謀して悪いことを仕様としても、監視されているので、選挙後に挙げられるという様に意識させるために行っているというのである。つまり、監視されていると思えば、選挙違反になるような行為を抑える効果がある、ということである。

また、印刷業者のAさんに対しては、選挙を利用して暴利をむさぼることを抑止させることになり、あくまでもいつもと同じ水準での契約をすれば、全く問題は無い、ということでした。

しかし、その一方で、警察としては、やはり、何かあった場合は(選挙違反で)検挙することになるが、その際に、業者との癒着、すなわち収賄の場合は、その陣営で最も挙げられる可能性が高くなるのが印刷業者だということも説明されていた。(買収、すなわち贈賄の場合だと、選挙スタッフ、特に選対事務長やその事務スタッフが目を付けられる。)

しかし、いつもの業務と全く同じようにしていれば、何の問題も無い、ということを知って、胸をなで下ろしていました。

結局、「尾行」というのは、監視するというだけでなく、それを意識させることが抑止力に繋がる、ということですね。(防犯カメラが犯罪抑止力を持っているのと、ある意味では同じと言うことですね。)

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