HOLLY COLE『GIRL TALK』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1990年に発表された彼女のフルサイズの最初のアルバムである。(本作の前に、1989年に4曲入のミニアルバムを発表している。)カナダの東の東であるハリファックス(ノバスコシア州の州都)出身の女性ジャズ・シンガーである彼女のデビューはやや遅めとなった1989年のことであるが、これはデビュー直前に自動車事故でシンガーとしては終わったと言われた大怪我を乗り越えてのデビューとなったためである。内容としては、ジャズ系のボーカル・アルバムであるものの、ポップ寄りの所もあって、とても聴きやすいものとなっている。また、楽曲の方もスタンダード・ナンバーを取り上げているため、取っつきやすいものにもなっている。
収録曲は以下の全10曲である。『My Foolish Heart』『Girl Talk』『Talk To Me Baby』『Cruisin'』『Spring Can Really Hang You Up The Most』『My Baby Just Cares For Me』『How Long Has This Been Going On』『I'm So Lonesome I Could Cry』『Melancholy Baby』『Downtown』。
お薦め曲は「全部」と言いたくなるのだが、それほど甲乙付けがたい程のクオリティの楽曲ばかりである。そのため、あえてこの曲をということでは取り上げないことにする。また、録音の方も質が高く、優秀録音盤としても知られている。(但し、オリジナルのカナダ盤のことであって、日本盤はダメである。)
ジャズ・ボーカル・アルバムとしても、女性ボーカル・アルバムとしても、聴き応えのあるアルバムであり、また、音楽のジャンルよりも優秀録音盤を聴きたいという方にもピッタリのアルバムであり、本アルバムを入口にして、ジャズ・ボーカルの世界に足を踏み入れていくことにするのにも最適なアルバムである。
また、彼女のキャリアに於いても記念すべきポジションをしめるだけに、じっくりと味わいながら聴いておきましょう!
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