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乾電池の有効利用(その2) [生活の知恵]

「単三乾電池」を「単四乾電池」を使用する機器で使用する方法について記す予定でいたが、それに先立つ知識として、乾電池の容量と価格についてを確認しておくことにする。

尚、容量は一般的な値を用いることにするが、市販品の乾電池は工業製品の量産品であるため、その数値には多少のバラツキがあることも忘れないようにしましょう。また、客寄せ用の安売り品となっている三流メーカーの乾電池の場合は、とんでもなく容量が少ない場合があるので、ここでは対象外として、一流メーカーとされているメーカーのものを扱うことにする。(→何年前か忘れたが、Made in Chinaの三流メーカーのアルカリ電池(使用期限から逆算すると、製造されて間もないものであった。)8本を100円だったかか105円で買ったことがあるのだが、日本メーカーの電池の1/3ぐらいの時間でへたってしまった。尚、それは日本製のものと比べると、電池を手で持っただけで軽いと感じられた。→以後、三流メーカー品はいくら安くても買わないことにした。)

まずは電池の容量についてです。電池の容量の単位は「mAh」というものが使われているが、これは何mAの電流を1時間取り出すことが出来るという意味であって、それで定義される。例えば、「1000mAh」であれば、1000mA、則ち1Aの電流を1時間取り出すことが出来る容量という意味である。(当然のことながら、数値が大きい方が大容量ということになる。)また、これは同時に、500mA(=0.5A)の電流であれば2時間取り出すことが出来るという意味でもある。(尚、これから考えると、2000mAの電流を取り出そうとすると、0.5時間取り出せると思ってしまうが、こういうことにはならないところに注意が必要である。→ごく短時間では無限大に近い電流を取り出せるということにはならないですし、電流を多く必要とする機器は、電池サイズが大きいものを使っているが、これは供給電流を確保するためでもある。→「大は小を兼ねる」が、アダプターを使って単3を単1サイズにしても「小は大を兼ねない」ということでもある。)

では、アルカリ乾電池の場合の、電池サイズ毎の容量であるが、これは以下の通りが目安とされている。(電池の高性能化で、より数値が大きい方向に向かっている。)

単1形:12,500 ~ 17,000mAh
単2形:5,700 ~ 7,700mAh
単3形:2,000 ~ 2,700mAh
単4形:850  ~ 1,300mAh

尚、それぞれに於いて、ある程度の幅があるのは、同サイズに安価な一般の物、高性能の長寿命品などのグレードがあるためである。(三流メーカー品は、この下限値にも達していない(半分以下という場合も珍しくない。)ものも多々あるので、販売価格が安くても、それはお買い損であって、「安物買いの銭失い」ということになる。)

つまり、単4の容量を基準とすると、単3は2 ~ 2.4倍ぐらい、単2は6.5 ~ 8.5倍ぐらい、単1は 13 ~ 18倍ぐらいという計算になる。(サイズが大きい方が大容量というのは当たり前である。)

言い換えると、単4電池を使っているラジオの電池寿命が10時間であるとすると、そのラジオに(次回以降で述べる方法を用いて)、単3電池を使うと20~25時間ぐらい、単2だと65~85時間、単1だと130~180時間ぐらいが電池寿命ということになる。(正確に言うと、放送内容や再生音量によっても電池寿命は変化するのだが、その条件についてはここでは考えずに、ボリュームの位置は一定という条件とする。)

言い換えると、単1だと一組の電池を使い切る間に、単4を使うと13~18組の電池を必要とし、単3だと7~9組ぐらい、単2だと2~3組の電池が必要ということになる。

次に、電池の価格についてである。販売価格を調べるとなると、安く売っているところを探せば色々と出てくることになるが、それではきりがないので、メーカー希望小売価格を参考にする。で、2013年春に登場したSONYのSTAMINA Xの価格を参考価格として用いることにする。(あくまでも「市場推定価格」であって、実際はこれよりも少し安く購入出来ます。)

単1の4本が900円前後(2本が550円前後)、単2の4本が700円前後(2本が400円前後)、単3と単4は同価格で、4本が550円前後(8本が900円前後、20本が1600円前後)となっている。本数が多い方が1本当りの価格は安くなるが、一応、4本組の価格を使うことにする。で、単4を基準にすると、1本当りの価格は、単3は同額、単2は1.27倍、単1は1.65倍である。

これに、上記の容量(それぞれ上記の最小値側を用いることにする)を加味すると、単1を1組消費するのに、単2を使うと2組、単3だと6.5組、単4だと13組が必要となるため、単4の1組の価格をaとして、これを基準に計算すると、単4を使うと必要価格が13×a=13a、単3では6.5×a=6.5a、単2では2×1.27a=2.54a、単1では1×1.65a=1.65aということになる。つまり、サイズの大きい単1を使うのが最も安く済むことになる。(単4は単1の7.88倍になる。)

また、単3と単4を20本の価格を用いると、4本では320円前後ということになるため、単1と単2の価格比はそれぞれ2.8倍、2.2倍となり、単1を1組消費する際の必要価格は、単1が2.8a、単2が4.4aとなる。しかし、やはり単1が最も安く済むことに変わりない。

尚、Amazonなどでの販売価格を見てみると、同一メーカーの同じシリーズの電池のサイズ違いによる1本当りの価格は、単3と単4はほぼ同価格、単2は単4の2倍前後、単1は単4の2~2.5倍ぐらいになっている。つまり、この価格差でも、やはり単1が最も安く済み、単4が最も高くなる。

以上から、乾電池はサイズの大きい単1の方が、サイズの小さいものと比べて、電力は割安でえられるのである。

とは言っても、消費電力が小さい(液晶画面の無い)リモコンなどでは、単4でも数年は電池が持つことを考えると、ここに単1を使うとなると、計算上は数十年電池が持つことになり、それを行うのは非現実的である。(そのリモコンを使う機器の寿命が先に来るのは明らかである。)また、そういうリモコンでは、電子辞書などで使えなくなった乾電池を回すことで十分である。また、持ち運ぶことが多い機器(例えば、乾電池式の電気シェーバー、電動歯ブラシなど)では、電池が外部になるため、使いづらくなるという欠点がある。

では、サイズの大きい電池を使うのにはどういう機器が良いのであろうか。それはラジオである。(以前流行った大型ラジカセやCDラジカセなどではなく、ポータブル・ラジオである。)まもなく3年となる東日本大震災の時に改めてラジオの良い点が見直されたこともあって、電源に乾電池を用いるポータブル・ラジオは意外と身近なところにあるものである。

次回(半月後の予定 年度末で多忙につき、4月になってからの予定に変更)は、ラジオに使う乾電池の有効利用ということで記すことにします。

↓参考までにこれを拾っておきます。









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