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DONNA SUMMER『SHE WORKS HARD FOR THE MONEY』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1983年に発表されたものであり、'70's終盤の世界的ディスコ・ブームの時に「ディスコ・クイーン」と言われた彼女が、'80'sになっても健在ぶりを示したアルバムである。サウンドの方はディスコ・サウンドというものもあるが、そこは時代は'80'sになっているということで、ダンサブルでテンポのいいサウンドも'80's風に変わっている。(本作からプロデューサも変わっているが、これも影響している。)とにかく、パワフルでダイナミックな彼女のボーカルが健在であるというのは実に嬉しいところである。

収録されているのは以下の全9曲である。『She Works Hard For The Money』『He's A Rebel』『Unconditional Love』『I Do Believe I Fell In Love』『Stop, Look & Listen』『Tokyo』『People, People』『Love Has A Mind Of Its Own』『Woman』。この中からはアルバム・タイトル・ナンバーでもある『She Works Hard For The Money』が大ヒットを記録しているが、この曲は1983年のBillboard年間シングル・チャートで15位、レギュラー・チャートでは最高位3位という大ヒットとなり、彼女は健在と言うことを知らしめてくれた。(特に、1983年の年間チャートは蒼々たる顔ぶれかせ並んでいることもあり、これはまた凄いことである。)また、日本人であれば『Tokyo』にも注目されたし。(東京のことを歌っている曲です。)

ジャケットの方も、本アルバムは'70'sにリリースされたアルバムと比べると雰囲気が変わり、この辺りにも'80'sらしく変わったと言うことが出来る。('70'sの独特のメイクのジャケットも時代を感じさせてくれるものとして、悪くはないですが...)ただ、本アルバムに対して、一つだけ不満点がある。「SHE WORKS HARD FOR THE MONEY」がどうして「情熱物語」という邦題になるのだろうか?(一応、アルバム・タイトルと記したが、シングルの曲名も同じである。)「お金のタメに激しく働くことに情熱を燃やす」とでも解釈したのでしょうかねぇ?'80'sを迎えて、奏でられるサウンドの方はバラエティに富み、「'80'sサウンド」というものが直ぐに確立したが、邦題の付け方が酷くなったというのもこの時期の特徴でもあります。(ということなので、筆者は酷い邦題の場合はそれを無視することにしています。(原題で述べることにしている。)→「情熱物語」というアルバムは存在しない、として「SHE WORKS HARD FOR THE MONEY」というアルバムを聴いてください。)

 

She Works Hard for the Money

She Works Hard for the Money

  • アーティスト: Donna Summer
  • 出版社/メーカー: Casablanca
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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DIANA ROSS『THE BOSS』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1979年に発表されたアルバムであり、当時は世界的なディスコ・サウンドの一大ブームの真っ直中ということもあって、ディスコ・サウンドに傾いているアルバムでもある。(が、アルバム全体がディスコにはなっておらず、得意のボーカル・ナンバーもしっかりと聴かせてくれていて、流行りに流されていないという所もしっかりと示している。)本アルバムは1979年のBillboard年間アルバム・チャートでは85位、レギュラー・チャートでは最高位14位を記録している。'70'sの彼女はソロ・シンガーとしての道を歩んできたが、本作の次(1980年)に発表する「DIANA」と共に、ソロ・シンガーとしての一つの区切りの様なアルバムでもある。

収録されているのは以下の全8曲である。『No One Gets The Prize』『I Ain't Been Licked』『All For One』『The Boss』『Once In The Morning』『It's My House』『Sparkle』『I'm In The World』。この中からは『The Boss』『It's My House』がシングル・カットされたが、いずれの曲も年間シングル・チャートのTOP 100にはランクインしていない。(前者はレギュラー・チャートで最高位19位を記録しているが、後者は...)で、アルバム・タイトル・ナンバーでもある前者は、当時のディスコ・ブームを受けてのディスコ・ナンバーであり、小気味の良いテンポで聴かせてくれるエネルギッシュな一曲である。この曲以外では、やはりバラード系の『Sparkle』『I'm In The World』の2曲をお薦めということにしたい。何せ、ディスコ・サウンド全盛の時期に、一部はそのディスコ・サウンドに傾いている本アルバムの中で、彼女らしいスケールの大きなボーカルを聴かせてくれていて、流行には完全に染まっていないという自分を出してくれているためである。(が、この辺りがチャートでTOP 10に入れなかった伸び悩みの一因にもなっている。)尚、LPではサイドが変わると言うことで続けて聴くことが出来なかった『The Boss』と『Once In The Morning』であるが、CDになるとこれを続けて聴くことが出来る。この2曲は時代の流行りを受け止めたディスコ・サウンドの曲であるが、続けて聴くと、「楽しく聴かせてくれる」という要素がLPよりも強く感じることになり、これはこれでCDになったことで受けられる一つの恩恵である。(CD化されて連続して聴くことが出来るようになったが、中には余韻を殺してしまうことになり、逆効果というアルバムも多数ありますが、本アルバムでは良い方になります。)

'60'sはSUPREMESの一員として華々しく活躍していた彼女であるが、'70'sはソロ・シンガーとしてそれなりの活躍はしていたものの、どこか物足りなさがあったが、本アルバムは浮上のきっかけにもなり、次作「DIANA」の大ヒット、更にはLIONEL RICHIEとのデュエットで9週間も全米No.1の座にいた『Endless Love』を放つことになる彼女であるだけに、彼女を語る上でも本アルバムの存在は欠かすことが出来ないものである。また、本アルバムでは「ディスコ・サウンド」という時代の流行りもそれなりに消化しているということもあり、決して孤高の人にはなっていない。彼女の魅力をじっくりと堪能してもらいたいアルバムである。

 

The Boss

The Boss

  • アーティスト: Diana Ross
  • 出版社/メーカー: Motown
  • 発売日: 1999/05/18
  • メディア: CD


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DR. HOOK『GREATEST HITS』 [音楽(洋楽)]

表題のベスト盤は1995年にリリースされたものである。(廉価版シリーズの一つです。)彼らは1968年に結成され、'70's前半から'80'sにかけて活躍していたグループの一つである。特に大きなヒット曲はないものの、カントリー系の聴きやすいポップなサウンドを奏で続けてきたバンドであり、親しみやすいサウンドは心を癒してくれるものである。また、'70's終盤の世界的なディスコ・サウンドのブームの時には、ディスコ寄りの曲も発表している。(ただ、カントリー系ということで、日本ではやはり知名度は低いのが残念なところでもある。)尚、彼らのベスト盤は他にもいくつかリリースされているので、じっくりと彼らのサウンドを聴こうというのであればそちらで、というのが本筋であろうが、「廉価版」でお手軽に彼らのサウンドを楽しむことが出来るということでは、本ベスト盤は悪くないものである。(日本での知名度を考えると、少しでも彼らのサウンドを聴いてもらうという意味で、リリースされている、ということでも意味がある。)

収録されているのは以下の全10曲である。『Millionaire』『Only Sixteen』『Little Bit More』『If Not You』『Sharing The Night Together』『Walk Right In』『When You're In Love With A Beautiful Woman』『Better Love Next Time』『Sexy Eyes』『Years From Now』。

一応、Billboard誌でヒットの記録を調べてみると、『When You're In Love With A Beautiful Woman』は1979年の年間シングル・チャート13位、レギュラー・チャートの最高位6位、『Better Love Next Time』は1979年年間46位、レギュラー・チャートの最高位6位、『Sexy Eyes』は1980年年間25位、レギュラー・チャートの最高位5位、 『Sharing The Night Together』が1980年年間49位、レギュラー・チャートの最高位12位、というようにある程度のヒットを記録している。

これらの曲は'70'sの曲を中心としたものであり、この辺りは彼らの基本的な曲を一応は抑えている。この中で筆者のお薦め曲はというと『Only Sixteen』『Walk Right In』『When You're In Love With A Beautiful Woman』といったところを挙げておくが、いずれの曲も、とても聴きやすいカントリーのテイストを持ったポップな曲であって聴いていると楽しくなってくるものである。(時には聴いていて楽しくなるサウンドというのも良いものである。この辺りは「MUSIC:音楽」とは「音を楽しむ」と書くということからも、基本的な所である。)

本アルバムは、実際に彼らのサウンドを知っているという方ではなく、彼らについて知らないという方にお薦めのベスト盤である。音楽ソフトは高音質のSACDやDVD-AUDIOからCD、更には廉価版のCDと色々あるが、高音質のSACDなどのハイ・クオリティのソフトはそれはそれで存在価値はあるが、今ひとつ知名度が低いアーティストたちの廉価CDというのも、その存在知らしめるためには必要なものである。廉価版ということもあって軽い気持ちで購入していただいて、彼らのサウンドに接してもらい、「Dr.Hook」という名前を知ってもらいたい所である。で、彼らのサウンドに良いものを感じたら、他のベスト盤やオリジナル・アルバムの話宇にも接していただきたい所である。

 

Greatest Hits

Greatest Hits

  • アーティスト: Dr. Hook
  • 出版社/メーカー: Collectables
  • 発売日: 1995/11/01
  • メディア: CD


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