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太陽の黙示録(後編・国境) [アニメ]

昨夜に続いて「後編」が放送されたので、それについても述べることにする。(でも、前編と違って、後編は実に眠たい物語であり、失望した。)物語は、日本人の「アイデンティティ」を廻っての物語となり、これはこれで良いのだが、それが日本の将来を考えるという所に繋げるとなると、これはテーマが大きいだけに、色々と描き切れていない項目がありすぎる。限られた時間という制約がある以上、ちょっと欲張りすぎた感じがした。尚、前編についての記事も記しています。それをご覧になる場合はここをクリックして下さい

大地震から15年、日本は米中による分割統治が進み、両国の影響力は一段と強くなり、渡航証明書がなければ二つの日本を行き来することも出来ないような状況になっていた、当然のことながら日本は復興せず、台湾では、避難した日本人たちがいまだに祖国に帰れないということで焦る日本人と、それに対する台湾人との摩擦が頂点に達しようとしていた。台湾政府からの支援金の打ち切りが迫っていて、難民キャンプで暮らす8万人の日本人避難民は将来が全く持てなかった。一方、日本人を排斥しようとする台湾市民は台湾市民で、両者のぶつかり合いは今にも爆発しそうな緊張状態になっていた。そんなところで発生した日本人親子殺害事件によって事態は動き出す。キャンプから離反して、現状を世界に訴えようとする過激派グループ、避難キャンプの日本人たち、台湾政府の要人たちの思惑が絡み、事態は流血の事態に発展してしまう。

結局は、主人公・柳舷一郎(りゅう・げんいちろう)と台湾マフィアの張(ちょう)、台湾警察の刑事で、元々は日本人だった羽田遼太郎(はた・りょうたろう)の3人が日本に向かって旅立つ所で物語は終了するのだか、半分はどうでも良いように感じられた。というのは、この物語は日本列島の形を変えてしまった巨大地震によって始まる。地震に関しては、色々とシミュレーションを行って描かれているが、地震発生後のドラマがその割に描かれておらず、また、地震発生前の主人公のドラマも無く、いきなり地震ということでは、どうしても主人公のキャラに対して入っていくことが出来ない。また、地震から15年後の物語となると、それこそ無数の枝葉のドラマがあって当然である。それが、台湾に避難した人たちを中心とした物語だけが進み、主人公が日本の将来を考えていて、結局日本に向かうというのは、日本に残っている人たちの間にも当然ある複雑なドラマを完全に相手にしないようにもなり得るだけに、ちょっと一方的すぎるように感じてしまうのである。

これを、一つのシミュレーションを進めていった物語だと考えることにして、あくまでも多岐にわたる地震後の物語の一つとしても、このシミュレーションを先に進めていくだけの明確な理由が今ひとつ見つからないのである。ということで、後編はアクビをしながらということで見ていたのでした。(これはこの種のマンガの先例である「希望の伝説」にも言うことが出来る。が、「希望の伝説」は、地震発生までの物語がある程度描かれていたので、まだ良かったのですが...)


WOWOW開局15周年記念」ということを銘打った作品であるが、企画段階からもう少し考えてもらいたかったところであった。尚、原作マンガの物語は、今回のアニメから先の物語が進んでいるだけに、いずれはそれをアニメ化しようということを考えているのではないでしょうね。が、今回の前後編を受けてのアニメ化であれば、どうでも良いような作品に落ちてしまう可能性があり、そういう危険は止めてもらいたいところである。まあ、これが地上波ではなくBSだから、一応は許されるのでしょうが...

 

太陽の黙示録 vol.1 (1)

太陽の黙示録 vol.1 (1)

  • 作者: かわぐち かいじ
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2003/05/30
  • メディア: コミック

希望の伝説 [少年向け:コミックセット]

  • 作者: 飯森広一
  • 出版社/メーカー: 秋田書店
  • メディア: コミック
↓「震災」関係
日本国民論―近代日本のアイデンティティ

日本国民論―近代日本のアイデンティティ

  • 作者: 尹 健次
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 1997/03
  • メディア: 単行本

アフォリズム 蛙鳴蝉噪―日本人のアイデンティティを求めて

  • 作者: 畑迫 正行
  • 出版社/メーカー: 近代文芸社
  • 発売日: 1996/12
  • メディア: 単行本
国内避難民と国際法

国内避難民と国際法

  • 作者: 島田 征夫, 佐藤 哲夫, 墓田 桂, 阿部 浩己, 永田 高英
  • 出版社/メーカー: 信山社出版
  • 発売日: 2005/10
  • メディア: 単行本
大震災発生! 公的支援がくるまでの200時間を生き延びる知識と知恵

大震災発生! 公的支援がくるまでの200時間を生き延びる知識と知恵

  • 作者: 山村 武彦
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2006/07/20
  • メディア: 単行本
あなたは生き残れるのか?―大震災生存の達人・改訂版

あなたは生き残れるのか?―大震災生存の達人・改訂版

  • 作者: 柘植 久慶
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2006/04
  • メディア: 文庫
 
↓「台湾」関係
台湾を知る―台湾国民中学歴史教科書

台湾を知る―台湾国民中学歴史教科書

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 雄山閣出版
  • 発売日: 2000/03
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
台湾―変容し躊躇するアイデンティティ

台湾―変容し躊躇するアイデンティティ

  • 作者: 若林 正丈
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2001/11
  • メディア: 新書
台湾〈2006~2007年版〉

台湾〈2006~2007年版〉

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンドビッグ社
  • 発売日: 2006/03
  • メディア: 単行本
台湾の産業政策

台湾の産業政策

  • 作者: 劉 進慶, 朝元 照雄
  • 出版社/メーカー: 勁草書房
  • 発売日: 2003/01
  • メディア: 単行本

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MADONNA『YOU CAN DANCE』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1987年にリリースされたリミックス・アルバムである。MADONNAといえばダンス・ミュージックである。ということで、本アルバムは彼女の初期のダンス・ミュージックの別バージョンがノンストップでたっぷりと堪能できるアルバムである。収録時間も約68分半とたっぷりあって、どの曲も最低でも6分を越えている、実にオイシイ(コンスピレーション)アルバムである。選曲は彼女の1st.アルバムからが中心となっているが、「初心を忘れない」という彼女の思いがここにある。また、リミックスと言っても、派手でゴチャゴチャしたアレンジではなく、原曲を昇華させるという形のリミックス集であり、1st.アルバム「MADONNA」が新たな形となって現れたようなアルバムでもある。(尚、ノンストップと言っても、Dub Versionに変わる所など、合わせて3ヶ所(LPやカセットで収録面が切り替わるためということがあり、CDがそれらと比べて格段の長時間収録が可能になったメディアであるということを改めて感じることが出来る。→本アルバムがリリースされた当時は、CDも登場していたが、売り上げはカセットがトップ、LPもまだまだ売れていた時代である。)は、正確に言うと「ノンストップ」で次の曲にブリッジするということではないのだが、直ぐに次の曲が立ち上がるので、「ノンストップ」と言ってもいいでしょう。)

収録されているのは以下の10曲である。『Spotlight』『Holiday』『Everybody』『Physical Attraction』『Over And Over』『Into The Groove』『Where's The Party』『Holiday [Dub Version]』『Into The Groove [Dub Version]』『Where's The Party [Dub Version]』。

この中で『Spotlight』は未発表だった新曲であるが、それ以外の曲はお馴染みの曲である。が、聞き慣れたものと違う長尺のリミックスとなったことで、また新たな魅力が加わっている。いずれの曲も、自然と体が動き出す心地よいものであり、いずれの曲もがエネルギッシュでパワフルであって、'80'sダンス・ミュージックの神髄を楽しむことが出来る。尚、ここではどの曲がお薦めと言うことは言わない。というのは、それぞれの曲も良いのだが、それらがノンストップで繋がったことに、ダンス・ミュージックとして生まれた付加価値があり、本アルバムではそれらを別の曲として捉えることが出来ないためである。(よって、お薦め曲となると、収録されている曲全てと言うことになってしまうためである。)

MADONNAの原点とも言うべくノリの良いダンス・ミュージックをたっぷりと楽しむことが出来る本アルバムは、明るく楽しい'80'sサウンド(特に'80'sダンス・ミュージック)を楽しむ上では欠かすことの出来ない(リミックス)アルバムである。尚、本アルバムを鑑賞したら、彼女の1st.アルバム「MADONNA」の方も合わせて聴いてもらいたい所である。'90'sに入ると、一時期低迷することになる彼女であるが、2005年に発表した「CONFESSIONS ON A DANCE FLOOR」で久しぶりに心地よいダンス・ミュージックを発表してくれたが、「過去に発表したダンス・ミュージックは?」と尋ねられたら、本アルバムの存在を忘れてはならない。尚、本アルバムは「リミックス・アルバム」であるが、解釈のしようでは、一種のベスト盤というように考えることも出来る。が、色々と理屈を付けて考える前に、たっぷりと彼女のダンス・ミュージックを堪能しましょう!

 

You Can Dance

You Can Dance

  • アーティスト: Madonna
  • 出版社/メーカー: Sire
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD

↓1st.アルバムはこちら

Madonna

Madonna

  • アーティスト: Madonna
  • 出版社/メーカー: Wea International
  • 発売日: 2001/05/22
  • メディア: CD


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ケータイ刑事銭形泪37話(2nd.24話・アナザーストーリー)[改訂版]前編 [ケータイ刑事]

BS-iでの再放送もあと僅か。(10/1が最終回になるはずでしたが、10/1、BS-iは終日(テレビ局時間での終日です)放送休止ということになっているので、僅かながら延命ということになります。→その後、「休止」というのが修正されていました。10/1が最終回となります。(9/20追記)))今回の物語は「アナザーストーリー シベリア超特急刑事」の第2話となる「第三帝国からの挑戦状 ~アドルフ・ヒトラーを迎撃せよ!」である。ゲストは、「ケータイ刑事」の常連さんの一人である半海一晃さんであるが、この時は「・4話」に次いでシリーズには2回目の登場ということで、常連さんといえるかどうかであったが、今回の怪演で常連さんの仲間入りを果たすことになったと言っていいでしょう。(その後、「」に2回、「」に3回ゲスト出演をしています。→尚、「」には出演していません。(が、銭形愛を演じたあおいちゃんとは「純情きらり」で共演しています。))アクの強い人を演じたら本当に良い味を出す人で、その怪演ぶりが今回の物語をより面白いものにしている。(まさにGood Job!です。)で、元ネタは「ヒトラー」ということになる物語であるが、これを扱うとなると、柴田太郎ではないが、実にマニアの領域に達するほど、色々な物語やサイド・ストーリー、果ては裏話までもが出てくることになる。ということで、今回の物語は、そのネタから繋がる世界を知れば知るほど、より深く楽しむことが出来る物語でもある。(こういう物語は、自分の知識の幅や色んなことに対するマニア度が分かってしまう物語でもある。で、こういう物語はマニア心をくすぐってくれるものであり、やっぱり「ケー刑事」ならではである。とにかく、実に奥が深いのである。)また、この物語は、全4話の「アナザーストーリー」の中では一番の傑作と言うことの出来る物語でもある。(今一つと言った感じの「アナザーストーリー」であるが、今回の物語は大傑作である「銭形泪」の面目躍如と言ったところでもある。)

尚、この記事のタイトルに「[改訂版]」とあるのは、この物語に関しては過去に一度記しているためである。(前回にこの物語を記した辺りから、物語の設定に関する話をたっぷりと書くようになったのだが、今回もたっぷりと書きます。)以前に記した記事をご覧戴くのであれば、ここをクリックして下さい。で、今回のBS-iの再放送に合わせて、加筆&習性を行ったため、「[改訂版]」ということにしました。また、今回も色々と記しているとあまりにも長くなってしまったので、A/Bパートで二つに分けることにしました。ということで、いつものようにいつもの如く、長文&(今更の)ネタバレありで、本編に行きます。

街中を歴史の勉強をしながら公園を歩いている泪ちゃん。こういう所はやっぱり現役女子高生です。で、「第二次大戦勃発は何年だっけ...?」と言って、世界史の年号を覚えようとして勉強している。するとそこに柴田さんが登場。「一休さんがお礼を言った。一休サンキュウって覚えるといいよ」とアドバイス。(そうですね、これは1939年の出来事です。)すると泪ちゃんが次の項目として「独ソ不可侵条約?」と柴田さんに尋ねる。すかさず「一休さんはそろばん上手、一休サンキュウ」と柴田さん。調子に乗ってきた泪ちゃんは「じゃあね、ノモンハン事件は?」と更に続けて尋ねる。「一休さんが妊娠した、一休産休」と、またも一休さんネタを口にする柴田さんに「そんなんじゃあ、全然覚えられませんよ」と文句を言う泪ちゃん。(が、これは泪ちゃんの主張が正しいです。第一、一休さんが妊娠だなんて、それはもうあり得ませんし、とても覚えられるようなことではありませんからね... でも、泪ちゃんも泪ちゃんであって、ここまで口にした3つの出来事は全て1939年のことです。どうして1939年の出来事ばかりを言うのでしょうか?)→尚、それぞれの項目については、各自で色々と調べてみましょう。それにしても、こういう部分は各自で調べることによって勉強になることであり、相変わらず色々と勉強になる「ケータイ刑事」という所を示しています。

そうしていると、あの汽笛が鳴り響いてくる。で、空を見上げる泪ちゃん。そして、今回のジローさんのコーナーへと移行する。今回のジローさんは長髪の女子高生の姿で登場です。まずは、背を向けているジローさんの前にいる二人の女子高生(茶髪とガングロ系→泪を演じる黒川芽以さん黒ハートも、この時は現役高校生でした。それにしてもこの二人は、同じ高校生でも優等生タイプの黒川さん黒ハート(泪ちゃん)とは完全に違う人種に見えます。)が空を見上げて「あれは何だ?鳥?」「違うよ、あれはマリケーだよ」と、映画「スーパーマン」のネタで振ってくれる。で、そしてジローさんが「違うわよ、あれはシベリア超特急よ」ということで、シベリア超特急がやってくる。

そして着陸するシベリア超特急。(汽車のナンバーは「M-28」だが、やっぱり何回見ても、銀河鉄道999に見えます。)で、泪ちゃんと柴田さんはいつしか駅のホームにいる。「未確認飛行物体確認。閣下のお出ましだ」と柴田さんは泪ちゃんを見て言うと、泪ちゃんは頷いてから「また事件ですね」と、一度経験したことはしっかりと覚えている。そうしている間に列車は停止し、ドアが開くと赤絨毯がひかれ、椅子が用意され、列車から降りてきた閣下が椅子に座る。そして「ご苦労」と声を掛ける閣下。泪ちゃんと柴田さんは引き締まった顔になり、敬礼をする。すると閣下は「それでは本日の作戦計画を渡す」と言い、佐伯大尉に作戰命令書を手渡す。で、受け取った佐伯大尉が泪ちゃんと柴田さんの前に歩いていき、二人にそれを見せると、泪ちゃんが受け取る。すると泪ちゃんと柴田さんは敬礼をし、佐伯大尉も敬礼を返す。で、閣下は「戦争は絶対に避けなければならん。平和への道は一日にして成らずだ。いっそう訓令努力せよ」と、いつも(といっても2回目ですが...)の言葉を語る。で、中野少尉の演劇進軍ラッパで、今回のサブタイトルが出る。

ナチス・ドイツの旗が飾られた応接室(一応、第三帝国作戦司令室ということになっています。)にいる泪ちゃんと柴田さん。受け取った作戰命令書を開いた柴田さんが「本日ノ作戰命令 第三帝國 アドルフヒトラー總統を迎撃セヨ!」と読み上げる。すると泪ちゃんは「アドルフ・ヒトラーって、この人?」と、壁に掛けられたヒトラーの写真が飾られた額を見て言う。「その通り、アドルフ・ヒトラー。ドイツのかつての独裁者。」ということからヒトラーについて説明をしてくれる柴田さん。彼の説明は、「世界恐慌の混乱の中、ナチスの総統として第二次世界大戦を引き起こし、降伏直前に自殺。」というものでした。(→簡単に言えばそうですが、そう単純なものではなく、少なくとも当時のドイツ国民の中間層に支持されて、更に財界と手を握り、ナチ党を第一党にした政治家としての手腕のことも言わなければならないと思いますが... また、国力発揚のために1936年にはベルリンオリンピックを招聘し、大会としてはナチスの力を世界に誇示することになったが、近代五輪に新たな歴史を刻み込んだ大会を成功させている。詳しくは、色々と資料があるので、それらから学びましょう。)すると「でも、死んでたら、迎撃なんて出来ないじゃないですか」と泪ちゃん。(おっしゃる通りです。)で、それには返す言葉のない柴田さんでした。

そうしていると、ドアが開いて、第三帝国日本支局・宣伝課長の世是不・月経流巣(ヨゼフ・ゲッヘルス→巧みな日本語を操る所から、日本人なの?それともドイツ人なの?漢字の名前があるから日本人なんでしょうが... それにしても無理矢理と思える漢字での名前があるなんて、流石は「ケー刑事」です。ちゃんと拘っています。)が入ってきて「総統閣下は永遠に不滅です。自殺などしていませんよ」と言う。が、泪ちゃんは「でも、歴史の教科書ではそうなっていますけど...」と言葉を返す。すると月経流巣は笑いながら「あれはスターリンの陰謀です」と言い切る。そして、「総統閣下は第二次世界大戦直後にベルリンを脱出して、今もある場所から我々を勝利に導いている」と言って、ヒトラーは生きているのだと言う。が、流石の泪ちゃんもこれには呆れたという不思議な顔をするだけだった。

すると月経流巣は「自己紹介を忘れました」と思い出したように言うと、名刺を取り出して自己紹介をする。(ここで、第三帝国日本支局・宣伝課長という肩書きを口にする。)で、その名刺を受け取る柴田さん。一方泪ちゃんは、警察手帳を出して、それを見せると「中を調べさせてもらいます」と言う。だけど柴田さんは「特に異常もなさそうだけどね...」と、さりげなく口にしている。が、月経流巣が「異常はこれから起こります」と言うと、ヒトラーの写真の額の前に歩いていき、「これより我が第三帝国の裏切り者を粛正します」と宣言する。すると泪ちゃんが「粛正するって、人を殺すってことですか?」と尋ねる。すると月経流巣は「その通りです」と答える。こうなると、正義の味方の泪ちゃんは黙っていられなくなり「月経流巣さん、あなたを殺人未遂で逮捕しますexclamation」と言う。(が、この時点で「殺人未遂」というのは、いくら何でも無理があります。だって、「人を殺す」と認めたものの、そのための行動は(事前準備をしているでしょうが)まだ何も行われていません。)しかし月経流巣はそんなことは全く気にしないで語り始める。「これからあなたたちの目の前で事件が起こります。しかしあなたたちには私を逮捕することは出来ない。何故なら、犯行を実行するのは総統閣下ご自身なんだから...」と言って高笑いを始める。が、これを聴いて柴田さんの表情が変わる。月経流巣は更に続けて語る。「ナチスの超高度科学技術によって、総統閣下は神に成られたのです。そして思いのままに人を殺せるのです」と、すっかり自分の世界に陶酔しきっている。これに対して冷静な泪ちゃんは「死んだ人間が人を殺すなんて、あり得ません」と言って柴田さんの顔を見る。すると柴田さんも大きく頷く。しかし月経流巣は「どうやら信じてもらえないようですね、第三帝国の力を...」と残念がって言う。(が、ここは誰が考えても泪ちゃんが正しい!と言いますよ。いや、柴田さんは...)

そして月経流巣は、「では、早速総統閣下を呼び出したいと思います」と、計画を実行し始める。これに泪ちゃんは「会えるんですか??」と一応受けてくれる。(結構お茶目な泪ちゃんです。)月経流巣は「私には総統閣下を呼び出す力があるんです。私の体に総統閣下の意識を乗り移らせることが出来るんです」と言うと、「私の体に、入るヒトラー!」と叫ぶ。(当然「ハイル、ヒトラー」と掛けている。→「アナザーストーリー」になってもオヤジギャグはちゃんと登場します。)すると、月経流巣はヒトラーの霊が乗り移ったようになり、今まではワイシャツ&ネクタイにカーディガン姿だった月経流巣が、ナチスの軍服姿になる。そして、ヒトラーのトレードマークであるちょび髭を自分の手で付ける。すると、「グーテンターク、諸君。私は第三帝国総統、アドルフ・ヒトラーである」と言い、彼が言ったようにヒトラーの霊が彼の体に乗り移ったような言葉を発する。しかし、それを見た泪ちゃんは呆れたという顔をして「もう、からかわないでくださいよ。柴田さん、何かガツンと言ってやってくださいよ、がつんと」と、パンチボクシングのパンチを繰り出す手振りをしながらも冷静に言う。で、柴田さんは数歩前に出て「あんたねぇ、ヒトラーだかヘトラーだか知らないが、これ以上訳の分からないことを言ったら...」と勇ましく言う。これに「言ったら?」とヒトラーになりきっている月経流巣が問うと「ヒトラーえるぞ!」(「引っ捕らえるぞ」と掛けている。)と言う。で、柴田さんは「ヒトラーを引っ捕らえる」と自分では手を叩いて大受けしているが、泪ちゃんは呆れて失望したという表情になって「もう柴田さん、最低です」と顔をそらしてしまう。更にヒトラー・月経流巣までもが「不快なジョークだ」と追い打ちを掛ける。(ということで、五代さん、高村さんが口にしてきた「寒いオヤジギャグ」はしっかりと柴田さんが受け継いでくれたということだけは認めてあげましょう。)

直ぐにヒトラー・月経流巣は「お口直しに君たちにありがたい演説を聴かせてあげよう」と言い、椅子を台にしてテーブルの上に乗り、演説を語り始める。(が、これがまた、口にしていることと、テロップが全く合っていない。(→「テロップ」で遊ぶ「ケー刑事」らしい所でもあります。/宇宙人の言語の一つと考えてしまうというのも一つの考えですが...))テロップには、演説の文言(「自分の中の敵と戦い、勝利せよ!獅子身中の虫を見つけ出して潰せ。否定的な意見は病気と同じで、放っておくと悪化する。内部崩壊の原因になる!」)と表示されるが、ヒトラー・月経流巣が口にしたのは「ベルリン、シュツットガルド、ベッケンバウアー、フランクフルト、ハンバーガー、ベムベンザース、ジャーマンポテト、ミハエル・シューマッハ」というドイツに関係する単語を次々と並べただけである。(ハンバーガーというのは、ハンブルクのつもりだったのでしょうねぇ...)既に呆れかえっている泪ちゃんだったが、最後の部分を受けて「ミハエル・シューマッハ?」と突っ込んでくれる。(知らない方のために記しておくと、ミハエル・シューマッハはF1ドライバーである。この物語が放送された2004年は、彼は5年連続7度目の年間チャンピオンに輝いた年であるが、この物語が放送された2004/9/12の時点では、その年の年間チャンピオンの座にまっしぐらでした。(F1となるとそれなりの人気があるモータースポーツですが、こういう所は泪ちゃんはしっかりとチェックしていますね...流石はトレンド・ハンターです。)また先日、今期限りで引退すると発表たばかりです。(長い間、お疲れ様でした。))が、これはもう耐えられない、と言いたげな泪ちゃんである。が、ヒトラー・月経流巣はそんなことは全く気にせずに「では、早速儀式を執り行いましょう」と、自分のペースを守り続けて、「粛正」を始める。

時刻は09:00:00。画面は真ん中に時間表示となり、画面の上にはヒトラー・月経流巣が左側に、右側には泪ちゃんと柴田さんを正面から捉えた映像が、下には泪ちゃんの背後からヒトラー・月経流巣を捉えた映像の3つが出る。(なかなか面白い構成です。)「これより、裏切り者ルドルフ・ヒスの処刑を執り行う」とヒトラー・月経流巣が言うと、拳銃を取り出す(素振りをする)ヒトラー・月経流巣。(が、拳銃が映っているのは左上の映像だけです。すると、下の画面の映像が全体に広がる。)「この美しきワルサーP38が見えるかね?」と言うヒトラー・月経流巣に「見えません」と正直に答える泪ちゃん。そして柴田さんの方を向いて「柴田さん、見えます?」と尋ねるが「見えません」と柴田さん。が、ヒトラー・月経流巣は「私には見える」と言い、完全に自分の世界に入酔いしきっている。(左上にあったヒトラー・月経流巣のアップが画面中央に出る。)そして「この銃を使ってヒスの処刑を執り行う」と言うと、銃をゆっくりと構える。(が、画面は銃を握っていないヒトラー・月経流巣となる。)「ブンデスリーガー、ヨハン・セバスチャン・バッハ」(テロップには「命乞いをしても無駄だ!我が第三帝国に裏切り者は必要ない!」と出る。)と言うと引き金を引く。泪ちゃんはまたも「ヨハン・セバスチャン・バッハ?」と揚げ足を取るように口にするが、ヒトラー・月経流巣はそれを意に介さず「裏切り者は死んだ」と言う。柴田さんは「まさかぁ」と声を発するが、泪ちゃんは何も言わない。そうしていると「警視庁から入電中」と泪ちゃんの携帯に事件を知らせるメールが届く。直ぐに携帯を開く泪ちゃん。事件は、港区にあるミハエル・バラック公園で射殺事件発生というものであり、「直ちに現場に急行せよ!」で、泪ちゃんと柴田さんは事件現場に向かった。(でも、そんなドイツ風の名前の公園って港区にあるの?→やっぱり時空が歪んでいる...)

ミハエル・バラック公園。柴田さんが鑑識作業を行い、それを泪ちゃんに報告している。「胸に一発銃撃を受けて即死。そして被害者の名前はルドルフ・ヒス」これを受けて泪ちゃんは「ええ、間違いないんですか?」と確認するが、「間違いない」と答える柴田さんは更に報告を続ける。「死亡推定時刻は午前9時、ヒトラーが処刑を行った時刻とほぼ一致。付近で犯行に使われた銃を発見。ただいま鑑識捜査中。そして更にミステリアスなことが...」これには流石の泪ちゃんも「まだあるんですか?」と口にする。すると柴田さんが「被害者の体内から銃弾を発見できず」と報告する。すると「じゃあ、弾は貫通して飛んでいったということですか?」と泪ちゃんが問う。(銃弾が体になかったら、そう考えるのは当然です。)が、柴田さんは「銃弾は貫通していない。薬莢はここにあるんだけど、被害者の体内から銃弾の破片が消えているんだ」と言う。「そういうことってあり得るんですか?」と泪ちゃん。「物理学の常識からしてあり得ない」と答える柴田さん。(泪ちゃんも柴田さんも、極普通の考えをしています。)その時「往生際が悪い、ナチスの科学力は偉大だ!」とヒトラー・月経流巣の声がした。彼は軍帽を被っていて、公園にやってきたのだった。そして更に続ける。「私はまだ生きている。君たちの科学力では到底理解できないだろう」とナチスの科学力を誇示する。泪ちゃんと柴田さんはそんなヒトラー・月経流巣を見上げるだけだった。

警視庁に戻った泪ちゃんたち。柴田さんが「鑑識の結果が出たよ」と言って泪ちゃんに報告する。「銃に付着していた指紋はアドルフ・ヒトラーのものと判明」すると「えっ?あの、アドルフ・ヒトラーに間違いないんですか?」と驚いて泪ちゃんが聞きただす。が、柴田さんはこれに小さく頷くだけで、ゆっくりと椅子に座ると、ゆっくりとした口調で語り出す。「世の中には、伏せられた歴史の事実というのが山のようにある」と言うと、「ヒトラー逃亡説」を語り始める。これは、ヒトラーは敗戦直前にUボートでアルゼンチンに脱出、そしてアルゼンチンから南極に逃亡した。というものである。更に、「南極にはUFOの基地があり、ナチスと宇宙人地球制覇計画を練っているんです」と言う柴田さん。これを聴いた泪ちゃんは「でもどうしてそんな凄いことを柴田さんが知っているんですか?」と尋ねる。が、簡単に「矢追さんが言っていた。証拠写真も見た」と言う。(かつて、UFOがブームになった時のテレビスペシャルで、宇宙人、UFOというものが結構放送されていましたが、柴田さんはそのテレビをそのまま信じ込んだのですね。)しかし泪ちゃんは冷静でいて「でももしヒトラーが生きていたとしたら...今現在で115歳。きっとよぼよぼで銃なんか撃てませんよ」と冷静なご意見です。(ちなみに、アドルフ・ヒトラーは1889年4月20日の生まれです。この物語のBS-i初放送は2004年9月12日ですから、この年齢計算は正しいものです。)でも、柴田さんは「若返っていたら可能だよ。ナチスの科学力が本物ならクローン人間を作っていたかもしれない」と言い出す。「ヒトラーのですか?」と確認する泪ちゃんに「現に、ヒトラーの毛髪を持っていた側近が確かにいたらしい」と柴田さんは答えるが「そうかぁ、その側近がヒトラーの銃を持っていたのかも知れない、それが今回の犯行に使われた。だとしたら指紋が出てきたことも納得できますよね」と、やっぱり泪ちゃんは現代の科学でちゃんと説明してくれる。これには「んん、確かに」と柴田さんも納得するが、「でも消えた銃弾の謎は現代の科学では解き明かせない...」と、やっぱりそっちに持って行こうとしている...

すると、「大本営発表!」の着ボイスで、泪ちゃんの携帯に閣下からの着信phone toが入る。「あっ、閣下からだ」と泪ちゃんは直ぐに電話に出るが、嬉しそうでもある。「壁にぶつかっているようだね、銭形くん」と閣下。すると泪ちゃんは「はい、消えた銃弾の謎が解けなくて...戦線は膠着状態です」と答える泪ちゃん。(「戦線」って、すっかりその気になっている泪ちゃんです。→「楽しんでやりましょう」というように解釈しましょう。)すると閣下のお馴染みの言葉「ヒトラーとスターリンは信用できん。作戦変更」を挟み、ヒントを伝える。(柴田さんは「作戦なんて元々無いし...」とツッコミを入れるが無視されます...)「森を隠すなら木に隠せ」これに泪ちゃんは「えっ?逆じゃないんですか?」しかし閣下は「以上、訳説不当、努めて止まず」と泪ちゃんの問いには答えてくれない。で、閣下が敬礼すると、泪ちゃんと柴田さんも敬礼をする。(TV電話ですから、こちらの姿も相手閣下に伝わっています。)で、泪ちゃんは「食べられません、勝つまでは」で、電話が切れる。それにしても泪ちゃんは閣下と話す機会を本当に楽しみにしているようです。

「森を隠すなら木に隠せ、きっと銃弾の謎を解くヒントなんですよ」と泪ちゃんはちゃんと理解している。(この辺りはやっぱりIQ180と言ったところですね)で、「閣下は、全てを見通した上でわざわざ逆に言ったんですよ」と解釈する泪ちゃんだったが、それに首をかしげる柴田さんは「そうかなぁ、ただ単に間違っちゃっただけじゃないの...」と言う。が、泪ちゃんの頭の中では思考が高速で回転していて、直ぐに「分かった!」と言うと、考えを口にする。「森は被害者、木は銃弾に例えた場合、被害者に弾丸を隠したと考えるんではなく、被害者が弾丸を隠した、と閣下は言いたかったんですよ。抽象的だけど...」が、柴田さんは「でもどうやって被害者は弾丸を隠せたの?」と問う。すると「弾丸は人間の体の一部になるように隠れているんです」と言う泪ちゃん。どうやら事件のトリックに気がついたようです。

泪ちゃんと柴田さんは再び第三帝国日本支部のヒトラー・月経流巣の作戦司令室にやってきた、そして泪ちゃんがヒトラー・月経流巣に語る。「この犯行は第三帝国ぐるみであることが実証されました。そしてアドルフ・ヒトラーの犯行ではないことも...」と言う。が、「ほぉ~」と大して驚きもしないヒトラー・月経流巣。泪ちゃんは気にしないで更に続けて語る。「この犯行は、あなたとは別の人物が行ったんです。それをあなたは、まるでヒトラーの魂が乗り移ったかのように演じ、時間を見計らって別の人物がアドルフ・ヒトラーに変装してヒスさんを殺したんです」が、ヒトラー・月経流巣は泪ちゃんの言葉を笑うと「しかし、全ての証拠は私がやっていると言っているではないか」と言う。(それにしても、普通容疑者は犯行を否定するのに、証拠から含めて容疑者が犯行を認め、警察の方がそれを否定するなんて、実に面白い物語ですねぇ。)しかし泪ちゃんは「あなたは、アドルフ・ヒトラーが実際に使っていた拳銃を犯行に使用した。拳銃にアドルフ・ヒトラーの指紋が付いていたのはそのためです」と説明する。が、ヒトラー・月経流巣は「だが、弾丸を消すなんて、君たち二流国家には真似が出来ま~い!」と第三帝国の科学力の高さに自信と誇りを持っているように言う。しかし「いいえ、可能ですよ」と平然と言う泪ちゃん。で、ヒトラー・月経流巣は泪ちゃんの顔に視線を移す。「犯人は、ヒスさんを殺すのに特殊な弾丸を使ったんです」と泪ちゃんが自信たっぷりに言うと、柴田さんがその証拠を示す。(ビニール袋の中には豚の骨と、何故か「酢みそたれ」の袋が入っている。)そして泪ちゃんが一気に消えた弾丸の謎を解明する。「これは豚の骨です。豚の細胞は人間に一番近いんです。これを弾丸に加工して被害者に撃ち込んだ。弾は粉々になって被害者の体内に飛散した。まるで粉々になった人間の骨に見せかけて。それが消えた弾丸の正体です」すると、ヒトラー・月経流巣は「なかなか日本の警察もやるねぇ。同盟を結んだだけのことはある」と泪ちゃんの推理を一応評価する。(念のために、「同盟」というのは日独伊三国同盟のことです。)が「だが君たちの推理はしょせん推理だ。それだけの証拠では私を逮捕することはこの国では出来ない」と、まだまだ余裕があるところを見せる。が、泪ちゃんもそのことは分かっているようでした。

立ち上がったヒトラー・月経流巣は笑みを浮かべて「君たちの疑問にはっきりと白黒をつけてあげよう。予定にはなかったが、これから君たちの目の前で別の人物を殺す。もちろん私はこの場所から一歩も動かない」と言って、第二の殺人を宣言する。そして壁に歩いていき、カーテンを開くと、そこらはカーテンに隠れていた第三帝国組織図があった。(その「第三帝国組織図」には、「総督 アドルフ・ヒトラー」からはじまり「副総督 オリバー・ガーン」「宣伝大臣 オリヴァー・ビアホフ」「親衛隊長 オットー・ネルツ」「官房長官 ミロスナフ・クローゼ」「日本局長 毛瑠戸・背婆素天(ケルト・セバステン)」「前線司令部 衛瑠羽院・怒目流(エルウイン・ドメル)」「宣伝部 嘉留守天・楊華ー(カルステン・ヤンカー)」「特別攻撃隊 辺留屯・主内堕ー(ベルトン・シュナイダー)」「情報局 栗須・対ー夏(クリス・ツィーゲ)」「山岳スキー部隊 呂ー太ー・馬手薄(ローター・マテウス)」「自転車装甲師団 乙戸ー・変李(オットー・ヘンリー)」という名前がある。で、ヒトラーからケルトまでは縦に降りてくるが、残る6人は輪になってラインが記されている。尚、漢字で書かれている人物は、日本にいると考えて良いのでしょうね。でも、宣伝課長の月経流巣の名前はこの組織図にはないですが...→ここにある名前は、ヒトラーは別として、いずれもがあるドイツ人の名前をもじったものばかりであるが、こういう拘りがあるのが「ケー刑事」です。)そしてヒトラー・月経流巣は「6以上の好きな数字を言い給え。その数字の文だけ総統から数え、円まで到達したら逆時計回りに数える。そして今度は時計回りに君の言った数字を数える。」と、ルールを語る。すると柴田さんが「じゃあ8」と数字を言った。すると、ヒトラー・月経流巣は自分で説明した様に「1、2、3、4、5、6、7、8。1、2、3、4、5、6、7、8」と数えていく。で、最後に止まったのが衛瑠羽院・怒目流(エルウイン・ドメル)であった。そして「衛瑠羽院・怒目流か、惜しい人物だがいた仕方ない」と言って、ターゲットは衛瑠羽院・怒目流に決まった。

時刻は12:00:00。ヒスの殺しの時と同じように、画面中央に時刻、上には左に泪ちゃんと柴田さんの正面からの映像、右にはヒトラー・月経流巣の正面からの映像、そして下には3人を横から捉えた映像となる。ヒトラー・月経流巣が「ただいま午後12時、これよりドメルの処刑を行う」と宣言する。そして棚の方に移動すると「君たちにはこのナチス・ドイツが何年にもわたって探し求めた聖杯が見えるかね?」と言う。(右上のヒトラー・月経流巣は聖杯を手にしているが、下のヒトラー・月経流巣は何も持っていない。)泪ちゃんは「インディ・ジョーンズと争奪戦を繰り広げた聖杯ですよ、きっと」と、またかと言った呆れ顔で見ている。(泪ちゃんが語った「聖杯」は、1984年の映画「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」(シリーズ第2作)でのことです。この映画は泪ちゃんが生まれる前の映画ということになるが、大ヒットした人気映画ということで、泪ちゃんはちゃんと見て知っているんですね。)ヒトラー・月経流巣は更に続ける。「この聖杯の中には水が入っている。この水の中に毒を入れる」と言って、右手で毒の小瓶を手にして左手で持った聖杯の中に注ぐ。(右上の映像には聖杯と毒の小瓶が映っているが、下の映像はその格好をしているだけのものである。)毒を入れ終わると「さあ、早速飲ませよう」と言って、またも適当な単語を並べ、「ドメル、アウトバーンフランケンシュタイン、ポークビッツ、ソネダソナチエ、アイネクライネ、ナハトムジーク」と口から発する。(テロップはそれらしい台詞になっていて「ドメル、この聖杯を飲み干せ・・・嫌じゃない!総統に逆らったら、死刑だ!」と表示される。)そして聖杯の水をドメルに飲ませる格好をするヒトラー・月経流巣。でドメルに聖杯の水を壁手飲ませると、「ドメルは死んだ」と言うヒトラー・月経流巣。

第三帝国・将校クラブ。一人の男が床に倒れて死んでいる。柴田さん「被害者の名前は衛瑠羽院・怒目流。健康保険証から判明」と柴田さん。泪ちゃんは携帯で現場写真を撮影しながらそれを聴いている。更に柴田さんは「死因は青酸カリによる中毒死、死亡推定時刻は午後12時。僕たちが総司令部にいた時間に殺されている」と報告する。それを横の方で聞いていたヒトラー・月経流巣は、地球儀で遊びながら「それがナチスの科学力なのだよ。君たちがルーレットで選んだ人物は処刑された」と高笑いをして「第三帝国万歳、ヒトラー総統閣下万歳!」と悦に入っている。そんなヒトラー・月経流巣を見た泪ちゃんは一旦目を閉じると「うるむ、悪の雫」と言い、再び目を開いて月経流巣をしっかりと睨みつけました。(で、Aパート終了です。)

Aパート終了時点で、経過時間は約17分、Bパートと閣下のお言葉を追わせると、その時間は約9分ということになる。この分量だと、ここで分けるのも何ですが、今回は元ネタに関すること(ヒトラーやインディ・ジョーンズなど)がたっぷりとあるので、またまたかなりの長文になってしまう。また、「銭形泪」ではそうでもない(やや短め)が、その他のケー刑事では十分に1話分の文章量に達している。ということで、Bパート、閣下のお言葉、そして元ネタに関することは「後編」ということにします。(1日後にUPします。)→9/20 0:00にUPしました。(ここをクリックして下さい。)

「To Be Continued」

 

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