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OHIO PLAYERS『HONEY』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1975年に発表されたものである。彼らはファンキーなサウンドで一世を風靡したバンドであるが、本アルバムを発表した頃は、まさに最盛期にあり、大ヒットを記録している。(本アルバムは1976年のBillboard年間アルバム・チャートでは89位であるが、レギュラー・チャートでは最高位2位を記録している。)とにかくたっぷりとそのサウンドを楽しませてくれているアルバムである。

収録されているのは以下の全7曲である。『Honey』『Fopp』『Let's Do It』『Ain't Givin' Up No Ground』『Sweet Sticky Thing』『Love Rollercoaster』『Alone』。

この中からは『Love Rollercoaster』がシングル・カットされて全米No.1の座を獲得している。(1位だったのは1週間)また、1976年のBillboard年間シングル・チャートでも30位にランクインしている。実にノリの良い一曲である。この曲がヒットを記録した当時は、まだディスコ・ブームというのは起こっていないが、それに通じる所も感じさせてくれている。その他の曲では、アルバム・タイトル・ナンバーである『Honey』とラストを飾る『Alone』をお薦め曲としてピックアップしておく。

彼らのファンキーなサウンドは、単にファンキー・ビートを奏でるだけではなく、ソウル・ミュージックとしても聴き応えのあるものとして仕上がっている。振り返ってみれば、'70'sの中期というのは、彼らをはじめ、ソウル・ミュージックがとても元気があり、一気に認知されるようになった時期でもある。(但し、彼らのようなファンキーなサウンドが多くヒットしたことから、「ソウル」=「ダンス系ブラック・ミュージック」というような誤解が広まったのもまた事実である。)サウンドは、これぞ'70'sと言うものであるが、だからこそ'70'sサウンドも面白いのである。'70'sサウンドがお好きな方は言うに及ばないが、ダンサブルでノリの良いサウンドがお好きな方にも彼らのような'70'sのテイストというものを味わってもらいたいところである。

 

Honey

Honey

  • アーティスト: The Ohio Players
  • 出版社/メーカー: Mercury
  • 発売日: 1991/04/16
  • メディア: CD


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OLIVIA NEWTON-JOHN『COME ON OVER』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1976年に発表されたものであり、本アルバムのヒットによってカントリー界の妖精だったOLIVIAがミュージック・シーンの妖精から天使になったアルバムである。(邦題が「水の中の妖精」というのもそんな雰囲気にピッタリである。)透明感のあるOLIVIAのボーカルが心地よく、完全に「カントリー」という世界だけに留まっているのではなく、幅広い世界の歌に対応できることを証明した。(「妖精」から「天使」になったと言っていい。→原題とはかけ離れた邦題であるが、実にナイスな邦題を付けたものである。)

収録されているのは以下の全12曲である。『Jolene』『Pony Ride』『Come On Over』『It'll Be Me』『Greensleeves』『Blue Eyes Crying In The Rain』『Don't Throw It All Away』『Who Are You Now?』『Smile For Me』『Small Talk And Pride』『Wrap Me In Your Arms』『Long And Winding Road』。

この中からは、日本でシングル・カットされて大ヒットを記録した『Jolene』や、アメリカでTOP 20入りをしたヒットとなった『Pony Ride』があるが、それ以外でも、永遠の名曲である『Greensleeves』や、BEATLESの『Long And Winding Road』を取り上げている所など、聴き応えがある内容である。

'70'sの音楽シーンにおいて、女性シンガーと言えば、必ずOLIVIAの名前は出てくるが、本アルバムは「HAVE YOU NEVER BEEN MELLOW」(邦題「そよ風の誘惑」)と共に、彼女の代表作の一つであり、これを外すわけにはいかない。'70'sの女性ボーカル・アルバムの名盤の一つである。発表から30年の年月が流れたが、全く色褪せるところはない。優しいOLIVIAの歌声をじっくりと聴きましょう。

 

Come on Over

Come on Over

  • アーティスト: Olivia Newton-John
  • 出版社/メーカー: Universal Special Products
  • 発売日: 1999/08/10
  • メディア: CD

↑US盤 |日本版 ↓

水の中の妖精

水の中の妖精

  • アーティスト: オリビア・ニュートン・ジョン
  • 出版社/メーカー: ユニバーサルインターナショナル
  • 発売日: 2005/09/21
  • メディア: CD

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「007/MOONRAKER」 [映画(洋画)]

007シリーズ最新作であるシリーズ第21作の「CASINO ROYALE」が12/1に公開になるが、それに向けて、これまでのシリーズ全20作を7月からDVDで順番に改めて見ている。(シリーズ40周年記念のDVD-BOX+「ダイ・アナザー・デイ」。一応、特典映像の方も改めて見ているので、1本を見るのに3時間半から4時間という時間が必要となる。尚、今度は全20作のアルティメット・コレクションのBOX(スーツケースに収納)が発売されるのですね。全作吹き替え版もあるということで、一応は「アルティメット」と感じます。(が、40周年のBOXを持っているので、流石に購入の方は...)で、今回は16年もの間、シリーズ最高の興行成績の記録を誇っていたシリーズ第11作目となる「ムーンレイカー」です。

尚、007シリーズに関してはHPの方に資料として作っていますので、そちらもご覧頂ければ幸いである。(ここをクリックしてください。)尚、各作品については「作品解説」と「脱線メモ」という2本立てで記していますが、前者は筆者が書いたもの、後者は年間に映画を600本以上見るという友人のG氏が書いたものです。

「MOONRAKER」は1955年にI.フレミングが第3作として発表した小説が原作になっているが、やはりこの小説のタイトルを使っているものの、ストーリーはオリジナルである。時は「スター・ウォーズ」によってSF映画がブームとなっていたということもあって、「ユア・アイズ・オンリー」を予定していたが、予定を変更してSF仕立ての本作の製作に踏み切ったのである。(「私を愛したスパイ」のエンド・クレジットでは「JAMES BOND will return in FOR YOUR EYES ONLY」となっていることからも、予定を変更したと言うことが分かる。)また、これまでのシリーズの劇場公開作は、モノラル音声だったのが、本作からステレオ(DOLBY STEREO)になり、音響効果の方もボンドが宇宙にまで飛び出して活躍するのに合わせてパワーアップした。尚、「007は二度死ぬ」もSF仕立ての物語であるが、ボンドは宇宙にまでは行っていないので、スケールの大きさではシリーズの中でも最も大きい作品が本作である。

監督は前作「私を愛したスパイ」に続いてシリーズ3作目となるルイス・ギルバート。脚本はクリストファー・ウッド。主題歌は、シリーズ3度目のお務めとなるシャーリー・バッシーが映画タイトルと同名のメロディアスな主題歌を熱唱している。キャストは、4作目のボンドとなるロジャー・ムーアに、ボンドガールはロイス・チャイルズ。彼女は「私を愛したスパイ」の時も候補になったが、本作でようやくその座を掴むことになった。敵となるドラックスにはフランス人のミシェル・ロンデール、前作で人気を得た殺し屋ジョーズが再登場して、リチャード・キールが再び登場(クライマックスでは善玉に変身しますが、当時は「更に次回作にもジョーズは登場か?」と言われたものでした。→3度目の登場はありませんでした。)、これにコリンヌ・クレリーが花を添えている。また、M、Q、マネーペニー(バーナード・リー、デズモンド・リュウェリン、ロイス・マックスウェル)のお馴染みのトリオも揃っているが、バーナード・リーのMは本作が最後である。

今でこそスペースシャトルは広く知られているものであるが、当時は開発中ということもあって、それだけでもワクワクさせるものであった。(こういうものは、世の中の技術の進歩によってあっという間に陳腐化してしまうだけに、最先端技術を扱うには、本当に常日頃から勉強していなければなりませんね...)で、シリーズではお馴染みのミニチュアと巨大セットも大いに登場している。

物語は、アメリカからイギリスに空中輸送中のスペースシャトルに事故が発生。が、それは空輸機が爆破され、スペースシャトルは奪われるという事件であった。ボンドはこの事件を追うが、背後にいる謎の大富豪・ドラックスを追ってカリフォルニアへ。更には、ベニス、リオ、アマゾンのジャングルへと追っていく。で、事件の背後には、人類を抹殺させ、新たな人類による世界支配を企む野望を掴んだボンドだったが、遂に宇宙に飛び出して、敵の宇宙ステーションに乗り込んでの最終決戦へと進んでいく...

本作では、スペースシャトルのことばかりに注目が集まるが、それ以外でもホバークラフトの技術を取り入れた水陸両用ゴンドラ、ハンググライダーなどの秘密兵器や、スペースシャトル飛行士の訓練施設など、メカの方も次々とスケールの大きなものが登場する。その一方で、当時のSFブームを反映して「未知との遭遇」のパロディ(他にも「荒野の七人」なども扱っている。)も取り入れるなど、ユーモアの方もロジャー作品らしく、物語中に多数散りばめられている。

ベニスので繰り広げられるゴンドラのチェイス、イグアスの滝を前にしたモーターボートのチェイスというように、水上チェイスが本作の見所の一つであるが、前作ではロータス・エスプリが潜水艦になったが、本作ではゴンドラがホバークラフトになっていて陸上を走るというように、秘密兵器の方も大仕掛けであり、娯楽作品として大いに楽しむことも出来る本作は、シリーズの一つの頂点にもなった。で、次作は路線修正が行われ、原点に戻った作品として、「FOR YOUR EYES ONLY」が登場することになる。(考えたら、次作は「JAMES BOND will return」ということでは2度出たことになりますね。)

 

007/ムーンレイカー

007/ムーンレイカー

  • アーティスト: サントラ, シャーリー・バッシー
  • 出版社/メーカー: 東芝EMI
  • 発売日: 1996/02/07
  • メディア: CD

007/ムーンレイカー 特別編

007/ムーンレイカー 特別編

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2003/02/26
  • メディア: DVD
007 製作40周年記念限定BOX

007 製作40周年記念限定BOX

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2004/08/20
  • メディア: DVD
007 アルティメット・コレクション BOX

007 アルティメット・コレクション BOX

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2006/11/22
  • メディア: DVD
007 ムーンレイカー アルティメット・エディション

007 ムーンレイカー アルティメット・エディション

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2006/11/22
  • メディア: DVD
007/ ムーンレイカー: ジェームズ・ボンド 12インチ フィギュア

007/ ムーンレイカー: ジェームズ・ボンド 12インチ フィギュア

  • 出版社/メーカー: 豆魚雷
  • メディア: おもちゃ&ホビー
007/ムーンレイカー

007/ムーンレイカー

  • 作者: イアン・フレミング
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 1964/03
  • メディア: 文庫

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