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STEVIE NICKS『THE WILD HEART』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1983年に発表された彼女の2nd.ソロ・アルバムである。FLEETWOOD MACのメンバーとして活躍していた彼女であるが、本アルバムではMACよりもロックの色を濃くしたサウンドを奏でていて、さながらロック・シンガーということに重みを置いた作品となっている。ということで、妖精と言われた彼女であるが、妖精ではなく、小悪魔的な雰囲気のする独特のボーカルを聴かせてくれていて、MACでリードボーカルを取る曲とは完全に雰囲気が違っている。本アルバムはBillboardのアルバム・チャートで最高位5位を記録するヒットとなったが、発売時期の関係もあって、年間チャートは1983年が80位ね1984年が77位というように、2年連続ランクインしているが、思ったよりも低い位置にランクインしている。(ヒットのピークの時期が丁度集計年が変わる頃だったため、こういう結果になったのであり、取り立ててヒットの規模が小さかったということではない。→こういうアルバムって毎年何枚かあります。)

収録されている曲は以下の全10曲である。『Wild Heart』『If Anyone Falls』『Gate And Garden』『Enchanted』『Nightbird』『Stand Back』『I Will Run To You』『Nothing Ever Changes』『Sable On Blond』『Beauty And The Beast』。

この中からは、やはり『Stand Back』である。ロックのリズムに乗りパワフルに聴かせてくれるこの曲は全米TOP 5入りをする大ヒットとなり、1983年のBillboard年間シングル・チャートで44位、レギュラー・チャートで最高位5位を記録している。この他にもBillboardの年間シングル・チャートTOP 100にはランクインしていないものの、『If Anyone Falls』がレギュラー・チャートで最高位14位、『Nightbird』がレギュラー・チャートで最高位33位を記録している。(筆者のお薦め曲は、この3曲と『Beauty And The Beast』、そしてアルバム・タイトル・ナンバーである『Wild Heart』)

1st.ソロ・アルバムでは「妖精」という雰囲気を出していたが、本アルバムでは脱・妖精ということで、ロックの歌姫に変貌した姿があるが、それがまた何処か妖しい魅力に満ちている。ということからその前からも言われていたが、「小悪魔」とも言われるようになり、そうなると必然的にKATE BUSHと比較されることになった。(KATEも、「天使か悪魔か」と言われていました。)が、KATEの独特の世界観のサウンドとはことなり、彼女のサウンドは正統派のロック路線と言うことで、とても聴きやすいものである。(JOAN JETTのようなバリバリのロックではなく、彼女の根底にはカントリーが流れていることもあって、ポップのテイストのするロックである。)

本アルバムがリリースされた頃、MACの方は空中分解状態に陥っていたが、完全に空中分解していないところがまたMACらしいところでもあるのだが、本作というソロで、ある意味充電した彼女をはじめとするMACのアルバムもまた持ち味が大いに出ているものである。本アルバムはS. NICKSのソロと言うだけでなく、MACのアルバムにも繋げて聴いてもらいたいところである。

 

The Wild Heart

The Wild Heart

  • アーティスト: Stevie Nicks
  • 出版社/メーカー: Modern
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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SHALAMAR『HEARTBREAK』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1984年に発表されたものである。SHALAMARと言えば、'80's後半にブレークするJODY WATLEYが在籍していた人気グループであるが、彼らは'80'sの前半からテンポが良いダンサブルなディスコ・タッチの曲のヒットを飛ばしていたが、本アルバムは1984年の映画「FOOTLOOSE」で挿入歌として使われた『Dancing In The Sheets』をフューチャーしたアルバムであり、テンポの良いダンス・チューンを聴かせてくれている。映画「FOOTLOOSE」については、何も言わなくてもいいように、あまりにも有名な音楽映画であり、'80'sにおいて、豪華アーティスト達が集結するオムニバス調のサントラ盤を完全に定着させることになった歴史に残るサントラ盤であるが、とにかくそこに彼らの曲が含まれているのだから、彼らも既に時代をリードするグループになっていたということである。アルバム全体を通して明るく楽しいダンス・ナンバーを聴かせてくれている。

収録されているのは以下の全8曲である。『Amnesia』『Dancing In The Sheets』『Whenever You Need Me』『Heart Break』『Don't Get Stopped In Beverly Hills』『My Girl Loves Me』『Melody (An Erotic Affair)』『Deceiver』。

この中からは、やはり『Dancing In The Sheets』である。この曲は「FOOTLOOSE」のサントラ盤にも収録されているが、注目されるのは、リマスターによって再発されたときにボーナストラックが追加されたが、それにはこの曲の12"バージョンがボーナストラックとして追加されたと言うことである。やはりこの曲はそれだけインパクトも大きかったということである。ちなみにこの曲は、1984年のBillboard年間シングル・チャートでは92位、レギュラー・チャートでは最高位17位を記録している。リズミカルでテンポの良いダンス・チューンである。

これ以外では、アルバム・タイトル・ナンバーである『Heart Break』(正確には、アルバムタイトルは「HEARTBREAK」と1つの単語であるが、この曲は「HEART/BREAK」という2つの単語である。)や『Whenever You Need Me』『My Girl Loves Me』『Deceiver』という所をお薦め曲ということでピックアップしておくことにする。

JODYがソロ・シンガーとして活躍するのはもう少し後のことであるが、'80'sということに変わりはない。SHALAMARはJODYだけではないが、'80's後半のJODYを考えると、'80's前半はSHALAMARとして、後半はソロとしてといったように考えることが出来るが、そのソロとしてのJODYのサウンドに繋がっているものがSHALAMARにはある。本アルバムの前に、既にある程度ブレークしていた彼らであるが、それらを知らないという方は、本アルバムは「FOOTLOOSE」のサントラ盤と繋がるものでもあり、そのサントラは'80'sに残る偉大なサントラ盤であるので、入手もしやすいものである。で、「FOOTLOOSE」経由で本アルバムに接していただき、SHALAMARのサウンドをたっぷりと聴いていただきたいところである。当時の時代にマッチしたご機嫌なサウンドです。

 

Heartbreak

Heartbreak

  • アーティスト: Shalamar
  • 出版社/メーカー: ZYX
  • 発売日: 1998/01/27
  • メディア: CD


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ケータイ刑事銭形雷3話[改訂版] [ケータイ刑事]

今回の物語は「考古学者VS銭形雷 ~縄文人の変死体事件」ということで、「銭形泪」の1st.8話で、「ミイラ」ネタということがあったが、これを連想させてくれる。(でも、監督も脚本も「」8話とは別の人です。)始めの頃の「銭形雷」は「銭形泪」をかなり意識しているようであった。また、トミーが早くも壊れてくれたので、伝説の四姉妹とコンビを組むところを見たくなったものでした。(特に、泪ちゃんの嘘泣きとトミーの資格マニアという全く合いそうにないコンビは面白そう。→「・2nd.」で高村さんとのコンビになり、随所に泪ちゃんを意識した物語が生まれたことで、余計感じたものでした。)

雷ちゃんのキャラが迷走していたこの時期の物語は、完全にトミーが引っ張っていましたが、今回の物語で五代さんや高村さんとは全く違うトミーがいよいよ良い味を出してくれるようになり、「ケー刑事」ワールドを新たな次元に引き上げてくれました。(そうしている内に、雷ちゃんのキャラも落ち着いていくことになりますが、それにはもう少し時間がかかります。)今回はトミーが「噂の刑事 トミーとマツ」からということで、期待されていたネタが登場とまでは行きませんが、「マツ」という名前が出てくることになり、トミーがまたも良いように壊れてくれます。→そのマツですが、2007年3月公開の劇場版「THE MOVIE2」に登場するということです。「・2nd.」にまさかマツが登場するのでは?という噂が立ったのも丁度この頃がピークでしたが、反対意見も多く上がりました。が、劇場版ならば、お祭りという要素もあるので、よろしいんじゃないでしょうか。

尚、この記事のタイトルに「[改訂版]」とあるのは、BS-iの本放送時に記したものをベースにして加筆を行ったためです。(BS-iの放送時に記したものはその物語が最新作であった時に記したものですが、今回は物語を全部見た後なので、全体を見通した観点からも記しています。)BS-iの本放送時に記したものと合わせてご覧頂ければ幸いです。(BS-iでの放送時に記したものは、ここをクリックして下さい。)ということで、長文&(今更ながらの)ネタバレありで、本編に行きます。

自転車を押して走っている雷ちゃんに「銭形くん、待ちなさい~」と追いかけているトミー。「岡野さん、早く~」と自分のペースの雷ちゃんがやってきたのは「大氷河期展 ~人類の歩み共に」を開催している博物館だった。雷ちゃんはこの展覧会を凄く楽しみにしていて、「氷付けのマンモスが展示されているかもしれない」と言っている(って、2005/9に終了した愛知万博(愛・地球博)のマンモスを持ってきた?)だけど、雷ちゃんは自転車を博物館の入り口の前に停めている。→泪ちゃんもよくそういう所に自転車を停めていましたが、ちゃんと駐輪所に停めてくださいよ。でないと、「・1st.1話」のように、高村さんに「駐車違反」の札を貼り付けられてもしりませんよ。

雷ちゃんは「旧石器時代の人類」(著者:貝塚博)という本を取り出し、この本の中に、シベリアの永久凍土の中からマンモスが出たという話が載っていたと言うと、トミーは「この本はここの館長、貝塚さんが書いた本じゃないか」と言いだし「museumのことなら何でも聴いてください」と言うと、「博物館検定3級」を持っていると、資格自慢を始める。(でも、この資格、何の役に立つのでしょうか?)今回は雷ちゃんも「出た、岡野さんの不思議な資格」と突っ込んでくれる。で、トミーはこの博物館に一度は来てみたかったと言い、30万点を越える展示物があると、一応資格を持っていることを匂わせることを口にすると、隅々まで案内すると言って中に入って行こうとする。が、「あっ?」と立ち止まった視線の先には「休館日」という立て札が出ていた。雷ちゃんは「休館日ぐらいちゃんと調べておいてくださいよ。博物館検定3級なんでしょう」と早速文句を言うが、トミーは「休館日」という札をてにして、その札の裏を見ていると「休肝日 by マツ」と書いてある。で、「マツ」という名前に思い辺りがあるようで...→やっぱり出ました「噂の刑事 トミーとマツ」のネタである。(この時、2nd.シリーズにマツを出すようなことはしないでもらいたいと思ったのですが、それはそうなりましたが、劇場版「THE MOVIE2」にマツは登場するということです)

そうしていると「警視庁から入電中」と事件を知らせるメールが届く。事件は、赤坂歴史民族博物館で氷の中から男性の変死体が発見。直ちに現場に急行せよ、というものだった。(赤坂歴史民族博物館というのは雷ちゃんたちが来ているこの博物館)で、「マンモスじゃなくて人間?」と雷ちゃん。

博物館の中に入った二人。無人の展示室を歩いているが、「ちょっと、そこの二人」と館長に見つかってしまう。これに「いや我々は客じゃないんだ、まあ、客のつもりで来たんですが…」と言い訳を口にするトミーだったが「ややこしいこと言わないでください」と雷ちゃんに怒られてしまう。で、雷ちゃんん警察手帳を見せて「警察です。変死体が出たという通報がありました」と事情を説明するが、館長は「通報?誰だ慌て者は?」とそっけない。これにトミーが「失礼ですが、貝塚教授ですよね、ここの館長の?」と反応すると「感激です」と言いだした。考古学の権威である「ゴッドハンド」に会えたことに感激しているのでした。(「・1st.8話」でも、被害者の考古学者は「ゴッドハンド」と言われていましたが...)で、雷ちゃんが持っていた貝塚の本にサインを求めるトミー。雷ちゃんは「岡野さん」と注意をしようとするが「ペン!」とトミーに言われて、文句を言いながらもペンを渡す。で、館長がサインをしている間にトミーは展示されている日本最古の手斧をじっくりと見ようとして近寄ってじっくり見ようとするが、貝塚はそんなトミーを「離れなさい!」と言って無理矢理押しのけた。「どうしたんですか、そんなに乱暴に、見せるための展示でしょう」と言うトミーに「だったら開館日に来てください」と貝塚は何とかして帰らせようとして「警察に用はないんですから」と言う。が「変死体が出たんでしょう」とトミーも簡単には引き下がらない。

そうしていると「ここですか?」と雷ちゃんは「関係者以外立入禁止」と書かれた部屋の扉を開けてその部屋に入ろうとするが、貝塚は慌て「勝手に入っちゃいかん」と追いかけていく。が、雷ちゃんは既に入っていて、ガラス越しに、氷河の中から出たという変死体を目にしていた。で、貝塚は雷ちゃんとトミーに説明することにした。「これは歴史的大発見だ。氷河の中から縄文人が見つかったんだから」と言い、北海道の氷河から取り寄せた氷から出たといい、「日本のアイスマン」とも言う。→北海道に氷河ってありましたっけ?

そうしていると、雷ちゃんが「鈍器のようなもので殴られた痕があります」と口にし、トミーが「殺人か?」と反応する。これに貝塚は「素晴らしい。部族間抗争の犠牲者だ」と言う。が、雷ちゃんは「これは縄文人なんかじゃありません」と言い、腕にある火傷の痕を指摘する。トミーは「縄文人だって火傷ぐらいするでしょう」と言うが、雷ちゃんは「BCG接種の後を隠すためにわざとやった」、貝塚は「これは治療法の痕で当時既にお灸に似た治療法があった」「変死体ではなく文化財保護法が適用される文化財だ」と言う。→一つのことも見方を変えると色々と言うことが出来るものです。

そうしていると、「その通り」と言って文部科学省の人間が現れ、これは文部科学省の管轄で警察は引き取れと言って、雷ちゃんとトミーを追い払おうとする。雷ちゃんは「事件性がないかちゃんと確認するのが警察の義務です」と簡単には引き下がらない。が、文科省の男は「我々にも人類の遺産を守る義務がある」と言って文化財保護法の条文を口にする。ということで対立する雷ちゃんと文科省の男。これにトミーは「マンモスが見られなかったから、ちょっと拗ねているんですよ」と言って間に入り、近くに恐竜博物館があるからそちらへ連れて行く、と言って雷ちゃんを引っ張っていく。で、文科省の人はすぐに記者発表だ、と言うが、これにちょっと複雑な表情を見せて記者発表をためらっている貝塚、そしてその様子を雷ちゃんはしっかりとチェックしていた。

廊下に出たトミーは携帯を開くと、既にこの一件がニュースになっていることを知り、特別展示は来年の春だと言ってそれを楽しみにという口ぶりで、雷ちゃんを恐竜博物館に連れて行こうとする。が、雷ちゃんは再び「あれは縄文人なんかではありません」と言い、歴史的発見なのに貝塚が記者発表をためらっていたことをその理由とした。が、色々と準備があるとその理由付けを語るトミー。が、「これは縄文人なんかじゃないんです」と言う女性が現れる。が、彼女は貝塚に追い出されてしまう。で、「どうしました」と声を掛けるトミー。すると彼女は「あの遺体は縄文人なんかじゃないんです。私のなんです」という。

で、彼女に事情を聴くことにした雷ちゃんとトミー。彼女は夫の写真を見せるが、トミーは「そっくりじゃないか」と驚くが、雷ちゃんは「どう見ても本人じゃないですか」。彼女はニュースでこの一件を知りここに駆けつけて来て、遺体は8年前に出て行った自分の夫だと言う。が、トミーは本人だったとして、と条件を付けると、どうして北海道の氷河の中で凍っていたのかと言い、他人のそら似だ、いや、その人の祖先かも知れない、と言い出すと、「ロマンだなぁ。だから考古学は止められないんだ...」とすっかり自分の世界に入っている。その間に雷ちゃんは本人と断定できる何か特徴はないのか?と尋ねる。が、「万引きが好きだった」と言う。彼はカップラーメンが三度の飯よりも好きで、カップラーメンばかり万引きしていたというのだった。→前回、予習ということで書いた「カップラーメン」です。どういう関係があるのか?と馬鹿にすると、「ケー刑事」シリーズでは痛い目に遭うことになります。これらがちゃんと後に繋がるのが「ケー刑事」なんです...

雷ちゃんは改めて貝塚に遺体の解剖を要請し、現代の殺人事件だと主張するが、貝塚は聞き入れない。で「私はこの分野の第一人者だぞ」ということを口にするが、「第一人者だから言っているんです。教授なら簡単に遺体を縄文人に仕立て上げられますから」と負けていない雷ちゃんです。→雷ちゃんって、伝説の四姉妹以上に頑固でまっすぐな性格ですね。壊れるところを早く見たいものだとBS-iの本放送の時に思ったのですが、その時はまだ雷ちゃんのキャラが迷走していて、それがちょっと残念でした。1st.シリーズの中盤になって雷ちゃんも壊れるようになり、2nd.シリーズになると、別人のようにキャラが変わりますが...

で、何だかんだと遺体を調べようとする雷ちゃんに、それを停めようとするトミー。で、遺体が纏っている衣服の一部を破ってしまった雷ちゃん。トミーは慌てて「すいません」と言い頭を下げ、雷ちゃんも一緒に頭を下げるが、手にしていた貝塚の本を遺体の手の上に置いてしまう。「骨でも折れたらどうするんだ」と慌てるトミーに「だって岡野さんがいきなり...」と責任をトミーに押しつける雷ちゃん。貝塚は「どうしてくれるんだ」と責め、トミーは「申し訳ありません」と深々と頭を下げるが「謝ることはありません」と雷ちゃんはトミーに言い、貝塚には「解剖させてください、解剖すればはっきりします」と言うが、貝塚は解剖ではなくよほど科学的な方法で、この場で証明してみせると言う。

貝塚は放射性炭素法年代測定器を使い、ちぎれた衣服の一部を調べようとする。また、雷ちゃんには告訴させてもらう、と言ってから測定を始める。すると「-5000」という数字が出て、5000年前のものだという結果が出る。それを見たトミーは「ジーザス」と言ってもうおしまいと思って壊れてしまう。(この壊れっぷりが実にいいトミーです)

展示室に出てきたトミーはすっかり落ち込んでいて「銭形くん、優秀な弁護士を紹介してくれませんか...」と、もはや諦めていたが「大丈夫ですよ」と雷ちゃん。トミーは測定結果が全てを語っていると言うが、雷ちゃんは、ここには縄文時代の展示物がたくさんあるから服だってそれを着せたのだと言って、完全にニセモノだと主張し続けている。が、それでもトミーは納得できず、「天よ、我に素晴らしい弁護士を与えたまえ」ともはや神頼み状態へ。そんな中、雷ちゃんは展示物を照らす照明の電球が1つだけ切れていることに気づき、右手人差し指を舐めてから「よどむ、悪の天気」(ここでAパート終了、経過時間は約15分半ということで、Bパートは約10分となります。)

雷ちゃんは柴田束志を呼び寄せていた。で、束志の顔を見るとVサインをする雷ちゃん。が、束志は束志で展示物を手にしていた。トミーは「ダメだよ、柴田くんまで...」と気が気でない。で、束志は放射性炭素法年代測定器を持ってきていたが、使い方が分からず、その辺にあったもので計ってみたと言って石の鏃が付いた矢をずっと手にしていて、それを指し棒のようにしていた。トミーは「ここにあるものは文化財で、傷つけたりしたら訴えられる」と、気が気でなく、束志の手から取り上げようとするが、束志は束志で手を離さない。で、取り合いとなる内に折ってしまった。すると「ああ~!」と顔を見合わせる三人。トミーは「終わった、私の人生は終わった」と膝をついて崩壊してしまった。

雷ちゃんと束志はそんなトミーには手を貸さず、雷ちゃんは「調べて欲しいのはこれなんです」と言って、袋に入れた貝塚の本を渡し、「遺体の指紋が付いているはずですから」ということで指紋の鑑定を依頼する。すると、トミーが「この本、わざと遺体の上に落としたの?」と復活。それに頷く雷ちゃんは束志に再度「お願いします」と言って本を渡すと、束志は指紋を調べ始めた。

そうしているとトミーが「僕はもうすぐ警察の人間じゃなくなるからどうでもいいんだけど...」とヤケッパチになって束志が持ってきた放射性炭素法年代測定器をいじり始め「この機械、壊れてますよ」と口にする。というのは、測定結果が「-5」と出たためだった。で、「そんなことはありませんよ」と束志が展示品である土器を調べてみるが、何度やっても結果は「-5」ということで、5年前のものだった。で、慌てる束志は土下座して「すいません」と謝ると、「逆もまた真なり」と言ってから逆立ちを始める。が、雷ちゃんはこれからヒントを得たようで熟考すると「謎は解けたよ、ワトソンくん

縄文人の遺体が置いてある部屋に入ってきた貝塚教授。遺体に掛けられた布をめくるが、そこから出てきたのは大きな熊のぬいぐるみだった。で、ぬいぐるみに八つ当たりをして「あの刑事...」と呟く。すると、雷雲が現れ、雷鳴が轟き、ピカピカっとなる。「何だこれは?」と声を出す貝塚だったが、雷ちゃんの口上が始まる。「雷鳴轟く積乱雲。…」そしていつものように「私の稲妻でしびれなさい!」で貝塚に稲妻が落とされる。(煙を噴くが、貝塚はその場に倒れることはありませんでした。)で、歩み寄ってくる雷ちゃんを睨みつけると「勝手に遺体を持ち出しおって...」と怒り、「縄文人を盗んだら重罪だぞ、分かってのか!」と雷ちゃんを怒鳴りつける。が、雷ちゃんは「縄文人?変ですねぇ」と口にすると、指紋が八代真吾(8年前に行方不明になった男です)と一致したことを口にする。矢代は万引きで逮捕歴があったため、警察に指紋が残っていたのだった。が、貝塚は「指紋の証拠能力は現代人を対象にしているから言えるんだ」と言い、過去に遡れば全く同じ指紋が出る確率は上がると言って、ただの偶然だと切り捨てる。

そうしていると束志が入ってきて「遺体の解剖、終わりました」と報告する。これに驚く貝塚だったが、雷ちゃんが「指紋が一致したおかげで許可が出たんです、文部科学省の」と説明してくれる。が、貝塚はCTスキャンで調べて、間違いなく縄文人だと言う。すると束志が「おっしゃる通り、遺体そのものからは何も。ですが、胃の内容物からカップラーメンが検出されました。とんこつ味」と言った途端に貝塚の表情が変わる。で、雷ちゃんは「八代真吾さんの遺体です。教授、あなたが殺した」と言い、トミーが日本最古の手斧を持って現れると「凶器はこれだ、血液反応が出た」と一気に責め、更にガラスケースの鍵を持っていたのは貝塚だけで、手斧を使うことが出来たのは貝塚だけだと言うと、貝塚は観念した。そして「何で分かったんだ?」と尋ねる。これに雷ちゃんが、今朝ここに来たときに教授はトミーがこの斧を見るのを酷く嫌がったが、血痕の拭き残しが無いか心配だったからだと言うことで感じたのでした。また、トミーは、八代は電気店でアルバイトをしていて、昨夜修理に出掛けたまま戻っていなかったということを告げると、雷ちゃんは、展示スペースのスポットライトの電球が切れていたが、大事な展覧会で修理していないのはおかしく、修理に来た人間が被害者ではないかと思ったと語る。更に雷ちゃんは、電球を換えに来た八代は教授の秘密を知ったのではないかと口にする。そして「教授、捏造しましたね、遺跡を」と言うと、この博物館に展示しているものの殆どがニセモノだったことを言う。そして、遺体の処理に困り、オブジェ用の氷河があることを思いだして、保管場所を暖房に切り替えて縄文人に仕立てた遺体を入れた、と事件を見抜いていました。

「捏造なんて、セコイ真似をして...」とトミーが言うと「仕方なかった」と貝塚は口を開いた。そして「このままずっと教授でいたかった...」と言うと熊のぬいぐるみの中に頭を突っ込んで泣き崩れた。で、トミーが貝塚に手錠を掛けて逮捕した。

事件解決後、赤坂歴史民族博物館から出てきた雷ちゃんとトミー。雷ちゃんは「想像つかないですね、5000年も前の人たちってどんな生活をしていたんでしょう」と口にするが、トミーは「退屈だっただろうね。寒そうだし」と言うが、ここからは気象に詳しい雷ちゃんらしく「5000年前は今より暖かかったんですよ」と言い、1万年前に氷河期が終わって、その後地球は暖かくなったので、6000年から5000年前は今よりも平均気温が1、2度高かったということを言う。するとトミーは「そう、その通りだよ、今、私が君に教えてあげようと思ってたの」と適当なことを言うが、「それより、少しお腹が空いたことだから何か食べに行きましょう」と誤魔化しました。(食べに行くって、当然トミーの奢りですよね?)が、雷ちゃんは「約束と違うじゃないですか」と言って「トワイライト恐竜博物館ですよ、まだ間に合いますよね」と、トミーが口にした「恐竜博物館」を覚えていました。が、トミーは「あそこは止めましょう」と雷ちゃんの自転車を抑えて止めさせようとする。その理由は「あそこはガオーッって人を脅かすじゃないですか...」ということだったが「あれが楽しいんですよ。岡野さんってやっぱり恐がりですね」と雷ちゃんにまたも言われてしまいました。→それにしても、この時点では食べ物に全く興味を示さない雷ちゃんです。伝説の四姉妹は「焼き芋」を筆頭に食べ物には非常に拘っていたのですが、従姉妹は違うのでしょうか?(と、この時点では思ったのですが、この時の雷ちゃんはまだ猫を被っていた様でして、だんだんと本性を現していくことになります。→だからこそ「キャラが迷走している」と言ってしまうのです。)

今回の物語は、最近世界各地で歴史的な新たな発見が相次いでいるが、中には「遺跡は捏造だった」ということがいくつかありました。ということで、なかなかいいネタを使った物語で、時事ネタとしても唸らせてくれますし、シニカルな所もしっかり扱っている「ケータイ刑事」だという所を見せてくれました。但し、放射性炭素法年代測定器というのは、劇中のように、当てただけで簡単に結果が出るようなものではありません。放射性元素の半減期を利用して年代が分かるもので、考古学の世界では年代を確定するのによく使われるものです。が、5年前まで検出できましたっけ...?

次回の予習。次回の物語は「死体は夜あるく? ~病院たらい回し殺人事件」ということで、ある医院が舞台となる物語です。で、次回予告で雷ちゃんが口にした「パンダ」というのは鍵は鍵となるのですが、違った意味で重要なことになります。また、稲妻を落とすところが...。尚、次回の物語は、佐々木浩久監督夫人の滝本ゆにさんが「銭形雷」には3回登場するが、その1回目として登場するということになります。(3回とも違うキャラでの出演です。)

鑑識メモ。ビデオカメラの撮影モードという画面(「REC」と画面に出ている)で柴田束志が進める。「今回はこのカップラーメンが重要なポイントになりましたね」と言って「とんこつラーメン」とマジックで書かれたカップラーメンの容器を手に持っている。で「そこで柴田レシピ、…」と言ってレシピを紹介しようとするが、カメラが突然下に傾き、慌ててそれを直そうとする。で、気を取り直して続きをということでペットボトルのトマトジュースを持って「このトマトジュースをとんこつの中に入れまして...」と言うが、今度はビデオカメラの調子がおかしくなって、まともに録画できなくなったようで、「あれっ?」と言っている束志。ということで、機械の調子まで狂わせてしまう柴田レシピでした。

この後、BS-iの放送では雷ちゃんの「私の稲妻でしびれなさい」という着ボイスがDL出来るURLの紹介コーナーがあるが、MBSの放送ではこれはカットされていて放送はされません。が、このURLにアクセスすると、今でも「私の稲妻でしびれなさい」と「警視庁から入電中」という2種類をDLすることが出来ます。但し、DoCoMoがこの作品のスポンサーということもあるのでしょうが、DoCoMo携帯(しかも、全ての機種には対応していない)でなければDLできません。(URLを記そうと思いましたが、テレメールに携帯アドレスで登録した方にDL方法をメールで配信すると言うので、TVに出たURLを記しておきます。 http://www.bs-i.co.jp/zenigatarai/ と http://www.161.tv/zenigatarai/  です。)

で、これが終わったら、次の番組まであと15秒なんですが、BS-iの放送の時には劇場版「THE MOVIE」の予告スポット(15秒バージョン)が流れましたが、MBSの放送では当然これは流れません。そう言えば、2006/2/4公開(京都、大阪は3/25でした)公開ということで、この時期の「銭形雷」はその劇場版である「THE MOVIE」の方にも引っ張られてしまうということになっていました。

 

↓この物語はBOX1に収録されます。

ケータイ刑事 銭形雷 DVD-BOX 1

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2006/12/22
  • メディア: DVD

ケータイ刑事 銭形雷 DVD-BOX 2

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2007/01/26
  • メディア: DVD

ケータイ刑事 銭形雷 DVD-BOX 3

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2007/02/23
  • メディア: DVD
↓「ミイラ」ネタの「銭形泪・1st.8話」はこちら
ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX 1

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX 1

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2004/10/22
  • メディア: DVD

 ↓劇場版関係

ケータイ刑事 THE MOVIE バベルの塔の秘密 銭形姉妹への挑戦状 オフィシャルガイドブック

ケータイ刑事 THE MOVIE バベルの塔の秘密 銭形姉妹への挑戦状 オフィシャルガイドブック

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 学習研究社
  • 発売日: 2006/01
  • メディア: 単行本

ヒコーキ雲

劇場版の主題歌

ヒコーキ雲

  • アーティスト: 丹羽多聞アンドリウ, 沢田聖子, Mei Kurokawa, 遠藤浩二, 林有三, 黒川芽以
  • 出版社/メーカー: ヤマハミュージックコミュニケーションズ
  • 発売日: 2006/02/01
  • メディア: CD
ケータイ刑事 THE MOVIE バベルの塔の秘密 ~銭形姉妹への挑戦状 プレミアム・エディション

ケータイ刑事 THE MOVIE バベルの塔の秘密 ~銭形姉妹への挑戦状 プレミアム・エディション

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2006/08/25
  • メディア: DVD
ケータイ刑事 THE MOVIE バベルの塔の秘密 ~銭形姉妹への挑戦状 スタンダード・エディション

ケータイ刑事 THE MOVIE バベルの塔の秘密 ~銭形姉妹への挑戦状 スタンダード・エディション

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2006/08/25
  • メディア: DVD

↓「マンモス」関係

マンモスとなぞの原始人

マンモスとなぞの原始人

  • 作者: 食野 雅子, メアリー・ポープ・オズボーン
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2002/07
  • メディア: 単行本

1万8000年の時を経て甦るマンモス―最先端医用技術が太古の巨獣にせまる

1万8000年の時を経て甦るマンモス―最先端医用技術が太古の巨獣にせまる

  • 作者: 鈴木 直樹
  • 出版社/メーカー: ニュートンプレス
  • 発売日: 2005/06
  • メディア: 大型本

マンモス探検図鑑

マンモス探検図鑑

  • 作者: 松岡 達英, 村田 真一
  • 出版社/メーカー: 岩崎書店
  • 発売日: 1996/08
  • メディア: 大型本

↓「氷河期」関係

恐竜の谷の大異変;氷河期の襲来

恐竜の谷の大異変;氷河期の襲来

  • 作者: ひきの 真二
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 1987/11
  • メディア: 単行本

氷に刻まれた地球11万年の記憶―温暖化は氷河期を招く

氷に刻まれた地球11万年の記憶―温暖化は氷河期を招く

  • 作者: リチャード・B. アレイ
  • 出版社/メーカー: ソニーマガジンズ
  • 発売日: 2004/05
  • メディア: 単行本

四度目の氷河期

四度目の氷河期

  • 作者: 荻原 浩
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2006/09/28
  • メディア: 単行本
アイスマン―5000年前からきた男

アイスマン―5000年前からきた男

  • 作者: ピーター マッカーティー, デイビッド ゲッツ
  • 出版社/メーカー: 金の星社
  • 発売日: 1998/01
  • メディア: 単行本


↓「縄文人」関係

増補 縄文人の時代

増補 縄文人の時代

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 新泉社
  • 発売日: 2002/02
  • メディア: 単行本

よみがえる縄文人―悠久の時をこえて

よみがえる縄文人―悠久の時をこえて

  • 作者: 渡辺 誠
  • 出版社/メーカー: 学習研究社
  • 発売日: 1996/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

縄文人の文化力

縄文人の文化力

  • 作者: 小林 達雄
  • 出版社/メーカー: 新書館
  • 発売日: 1999/12
  • メディア: 単行本

縄文人の世界

縄文人の世界

  • 作者: 小林 達雄
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 1996/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

縄文人の世界―日本人の原像を求めて

縄文人の世界―日本人の原像を求めて

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 角川学芸出版
  • 発売日: 2004/06
  • メディア: 単行本

縄文人になる!―縄文式生活技術教本

縄文人になる!―縄文式生活技術教本

  • 作者: 関根 秀樹
  • 出版社/メーカー: 山と溪谷社
  • 発売日: 2002/01
  • メディア: 単行本

↓「文化財保護法」について

最新改正 文化財保護法

最新改正 文化財保護法

  • 作者: 文化財保護法研究会
  • 出版社/メーカー: ぎょうせい
  • 発売日: 2006/05
  • メディア: 単行本

精説文化財保護法

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 新日本法規出版
  • 発売日: 2000/01
  • メディア: -
文化財保護法五十年史

文化財保護法五十年史

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ぎょうせい
  • 発売日: 2001/08
  • メディア: 大型本

↓「放射性炭素法年代測定」に関して

放射性炭素年代測定と日本古代史学のコペルニクス的転回

  • 作者: 草野 善彦
  • 出版社/メーカー: 本の泉社
  • 発売日: 2003/01
  • メディア: 単行本

↓「ゴッドハンド」と言えば...

ゴッド・ハンド 難病には、必ず奇跡を起こします。―気功療法 その威力と効果の速さは想像を超える!

ゴッド・ハンド 難病には、必ず奇跡を起こします。―気功療法 その威力と効果の速さは想像を超える!

  • 作者: 源 礼子
  • 出版社/メーカー: 史輝出版
  • 発売日: 2005/01
  • メディア: 単行本

大山倍達を信じよ―ゴッドハンド本紀

  • 作者: 平岡 正明
  • 出版社/メーカー: 秀英書房
  • 発売日: 1994/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

↓遺跡の捏造に関して
古代文明の謎はどこまで解けたか (3) 捏造された歴史とオカルト考古学・篇 Skeptic library (09)

古代文明の謎はどこまで解けたか (3) 捏造された歴史とオカルト考古学・篇 Skeptic library (09)

  • 作者: 皆神 龍太郎, 福岡 洋一, ピーター・ジェイムズ, ニック・ソープ
  • 出版社/メーカー: 太田出版
  • 発売日: 2004/11
  • メディア: 単行本
神々の汚れた手―旧石器捏造・誰も書かなかった真相 文化庁・歴博関係学者の責任を告発する

神々の汚れた手―旧石器捏造・誰も書かなかった真相 文化庁・歴博関係学者の責任を告発する

  • 作者: 奥野 正男
  • 出版社/メーカー: 梓書院
  • 発売日: 2004/06
  • メディア: 単行本
発掘捏造

発掘捏造

  • 作者: 毎日新聞旧石器遺跡取材班
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2003/05
  • メディア: 文庫
旧石器遺跡捏造

旧石器遺跡捏造

  • 作者: 河合 信和
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2003/01
  • メディア: 新書
 

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