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TOM TOM CLUB『THE GOOD THE BAD AND THE FUNKY』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは2000年に発表された通算5枚目のアルバムである。TALKING HEADSのクリスとティナは1981年にファンキーな『Genius Of Love』というヒットを飛ばしたが、それ以降もそれなりにTOM TOM CLUB名義で活動をしていたが、本アルバムは9年ぶりにTOM TOM CLUB名義で発表したアルバムである。サウンドの方はファンキーなものであり、TALKING HEADSとは全く違うサウンドであり、やりたいことをやり続けるということでは一貫している所は実に良いことでもある。また、あのサウンドを再び聴くことが出来るというのは実に嬉しいところでもある。

収録されているのは以下の全12曲である。『Time To Bounce』『Who Feelin' It』『Happiness Can't Buy Money』『Holy Water』『Soul Fire』『She's Dangerous』『She's A Freak』『(C'mon) Surrender』『Love To Love You Baby』『Superdreaming』『Lesbians By The Lake』『Let There Be Love』。

9年ぷりということになると、サウンドの方も変わってしまったのではないかと思われるが、この不安は冒頭の『Time To Bounce』で払拭されることになる。ファンキーな所は変わらず、しかも、レゲエのリズムを取り入れたり、スカを取り入れたりしている所は全く変わらない。ということで、'80'sのTOM TOMサウンドを知っていると、直ぐに安心することが出来る。そして続く『Who Feelin' It』になると、もう彼らのやりたい放題となり、健在ぶりを知ることになって嬉しくなる。

筆者のお薦め曲としては、『Time To Bounce』『She's Dangerous』『She's A Freak』『Love To Love You Baby』『Superdreaming』という所をピックアップしておくが、あのサウンドが甦っているのは本当に嬉しいところである。

ということで、'80'sのTOM TOM CLUBのサウンドが好きだったという方は迷うことなく楽しむことが出来るものであり、また、彼らを知らない方でもファンキーなサウンドがお好きな方であればスムーズに入っていくことが出来るアルバムである。但し、TALKING HEADSがお好きという方の中にはTOM TOM CLUBはどうしてもついて行けないという方もおられるが、そういう方はやはり避けるべきでしょうね。いずれにしても、自分たちのやりたいこと、やりたいサウンドを奏でるということでは、とことんまでやっているだけに、好き嫌いの好みはあるだろうが、実に充実したプレイを楽しむことが出来るため、気持ちよさを感じることになります。(こういうアルバムって、そんなに多くあるわけではありませんからね...)

 

The Good the Bad and the Funky

The Good the Bad and the Funky

  • アーティスト: Tom Tom Club
  • 出版社/メーカー: Rykodisc
  • 発売日: 2000/09/12
  • メディア: CD


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TACO『PUTTIN' ON THE RITZ』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1983年に発表されたアルバムをベースにして、ボーナス・トラックの追加によってベスト盤扱いとされているアルバムである。アルバム・タイトル・ナンバーである『Puttin' On The Ritz』の大ヒットと共に脚光を浴びることになった彼であるが、そのインパクトのある名前から、'80'sの一発屋ということで、印象あるその名前で覚えられている。(が、その後も音楽活動はしています。)→名前というのも大事なものであるが、考えてみたら彼の名前は確かにインパクトはありました。(「何だらかんだらホニャララ」という長い名前だったら、まずは誰も覚えていないでしょうし... が、彼の名前は「凧」でもないし「蛸」でもなく、たまたま発音がこれと一致するだけです。こう言うのも外国語の(単語の)おもしろい所である。)本アルバムのサウンドは、'80'sサウンドの主流を行くものではないが、'80's前半では、'70's終盤から続く新たなサウンドがこれでもかというように生まれてきて百花繚乱状態となるが、そんな時代を象徴するサウンドでもある。また、この当時はシンセサイザーの使い方も色々なアプローチがあって、とてもおもしろいものとなっている。

収録されているのは以下の全14曲である。『Puttin' On The Ritz』『La Vie En Rose』『Cheek To Cheek』『After Eight』『Over The Rainbow』『Winchester Cathedral』『Chambre Separee』『Singin' In The Rain』『Living In My Dreamworld』『You Are My Lucky Star』『Let's Face The Music And Dance』『Taco's Charleston Medley』『Superphysical Resurrection』『Got To Be Your Lover』。

この中からは、やはり『Puttin' On The Ritz』が際立った一曲と言うことになる、この曲はシングル・カットされてヒットを記録し、1983年のBillboard年間シングル・チャートでは31位にランクインしており、レギュラー・チャートでは最高位4位を記録している。ダンサブルとは言い難い所があるものの、不思議なリズムのある一曲であって、不思議と体が動く曲でもある。こういう所がこの曲の魅力であり、まただからこそキワモノ扱いをされることにもなったのだが、当時の「何でもあり」という所を象徴している一曲でもあり、これだからこそ'80'sサウンドにハマルと止められないのである。

このヒットしたアルバム・タイトル・ナンバー以外では、『Singin' In The Rain』や『Over The Rainbow』のように、往年の大ヒットを記録したミュージカル映画のカヴァーをしている所がまた面白いところであって、「どうして?」というギャップがあるが、これがまた彼の面白いところでもある。それから、筆者のお気に入りの『La Vie En Rose』、これもお薦め曲として忘れずに記しておくことにします。

現在、本アルバムを耳にしたら、格好陳腐なように感じるというのが一般的なようであるが、それはテクノロジーの進歩とシンセサイザーがあまりにもメジャーな存在になったからに他ならない。が、だからこそ本アルバムのような使い方もあり、それがまだ成熟していない時期だからこそ面白いものができあがったのである。'80'sサウンドが色々と面白いのは、'70's以前に完成していたと思われたサウンドに、発展途上のシンセサイザーが現れ、それを試行錯誤によって様々なサウンドを生み出したことによって、色々なサウンドが生まれた所にある。まさに彼はそんな試みを行った一人として、'80'sという時代で異才を放っているのである。決して主流ではないが、'80'sサウンドの幅の広さ、奥深さを知る上では欠かすことの出来ないアルバムである。

 

Puttin' On the Ritz

Puttin' On the Ritz

  • アーティスト: Taco
  • 出版社/メーカー: BMG International
  • 発売日: 1998/10/06
  • メディア: CD

↑US盤 | UK盤 ↓

Puttin' On the Ritz

Puttin' On the Ritz

  • アーティスト: Taco
  • 出版社/メーカー: Lasel
  • メディア: CD


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TOM PETTY & THE HEARTBREAKERS『TOM PETTY & THE HEARTBREAKERS』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1976年に発表された彼らの1st.アルバムである。TOMは心機一転して新たにバンドを組んだのだが、本アルバムを発表した当時は、極普通のアメリカン・ロックを聴かせるハンドの一つということにしかならなかったが、本アルバムでは、後の彼らのサウンドの特徴であるシンプルながらもストレートなR & B系のロックを聴かせるというスタイルは確立していた。また、彼らの代表曲となる『Breakdown』『American Girl』も、この時のものであり、これが花開いていくことになる。TOMのキャリアでは出直しとなることになるが、ここから新たな飛躍が始まるのである。

収録されているのは以下の全11曲である。『Rockin' Around With You』『Breakdown』『Hometown』『The Wild One』『Forever』『Anything That's Rock 'N' Roll』『Strangered In The Night』『Fooled Again (I Dont Like It)』『Mystery Man』『Luna』『American Girl』。

この中からは、やはり『Breakdown』と『American Girl』ということになるが、シンプルながらもストレートなそのサウンドは、彼のロック・スピリットに満ちたものであり、メロディ、ボーカルとバランスの良いアルバムの花となっている。この2曲以外では、『The Wild One』『Strangered In The Night』といった曲をお薦め曲として記しておく。

本アルバムが発表された当時は、ロックと言えばウエスト・コースト・ロックが盛り上がり、更にはパンクが新たなサウンドとして脚光を浴びていた。また、世界的なディスコ・サウンドのブームも本アルバムの発表後にやってくることになり、オーソドックスなロック(特に、派手さのないシンプルなロック)は肩身の狭い思いを受けることになる。が、それでも自分たちのスタイルを守り、その道を進み、地道なライブ活動を続けることで、経験を重ねて成熟していくことになる彼らであるが、本アルバムにはそんな彼らの魂が籠もっている。まだまだ荒削りなところがあるものの、こういう魂の籠もったサウンドは、やはり心を惹かれるものがある。後のヒット・アルバムを聴いたら、彼らの新たな出発点となった本アルバムはしっかりとチェックしておきたいところである。じっくりと聴きましょう。

 

Tom Petty & the Heartbreakers

Tom Petty & the Heartbreakers

  • アーティスト: Tom Petty & the Heartbreakers
  • 出版社/メーカー: Warner Bros.
  • 発売日: 2002/05/07
  • メディア: CD


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