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WHITE LION『PRIDE』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1987年に発表された彼らの2nd.アルバムである。彼らも'80'sの中盤以降にはハードロック/ヘビーメタルの世界では主流となるバラード系ナンバーを得意とするパワーバラードを聴かせるバンドの一つである。(この分野では、BON JOVIがスタンダードとして必ず比較されるのが常となっているが、それだけBON JOVIが果たした役割も偉大だと言うことになります。)彼らのサウンドは何と言ってもギターがナイスということである。そしてバラードの方はメロディアスでたっぷりと聴かせてくれる。この辺りは'80's中盤以降のヒットを記録するロック・アルバムではお決まりのパターンであるが、やはり耳を奪われてしまうことになる。ちなみに本アルバムは、1988年のBillboard年間アルバム・チャートにおいて29位、レギュラー・チャートでは最高位11位を記録するスマッシュ・ヒットとなっている。

収録曲は以下の全10曲である。『Hungry』『Lonely Nights』『Don't Give Up』『Sweet Little Loving』『Lady Of The Valley』『Wait』『All You Need Is Rock N Roll』『Tell Me』『All Join Our Hands』『When The Children Cry』。

この中からは、『Wait』がシングル・カットされて大ヒットとなり、1988年のBillbosrd年間シングル・チャートでは99位、レギュラー・チャートでは最高位8位を記録している。また、年間シングルTOP 100にこそランクインしていないが、『Tell Me』もシングル・カットされてヒットを記録して、Billboardのレギュラー・チャートで最高位58位を記録している。

この中からの筆者のお薦め曲は、『Wait』と『Tell Me』は外せないが、『When The Children Cry』もなかなか聴かせてくれる曲であり、捨てがたい曲の一つである。また、バラード系で良い曲があるのもロックのリズムに乗った良い曲があるために引き立つのであって、テンポ良く聴かせてくれる『Hungry』やポップ寄りの『Lonely Nights』というところも良いものである。(バラード系ナンバーとペアとして一緒に考えると、メリハリも一段と出ることになって、余計深く味わうことが出来るようになる。)

'80'sも後半になると、サウンドのパターンというのが定着したこともあって、次々と新しいサウンドが生まれてきた'80's前半のようなバラエティに富んだ幅の広いものは味わえないが、'80's後半は、ある程度以上の水準を確保したサウンドに出会うことが出来るので、これもまたいいものである。'80'sサウンドがお好きな方は聴いてみましょう。

 

Pride

Pride

  • アーティスト: White Lion
  • 出版社/メーカー: Atlantic
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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「007/GOLDENEYE」 [映画(洋画)]

6代目ボンドを迎えた007シリーズ最新作であるシリーズ第21作の「CASINO ROYALE」が12/1に公開になるが、それに向けて、これまでのシリーズ全20作をDVDで順番に改めて見ている。(シリーズ40周年記念のDVD-BOX+「ダイ・アナザー・デイ」。一応、特典映像の方も一緒に見ているので、1本を見るのに3時間半前後の時間が必要となる。尚、今度は全20作のアルティメット・コレクションのBOX(スーツケースに収納)が発売されるのですね。全作吹き替え版もあるということで、一応は「アルティメット」と感じます。(が、40周年のBOXを持っているので、流石に購入の方は...)で、今回は6年のブランクを挟んで、東西冷戦が終結し、世界情勢が大きく変わってから生まれた5代目・ボンドピアース・ブロスナンのお披露目作品でもあるシリーズ第17作の「ゴールデンアイ」です。

尚、007シリーズに関してはHPの方に資料として作っていますので、そちらもご覧頂ければ幸いである。(ここをクリックしてください。)尚、各作品については「作品解説」と「脱線メモ」という2本立てで記していますが、前者は筆者が書いたもの、後者は年間に映画を600本以上見るという友人のG氏が書いたものです。

「GOLDENEYE」はI.フレミングの小説には無いタイトルであり、これはフレミングの別荘の名前でもあり、オリジナル・ストーリーを作る上で、その名前をタイトルに頂戴したということです。が、原作者のフレミングの別荘の名前が映画のタイトルになると言うことは予想しても、兵器の名前(劇中に登場します)になるとは、フレミングも考えなかったでしょうね...

で、スタッフであるが、監督はマーティン・キャンベルが本シリーズに初登場となり、'90'sという時代にマッチした演出を見せている。またこの人は、最新作である「カジノ・ロワイヤル」でも監督を務めているので、5代目と6代目のお披露目作品でメガホンを取ったことになる。脚本はマイケル・フランス、ジェフリー・ケイン、ブルース・フェアスタインが担当ということで、これまでとは大きく顔ぶれが変わることになった。が、007・James Bondというキャラを時代にマッチしたキャラとして生まれ変わらせることに成功している。音楽は本シリーズ初登場となるエリック・セラが担当し、主題歌を歌うのはソウル界の大物であるティナ・ターナーであり、タイトルと同名の主題歌をソウルフルに歌っている。メロディの方もこれまでのシリーズの主題歌の雰囲気を保ちながら、たっぷりと聴かせてくれている。(この辺りは、流石はライオン丸おばさん・ティナである。)

続いてキャストへ。ボンドは本作で5代目ボンドを襲名したピアース・ブロスナンで、「新生ボンド」として生身のアクションを見せてくれている。ボンド・ガールはスウェーデン出身のイザベラ・スコルプコが演じていて、'90年代を象徴するようにプロに徹するプログラマーとして、単なにボンドのロマンスの相手としてではなく、きっちりと描かれていました。(それにしても、「黄金銃を持つ男」のブリット・エクランド、「オクトパシー」のモード・アダムスに続いて、またもスウェーデン出身の女優さんがボンド・ガールというのは...?まあ、北欧美人ということはイングリッド・バーグマンが同国出身ですし、意識しているのですかね?)尚、彼女は女優になる前は母国スウェーデンでアイドル歌手として活動していた人です。そして、今回の敵となるヤヌスの首領であり、元006・アレックスを演じたのがショーン・ビーンで、能力はボンドと互角というキャラを演じている。そして、女殺し屋・オナトップはファムケ・ヤンセンで、ど迫力の殺し屋を演じていて、これは「美しき獲物たち」のグレース・ジョーンズ以来の貫禄十分の女殺し屋が生まれることになった。また、「リビング・デイライツ」では武器商人でボンドの敵を演じたジョー・ドン・ベイカーがCIAのエージェント・ジャック・ウェイドを演じているが、フィリックス・ライターとは違って、コミカルな一面も併せ持つキャラであって、良い味を出している。

そしてそして、注目のキャスティングは、本作で3代目Mとなったジュディ・デンチである。時代の流れもあって、女性がMと言うことになったが、貫禄もあり、それでいて00要員を過去のものと考えているというように、'90'sという時代にマッチした新たなM像を築き上げることになりました。秘書のマネーペニーも本作からは3代目となり、サマンサ・ボンドが演じている。尚、Qはこれまで通りデズモンド・リュウェリンが演じている。

ということで、5代目ボンドを迎えるにあたり、Q以外はキャストを一新したことになったが、6年のブランクで待たされたということもあってか、興行成績も、これまでのシリーズの最高を記録していた「ムーンレイカー」の1.5倍を超える数字を記録する新記録を樹立して、007の人気の高さを実証することになった。(しかし、昔と比べて、物価も上昇しているのだから、金額的な興行成績は昔の作品を越えるのも当然かと思うのですが...)

物語は、東西冷戦が続いていた時代から始まり、ソ連の某所にある基地に006と共に潜入し、その基地を爆破するという任務から始まる。(最初に、ダムからバンジーで飛び降りるスタントから始まるが、このスタントは従来のシリーズのアクションをしっかりと受け継いでいる所を垣間見せてくれるだけでなく、生身のアクションということをしっかりと見せてくれるということをアピールしています。)この任務は、潜入するも敵に見つかり、006はボンドの目の前で殺され、ボンド自身も何とか任務は果たすものの、辛うじて脱出する。それから9年の歳月が流れ、東西冷戦の終結をはじめ、ボンドの周囲は大きく様変わりをする。(Mも女性になるなど。)そんな中、休暇中のボンドは偶然にも国際犯罪組織ヤヌスの存在を知り、それをMに報告するが取り上げてもらえなかった。そんな時、ロシアの宇宙兵器管理基地が消滅するという事態が発生し、原因調査に乗り出したボンドだったが、そこで9年前に彼の目前で殺されたはずだった006と再会する。彼らの狙いは全ての電子機器の内部を破壊してしまう衛星秘密兵器ゴールデンアイであった。ボンドはその計画を阻止するために、一緒に殺されかけたロシア人の女性プログラマーのナターシャと共に昔の友の前に立ちはだかり、ヤヌスの衛星追尾基地へと潜入するが...

本作では、新生ボンドということで、どういう方向になるのかという不安も公開前にはあったが、期待通り、いやそれ以上のアクションを見せてくれて、時代にマッチした新たなボンド像を確立することに成功した。また、ヤヌスの衛星追尾アンテナが湖の中に隠されているなど、過去のシリーズ作品の美味しいところを上手く物語に融け込ませるなど、嬉しい所もしっかりとあって、若々しいルックスと男の渋みを持った5代目・ボンドは、従来のファンをはじめとして世界的に受け入れられることになりました。(そして、ここからの「007」シリーズは連続してシリーズの興行記録を更新する新たな黄金時代を迎えることになった。)

 

 

007ゴールデン・アイ

  • アーティスト: サントラ, ティナ・ターナー
  • 出版社/メーカー: 東芝EMI
  • 発売日: 1995/12/06
  • メディア: CD

007/ゴールデンアイ 特別編

007/ゴールデンアイ 特別編

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2003/02/26
  • メディア: DVD
007 ゴールデンアイ アルティメット・エディション

007 ゴールデンアイ アルティメット・エディション

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2006/11/22
  • メディア: DVD
007 製作40周年記念限定BOX

007 製作40周年記念限定BOX

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2004/08/20
  • メディア: DVD
007 アルティメット・コレクション BOX

007 アルティメット・コレクション BOX

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2006/11/22
  • メディア: DVD
ジェームズボンド007シークレットファイル

ジェームズボンド007シークレットファイル

  • 作者: ロジャー スチュワート, アラステア ダゴール
  • 出版社/メーカー: 東邦出版
  • 発売日: 2006/10
  • メディア: 大型本
007ゴールデンアイ

007ゴールデンアイ

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 1997/10
  • メディア: 単行本
James Bond - 1/4 Scale : Pierce Brosnan as James Bond

James Bond - 1/4 Scale : Pierce Brosnan as James Bond

  • 出版社/メーカー: サイドショウ
  • メディア: おもちゃ&ホビー
James Bond 007 - Legacy Collection 12 Inch Figure: Pierce Brosnan as James Bond

James Bond 007 - Legacy Collection 12 Inch Figure: Pierce Brosnan as James Bond

  • 出版社/メーカー: サイドショウ
  • メディア: おもちゃ&ホビー
James Bond 12 Inch - Goldeneye: James Bond

James Bond 12 Inch - Goldeneye: James Bond

  • 出版社/メーカー: サイドショウ
  • メディア: おもちゃ&ホビー

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WARRANT『DIRTY ROTTEN FILTHY STINKING RICH』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1989年に発表された彼らの1st.アルバムであり、邦題は「マネー・ゲーム」と付けられている。彼らのサウンドは一応はロックということになるが、ロックのリズムに乗った曲よりも、バラード系のゆったりとした曲の方が聴き応えのある曲となっていて、バラードはじっくりと聴かせてくれている。ということもあって、全体的にはロックと言うよりも、ロックのテイストのするポップなアルバムと言った方が良いかもしれないし、バラード系を中心に考えて、ポップでありながらロックに傾倒したサウンドと言った方が良いかも知れない。(この辺りは聴いた方の判断にゆだねるということで良いでしょうが、筆者としては後者と言った方が良いのでは、と思う。)まあ、'80'sの中盤以降はロックといっても(パワー)バラードが必ず含まれているのがロック・バンドのアルバムであり、しかもバラードの方がノリの良いロック・ナンバーよりもヒットを記録するということが多くなったということも影響していますが... で、本アルバムはそのバラード・ナンバーのシングル・ヒットの影響もあって、1989年のBillboard年間アルバム・チャートでは28位、レギュラー・チャートでは最高位10位を記録するヒットとなっている。

収録されている曲以下の全10曲である。『32 Pennies』『Down Boys』『Big Talk』『Sometimes She Cries』『So Damn Pretty (Should Be Against The Law)』『D.R.F.S.R.』『In The Sticks』『Heaven』『Ridin' High』『Cold Sweat』。

この中からは『Heaven』が大ヒットを記録していて、1989年のBillboard年間シングル・チャートでは15位、レギュラー・チャートでは最高位2位を記録している。この曲と『Sometimes She Cries』がバラード・ナンバーであって、この2曲がシングル・ヒットを記録している。(後者は年間シングル・チャートのTOP100にはランクインしていない。)また、ロック・チューンの方では『Down Boys』がお薦めの一曲であるが、テンポが良く、それでいてとても聴きやすい軽快なロック・ナンバーである。

'70'sの時代のロックというと、バラード系の曲もあったが、どちらかというとそう言う曲は従であって、主はあくまでもロックのビートを利かせた曲であったが、これが'80's後半になると、ヘビーメタルがパワーバラードを取り込んで聴かせる曲を中心に据え、しかもビッグ・ヒットが生まれたことから、バラード系の曲が主になっているロック・アルバムも生まれてきたが、彼らはまさにそういうバンドの一つである。何せ、彼らの奏でるバラードは絶品ですからね。ということで、ロック・ファンだけでなく、バラードの様なたっぷりと聴かせるボーカル・ナンバーがお好きな方にも聴いてもらいたいアルバムである。(こういう方は、「ロックは五月蠅いだけ」と言う方もいるが、彼らのサウンドはそういう所は無いですよ。)

 

Dirty Rotten Filthy Stinking Rich

Dirty Rotten Filthy Stinking Rich

  • アーティスト: Warrant
  • 出版社/メーカー: Sony
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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