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GAP BAND『THE GAP BAND III』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1980年に発表されたものである。彼らは'70'sの時代からR & Bの世界で活躍していたバンドであり、ファンキーなサウンドが持ち味のバンドである。(その一方で、美しいバラード・ナンバーも発表していて、バラード曲ばかりを集めたアルバムもリリースされている。→'70'sの同じ時期に、EARTH WIND & FIREもファンキーなブラック・ソウルから美しいバラード・ナンバーまでをも歌っていて、大ヒットを記録したが、そのEW & Fに近い所がある。)本アルバムは'70'sの時代にR & Bのジャンルをリードしてきた彼らが'80'sという時代の幕開けに放ったノリの良い曲が集まったアルバムであり、'80'sという新しい時代が始まってもGAP BANDは健在だということを示したアルバムとなった。本アルバムは、1981年のBillboard年間アルバム・チャートでは26位にランクインし、レギュラー・チャートでは最高位16位を記録している。

収録されているのは以下の全9曲である。『When I Look In Your Eyes』『Yearning For Your Love』『Burn Rubber (Why You Wanna Hurt Me)』『Nothin' Comes To Sleepers』『Are You Living』『Sweet Caroline』『Humpin'』『Way』『Gash Gash Gash』。

この中からは、BillboardのHot 100では上位に顔を出していないが、R & Bチャートでは上位に顔を出した『Yearning For Your Love』や『When I Look In Your Eyes』、更には『Nothin' Comes To Sleepers』『Way』という所をお薦め曲としてピックアップしておく。

彼らのファンキーなサウンドは、リズミカルでテンポが良く、ダンサブルなものであるが、こういうサウンドは'70'sのブラック・ミュージックに日の目が当たった頃からソウルフルなものというのがお決まりでもあるが、当然のことながら彼らのサウンドにもソウル系ミュージックの血が流れている。気分はどことなく'70'sといった印象を受けることになるが、「ブラコン」というジャンルに注目が集まった時期にはよく耳にしたサウンドにも近いところがあり、何処かしら懐かしさも感じる。ファンキーでダンサブルなサウンドで体を動かしましょう!

 

The Gap Band III

The Gap Band III

  • アーティスト: The Gap Band
  • 出版社/メーカー: Mercury
  • 発売日: 1993/07/06
  • メディア: CD


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GENESIS『DUKE』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1980年に発表されたアルバムである。このアルバムは彼らのサウンドが変わっていく境界期にあたるものであり、プログレ・バンドとしての彼らと、ヒット・ポップ・バンドとしての彼らのキャリアで、前者に別れを告げ、後者になる所に位置するものである。(あと、ピーターの脱退という節目も彼らのキャリアにはありますが...)ということで、本アルバムは、プログレの世界の総決算とでも言う要素が随所にあると同時に、ポップな所も見え隠れしている。(当時は、プログレGENESISの集大成ということでした。)尚、本アルバムは、1980年のBillboard年間アルバム・チャートでは44位にランクインしていて、レギュラー・チャートでは最高位11位を記録している。

収録されているのは以下の全12曲である。『Behind The Lines』『Duchess』『Guide Vocal』『Man Of Our Times』『Misunderstanding』『Heathaze』『Turn It On Again』『Alone Tonight』『Cul De Sac』『Please Don't Ask』『Duke's Travels』『Duke's End』。

この中からは、スマッシュ・ヒットとなった『Turn It On Again』や、1980年のBillboard年間シングル・チャートの71位、レギュラー・チャートでは最高位14位を記録した『Misunderstanding』がシングル・カットされている。しかし、プログレ色のある本アルバムでは、シングルを拾うのではなく、1枚のアルバムとして受け取るべきである。

本アルバムでは、シングル・ヒット曲も良いが、スタートからの『Behind The Lines』『Duchess』『Guide Vocal』という3曲と、『Duke's Travels』からラストを締めくくる『Duke's End』という所が聴き所であり、お薦めである。(そう言えば、『Behind The Lines』は、後にフィル・コリンズが自らセルフ・カバーをすることになりましたね。)

純粋の「プログレ」という観点から捉えると、かなりポップな所があり、途中でコンセプト色が薄らぐということで、評価は決して高くないが、この後の彼らのサウンドやフィル・コリンズのソロ、プロデューサとしての活躍を知った上で考えると、プログレにもポップな要素を取り入れるという発想と、それを試みたということも出来る。いずれにしても、これ以降のGENESISは、バンド名こそ「GENESIS」であるが、フィル・コリンズのイニシアティブが一段と強くなり、ポップなGENESISへと変貌することになる。これまでのGENESISサウンドということではラスト・アルバムと言っても良いが、フィル・コリンズ率いるGENESISとしたら産声を上げたということにもなる。そういうアルバムが、新たなディケイドを迎えた1980年に発表されるというのもまた面白いところである。'80'sサウンドでポップなGENESISしか知らないという方は、本アルバムを経て、全くサウンドが違う'70'sのGENESISに触れる窓口にしてもらいたいところである。

 

Duke

Duke

  • アーティスト: Genesis
  • 出版社/メーカー: Import
  • 発売日: 1994/11/29
  • メディア: CD


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FOREIGNER『HEAD GAMES』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1979年に発表された彼らの3rd.アルバムである。このアルバムは、彼らのキャリアにおいても重要な位置づけのアルバムとなる。というのは、本作を発表したあとで、2人のメンバー(イアン・マクドナルドとアル・グリーンウッド)が脱退し、4人組となるのである。(アルバムでは、次作の4th.アルバム「4」からということになる。)また、サウンドの方もプログレ色が殆ど無くなり、ハード・ロック寄りのキャッチーなものになり、とても聴きやすくなった。ということもあって、本アルバムは1980年のBillboard年間アルバム・チャートでは31位、レギュラー・チャートでは最高位5位を記録する大ヒットとなった。

収録されているのは以下の全10曲である。『Dirty White Boy』『Love On The Telephone』『Women』『I'll Get Even With You』『Seventeen』『Head Games』『The Modern Day』『Blinded By Science』『Do What You Like』『Rev On The Red Line』。(現在は、ボーナス・トラックとしてこの後に『Zalia』が追加収録されて全11曲となったものがリリースされている。)

この中からは、Billboardの年間シングル・チャートTOP 100にランクインするシングル・ヒットは生まれていないが、『Dirty White Boy』と『Head Games』はそれぞれスマッシュ・ヒットとなった。

筆者のお薦め曲は、『Head Games』『Dirty White Boy』のシングル曲は当然であるが、キャッチーで聴きやすい『Women』、そして後に'80'sで最も美しいバラードの一つと言われることになる『I Want To Know What Love Is』や、Billboardのシングル・チャートで10週連続2位を記録した『Waiting For A Girl Like You』という名バラードに繋がる『Blinded By Science』をピックアップしておく。

内容の方は、ハード寄りのロック・ナンバーを中心に、バラードまで幅広い曲が収録されていて、'80'sになってからの彼らのアルバムを予感させるものに仕上がっている。評価は低いものの、'80'sという新時代を前にして、'80'sサウンドを先駆けたところがある。もっと評価されて良いアルバムでもある。'80'sになってから、彼らは、TOTO、JOURNEY、STYXと共に、日本では人気を集めた4大バンドの一つになるが、その時期の洋楽ファンにとっては、本アルバムも忘れることの出来ない一枚である。'80'sサウンドがお好きな方にもお薦めである。

 

Head Games

Head Games

  • アーティスト: Foreigner
  • 出版社/メーカー: Rhino
  • 発売日: 2002/08/06
  • メディア: CD


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