花の子ルンルン [アニメ]
4/14の「恋する日曜日」(3rd.15話)が「花の子ルンルン」のOP主題歌をテーマ曲とした物語(サブタイトルは「明日の笑顔」)だったということで、このアニメのことを色々と思い出したので、簡単に記すことにしました。尚、その「恋日」の物語について記した記事は、ここをクリックして下さい。(ドラマはテーマ曲をイメージしたものであって、「ドラマのストーリーは、主題曲の作品とは一切関係ありません」と注釈テロップが出ているように、アニメ作品とは全く関係ない。)
アニメ「花の子ルンルン」は1979/2/9から1980/2/8まで放送された全50話の作品である。(「キャンディ・キャンディ」の後番組でした。)原作は神保史郎、キャスト(声の出演)は、ルンルンが岡本茉利、キャトーが白石冬美、ヌーボが神山卓三、セルジュが水島裕、ヤボーキがはせさん治、トゲニシアとナレーションが喜多道枝である。OP主題歌「花の子ルンルン」はアニソンの女王・ミッチこと堀江美都子さんが歌っていて、ファンタジックな素敵な曲です。(当時、毎日の様にミッチの歌う主題歌のアニメが放送されていました。「サザエさん」の再放送を含む。週のアニメ作品の放送本数は現在よりも少なかったとはいうものの、ゴールデン・アワーには必ずアニメの放送があって、現在よりもアニメに接しやすい時代でもありました。)一方、ED主題歌の「女の子って」は作曲家の小林亜星と猪俣裕子が歌っているのだが、小林亜星がという所がまた面白いところでもあります。
この物語は、七色の花を捜してヨーロッパ各地を旅するルンルン(猫のキャトーと犬のヌーボと一緒に旅をしている)が、旅先で色々な人と出会い、事件に遭遇し、それに積極的に関わっていき、解決していくというもので、事件解決後には人々の心に豊かに心の花が咲き、めでたしめでたし、というパターンの物語である。一応、その事件を通してルンルンも成長していくということで、いいお話もありました。(尚、事件と言っても、刑事ドラマに出てくるような事件ではありません。)悪代官が出てくるという訳ではないが、「水戸黄門」風な所があると言ったら、少々乱暴でしょうか。また、ルンルンにはトゲニシアという七色の花を狙っているライバルがいて、そのトゲニシアが何かとちょっかいを出してくるというのもお約束です。そして、ルンルンが去った後にはセルジュという青年(ルンルンは彼に憧れている)が現れ、花の種をルンルンがであった人に与え、それを育てた人は、花が咲くとルンルンのことを思い出して...、というハートフルなエンディングが心に優しく届いたものでした。で、あまりにも有名なのが「花言葉」で、セルジュが与えた花の花言葉を最後に説明してくれました。(→フォーマットが固まっていますが、ある意味では「ケー刑事」の「鑑識メモ」のコーナーのような位置づけということも出来ます。)
また、この作品が残したものとして「ルンルン気分」という言葉があり、それだけ人気のあった作品だったということにもなります。(本作放送当時は「ガンダム」(ファースト・ガンダム)も放送中ということで、アニメ・ブームの真っ直中でもありました。)
それにしても、本作もDVD-BOXがリリースされているというように、本当に良い時代になったものですね。全話見るとなったら20時間以上という時間が必要ですが、見てみたくなりました。
それにしても、「恋する日曜日」の3rd.って、アニメ主題歌をテーマ曲にしているが、ツボにハマるような曲が次々と登場してくれます。「ケータイ刑事」のこともあるとはいうものの、ずっと続けて欲しい作品であります。(やはり、日曜の23時に戻して、そちらで「恋日」を放送し、土曜に「ケータイ刑事」としてくれるのが理想なんですけど...)
「WHERE IS PARSIFAL?」 [映画(洋画)]
表題の作品は、1984年のイギリス映画「トニー・カーチスの発明狂時代」である。物語はドタバタ調のコメディ作品であるが、本作には注目の映画人が何人か絡んでいる。(その人物がということで、もっと光が当たっても良い作品であるが、日本ではコメディ作品は冷遇されているということが垣間見られます。当然のように、DVD化されていません...)
映画データを記しておくと、製作総指揮はテレンス・ヤング、製作はダニエル・カリロ、監督はアンリ・ヘルマン、脚本はベルタ・ドミンゲス・D、撮影はノーマン・ラングレー、音楽はヒューバート・ロスティングとイワン・ジュリアンである。そして出演は、トニー・カーティス、オーソン・ウェルズ、ドナルド・プレザンス、エリック・エストラーダたちである。
製作総指揮を執ったテレンス・ヤングは、「007」シリーズで「ドクター・ノオ」「ロシアより愛をこめて」「サンダーボール作戦」の監督を務め、「007」シリーズを世界的な人気シリーズにした立役者の一人である。尚、本作は彼の映画生活において、最後の作品ということになる。(本作の後に引退して、亡くなったのは10年後の1994年なので、「遺作」とは言わない。)
オーソン・ウェルズは1985年に亡くなるのだが、本作は彼が出演した最後の映画である。(この後、TVの「こちらブルームーン探偵社」のゲスト出演と、アニメ「トランスフォーマー ザ・ムービー」(これが彼の遺作となった)の声の出演があるが、彼の姿が映っている作品としたら、本作が一番最後ということになる。)
また、エリック・エストラーダは日本でも人気を博したTVドラマ「白バイ野郎ジョン&パンチ」でパンチを演じたある人である。
物語は、ある日、レーザー光線を発明してしまった発明狂の夫と、世界改革に燃えているハチャメチャな妻というパーシファル夫妻が繰り広げるドタバタ・コメディである。馬鹿馬鹿しいストーリーであるが、芸達者なキャスティングが真面目に演じていて、だからことそこが面白い。とにかく、何も考えずに楽しむことが出来る作品である。もっと評価されるべき作品なんですけどねぇ~
↓参考まで
ケータイ刑事銭形愛6話 [ケータイ刑事]
放送から4年半が経過している本作であるが、これからは日曜朝のBS-iの「銭形雷」の再放送に対応したこの位置で記していくことにする。(といっても、既に6話ということで、「雷・1st.」よりも早く終わりに辿り着いてしまいますが... また、週に2本ということもありえます。)
第6話の物語は「ステージママ・ダブルブッキング殺人事件」である。元ネタは某能楽師が起こした騒動ですが、そんなことにはいちいち付き合ってられず、芸能レポーターという人種もお暇なんですね、とだけ言っておきます。(今になってみると、そんなこともあったなぁ、というだけで、実にバカらしい騒ぎでしかない。)が、ネタはそういうものを使っているが、物語の方は実に緻密に練られたものである。ゲストの岡本麗さんといえば「はぐれ刑事純情派」の田崎刑事という印象が強いですが、この物語では「佐藤四姉妹」の『喪服の女』(これは妹・泪ちゃん(黒川芽以さん主演の三女の物語でした。))と同様に、ちょっと個性の強いキャラを演じています。それでは本編に行きます。
いきなり「警視庁から入電中」ということで、事件が知らされる。(但し、「警視庁から入電中」という声はありませんでした。)三味線家元・鵲(かささぎ)流宗家で自殺の通報。死亡したのは人気三味線奏者・鵲元彦(かささぎ・もとひこ)22歳。第一発見者は同居の母親・満子(みつこ)42歳。直ちに現場に急行せよ。ということで五代さんと一緒に現場にやってきた愛ちゃん。家を見るなり「でっかいお屋敷...流石、三味線界のアイドル...」と感心している愛ちゃん。が、五代さんは「アイドル?」で「知らないんですか?」と愛ちゃん。(この台詞は泪ちゃんが得意という印象がありますが、お姉ちゃまもちゃんと五代さんを小馬鹿にしたように言ってくれます。→流石は姉妹です。)で、元彦のことを説明する愛ちゃん。(先代が亡くなって鵲流六代目を次いでから人気は鰻登りだったが、先月、人気女優の烏山なつみ(からすやま・なつみ)と電撃婚約して、人気はがた落ちということだった。)で、屋敷に入っていこうとする二人だったが、満子の回りには芸能レポーターたちが集まっていて「今日の公演、北海道の網走と沖縄の石垣島でダブル・ブッキング(3回目だそうです)」ということで詰め寄っていた。が「息子は死んだんですよ」と言って一蹴する満子だった。
屋敷に上がった二人は元彦が蒲団の中に寝かされている所にやってくる。手を合わせてから捜査を開始するが、満子がやってきて、丁寧な挨拶をしてから話を始める。元彦は真面目な子で、今日のブッキングのことを知って責任を感じたのだろう、と言って涙ぐむ満子。五代さんは側にあった遺書を手にして「こちら、読まさしていただいてもよろしいでしょうか」と言うと、満子が「勿論でございますわ」と言って五代さんから受け取り、中から遺書を取りだして、それを読む。文字は元彦のもので、ダブル・ブッキングに責任を感じての自殺という内容だった。で、満子は早速親バカぶりを見せる。
そこに「お客様です」と言って弟子が満子に伝えに来る。「なつみさんです」と言う弟子。「ちょっと失礼いたします」と言って席を外した満子は玄関に向かう。満子がいなくなったら愛ちゃんは「いい年した息子にちゃん付けなんて、まあ噂ではマザコンって聴いていたんですけどね...」と呆れ顔をするも、携帯を取りだして現場写真を撮り始める。そうしていると「信じられません」という女性の声が聞こえ、五代さんと愛ちゃんは庭に目を移す。声の主は元彦の婚約者の烏山なつみで、「自殺なんてあり得ない」と満子に言い、元彦の方から今夜食事をしようという約束があったことを言う。で、自分に何かメッセージを残していないかを尋ねるも「何にも」と言う満子。すかさず「そんなの嘘です、お義母様」と言うなつみだったが「お義母様と言うの止めて頂戴!」と義母扱いされることを嫌う満子。なつみは、元彦が毒を飲んだと言うことを確かめようとするが、元彦は苦いものは大嫌いということで「そんなのあり得ないわ」と叫ぶなつみ。そういう一連の会話を聞いていた愛ちゃんと五代さん。で、満子はなつみを追い返そうとして「ちょっと表まで送って参りますわ」と言ってなつみをつまみ出そうとする。なつみは「せめて元彦さんの死に顔を見せて下さい」と食い下がるが、「お帰り下さい」と言って満子はなつみを追い返した。
その様子を見ていた愛ちゃんは「五代さん。この事件、他殺ってことは考えられないですか」と言うが、五代さんは「あり得ない」と言う。というのは、側にあった水の入ったグラスには唇の痕が綺麗に残されていて、もしも無理矢理飲まされたのなら唇の痕がぶれているはずと言うのである。が、愛ちゃんは「でもこの中に毒が溶けていることを知らないで飲んだとしたら?」と反論するが、これに五代さんは「じゃあ試してみるか」と言って迷わずにグラスを口に運んで水を飲んだ。慌てる愛ちゃん。「うわっ!」と言って首をおそえる五代さん。が「てのは嘘でさ、これ、ただの水なんだよ」と言うことでした。で、毒は全て被害者の胃袋の中に入っているということで、携帯で柴田さんに連絡して、遺体の胃の内容物を調べる手はずを整える。(この時、正座している愛ちゃんは足がしびれた、ということを言っているが、銭形姉妹は(従姉妹・雷ちゃんまで含む)揃って正座が苦手です。(かるたクイーンの特訓をした泪ちゃんはそうでもないみたいでしたが...))
柴田さんに対して手配したことで、現場にいる警官に遺体を運ぶ準備をするように指示を出した五代さん。愛ちゃんは側に落ちているオブラートを発見し、てにするが「何これ?」と、それが分からなかった。(→最近の子は知らないということなんでしょうか。まあ、薬も苦くなくなっていて、オブラートなんか無くても良いようになっていますからね...)
そこに満子が戻ってきて「何をなさっているの?」と五代さんに問う。鑑識に回して解剖する、と告げると満子は慌てて「止めてちょうだい。元彦ちゃんをばらばらにしていいなんて、いつ私が申しました」と言って猛反対する。五代さんは「死因を検証するために...」と言うも、「検証はもうお済みでしょう」と言うと「お引き取り下さい」と言って警察を追い払おうとする。食い下がる五代さんだったが、満子は再度「お引き取り下さい」。それを後ろで見ていた愛ちゃんは「匂う、悪の香り」
で、五代さんは「分かりました。今日の所は...」と言うと立ち上がり、愛ちゃん「行くぞ」と言って引き上げることにした。が、愛ちゃんは足がしびれていて立ち上がれず、手を伸ばして助けを求め、五代さんに抱えられるように引き上げていきました。
警視庁に戻った愛ちゃんは、取調室でシグマリオンを出して、「紙の種類」という所にアクセスして、先ほど見つけたオブラート(愛ちゃんはそれがオブラートとは分かっていない)が何なのかを調べていた。が、分からず「何なんだろう、これ?」と呟く。(オブラートは紙ではないですから、そんなところにアクセスしても分かるはずがありません。)が、五代さんはのんびりとしていて、結局はこのまま自殺で終わらせたいというのが見え見えでした。愛ちゃんは「もっとちゃんと調べた方が良いと思いますよ。せめて毒薬の種類だけでも特定して下さい。じゃないと、気持ち悪くて...」と言うが、五代さんは「事件の度に裏があるって勘ぐるでしょう。もういいから帰りなさい」と言って諦めさせて追い返そうとするが、その時、テーブルの上にあった紙コップを倒してしまい、オブラートに水がかかってしまう。で、それを見た愛ちゃんは「あっ、溶けてる...」と言ってオブラートを手にして驚いていた。五代さんは「そりゃあそうだ。だってオブラートだもん」と言ってそれが「オブラート」ということを口にする。で、愛ちゃんはそれがオブラートと言うものであることを知る。五代さんはオブラートの使い方を説明するが、直ぐに閃いた愛ちゃんは携帯を取り出すと、事件現場の写真を確かめる。で「分かった」と小声で言うと「謎は解けたよ、ワトソンくん」(ここでAパート終了、経過時間は13分ちょっとでした。よってBパートは12分半を回ったところとなります。また、アイキャッチの色は紫でした。)
夜、なつみが鵲家へやってきた。満子が「なつみさん、先ほどはごめんなさいね」と謝っている。「大切な話って何ですか?」と言うなつみを元彦の側に座らせると、なつみに話を始める満子。「実はね、こんなものが見つかったの」と言って封筒をなつみに渡す満子。それを受け取ったなつみは開けて読み始める。「なつみ、僕は行くよ。これを飲むのもあなたのためだ。死んで永遠の愛を誓いたい。あなたを待つ」と声を出して読んだなつみは涙ぐむ。満子もそれを聴いて「可哀想な元彦ちゃん...」と言って涙を見せる。で、なつみが元彦と一緒に結婚したいと伝えに来た日のなつみの言葉を思い出させるように誘導する。「死んでも元彦さんと一緒についていきます」と言ったなつみに、そっとハンカチにくるんで毒薬を渡すと「これを飲むとね、楽に元彦ちゃんの所に行けるのよ」と言って後追い自殺をさせようとする。が、それを飲むのを躊躇するなつみ。(当然です。)が、色々と言って飲ませようとする満子。なつみは薬を手にしてゆっくりと口に入れようとする。
その瞬間、銭形ストラップが飛んできて、薬のカプセルを持ったなつみの右腕に巻き付き、薬が床に転がる。「愛の光で闇を討つ。…」愛ちゃんの口上が聞こえてくる。(今回もなかなか凝った演出です。)で「そこらへんのギャルと一緒にすると火傷するよ」と言って愛ちゃんが登場する。「何よ、突然」と怒る満子に「犯人はあなたですよね、鵲満子さん」と愛ちゃん。が、鼻に掛けて笑うだけの満子。愛ちゃんはなつみ宛の遺書を拾うと「筆跡を誤魔化すためにワープロなんか使っちゃって...あなたが書いたんでしょう」というと、それを後ろにいる五代さんに渡す。そして「あなたの目的は、最初からなつみさんを殺すことにあった」と口にする。そして一気に事件の説明をする。
満子は自分の手を汚さずになつみを殺害する方法を思いついた。それは後追い自殺をさせることだった。ダブル・ブッキング・トラブルは元彦の自殺動機にはもってこい、満子にとっては好都合だった。が、満子は「勝手なこと言わないでよ。元彦ちゃんはね自殺したの。私も知らないうちに一人っきりで...」と反論する。すかさず「残念だけど、証拠は挙がってます」と言ってオブラードを見せる愛ちゃん。が、満子は鼻に掛けて笑うだけ。で、愛ちゃんの説明が続く。オブラードはその机の下に落ちていた。元彦は苦い薬が大の苦手で、そのままでは絶対に飲もうとしなかった。だから満子がオブラートにくるんで飲みやすいように準備した。が、即死したはずの元彦が片付けられるはずがないものがあるのはおかしい。つまり、満子が元彦に薬を飲ませたということである。
それを聴いたなつみは「事件の真相なんて知らなければ良かった...元彦さんが可哀想過ぎる。元彦さんは帰ってこないのよ...」と泣きながら言うと、元彦の側で泣き崩れる。が、愛ちゃんが「それが帰ってくるんですよ」と言う。で、振り返って愛ちゃんを見るなつみ。その時、元彦の顔が動き、ゆっくりと目を開けると起き上がった。それを見た五代さんは「うわわわわわ...」と腰を抜かして驚いて「幽霊だ...」と大慌てを始める。が「違いますよ。元彦さんの飲んだ薬は一時的な仮死状態に陥るものだったんです」と愛ちゃん。「仮死状態?」と驚く五代さんだったが、直ぐに「あっそうか、だからあんた、あんなに解剖を拒んだんだ!」と気づいた。で「その通り」と愛ちゃん。
元彦も「ママ、今の話、聴いていたよ。僕のこと、騙していたんだね」と言い、あの夜のいきさつを語る。全ては満子の計画だったことを口にした。これに慌てた満子は「そうじゃないの、ママは元彦ちゃんの将来のことを考えて、それで一番良いと思って...」と言い訳をするが「聴きたくない」とそれを拒む元彦。で「見損なったよ」と口にする。これに満子は返す言葉がなかった。
五代さんが「鵲満子。立派な殺人未遂だ。署まで同行願います」と言って満子に手錠を掛けた。満子は元彦に何か言おうとするが、元彦は受け付けなかった。で、五代さんが満子を連行して行った。元彦はゆっくりと連行されていく満子に「お母さん、僕、強くなるから。なつみと一緒に幸せになるから」と叫ぶ。満子はそれを聴くとうなだれるだけで、連行されていった。愛ちゃんは切ない、という表情をしていました。
事件解決後、(日が変わっている。)川辺にいる愛ちゃんと五代さん。五代さんが「切ない事件だったなぁ。いくら息子を溺愛しているからと言ってあんな犯罪、よくも思いつくなぁ」と感想を口にする。愛ちゃんは「ロミオとジュリエットですねぇ。恋人が仮死状態だとも知らず、何のためらいもなく死んでいくジュリエット。後を追うロミオ。生きて結ばれないからって死んで愛を誓い合うなんて悲しすぎますよ」と言ってロミオとジュリエットの本を五代さんに渡す。で「元彦さんとなつみさんには幸せになって欲しいですね...」と言う愛ちゃん。同意する五代さん。(結構、乙女チックな所もある愛ちゃんです。)五代さんは愛ちゃんから渡された本を開いて「あっ、思い出したよこれ、懐かしいなぁ~」と口にする。何を思いだしたかと思ったら「オリヴィア・ハッセーが凄く綺麗だったんだよ、これ」ということで、五代さんが思い出したのは1968年の映画「ロミオとジュリエット」でした。で、「これは俺の青春の一ページに残る名作なんだ」と口にする。(1968年のイギリスとイタリアの合作映画で、監督はフランコ・ゼフィレッリ、オリヴィア・ハッセーが史上最年少でジュリエットを演じて話題になった作品です。)→「ケー刑事」で「オリヴィア・ハッセー」と言えば、映画「M1」で高村さんが映画「復活の日」のオリヴィア・ハッセー、と言っていましたが、ケー刑事・スタッフにはオリヴィア・ハッセーのファンがいるということでしょうか...?
で、五代さんは「切ない恋の思い出と共に甦るなぁ」と言って「俺の恋の物語、聴きたい?」と愛ちゃんに尋ねる。「チョー聴きたい」と言う愛ちゃんに五代さんは(格好をつけて背中を見せて)「あれは俺がまだ警察官になりたての頃だった...」と語り出す。愛ちゃんは黙って聞いているが、「警視庁から入電中」と携帯に入電が入り、それを見た愛ちゃんは「事件だ...」と呟くと五代さんには何も言わずに自転車にまたがって現場に向かった。が、五代さんは力んで話を続けている。で、オチとして「何と彼女は人妻だったんだよ」と言って振り返るが、その時には愛ちゃんは既に自転車で走り出していて、「人の話、聴けよ」と叫ぶ五代さんでした。
今回の物語で、ようやくコンビという形で行動して事件現場にやってきた愛ちゃんと五代さんでしたが、いつまでも愛ちゃんのことを適当にあしらっている訳にもいかないですし、五代さんもようやく悟った様ですね。それにしても、今回のような時事ネタをネタにした物語は、放送当時はいいのですが、それから4年半も経過したら、「そんなことがあったなぁ」というのが良いところ。(覚えていただけでも凄いことかも...?)筆者も、この物語があるから覚えているようなものですから...
今回の事件を解く鍵になったオブラートですが、最近の若い人は知らないのでしょうかねぇ?一応、オブラートについて記しておくと、澱粉などで作った薄い膜状の物質である。澱粉の他には寒天の成分を使ったものもある。主な用途は飲みにくい薬を服用するときに使う薬用オブラート(これは一般的には円形です。)ということで知られているが、菓子類の包装用のオブラートもある。ということで、色々と勉強になる「ケー刑事」ということは初期から確かに言うことができます。(トリックを解くにはそれ相応の豊富な知識が必要です。)
次回は第7話「ハートのエース殺人事件」です。ポイントはマジック。そして、この後「ケー刑事」では常連になる諏訪太朗さんが初登場となる物語です。また、「マジック」ということでは、このあとの9話にも出てきますし、「泪・1st.9話」の公開収録では泪ちゃんもマジックを披露しましたし、更に「雷・1st.20話」ではマジック・クイーン(勿論、宝積さん)へと繋がっていくことになるが、マジックはみんな好きな銭形です。
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