「YOU LIGHT UP MY LIFE」 [映画(洋画)]
表題の作品は1977年の映画「マイ・ソング」(邦題)である。が、同名タイトル(原題)の主題歌(邦題「恋するデビー」)の方があまりにも有名であろう。DEBBY BOONEの歌った『You Light Up My Life』(邦題「恋するデビー」)は大ヒットとなり、アカデミー主題歌賞も獲得している。とにかくこの曲は、Billboardのシングル・チャートを駆け上り、当時としては新記録となる10週連続1位の座を獲得し、DEBBYを一躍スターダムにのし上げることになった。また、1978年のBillboard年間シングル・チャートでも3位にランクインしている。(それから約4年後にOLIVIA NEWTON-JOHNの『Physical』に並ばれたが、1992年の秋にBOYZ II MENの『End Of The Road』に抜かれるまで、15年近くも連続最長1位の記録を持っていました。)ということで、映画主題歌がそのままビッグ・ヒットに繋がると言うことで、'80'sになるとこれが当たり前のようになるが、「サタデー・ナイト・フィーバー」と共に音楽と映画主題歌の関係を大きく変えることになった作品である。(が、「サタデー・ナイト・フィーバー」は映画の方も大ヒットしたが、本作は今ひとつでしたが...)
映画データを記しておくと、「低予算&ノー・スター」をポリシーとしてジョセフ・ブルックスが企画していて、彼は製作、監督、脚本、音楽の4役を担当し、撮影はエリック・サーリネンである。出演はディディ・コーン、ジョー・シルヴァー、メラニー・メイロン、マイケル・ザスローたちである。
物語は、女性の自立と成功を描いたサクセス・ストーリーであるが、ちょっと胡散臭さを感じてしまうラブ・ストーリーでもある。歌手となることを夢見るローリーはショー・ビズ界で仕事を続けていて、いつかその夢を実現するために努力していた。そんな彼女は、ある日、クリスという男と知り合って深い関係になる。そんなローリーはあるオーディションを受けてクリスと再会するが、彼は映画監督であった。で、クリスはローリーを主役にして映画を製作することを約束するが、ローリーには恋人がいることがばれてしまって...
低予算作品というものが本作では壁になってしまい、よくある物語に収まってしまっているのが残念なところである。が、DEBBY BOONEの音楽だけは別格である。この曲の長いプロモーション・ビデオと捉えるのがよいかと...
↓DVD化されていません。ビデオです。
↓やっぱりこの曲です。
You Light up My Life: Greatest Inspirational Songs
- アーティスト: Debby Boone
- 出版社/メーカー: Curb
- 発売日: 2001/04/03
- メディア: CD
「YOUNG SHRLOCK HOLMES: PYRAMID OF FEAR」 [映画(洋画)]
表題の作品は1985年の映画「ヤング・シャーロック/ピラミッドの謎」である。シャーロックと言えば、勿論名探偵シャーロック・ホームズであるが、この物語はコナン・ドイルの原作には無い若き日のホームズとワトソンの活躍を描いた作品である。(当然、ホームズ関連作品であるが、番外編という扱いである。)が、本作には、後にホームズのライバルになるあの人(劇中では別の名前を使っているが、ラストで出てくるので、エンドロールの途中で見終えたらそれが分かりません。)が出てくるということで、最後まで目が離せません。が、ホームズ作品の謎解きという要素は殆ど無く、青春学園ものという雰囲気の前半から、冒険アドベンチャーものという雰囲気の後半ということで、シャーロキアンの方々からは無視されている作品である。(まあ、ドイルの原作では無いですからね...)
映画データを記しておくと、製作はマーク・ジョンソン、監督はバリー・レヴィンソン、脚本はクリス・コロンバス、撮影はスティーヴン・ゴールドブラット、音楽はブルース・ブロートンである。また、特撮にILMの名前がある。そして出演は、ニコラス・ロウ、アラン・コックス、ソフィー・ウォード、アンソニー・ヒギンズ、スーザン・フリートウッド、フレディ・ジョーンズ、ナイジェル・ストック、ロジャー・アシュトン・グリフィス、アール・ローズたちである。
物語は、若き日のホームズが学校の寄宿舎に入り、ワトソンと出会うところから始まる。ということもあって、前半は学園ドラマといった感じで進んでいく。(とは言っても、名探偵になっていくだけのことは学生時代から持ち合わせています。)で、ロンドンで起きた連続殺人事件の謎を追っている内に、背後に邪教を崇める集団がいることが分かり、それに立ち向かっていくホームズたち。(が、どうしてロンドンにピラミッドがあったりするんでしょうかねぇ。という様に訳が分からなくなっていきます。)で、物語は謎解きではなくなり、冒険ものとなり、ホームズたちがインディ・ジョーンズのようになってしまうんですが...
物語としたら、別に(若い日の)ホームズでなくてもいいのだが、ラストのドンデンだけはホームズであるからこそ成り立つものである。(が、ドイルの原作にも無かったものですから、それをそのまま受け取るのも何なんですが...)
まあ、誰にでもある若き日々の思い出として、または若き時の夢を綴った作品と捉えることで、ホームーズの完全番外編と考えたら、一応許容できるものであるが、何度も見ようという気には...
ケータイ刑事銭形愛7話 [ケータイ刑事]
BS-iでの再放送「銭形雷」もスタートしたということで、「銭形愛」を記すのも週1本にします。本放送から既に4年半が流れているが、最後まで書いていきます。今回は第7話の「ハートのエース殺人事件」である。ゲストは諏訪太朗さんということで、「ケー刑事・ファミリー」の一人である諏訪さんのシリーズ初登場です。(といっても、愛、泪、雷という3作とM1にのみ出演ですが...)今回はいくつかの大道芸が見られるが、この事件によって愛ちゃんは南京玉すだれを身につけ、銭形ファミリーのパーティとか、仕事の関係のパーティでこれを披露するようになっていないでしょうかねぇ。それでは本編に行きます。
自転車に乗って颯爽と走っている愛ちゃん。(けっこう飛ばしています。)そこに「警視庁から入電中」ということで自転車を停めて、携帯を開く。劇団イタリア座で殺人事件発生。被害者は手品師・世界千鶴子(せかい・ちづこ)38歳。それ以外の事件の詳細は現在のところ不明である。直ちに現場に急行せよ。(これまでは死因だとか、何らかの情報もあったのに、今回はそれも無いんですね。尚、劇団イタリア座の所在地は浅草ということで、港区ではなく台東区です。)
で、五代さんは走って、愛ちゃんは自転車で現場にやってきた。が、五代さんは「何だお前、また来たのか?」と相変わらず。愛ちゃんも「ダメですか、五代巡査部長」ということで、コントも板に付いてきました。で「銭形警視正殿」と五代さんは言って、愛ちゃんに先を譲り、愛ちゃんから建物に入って行った。尚、この劇団イタリア座の建物には公演の看板があって、そこには「一心不乱の吹き矢芸」「魔性のマジシャン世界千鶴子」「千切ゴボウの南京玉すだれ」「座長タンバりん子」と出ているが、やっぱり「ケー刑事・テイスト」です。(太字は全て芸人の芸名です。)
劇場に入ると、ステージ上ではリハーサルが行われていた。で、五代さんは「どういうことだ?」、愛ちゃんも「事件ですよね?」と訳が分からないでいた。そこに「ちょっと、開場まだなんだけど...」と座長のりん子が文句を口にして側にやってきた。すかさず警察手帳を見せて「警察です。」と言う愛ちゃん。これにりん子は「親子で?」と、この時期ではお馴染みのネタとなっていました。(「そうです」と言う愛ちゃん、「違いますよ」と言う五代さんですが、息が合っています。)で、殺人事件の通報があったことを五代さんが言うが、「はぁ?」とりん子。そこに千鶴子がやってきて、「千鶴子でしょう、警察呼んだの」とりん子が言うと、「聴いてよ、私、殺される」と告げる。が、りん子は「はいはい、分かった。もうこれで何回目?」と呆れ顔。「嘘なんですか?」と尋ねる愛ちゃんに「今回は超マジ。私、絶対殺される」と言う千鶴子。が、りん子はリハーサルをやるように言い、愛ちゃんたちはとりあえず事件ではないということでホッとして、そのまま見ていこうとする。が、りん子が「稽古だから半額でいいわよ」と言う始末。更に、座長のりん子と劇団員たちの間は上手くいってなさそうと言うことも分かり、愛・五代の間でも更に一言。で、ブツブツと言いながらも客席の最前列に座る愛ちゃんと五代さん。(座席数は40ほどの小さな劇場です。)
で、千鶴子が舞台奥から出てきて、リハーサルが始まる。照明が消えて音楽が流れてきて、千鶴子のトランプを使ったマジックが始まる。で、愛ちゃんが「何か光っていますよ」と呟くが、それは舞台の中央を示す光るテープでした。(暗所恐怖症の愛ちゃんだから、「怖~い」と言うのではありませんでした。)で、照明が点くと、舞台の上に千鶴子が横になっていた。で、呆れて顔を見合わせる愛ちゃんと五代さん。りん子は「稽古だからってふざけないでよ、千鶴子!」とオカンムリ。が、舞台上の千鶴子は動かない。で、他の芸人からも「稽古時間少ないんだからよぉ」と文句の声が飛ぶが、それでも千鶴子は動かない。で、五代さんが「ちょっと」と言って舞台に登り「もしもし、大丈夫ですか?」と声を掛けるが、やはり千鶴子は動かない。で、首筋に手を当てて調べた五代さんは「死んでる」と告げる。で、愛ちゃんは呆然となって立ち上がり「嘘...」。五代さんは警察手帳を見せて、現状保存のためにみんなに「一歩も動くな」と指示をすると、携帯で鑑識・柴田さんを呼んだ。(五代さん、迅速な対応をしっかりとしています。)で、愛ちゃんは客席に立ったまま「匂う、悪の香り」
鑑識も到着し、愛ちゃんも捜査を開始した。千鶴子の遺体には針のようなもので刺した痕があり、殺人事件と断定する五代さん。で、被害者が舞台中央に立ったのを見て、犯人は針のようなものを飛ばしたと考える五代さんは「吹き矢が怪しい」と愛ちゃんに耳打ち。また、千鶴子の右手人差し指は床に散らばったトランプのハートのエースを指さしていて、ダイイング・メッセージだと考えた。
そこに座長のりん子が「いつまでかかるの?」と尋ねる。今日は公演の最終日で、チケットは少しは売れているので、公演をしたいということだったが、「今日の公演は諦めて下さい」と言う五代さんの言葉に「警察、代わりに払ってくれる」と言う有様。これに愛ちゃんが「あなた、悲しくないんですか、仲間の一人が亡くなったんですよ」と言うが、目をそらすだけのりん子だった。
で、五代さんが一同に心当たりはないかと尋ねると、南京玉すだれの切干ゴボウが、みんなでお金を出し合って10枚買った宝くじが3億円当たったということを口にする。これに一心不乱が続いて、千鶴子はそれを隠し、何処にあるのか言わない、ということだった。更に、りん子が一心と千鶴子がケンカしているところを見たと証言する。で、場は一心が犯人だという雰囲気に...
そんな中、愛ちゃんが「「いっしん」ってどんな字書くんですか?」と尋ね「一つの心」ということで、五代さんが「ハートのエース」と気づいて大きな声を上げるが、既に千鶴子の遺体や遺留品のトランプは片付けられていた。(愛ちゃんは「柴田さんが運んじゃいましたよ」としっかりと分かっていました。)それにめげず、五代さんは一心を「最重要参考人として署まで連行する」と告げるが、愛ちゃんが「ちょっと...」と待ったを掛けると「あのハートのエースって...」と五代さんに耳打ちをする。五代さんはそんなことはないと言うが愛ちゃんには考えがあって「お願い、五代巡査部長」と言ってお願いすると、五代さんもそれを認めた。(階級は愛ちゃんが上ですから、上司の命令ですしね...)ということで、全員の芸を順番に見せることになった。
まずは一心不乱の吹き矢芸。五代さんは完全にお客さんになって楽しんでいるが、愛ちゃんは一心の動作を事細かにチェックしていました。が、千鶴子のダイイング・メッセージは「A」を差していたと言う愛ちゃんは、演目の中に何か「A」に似たものが出てくるのでは、と考えたが、それが無かったということで「おかしい...」と呟きました。これに五代さんは「深読みしすぎ」と言うことで片付けると「次、何やるのかなぁ」と仕事のことはもうすっかり忘れていました。
そんな愛ちゃんは現状写真を携帯で見ていて、「「A」って、エッフェル塔に似ていません?」と口にするが、これに五代さんは「東京タワーだっていいじゃないか」と返す。で、そこから五代さんは南京玉すだれの東京タワーという芸を思い出し、後ろにいた千切ゴボウに確認を求めると、南京玉すだれを愛ちゃんに見せるゴボウ。が「これでどうやって人殺すの?」と全く相手にしない五代さん。が、愛ちゃんは直ぐに「分かった」と言うと舞台に上がり、ゴボウに質問を始める。
愛ちゃんはゴボウが犯人だと考え、千鶴子が亡くなった時にいた場所を確認する。(で、五代さんはお約束の「お前、何を言い出すんだ」を口にする。)五代さんを無視して話を進める愛ちゃんは、南京玉すだれが伸びるということで、それを伸ばしてもらうことにした。で、ゴボウは舞台にいる愛ちゃんめがけて南京玉すだれを伸ばした。(ここでAパート終了。経過時間は14分を回ったところということで、Bパートは11分半強と言うことになります。また、今回のアイキャッチの色は赤でした。)
ゴボウの伸ばした南京玉すだれは愛ちゃんには届かなかった。で、五代さんは「届かないじゃん」と早速貶すが、愛ちゃんは「でも、ちょっと身を乗り出せば届くかも知れませんよね」ということでもう一度やってもらう。ゴボウは今度は身を乗り出してやってみると、玉すだれは愛ちゃんのところに届いた。ということで、愛ちゃんは尖端を削っておけば殺せる、ということでゴボウが犯人だと言うことを言うが「削ってあるか?」とゴボウ。しかし、尖端は削ってなかった。更に五代さんは、今ゴボウが身を乗り出した時に自分とぶつかったが、あの時はそんなことはなかったということで、愛ちゃんの考えを否定する。しかし「あのダイイング・メッセージはエースだったんです。「A」を差していたんです」と引き下がらない。それを聞いた一心は「A」→「英子」ということを口にする。座長のタンバりん子の本名は丹波英子(たんば・えいこ)というのだった。で、千鶴子が劇団を辞めると言ったことに凄く怒っていた、ということから一気に疑惑はりん子(英子)に向く。りん子(英子)はそれを否定せず、「こんな劇団はどうだっても良い」と言いだし、多額の借金があることを口にする。(まさに空中分解です。)それに対して一心は「それが動機か」と言い、りん子(英子)と一心の間に火花が...
そこに「ウラリ」と柴田さんの声がした。(7話にして初登場の「ウラリ」。ケー刑事ではお馴染みの南米産の猛毒ですが、初登場は結構遅かったのでした。が、これ以降、「ケー刑事」で「毒」といえば「ウラリ」ということが定着することになったのは皆さんご存知の通りです。)柴田さんはステージの下に落ちていたのを見つけたのだった。で、これが凶器だと思われる、と言う柴田さん。で、それは一心の吹き矢ということで、風向きが変わり、再び一心が犯人だという空気になる。で、りん子(英子)は「こんなカス劇団、解散よ」と言って、劇団イタリア座は空中分解しました。また、五代さんは一心を逮捕しようとするが「そんなぁ」と一心は犯行を否定する。一方、愛ちゃんは袋に入った凶器となった吹き矢をじっくりと見ていました。
愛ちゃんは舞台に腰を下ろしてシグマリオンを使って「南京玉すだれ」について調べていた。(この頃はシグマリオンが大活躍していましたね。今では絶滅商品になっていて、現在でも使っている人はどれぐらいいるでしょうか?)そこに五代さんが「おい、銭形、行くぞ」と言って引き上げることを告げる。そこにりん子が「今日の赤字分、どうしてくれるのよ。警察に請求するわよ」と五代さんに絡む。で、りん子は五代さんの手を掴むと「話を付けよう」と言って五代さんを事務所に引っ張っていった。
客席には千切ゴボウ一人となり、愛ちゃんに「姉ちゃん、いつまでおるつもりや?」と言った所から、愛ちゃんの南京玉すだれへと展開していく。愛ちゃんが「南京玉すだれを貸してくれませんか?」と言うが、ゴボウは「素人には貸さない」と言って聴く耳を持たなかった。が、「あるよ」と言って柴田さんが南京玉すだれを用意していました。(この頃から柴田さんの準備が良いことは出ていました。)で笑顔の愛ちゃんは「ありがとう、ありがとう」と言って柴田さんから南京玉すだれを受け取り、シグマリオンで調べた「浦島太郎の魚釣り竿」をやろうとするが、上手くいかない。ゴボウはそれをやってみせる。気を取り直して再度チャレンジする愛ちゃんは、何とかそれらしくやった。で、伸びた玉すだれを元に戻そうとしていると、その時に気づいたことがあった。
そこに「おい、銭形」と言って五代さんが戻ってきた、「あのオバサンのため、えらい目にあったぞ」と不満を漏らし、帰らないなら置いていくぞ、と言う。これに愛ちゃんは「お前、お前って」と反発し「一心さんをここに連れてきて下さい」と命ずる。「どうして?」と言う五代さんだったが、笑顔を見せて「謎は解けたよ、ワトソンくん」と愛ちゃん。これに「またそれかよ」とこぼす五代さん。で「良いから早く、五代巡査部長!」と、やっぱり警視正、上司です。
五代さんが一心を連れてこようとして退場すると、愛ちゃんはゴボウに、南京玉すだれに興味を持ったので「教えてくれませんか」と頼む。ゴボウは「若い子が興味もってくれるなんて嬉しいなぁ」とその気になる。愛ちゃんは「じゃあ、東京タワーの作り方から」と言って早速リクエストをする。しかしゴボウの表情が急に硬いものに変わった。愛ちゃんは舞台上のゴボウの横に移動し、ゴボウは仕方なく東京タワーを教える。
で、再びみんなが客席に座り、芸人の芸の披露が続く。今度の舞台は切干ゴボウであった。愛ちゃんは「よぉ、待ってました!」と声を飛ばす。が、今ひとつやる気がない感じのゴボウ。が「さて、さて、さては南京玉すだれ。…」とやり始め、東京タワーをやろうとする。が、上手くいかず、直前で玉すだれを持ち替える。すかさず愛ちゃんが「今、何で持ち替えたんですか?」と問う。「本番ちゃうからな。気が入らんのや」と適当に言うが「表と裏、間違えたんだ...」と愛ちゃん。これに「弘法も筆の誤り、ちゅうてな...」と言うゴボウだったが、愛ちゃんが舞台に出てきてゴボウの手から南京玉すだれを奪い、よく見てみる。で「やっぱりこの玉すだれ、1本少ないんですよね」と言う愛ちゃん。「どういうことだ?」と五代さんが口にして、愛ちゃんのトリックの説明が始まる。
玉すだれは片方にしか伸びていかないもので、その伸びていく方向には一番端の竹に印がある。しかしこの玉すだれにはその印がない。だからゴボウはさっき持ち方を間違えて東京タワーが出来なかった。(でも、プロの芸人なら、印が無くても向きは分かるべきだと思いますが...)これにゴボウは「知らんわい...」と惚ける。が、愛ちゃんの説明は続く。ゴボウは稽古中、ずっとあの席に座っていた。で、玉すだれの尖端にウラリを塗った吹き矢を付けて玉すだれを伸ばした。ここまでは吹き矢でも同じことが出来るが、千鶴子は玉すだれが元に戻される時に何かに触れていた。その感触は竹で出来た玉すだれの様なものであり、ゴボウを指さそうとした千鶴子だったが、舞台の上からだと見えず、それでとっさにダイイング・メッセージとして東京タワーを示す「A」を残した。また、ゴボウは竹に千鶴子の血が付いていたから慌てて隠した。で、「多分、座布団の下か何かにあると思います」と言う愛ちゃんの言葉で、五代さんがゴボウが座っていた座席の座布団をめくる。が、そこには何もない。で、自分が座っていた席の座布団をめくると、「あった」と五代さん。印もあり、血痕も付いていた。(でも、座布団の下に入れられて五代さんは気づかなかったって...)
舞台上のゴボウは声を出して逃げていこうとする。が、銭形ストラップが飛び、ゴボウの左足にからみつき、ゴボウは倒れる。「愛の光で闇を討つ。…」今回の愛ちゃんの口上は、愛ちゃんの背後からスポットライトが当てられるというもので、毎回凝った演出が行われるが、なかなかカッコイイ演出です。で「そこら辺のギャルと一緒にすると火傷するよ」と決める。五代さんがゴボウを逮捕しようとするが、「ばれちゃあしょうがない」とゴボウは開き直り、立ち上がると動機を語った。この商売はいくら仕事をしても金にならない。で、一心のせいにして3億円の分け前を増やそうと思ったということだった。
で、りん子が「宝くじは?」と隠し場所を尋ねる。すると柴田さんが「ありました。この中に」と言う。柴田さんが手にしていたのは千鶴子のマジックのトランプのハートのエースのカードの中だった。で、劇団員たちは「3億円...」と声を揃えて言う。これに柴田さんは「確かに当たっていますね。300円」と言う。それを聴いたゴボウは笑いながら「飛んだ猿芝居やなぁ」と切り捨てる。が、一心が「あいつは俺たちに夢を見せたかったんだよ」と言って、自分たちは既に芸人の気持ちを失っていて、それに千鶴子が気づかせようとしていたことをのだった。で、五代さんがゴボウを連行していこうとして愛ちゃんに「行くぞ」と声を掛ける。が、愛ちゃんは笑顔を浮かべて「出来た!」と言って南京玉すだれで東京タワーを完成させました。(流石は銭形家の長女。簡単に東京タワーが出来るようになるなんて、やっぱり凄い!)
今回の物語は、いくつかの芸を堪能することが出来たというおまけがあって、とても楽しい物語でした。で、今回のような流れの物語は後のシリーズにもしっかりと受け継がれています。良いところはしっかりと後に受け継いでいくというのも「ケー刑事」の特徴ですが、黎明期からそういう姿勢が続いているのですから、良いシリーズ作品になるのも当然ですね。
また、愛ちゃんが五代さんよりも階級が上ということを利用して色々と指示を出すところが久しぶりにでていましたが、愛・五代コンビも主導権は段々と愛ちゃんの方に移ってきました。こうしている内に「ケー刑事」の最初の黄金コンビとなっていく訳ですね。
次回は第8話「第49号容疑者 銭形愛」である。このサブタイトルからも分かるように、愛ちゃんの冤罪事件である。しかも、愛ちゃんが投身自殺?ということで、ドラマとしても見せてくれます。ただ、今だから言えることですが、数字が「28」ではなく「49」というのが「ケー刑事」らしくないところですが、これも黎明期の物語ということですから、仕方ないところです。
↓諏訪さん出演作品が収録されているものはこちら
ケータイ刑事 THE MOVIE バベルの塔の秘密 ~銭形姉妹への挑戦状 スタンダード・エディション
- 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
- 発売日: 2006/08/25
- メディア: DVD
↓こういう曲をBGMにするのがよろしいかと...
↓芸人関係をいくつか
↓エッフェル塔関係
↓こういうものもピックアップしておきます。