ZELDA『GOLDEN BEST/ZELDA TIME SPIRAL』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のアルバムは。2003年にリリースされた2枚組のベスト盤である。彼女たちは'80'sの日本のニュー・ウェーブを代表するガールズ・バンドとして活動を続けていた。1996年に解散したということもあって、CD化されるとは思われなかったが、インディーズ時代の楽曲を含むベスト盤がリリースされているということは意外と知られていない。曲の方は、彼女たちが発表したのとは逆の順番で収録されているということで、どうしてもDISC 2の方(初期、インディーズ時代の楽曲)に注目してしまうことになる。彼女たちの野放図なエネルギーがそのままあるというのが嬉しい所でもある。
収録曲は全24曲で、それが12曲ずつ、2枚のDISCに収録されている。DISC 1の収録曲は以下の全12曲である。『AWA』『金木犀』『冷たくしないで』『LOVE LIVE LIFE』『MAGIQ MYSTIQ DISCOTIQ』『WELCOME TO MY GARDEN』『FRIENDS & LOVERS』『Sky Bohemian』『Dancing Days』『Question-1』『ファンタジウム』『浴ビル情』。
続いて、DISC 2の収録曲は以下の全12曲である。『黄金の時間』『彼の人/BEAUTIFUL RAIN』『DEAR NATURAL』『自転車輪の見た夢』『湖のステップ/STEP ON THE LAKE』『小人の月光浴』『時折の色彩』『FOOLISH GO-ER』『スローターハウス』『と.ら.わ.れ』『SONATE815』『ASHU-LAH』。
DISC 1の方にも『AWA』をはじめ、良い曲はあるが、やっぱり筆者がお薦めするのはDISC 2の方に集中することになる。『黄金の時間』から全ての曲をお薦め曲としたい所であるが、それではあんまりなので、的を絞る。で、筆者のお薦め曲は、『黄金の時間』『と.ら.わ.れ』、そしてインディーズ・デヴュー盤の『SONATE815』『ASHU-LAH』の2曲というところをピックアップしておく。
ニュー・ウェーブ、パンク系と言えば、やっぱりイギリスのバンドがということになるが、日本でも確実にそういう芽は育っていた。特にZELDAはメジャーとなる前のエネルギーは本家UKのニュー・ウェーブに負けないエネルギーがあり、その輝きは今もくすんでいない。(ただ、メジャーになってからの彼女たちはおとなしくなってしまって、今ひとつという所がありますが...)
一般的には、メジャーとなっての曲が収録されているDISC 1を懐かしみ、DISC 2の曲もあるんだ、ということになるだろうが、筆者としたら、洋楽・ニューウェーブがお好きな方にDISC 2のサウンドを聴いてもらいところである。
ゲキレンジャー#12 [特撮]
今回は完全に理央がメインの物語。本当にゲキレン・メンバーの影の薄いこと薄いこと。(なつめの方がまだ存在感がある...)ここまで存在感のないヒーローって、珍しい... で、今回のBGMは、今回の怪人からUNAGIの「UNAGI」というアルバムにしました。(それだけヒーロー側に目立った事柄が無いということでもある。)
復活したカタ、メレのことを雑魚扱いしていたけど、これって今後の物語に伏線を張っておいたってところでしょうね。メレも怒り爆発直前で、理央様のために何とか抑えたものの、倒れた理央を見て怒り爆発。やっぱり理央様命のメレ。更に、はい上がった理央がカタを一蹴すると「こんな奴、トドメ刺しちゃいましょう」と言う所なんか、気持ちがよく出ていましたね。理央はカタにトドメを刺さず、師弟関係が成立したということで、これは間違いなくメレとカタの間で何かが起こるのは間違いないでしょうし、実質的にこちらが本作の主役になっているだけに、それが無いと今後の物語はあり得ないということを象徴しています。
「暮らしの中に修行あり」の猫、「死闘の中に修行あり」の鷹。色々とあるのはいいけれど、猫って単なる駄洒落好きのおっさんに成り下がっている...
銭湯にやってきた3人。番台には象がいた。更に、その象が今回はバエに代わって巨大戦の実況までしちゃうって、「遊びの中に修行あり」というか「遊びの中に遊びあり」を地でいっているだけということで、「拳聖」というのはどうやらまともではない「変人」いや「人」ではなく動物だから、「変な動物」ということのようですね。
そんな中、今回のゲキレン・メンバーでひとつだけポイントを稼いだ(ランのお風呂も全く目立たず、「そんなのあった?」というレベルになっちゃった...)のは、レツが銭湯でコーヒー牛乳を飲んでいた所です。(しかも、牛乳瓶に入っていた所が味噌です。)風呂上がりには冷えた牛乳かコーヒー牛乳、またはフルーツ牛乳というのは定番です。(でも、本作の視聴ターゲットのお子様たちには全く分からないでしょうが...)
絶望の中から理央ははい上がった。そしてカタを圧倒する。で師弟関係が成立し、カタは理央のことを「我が弟子よ」って言ってたけど、これによってアナキンと皇帝のような関係になっちゃいました。(でも、「SW」ではアナキンはあくまで従であるが、理央は主ですけど...)
結びは、ジャンは何かを感じ取ったということで次回へと繋いだが、以前から誰もが感じているように、ジャンと理央が実は兄弟(ひょっとしたら双子なんてこともあり得る)だということがより明らかになったと言っていいですね。(捻らずに読めてしまうという所も戦隊らしいと言えるんですけど...)
それにしても、特に可もなく不可もなし という平凡な範疇に収まっている今年の東映特撮ヒーローは何とかなりませんかねぇ。(一気に特撮低迷期に突入したというのも、これでは納得です。)
↓こういうものをいくつか
温泉ぴあ日帰り温泉&スーパー銭湯 2007-2008 首都圏 (2007)
- 作者:
- 出版社/メーカー: ぴあ
- 発売日: 2007/04
- メディア: ムック
↓やっぱりこれを
スター・ウォーズ コンプリート・セット (Amazon.co.jp仕様)
- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- 発売日: 2006/05/26
- メディア: DVD
スター・ウォーズ 新コンプリート・セット (Amazon.co.jp仕様)
- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- 発売日: 2006/09/13
- メディア: DVD
恋する日曜日・3rd.18話「県境」 [ドラマ]
今回の物語は「県境」という物語で、テーマ曲は2度目の登場となる「未来少年コナン」からで、今度はED主題歌の『幸せの予感』でした。(「未来少年コナン」はOPとED曲のそれぞれが使われたことになりました。)今回の物語は「自転車」が鍵になった物語ですが、BS-iで「自転車」と言えば「ケータイ刑事」が浮かびますが、そういう作品ではありません。ちょっと複雑な女子中学生の気持ちを表現していました。それではいつものように本編にいきます。
中学生のやえ、乗っていた自転車がパンクをしてしまった。で、そのことでやえは、父が死んで母・幸子が家を出て行った日もタイヤに穴が開いたということを思い出した。あれから3年、母がやえを迎えにやってきたのだった。
祖母のゆきと一緒に暮らしていたやえは、母と一緒に東京に行くことにした。そんなところにやえの幼なじみで、現在は働いている浩一(彼は中学を卒業したら就職した)が訪ねてきた。幸子は「余計なこと言って、決心を鈍らせることしないよね」と釘を刺すが、浩一は「自転車の修理に来ただけだよ」。そこにやえが顔を見せた。祖母から、母・幸子の好物の餃子の作り方を教えて貰っていたのだった。二人は色々と話を始め、同時に浩一はやえの自転車のパンクの修理を始める。
が、ゆきがやえを呼び、祖母の元に戻るやえ。で、餃子の皮をこねながら、浩一のことを訪ねるゆき。弥枝は「ただの幼なじみだよ」とはぐらかし、祖母と祖父のことを尋ねるのだった。
暫くして、浩一の所にやえがやってきた。ブレーキが緩んでいたから先にそっちを直し、今はパンクの修理に入っていた。やえの自転車はパンクだらけで、前後輪あわせて10は浩一が直していた。で、その修理の跡を見て、その時のことを思い出すように口にするやえ。
母が家を出た時も、跡を追いかけたが、パンクして追いつくことが出来なかったのだった。また、以前にやえが県境に行きたいと言って行った時もパンクして、県境に行けなかったことを思い出して、そのことを話し出す。
そうしていると、やえはパンクの修理のやり方を浩一に教えてもらおうとする。教えて貰いながらチューブを出そうとしているやえは、突然「だったら一緒に東京に行こうよ」と言い出すが、浩一は「行ける訳ないだろう」と断った。
そうしていると、幸子が帰ってきて、「あんたのお母さん、また飲み屋で叫んでいるよ」と告げる。それを聞いた浩一は「さようなら」と行ってパンクの修理をほったらかして、そのまま帰って行ってしまった。で、修理はそこでストップし、後輪のチューブは中途半端な状態のまま放置されることになってしまった。
やえの荷物を車に積み込んでいる幸子。やえは自転車を持ってくるが「それ、持ってくつもり?」と尋ねる幸子。「うん」と答えるやえだったが、車には自転車を積み込むだけのスペースが無く、向こうで新しいのを買ってあげる、壊れている、と言う幸子。しかし、これが良いと言うやえは「直す」と言ってチューブを直そうとするが、うまく出来なかった。で、夜になってもまだ直そうとしていたやえだったが、流石に出来ないと諦めて「くっそぅ」と呟いた。それを見ていた幸子は「新しいの、買おうね」と言い、やえも「うん」と言って、この自転車を持っていくことを諦めた。が、乗り慣れた自転車を置いていくことに戸惑いが残っていた。
翌朝、やえは幸子と一緒に車に乗って東京に向かった。その日の夕方、浩一がやってきた。やえの自転車がそのままあったことから、自転車を持っていかなかったことを知った浩一は修理の続きを始める。ゆきは昨日やえが作った餃子が残っているから食べていけ、と言うが、浩一は黙々と修理を続け、そして終わらせた。その夜、自宅に帰った浩一は東京の地図を広げて、それをぼんやりと眺めていた。
東京に引っ越したやえが、学校から帰ってくる。しかし幸子は仕事で帰りが遅く、鍵っ子になっていた。夜、やえがうとうととしていると、幸子がようやく帰ってきた。起き出して顔を見せるやえ。これに「まだ起きてたの?」と言う幸子。今忙しくて、週末も休めるかどうか分からないという状態だった。
マウンテンバイクに乗った男がその自転車を下に停めると、幸子を訪ねてきた。その男は佐々木といって、現在幸子は佐々木と付き合っているのだった。で、やえを呼んで紹介する幸子。しかしやえは何も言うことが出来なかった。佐々木は自転車を買ったものの、乗る暇がなく、更にやえが自転車を欲しがっていると聞いたから持ってきたのだった。で、幸子はやえに自転車を見に行かせる。
自転車は黄色のマウンテンバイクだった。が、やえは「新しいの、買ってくれるって言ったじゃん」と受け入れることが出来なかった。「乗ってみなよ」と言う幸子は「嫌なら新しいの買ってあげる」と言うと、佐々木と付き合っていることをやえに打ち明けた。が、やえは「何で迎えに来たの?」と受け入れることが出来なかった。「親子じゃない」と言う幸子に今度は「じゃあ、何で出て行ったの?」と問うやえ。(この年頃の女の子は複雑です。)
やえと幸子の間には気まずい空気に満たされることになり、言葉が出ない重苦しい雰囲気になる。そこに佐々木がやってきて「自転車、気に入らなかったかな?」と言うが、やえは黙って家に戻り、部屋に閉じこもってしまった。心配してやえの部屋の前にやってきた幸子だったが、幸子が言った言葉は「じゃあ、お母さん、もう出るよ。そんなには遅くならないからね。」これにやえは「どうせ遅いんでしょう」とそっけない。幸子はそれ以上は何も言わずに出掛けていった。
玄関が閉まる音を耳にしたやえは座布団を投げつけた。そこにやえの携帯が鳴った。で、電話に出るやえ。それは浩一からの電話だった。「元気?」と言うことから色々と話す。そんな中「自転車は?買った?」と尋ねる浩一。それに「うん」と答えるやえだった。そうしていると、浩一はやえが作った餃子が旨かった、ということを口にして、引っ越しの日、ばあちゃんが食べさせてくれたことを伝えた。
浩一との電話で思い立ったやえは、それから餃子を作り始めた。で、大きなお皿にやえが作った餃子が載せられていて、ラップが掛けられて置いてあった。夜遅く、幸子が帰ってきた。で、やえは餃子を食べて貰おうとして「餃子作ったんだ」と言うが「食べて来ちゃった」と言う幸子。「でも、ちょっと食べない?」と言うやえ。しかし幸子は「でも、これ。本当は好きじゃないの」と言う幸子。ゆきの手前、好き、と言っていただけと打ち明けると、「先に寝るね」と言って寝室へ。で、やえは幸子がいなくなったキッチンで冷めた餃子を口にしていた。
翌日、やえは自転車に乗って家を飛び出して行った。街中を走っていると、途中で後輪の空気が抜けていることに気づいた。で、通りすがりの人に自転車を尋ねる。自転車を押して自転車屋さんを捜すやえ。が、自転車屋にはたどり着けなかった。
浩一の携帯が鳴った。それはやえのヘルプ・コールで「自転車屋を探していたら迷子になった」と言うことだった。浩一は「こないだ買ったばかりなんだろう」と言うが、やえは買ったのではなく、貰ったものだということを告げた。すると浩一は助けの手を差しのべた。「大体の場所分かる?電柱とかに書いてあるだろう。地図で捜してやるから、ちょっと見てみろよ」と言って地図を広げた。
浩一の親切に甘えることにしたやえは、自転車を押しながら番地が書いてある所を捜す。で、「北区赤羽台3丁目30にいるよ」と伝える。それを聴いた浩一は地図でその場所を見つける。が、浩一が見ている地図には自転車屋の場所は分からない。で、「どこか行きたいとこある?」と尋ねる。「どこでもいい」という返事に「なら真っ直ぐかな」と言って、やえをどこかに行かせる。
やがて「着いたよ」という浩一の言葉に「ここ何処?」と尋ねるやえ。「県境」と答える浩一。それは荒川の河川敷で、東京都と埼玉県の県境だった。「県境に来て、何か分かった?」と尋ねる浩一。これに「うん」と頷くやえは「私、コウとずっと仲良くしていたいと思う」と答えた。浩一も「俺も思う」と返した。するとやえは笑顔を見せて「好きだよ、コウ。早くパンク直しに来て」と告げた。
今回の物語、Aパートは13分弱、Bパートは13分強ということで、ほぼ真ん中にCMが入りました。主題歌はラストのキャスト、スタッフのエンドロールの所で歌有りの主題歌が流れました。そしてエンドロールの最後はいつものように「このドラマはフィクションです。ドラマのストーリーは、主題曲の作品とは一切関係ありません」と注釈テロップで終わりました。
今回の物語ですが、やえと浩一をラナとコナンになぞらえているというのは分かりますが、テーマ曲と今ひとつ合致していないようにも感じたんですけどねぇ。(ただ、コナンとラナも進展しそうでしない関係でしたから、その部分ということなんでしょうか?)ところで、迷子になったやえはこの後どうやって家に帰るのでしょうか?果たして上手く帰ることが出来たのか。それが気になりました。まあ、浩一に道を教えられながら帰って行ったのでしょうが...(今回の物語は、次回がジローさんということで、そちらの方が最初から気になっていて、今ひとつ入っていけなかったということもありまして...)
今回の主演の柳生みゆ、現在は高校生ですが、童顔と言うこともあって中学生ぐらいに見えます。ということで、キャスティングはバッチリです。→真希ちゃんが出演している「生徒諸君!」が中学校が舞台だが、その中にはとても中学生には見えないと中学生が何人もいるけど、柳生みゆだったら間違いなく中学生に見えるから、出してあげたらいいのに...
で、最初から気になっていた次回の物語だが、タイトルは「アダルトな恋」というもので、主演は佐藤二朗さんと橘実里さん。(BS-iではすっかりお馴染みの二人ですね。)テーマ曲については次回予告を見ただけでは思い出せないというなので、公式で確認してから追記します。(多分月曜の夜にでも...)ただ、公式HPですが、モバイルサイトも含めて今回の物語の画像なんですが、今回ではなくて次回の画像が出ていたんですけど... 二朗さんと橘さんはレンタルビデオ店の店員(二朗さんが店長でしょうか?)で、そこで繰り広げられるドラマのようですが、コミカルなもののようです。次回予告でも、店内のモニターに「銭形舞/泪/零」の映像が流れていましたし、BS-iではお馴染みの顔がお客さんとして登場しそうで、「恋日」としたら完全に異色の物語になりそうです。(金剛地さん&宝積さん主演の10話「41歳の春」と同様に「恋日・3rd.」では特異な物語になるのは確実でしょうね。)
(5/7追記)
次回「アダルトな恋」のテーマ曲は「北斗の拳」から『愛をとりもどせ』です。公式HPによると、ジローさんはビデオレンタル店でアルバイトする34歳の独身司法浪人生だそうです。また、橘実里さんはアルバイト店員ということで、ジローさんが店長で、夫婦というのではありませんでした。また、ひょっとしたらと思っていたら、予感的中で、ジローさんの脚本ということでした。「銭形泪・1st.4話/2nd.18話」「銭形零・2nd.8話」に次いでと言うことで、とんでもない物語(「恋日」と言える物語になるのでしょうか?)になるのは確実ですね。
↓今回のテーマ曲関係
この小説がすごい!―BS-i「恋する日曜日・文学の歌」原作集
- 作者: 宮沢 賢治, 田山 花袋, 武田 麟太郎, 林 芙美子, 佐々木 俊郎
- 出版社/メーカー: シーエイチシー
- 発売日: 2005/11
- メディア: 単行本
自転車マニュアル百科―自転車のメンテナンスが面白くなる、やさしい整備・修理読本
- 作者:
- 出版社/メーカー: 成美堂出版
- 発売日: 1989/07
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はっきり大文字東京8,000 東京23区市街道路地図(2007)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 東京地図出版
- 発売日: 2007
- メディア: 大型本
ケータイ刑事銭形雷4話[裏ネタ編] [ケータイ刑事]
BS-iの再放送枠(毎週日曜日朝10時)に合わせて書き始めた「[裏ネタ編]」であるが、今回は第4話の物語は「死体は夜あるく? ~病院たらい回し殺人事件」ということで、「ケー刑事」ではお馴染みの死体移動ネタの物語である。考えてみれば、シリーズ第1話の「愛・1話」から死体移動のトリックが事件の鍵になっていたが、脈々と受け継がれているということになる。ということで、今回はこれまでの中で印象に残る死体移動のトリックをいくつか記すことにする。
尚、物語(内容)については、過去に記した記事の方をご覧下さい。BS-iの本放送時に記した記事は「ここをクリック(本放送)」、MBS放送時に「[改訂版]」として記したものは「ここをクリック(改訂版)」して下さい。
「ケータイ刑事」で発生する事件は殆どが殺人事件である。(中には事件ではないという物語もありますが...)そうなったら、死体に関するトリックの謎を解くという物語は色々とあって当然である。死体に関するトリックと言えば、殺害現場を誤魔化すトリック、殺害時間を誤魔化すトリック、被害者を誤魔化すトリックなどが主なものであるが、流石は「ケータイ刑事」で、それ以外の死体に関するトリックは実に豊富である。(当然、前記の1つだけでなく複数を誤魔化すトリックもある。)
「銭形愛」では、1話の死体移動(実は別の場所で犯行が行われ、犯人が死体に扮していた)トリックから始まったが、6話の自殺との通報を受けたが、実は一時的に仮死状態になっているだけで、別の殺人を企むための偽装工作だったというものであるが、こういう発想が出来る所が「何でもあり」の「ケー刑事ワールド」でもある。また、17話の死体移動のトリックは後の「零・1st.3話」に応用されたが、遠心力を利用したものであり、物理の知識を必要とするというように勉強になるトリックもあるのが「ケー刑事」でもある。
「銭形舞」では、7話でエレベータを次々と乗り換える死体(実際はまだ殺されていなかった)や、9話の死体に扮して視覚を利用したトリックというように、ユニークなトリックが登場し、拍車がかかってきました。
「銭形泪」では、1st.7話のオーソドックスな死体移動があるかと思えば、2nd.3話の「愛・17話」の応用変形でもある、これもまた物理の知識がいるトリックが使われたり、2nd.19話のトリックなどがあるが、死体移動のトリックというのは少ない。(それだけ「泪」はバラエティに富んだ事件の連続でした。)
「銭形零」になると、百花繚乱のようになり、1st.3話で「愛・17話」の焼き直しというトリックから、1st.6話の事件のあった場所ごとを移動させたかの様に見せるトリック、1st.9話ではサブタイトルに「引越しする死体!? 」と入っている(今回の「雷・1st.4話」はこのノリでもある。)が、トリックとしたら比較的オーソドックスなもの、1st.11話の視覚を利用したトリック、2nd.1話のちょっと手の込んだ死体移動、2nd.5話の既に死んでいる死体を利用した狙撃トリックなど、本当に豊かになった。
「銭形雷」では、「零」までに登場したトリックの焼き直しというものが増えることになるが、今回の物語は、死体に関するトリックの最初のジャブみたいな所です。
現実の事件では死体に細工するというものがどれだけあるか分からないが、推理/ミステリーの世界では、緻密に計算されたパズルを組み立てていくようなものであり、頭の体操にもなるということで色々なとりっが考え出されるが、これが推理/ミステリーのジャンルを堪能する楽しみの一つでもあるので、「ケー刑事」に次々と登場するというのは当然である。(増して、「ケー刑事」は事件のトリックだけでなく、色々と小ネタを絡めてくれるので、楽しみながらトリックに接することが出来ます。→事件のトリックが解けても、小ネタの方は全て見つけたと言うことにはならない、というより別物なので、何度でも楽しめる作品になります。)
もう一つ、ゲストに関しても記しておく。今回の並樹史朗さんは、「泪・2nd.3話」以来、TVシリーズでは2度目の登場であるが、「M1」にも出演してあり、「スイッチ・オン!」というあの台詞が強烈なインパクトを残している。(とにかく「M1」は小ネタまで満載で、とても楽しい作品ですね。)また、滝本ゆにさんは佐々木浩久監督夫人であることもあってか、これまでにも何度か出演しているが、やはり並樹さんと同様に「泪」がシリーズ初登場です。(その縁(?)もあってか、「M1」では泪ちゃんの先生を演じていました。尚、青葉台学園の関係者で登場したのは、初等部の依田校長(「零・2nd.3話」)に次いで2人目です。→学校関係者は極力出さない「ケー刑事」です。尚、名前も分からない同級生は「愛・1話」や「M1」に一応出てはいますが、エキストラですし...)
おまけ。今回の雷ちゃんは「私の稲妻でしびれなさい!」で複数の人間に稲妻を落とすが、これは「M2」を含めても珍しいこと(そもそも「ケー刑事」の事件は単独犯が殆どで、複数犯というのは少ないですが...)なので、しっかりとチェックしておきましょう!(複数の犯人を捕らえるには、泪ちゃんの網がやはり効果的といったところでしょうかねぇ。)
ケータイ刑事 THE MOVIE バベルの塔の秘密 ~銭形姉妹への挑戦状 スタンダード・エディション
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謎の殺人事件 ミステリー劇場―25の斬新トリックを愉しむ推理ゲーム
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- 作者: 秋月 達郎, 矢島 誠, 新津 きよみ, 若桜木 虔
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