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THE HAUNTING('99)(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]

表題の作品は、1999年の映画「ホーンティング」である。この作品は1963年のロバート・ワイズ監督、リチャード・ジョンソン主演の「たたり」(原題は本作と同じで「THE HAUNTING」である。→区別するため、表題に製作年を入れています。)のリメイク作品である。が、本作はとにかく評判が悪い。(逆に、本作によって「たたり」が、これまでも高く評価されていたが、一段と評価される結果となった。)SFXを駆使したホラー作品というふれこみであったが、何処がホラーなのかと感じてしまう。(ファンタジーと言っても良いかと思います。)が、そんな本作でも良い所はある。それはキャストと音楽である。

映画データを記しておくと、原作はシャーリー・ジャクソン、製作総指揮と監督はヤン・デ・ボン、脚本はデヴィッド・セルフ、撮影はカール・ウォルター・リンデンローブ、音楽はジェリー・ゴールドスミスである。そして出演は、リーアム・ニーソン、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ、オーウェン・ウィルソン、リリ・テイラー、ブルース・ダーン、マリアン・セルデス、アリックス・コロムゼイ、トッド・フィールド、ヴァージニア・マドセンたちである。

物語は、不眠症に悩む女性・ネル。彼女は睡眠障害研究の被験者に選ばれて、その実験場となる豪邸ヒル・ハウスにやって来た。が、その豪邸は130年前に建てられた古い建物であり、不吉な噂が絶えない所であった。実験が始まった夜から、3人の被験者と、その実験を仕切るマロー教授は怪事件に遭遇し、ネルは霊の存在を自覚する。そうしている内に、恐ろしい超常現象が4人を襲い始めた...

ストーリーに関してはともかく、演出の点では目も当てられない状況で、はっきり言って「たたり」を見るべきである。そんな中、ジェリー・ゴールドスミスの音楽だけは別物である。(これも悪かったら、この作品は救い所すら無い駄作ということになる。)

で、サントラ盤に収録されているのは以下の全9曲である。『Carousel』『Terror In Bed』『Place For Everything』『Curtains』『Curly Hair』『Picture Album』『Return To The Carousel』『Finally Home』『Home Safe』。

ホラーのツボを抑えた音楽ということで、とりあえずは安心して聴くことが出来るサントラ盤である。(でも、絶対にお薦め、というものでもないのですけど...)まあ、ジェリー・ゴールドスミスはしっかりとした仕事をする、ということで、彼の評価には傷を付けることがなかったものの、映画の方がこれではねぇ~

 

The Haunting: Original Motion Picture Soundtrack

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  • アーティスト: Jerry Goldsmith
  • 出版社/メーカー: Varese Sarabande
  • 発売日: 1999/07/20
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  • 発売日: 2003/08/08
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「スーパー・ジャイアンツ」(その1) [映画(邦画)]

懐かしの邦画ヒーローについて述べているが、その第3弾の作品は1957年から1959年の間に全9作が製作された「スーパー・ジャイアンツ」である。この作品は日本初のスーパー・ヒーロー作品という位置づけになる作品である。(当時、それまでに日本が生んだヒーローと言えば、時代劇ヒーローだけだった。)スーパーマンの様に空を飛び、大活躍するという新しい国産ヒーローは人気を博し、映画は全9作が製作された。但し、6作目までは1つの物語の前編/後編といったものであり、物語としたら全6話ということが出来る。

主演は宇津井健で、タイツ姿の何と若々しいことか。また、後の大映テレビ制作の「赤い」シリーズ等とは全く違う演技を、ヒーローらしい演技をしています。物語は、地球の平和を守るために戦うスーパーヒーローの王道を行くものである。が、ここで考え方を変えると、彼が日本に現れたことからこの後に次々と侵略者が日本を狙って魔の手を伸ばしてくることになったのだから、現在の日本が次々と異星人、怪物に襲われる元凶になったということも出来る。(しかし、彼が現れなかったら、侵略者に全く狙われなかったと言うと、そうはならなかったでしょうが...)

今回は、その全9作のシリーズの第1作と第2作について述べることにする。

まずは、シリーズ第1作となる「鋼鉄の巨人(スーパー・ジャイアンツ)」から。
映画データを記すと、1957年の新東宝の作品で、時間は49分の白黒作品である。原案は根岸伸介、監督は石井輝男、脚本は宮川一郎、撮影は渡辺孝、音楽は渡辺宙明である。そして出演は、宇津井健、池内淳子、高田稔、瀬戸麗子、林寛、中山昭二、勝間典子、ジャック・アルテンバイ、岩下亮、大沢幸治、高松政雄、倉橋宏明、杉山弘太郎、原聖二、国創典、山口多賀志、大谷友彦、村山京司、小浜幸夫、エンベル・アルテンバイ、小林猛、鮎川浩、白川品雄、御木本伸介、菊川大二郎、大原譲二、竹中弘直、真木裕、佐伯一彦たちである。

本作は続く第2作の「続鋼鉄の巨人(スーパー・ジャイアンツ)」と合わせて1つの物語になっている。つまり、本作は第1話の「前編」という位置づけになる。(当時は、こういう形での興業というのは珍しいことではなく、多数ありました。)

物語は、宇宙人会議の結果、原水爆実験の禁止を呼びかけるためにエメラルド彗星のスーパー・ジャイアンツが地球にやってきた。しかし、地球では原爆用のX14ウラニウムが入った鞄をめぐって、アトムAB団の陰謀が着々と進行していた。で、スーパー・ジャイアンツが立ち向かっていくが...

「原水爆」と言っている所が時代を感じます(現在なら「核兵器」と言うのが普通でしょう。)が、登場する街中の風景や車、文明の利器の数々を考えたら、微笑ましく感じてしまいます。

続いて、その物語の後編となるシリーズ第2作の「続鋼鉄の巨人(スーパー・ジャイアンツ)」について。述べる。この作品も1957年の新東宝の作品で、時間は52分の白黒作品である。(第1作と合わせると101分になるが、タイトルなどがダブルので、約100分弱ということになり、1つの物語としては良い時間と言うことになります。)

映画データを記しておくと、原案は根岸伸介、監督は石井輝男、脚本は宮川一郎、撮影は渡辺孝、音楽は渡辺宙明というように、第1作と同じ顔ぶれである。(当然と言えば当然ですが...)そして出演は、宇津井健、池内淳子、中山昭二、御木本伸介、瀬戸麗子、鮎川浩、大原譲二、大沢幸治、高田稔、林寛、勝間典子、ジャック・アルテンバイ、岩下亮、高松政雄、倉橋宏明、杉山弘太郎、原聖二、国創典、山口多賀志、大谷友彦、村山京司、小浜幸夫、エンベル・アルテンバイ、小林猛、白川品雄、菊川大二郎、竹中弘直、真木裕、佐伯一彦たちである。

物語は第1作の後編であり、この物語の完結編と言うことになる。X14ウラニウムでボース爆弾を完成させたアトムAB団は、政府の高官を自分たちの本拠地であるメラネシア大使館に招き、日本に無条件降伏を迫ったが...

スーパー・ジャイアンツが敢然とアトムAB団に立ち向かっていく物語で、ヒーロー作品としたら王道を行く物語である。が、日本初のスーパーヒーローとしたら、やっぱり喝采することになるのも分かります。何せ、海外作品であればこういう作品はありましたが、国産映画としたらこう言うのは全く新しい分野でしたからね。ヒーロー作品を楽しむ方であれば、本作は日本初のスーパーヒーローですから、しっかりとチェックしておきたい所である。

 

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「月光仮面」(その4) [映画(邦画)]

懐かしの邦画ヒーロー第2弾の「月光仮面」も今回が最終回です。取り上げるのは1981年に22年ぶりに復活した作品です。タイトルはズバリ「月光仮面」ということで実に分かりやすいのですが、このタイトルは全6作ある過去のシリーズには無いものであり、タイトルが被っているということはありません。(シリーズ第1作ですら「月光仮面・第1部」と言うタイトルで、その他も何なりかのサブタイトルが付いています。)

この作品が製作された頃は、TVシリーズで「仮面ライダー」や「ウルトラマン」が数年ぶりに復活して新作が製作(スカイライダーとウルトラマン80)され、また、戦隊シリーズも「デンジマン」が好評ということもあって、特撮ヒーロー作品が復権した頃である。(何度も隆盛期と衰退期を繰り返しますけど...)で、それに乗って国産初のヒーローである「月光仮面」も復活することになった。以前の劇場版は全て白黒作品であるが、本作はカラー作品である。

映画データを記しておくと、原作は川内康範、監督は澤田幸弘、脚本は川内康範と澤田幸弘の2人、撮影は山崎善弘、音楽は川内康範である。そして出演は、桑原大輔、地井武男、志穂美悦子、鈴木瑞穂、ジョニー・大倉、原田大二郎、藤岡琢也、井上純一、鈴木やすし、ガッツ石松、五代高之、斉藤智美たちである。尚、JAC(現在のJAE)が派手なスタントを見せてくれている。また、時間の方は108分ということで、時間的にも普通の作品である。

物語は、「愛の理想郷」を作るために、その資金を得る目的で次々と現金輸送車を襲うレッド・マスク団に月光仮面が立ち向かうというものである。

JACのスタントといい、月光仮面が乗るバイク・ムーンライト号のデザインといい、なかなか悪くはないのだが、如何せん本作はかつての月光仮面の様に大きな注目を集めることなく、期待を裏切る形になってしまい、本作も忘れ去られるような存在になってしまった。(DVD化などされる気配もなく、ビデオも現在は存在しているのかすら分からない状況です。)裏を返せば、特撮ヒーローの復活ブームに便乗しただけで、訴えるものが何もなかったというである。(要するに、ブームに乗っただけではダメと言うことである。)

一応、本作もあるということで取り上げたが、話の肴にするということで見てみるというのが良いでしょうが、「月光仮面」というヒーローがお好きな方は、見ない方が(無視する方が)よろしいんじゃないかと思います。

PS.当初、この記事は、5/9の18:00にUPする予定であったが、「6代目ケータイ刑事」の話が飛び込んできたので、後ろにずらしました。

 

↓資料
ネオンサインと月光仮面 宣弘社・小林利雄の仕事

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  • 作者: 佐々木 守
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2005/06/24
  • メディア: 単行本


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