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「トラック野郎」(その3) [映画(邦画)]

今回は、3年目となる1977年公開となったシリーズ第5作と第6作です。この年の2本はそれぞれ、ゲストとしてシリーズに参加した俳優に注目が集まることになった。特に、第6作の方は今や伝説となっていて、本シリーズ全10作の中でも人気の高い1本である。また、物語の方は、基本的にはパターンを周到しているものの、新たな試みがされている。

まずはシリーズ第5作の「トラック野郎・度胸一番星」から
映画データを記しておくと、この作品は1977年の東映東京の作品で、時間は100分である。監督は鈴木則文、脚本は野上龍雄と澤井信一郎の2人、撮影は飯村雅彦、音楽は木下忠司である。そして出演は、菅原文太、愛川欽也、春川ますみ、片平なぎさ、夏樹陽子、千葉真一、八代亜紀たちである。(マドンナは片平なぎさ)

今回の物語の舞台は新潟・佐渡と金沢である。新潟に向かう桃次郎。道中で(いつものように)謎の女に一目惚れをする。そんな桃次郎は新潟に着いてからその謎の美女と再会し、彼女は佐渡島の分教場の教師・乙羽水名子と知る。で、水名子に接近する桃次郎だったが、彼女が近いうちに結婚することを知ってショックを受け、佐渡から去り、憂さ晴らしにジョーズ軍団の挑発に乗り、大喧嘩。が、怪我をしてしまう。そんな中、桃次郎の元に水名子から手紙が届き、勘違いに気づいた桃次郎は再び佐渡へ。で、告白をする桃次郎。しかし、佐渡を襲った暴風雨によって水名子が鉄砲水に呑み込まれて死んでしまう...

本作では、アクションスターの千葉真一、そして悲劇のマドンナに注目です。

続いて、シリーズ第6作の「トラック野郎・男一匹桃次郎
最初に映画データを記しておくと、東映東京の1977年の作品で、時間は103分である。監督は鈴木則文、脚本は鈴木則文と掛札昌裕の2人、撮影は飯村雅彦、音楽は木下忠司である。そして出演は、菅原文太、愛川欽也、春川ますみ、夏目雅子、若山富三郎、堺正章、浜木綿子、左とん平、長門勇、湯原昌幸、清水健太郎たちである。(マドンナは夏目雅子。)

物語の舞台は九州・熊本。フグを食べて中毒にかかった桃次郎。この土地に伝わる解毒法わ受けた桃次郎はそこで女子大生・小早川雅子と出会って一目惚れ。(しかし、雅子には恋人がいた。→お馴染みのパターンです。)

やっぱり、第5作の豪華な顔ぶれとちょっと意外な展開はシリーズの中でも要注目というべきものであり、夏目雅子さんということだけで第6作は見ておいて損はない作品である。ということで、シリーズ3年目の2作は見ておいた方がいい作品である。

 

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快傑ハリマオ#6 [特撮]

この4月からKBS京都が放送を始めた「快傑ハリマオ」と「隠密剣士」。前者は1960年から1962年に、後者は1962年から1965年に放送された作品である。つまり、40年以上も昔の作品ということである。(筆者も、じっくりと見るのは初めてである。)で、今回、突然「ハリマオ」の第6話を取り上げたのは何故か。「ハリマオ」の6話と言われて直ぐにピーンとくるものがある方がおられれば、「流石です」と申し上げます。(ということで、タイトルこそレヴューを感じさせるものとなっているが、全く違うことを述べる。)

OP主題歌が始まる前に、「古い作品のため一部にお見苦しい場面がございます。…」という注釈の文字が画面に出る。そして今回は今までにない一文がある。これまではここまでであった「…。ご了承ください。」の続きとして「※この回からこの作品は白黒で制作されています」とある。つまり、全65話の「快傑ハリマオ」は初回から第5話まではカラー作品であるが、第6話から最終回までは白黒作品となり、今回は白黒としては最初の物語なのである。現在はカラー作品が当然であり、更には音声もステレオで、そしてハイビジョン制作で16:9のワイド画面が当然(地デジの場合、注釈あり)になっているだけに、「何故、白黒に?」という疑問を抱くという若い方もおられるであろう。

※地アナだと、16:9をトリミングして4:3で放送するか、レターボックスで放送するか、どちらも一長一短であり、どちらかに統一という状況ではない。しかし、地デジでは16:9が当然であり、4:3で制作されたものは左右に黒帯(黒幕と言った方が正しい表現であろう)を付けて、というのが常識である。また、現時点では地デジが受信できない地域もまだあるものの、既に日本人の85%以上の人間が住んでいる所で地デジは受信可能であり、16:9ワイド画面で番組を制作するのは常識である。(4:3の番組を制作しているような放送局、制作会社は既に存在価値なし。)

1960年当時、カラーテレビは既に登場していたが、まだまだ高価なものであり、テレビの主流は白黒であった。「カラー」という番組があれば、「おおっ、これは凄い!」というような時代である。新番組としてカラー作品としてスタートすれば、これだけで、大きな話題にもなり、宣伝文句にもなる。ということで、カラー作品として制作を行った「快傑ハリマオ」であるが、当然、制作費が高くなるという問題があった。で、制作費を抑制するという目的で6話からは白黒となった。(これ以外にもあるが、やはり制作費の問題は大きいことである。)

ちなみに、WOWOWでは去年の秋からアメリカのTVドラマ「拳銃無宿」(スティーブ・マックイーン主演)を放送しているが、これは白黒作品として制作されたものである。しかしそれに着色処理を行い、WOWOWではカラー作品として放送している。着色というのも技術が進歩したことによって不自然さが少ない形で実現できるが、筆者は、カラーでスタートした「快傑ハリマオ」であるだけに、今回のKBS京都の放送では、全話カラー化して放送、ということを密かに期待していたのである。→結局、それは夢でしかありませんでした。やっぱり、独立U局ではそこまで期待するのは無理なのでしょうね...(最初に「白黒」というテロップを出したことで、これからは全て「白黒」での放送だ、と完全に諦めたが、少しは努力して貰いたかった...)

しかし、白黒になったといっても、OPの主題歌の部分の映像や、次回予告での映像はこれまでのカラーの時と同じである。そうなると、この部分だけでもカラーで、と言いたくなるが、これもやっぱり無理なんでしょうね。何せ、「カラー」というだけで制作費が増大する時代だったので、当時のフィルムも白黒しか無いだろうし、部分的に着色するのなら、全て着色するというのは容易になりますからね。(作業量には違いがありますが...)

物語の方は、前回からの続きであるが、白黒になったことで、やはり雰囲気が変わってしまった。これまでは東南アジアという異国情緒が少し色褪せた感じのする原色系の映像の中にあったが、白黒になった途端、それが薄らいでしまった。しかし、白黒という視覚的情報量が制限されたことで、空想世界という異世界のお話という雰囲気は逆に強くなったと感じられた。(劇中に登場する車などから、既に異世界という雰囲気に満ちていますけど...)そして、最近は殆ど聴かない「活劇」という言葉が甦ってきた。(見方を変えれば、大いに楽しむことが出来るというものである。)

今後、特にレヴューを書くと言うことはしないが、'60'sテイストというか、昭和の古きよき時代のテイストというものに満ちていて、これがなかなか面白い。技術に頼りすぎて破綻した物語の連続で、もはや救いようのない駄作に陥っている某現役ヒーロー作品の製作者には、この辺りの作品を見て大いに学んでもらい。テレビ黎明期の熱い精神を持って立て直さない限り、スポンサーの意向に支配されたサラリーマン化したスタッフではどうしようもない...

 

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DURAN DURAN『ARENA』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1984年にリリースされた彼らのライブ盤である。それがリマスターされ、2曲のボーナス・トラックが追加収録されたものがあるということで、今回はそれをピックアップする。DURAN DURANと言えば、'80's初頭の第二次ブリティッシュ・インベージョンの旗手として、ニュー・ロマンティック派の代表格のグループとして世界に進出して大人気を獲得したバンドであり、'80'sサウンドを語る上では必要不可欠なグループの一つであると言うことは誰もが知っている。本アルバムは1984年のワールド・ツアーを収録したものであるので、アメリカを席巻した勢いのある時期ということで、活きの良さがある。その後にもヒット曲を放っているので、彼らの代表的な曲の全ては無いが、初期の代表曲はしっかりと押さえてあるので、これはこれでOKです。しかも、ボーナス・トラックとして追加された2曲が『Girls On Film』と『Rio』なので、初期のヒット曲ということでは強化される形になったので、よろしいかと。尚、本アルバムはBillboardのアルバム・チャートで最高位4位を獲得し、1985年の年間アルバム・チャートでは61位にランクインしている。

収録曲は以下の全12曲である。(後ろの2曲がボーナス・トラックである。)『Is There Something I Should Know?』『Hungry Like The Wolf』『New Religion』『Save A Prayer』『The Wild Boys』『The Seventh Stranger』『The Chauffeur』『Union Of The Snake』『Planet Earth』『Careless Memories』『Girls On Film』『Rio』。

2曲のボーナス・トラックが加わったことで、デヴュー時から一気にムーブメントの中心に躍り出た飛ぶ鳥をも落とす勢いのあった時期(初期)のヒット曲を一段と堪能できることになり、オリジナル盤よりも価値はでた。が、ライブ盤というのは、そのリリースした時は良いのだが、その後にヒット曲が生まれると、それが含まれないため、寂しさも感じてしまう。やはり、彼らの初期の堪能するためのライブ盤であって、彼らの全てを語ることは出来ない。ただ、ボーナス・トラックを考えたら、この2曲だけでもファンとしたら聴いておくべきですね。(不満点というマイナス要素もあるが、プラス要素の方が大きいですし...)

 

Arena

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  • アーティスト: Duran Duran
  • 出版社/メーカー: EMI/Capitol
  • 発売日: 2004/06/01
  • メディア: CD

↑ あり [ボーナス・トラック] なし ↓

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  • アーティスト: Duran Duran
  • 出版社/メーカー: EMI-Capitol Special Markets
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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