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THE THOMAS CROWN AFFAIR('99)(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]

表題の作品は1999年の映画「トーマス・クラウン・アフェアー」である。この作品は1968年の(原題の)同名タイトル作品(邦題は「華麗なる賭け」)のリメイク作である。

映画データを記しておくと、監督はジョン・マクティアナン、脚本はレスリー・ディクソンとカート・ウィマーの2人、撮影はトム・プリーストリー、音楽はビル・コンティである。そして出演は、ピアース・ブロスナン、レネ・ルッソ、デニス・リアリー、フェイ・ダナウェイ、エスター・カニャーダス、ベン・ギャザラ、フランキー・フェイソン、フリッツ・ウィーヴァーたちである。(オリジナルに出演しているフェイ・ダナウェイが(別の役であるが)出演している所がちょっと憎いキャスティングである。)また、ブロスナンは製作も担当している。

物語の方は、基本的に旧作に準じているが、現代風にアレンジしたり、多少の設定変更が行われている。

ニューヨークの美術館に4人組の泥棒が入り、所蔵されていたモネの絵画が盗まれた。犯人は逮捕されたが、彼らは名も知らぬ男に雇われて泥棒に入ったことが分かる。保険会社から派遣された調査員・キャサリンは、黒幕がモネの愛好家でもある実業家のトーマス・クラウンではないかと感づき、接近を計るが...

旧作と同様にお洒落な演出が行われているが、今ひとつしっくり来ない所があるのが残念な所である。(特に、ブロスナンはJAMES BONDに見えてしまい、実業家という感じがしない...)

また、旧作でアカデミー賞を獲得した名曲『The Windmills Of Your Mind』が本作でも使われているということで、サントラ盤にも注目してみる。ビル・コンティと言えば、どうしても「ロッキー」が思い浮かんでしまうのですけど...

サントラ盤に収録されているのは以下の全12曲である。『The Windmills Of Your Mind』『Sinner Man』『Everything (...Is Never Quite Enough)』『Caban la Ka Kratchie』『Black & White X 5』『Never Change』『Meet Ms. Banning』『Goodnight/Breaking & Entering』『Glider Part. 1』『Glider Part. 2』『Cocktails』『Quick Exit』。

全体的には悪くないのだが、やはり名曲『The Windmills Of Your Mind』に引っ張られているという感じが否めない。映画の方もやはり1968年のオリジナルの方があらゆる面で秀でているが、サントラ盤の方もそれと同様にオリジナル盤には敵わなかったと言うことになる。

'90'sの一つの特徴として、かつての名作のリメイクがやたらと製作されたが、リメイクは難しいということを改めて知らしめることになる作品ばかり生まれてくるが、本作は(映画もサントラ盤も)ズバリ「リメイクは難しい」ということを教えている作品である。

 

The Thomas Crown Affair: Music From The MGM Motion Picture

The Thomas Crown Affair: Music From The MGM Motion Picture

  • アーティスト: Original Soundtrack
  • 出版社/メーカー: Pangaea
  • 発売日: 1999/09/07
  • メディア: CD

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トーマス・クラウン・アフェアー [MGMライオン・キャンペーン]

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  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2007/01/19
  • メディア: DVD

トーマス・クラウン・アフェアー

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  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックスホームエンターテイメントジャパン
  • 発売日: 2007/07/27
  • メディア: DVD


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THE THOMAS CROWN AFFAIR('68)(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]

表題の作品は1968年の映画「華麗なる賭け」である。S.マックイーン主演の犯罪アクション作品であり、「ゲッタウェイ」と共にこのジャンルにおける彼の代表作でもある。尚、本作は1999年に5代目・ジェームス・ボンドのピアース・ブロスナン主演でリメイクされている。(そのため、リメイク作と区別するために、表題に製作年を入れています。)また、本作の主題歌『The Windmills Of Your Mind』(邦題:風のささやき)はアカデミー主題歌賞を獲得した名曲である。(「シェルブールの雨傘」で知られるミシェル・ルグランの作である。)

映画データを記しておくと、監督はノーマン・ジュイソン、脚本はアラン・R・トラストマン、撮影はハスケル・ウェクスラー、音楽はミシェル・ルグランである。そして出演は、スティーヴ・マックイーン、フェイ・ダナウェイ、ポール・バーク、ジャック・ウェストン、ビフ・マクガイア、アディソン・パウエル、アストリッド・ヒーリン、ゴードン・ピンセント、ヤフェット・コットー、サム・メルヴィルたちである。

ボストンの大銀行から260万ドルもの大金が強奪された。現場には証拠になるような物が何一つ無く、完璧に計算され、一分の隙もないチームワークの犯罪だった。捜査を行っている刑事の前に、保険会社が送り込んだ美人探偵が現れ、彼女は一つの仮説を立てた。彼女が犯人と睨んだのは、地元では有名な大実業家のトーマス・クラウンだった...

S.マックイーン扮する実業家のトーマス・クラウンと、フェイ・ダナウェイ扮する探偵との間で行き詰まるような知恵比べが行われるが、実にお洒落な愛の展開も用意されている。犯罪に対して「華麗」と言うのも問題があろうが、実に華麗な犯罪とその謎解きの対決は見応えがある。

また、それを盛り上げるミシェル・ルグランの音楽が素晴らしい。お洒落で華麗なフランス映画の雰囲気を与える音楽もまた「華麗」という言葉が似合っている。

で、サントラ盤に収録されているのは以下の全13曲である。『The Windmills Of Your Mind (Theme From The Thomas Crown Affair)』『Room Service』『Man's Castle』『Chess Game』『Cash And Carry』His Eyes, Her Eyes』『Playing The Field』『Moments Of Love』『Boston Wrangler』『Doubting Thomas』『Crowning Touch』『The Windmills Of Your Mind (Theme From The Thomas Crown Affair)』『His Eyes, Her Eyes』。

やはり『The Windmills Of Your Mind (Theme From The Thomas Crown Affair)』(邦題:風のささやき)が秀逸であり、この曲によって一気に映画の世界に引き込んでくれるが、ルグラン・マジックが冴え渡っている。全体的にも大人の洒落たサウンドが前面にでているが、そこがまた「華麗」であり、実に見事なサントラ盤である。映画とセットでたっぷりと堪能したいアルバムである。

 

The Thomas Crown Affair [Original Motion Picture Soundtrack]

The Thomas Crown Affair [Original Motion Picture Soundtrack]

  • アーティスト: Michel Legrand, Michel Legrand, Noel Harrison
  • 出版社/メーカー: Varese Sarabande
  • 発売日: 2004/03/30
  • メディア: CD

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華麗なる賭け【字幕ワイド版】

  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2000/02/25
  • メディア: ビデオ

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  • 発売日: 2007/01/19
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トーマス・クラウン・アフェアー

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  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックスホームエンターテイメントジャパン
  • 発売日: 2007/07/27
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KNACK『SERIOUS FUN』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1991年に発表された5th.アルバムである。KNACKと言えば1979年の年間No.1ヒットとなった『My Sharona』があまりにも強烈であって「一発屋」の代名詞のようになっている彼らであるが、ヒットに恵まれなくても活動の方は地道に続けていて、シンプルながらもエネルギッシュなサウンドは変わらず、円熟味が増してきたサウンドを聴かせてくれる。→ということで、衝撃のデヴューから大きく変わってはいない。

収録曲は、オリジナル盤では全12曲だったが、現在は4曲のボーナス・トラックが追加されて全16曲になっている。(後ろの4曲がボーナス・トラックです。)『Rocket O' Love』『I Want Love』『Serious Fun』『One Day At A Time』『River Of Sighs』『Let's Get Lost』『Can Trickle』『Shine』『Won't Let Go/Aces & Eights』『Body Talk』『(I'll Be Your) Mau Mau』『Doin' The Dog』。以下がボーナス・トラックである。『Down W/The Blone (Parts. I & II)』『The Spinning Song』『Nowhere To Run』『A Prayer』。

この中からの筆者のお薦め曲は、『Rocket O' Love』『Shine』『Doin' The Dog』という彼ららしいシンプルでありエネルギッシュなロック・ナンバーと、ミディアム・テンポでパワフルな所を抑えて聴かせてくれる『One Day At A Time』『River Of Sighs』もなかなかのものである。また、『Can Trickle』はコーラスによる1分にも満たない短い曲であるが、そのハーモニーもなかなかのものである。

記録的大ヒットとなった「GET THE KNACK」のような衝撃的な所は無いが、キャリアを重ねてきたことによって深まった味が出てきているのが良い所である。(でも、『My Sharona』のような活きの良い曲も聴きたくなります。)

本アルバムに関する評価はあんまり良くは無いが、決して駄作というものではない。(但し、「GET THE KNACK」のレベルを期待しないように...)やはり、モンスター・アルバム「GET THE KNACK」と大ヒット曲『My Sharona』の呪縛があまりにも大きすぎるということですね。それなりに楽しむことが出来るアルバムである。

 

Serious Fun

Serious Fun

  • アーティスト: Knack
  • 出版社/メーカー: Virgin Records Us
  • 発売日: 2002/05/07
  • メディア: CD


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