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「金枝玉葉2/WHO'S THE WOMAN WHO'S THE MAN」 [映画(洋画)]

表題の作品は1996年の香港映画「ボクらはいつも恋してる! 金枝玉葉2」である。タイトルからも分かるが、本作は大ヒットを記録した1994年のラブ・コメディ作品「君さえいれば 金枝玉葉」(原題:金枝玉葉/HE'S A WOMAN, SHE'S A MAN)の続編である。前作が高い評価を得たことから、物語はどうなるかと思わせたが、その後日談を描くという形で制作された待望の続編である。

映画データを記しておくと、製作と監督はピーター・チャン、脚本はジェームズ・ユエン、撮影はヘンリー・チャンである。そして出演は、レスリー・チャン、アニタ・ユン、アニタ・ムイ、チャン・シウチョン、テレサ・リー、エリック・ツァン、カリーナ・ラウ、たちである。

物語は前作の続きである。結ばれた音楽プロデューサのサムと、男装した女性歌手・ウィン。二人は恋人同士として同居していたが、お互いの生活リズムが合わず、いつもすれ違いばかりであった。そんな現状を打開するために、ウィンは再び男装して芸能界に復帰する。マスコミもはやし立てたこともあって、ウィンは絶好調で、新人賞までも受賞することになる。そんなウィンの前に、かつて一世を風靡した伝説のスター・フォンが現れる。ウィンにとってフォンは何でも話せる良き相談相手となるが、フォンは男装のウィンが男であると思いこみ、惹かれていく...

続編となると、どうしてもスケールダウンしてしまい、今ひとつになってしまうのが多い中、本作は前作の良い面をしっかりと受け継いでいて、前作同様に楽しい作品として纏まっている。また、男装の袁詠儀(アニタ・ユン)をまたも見ることが出来るというのが嬉しい所である。(キュートで本当に魅力的。)評価の方は前作の様には高くないが、前作と一緒に見ておきたい作品である。

 

レスリー・チャン ボクらはいつも恋してる!/金枝玉葉2

レスリー・チャン ボクらはいつも恋してる!/金枝玉葉2

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2006/12/08
  • メディア: DVD

↓前作はこちら

君さえいれば 金枝玉葉

君さえいれば 金枝玉葉

  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • 発売日: 1999/09/24
  • メディア: DVD


THE UNBEARABLE LIGHTNESS OF BEING(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]

表題の作品は1988年のアメリカ映画「存在の耐えられない軽さ」である。タイトルからだと、何か哲学的な難しさを感じてしまうが、この作品は1968年8月20日のチェコ動乱(プラハの春:ソ連軍を中心とした東欧5ヶ国軍がチェコスロヴァキアに侵攻し、同国の民主化運動を鎮圧した事件)を題材にした作品である。3時間弱(173分)という長尺の作品で、欧州の一流のスタッフが集結したアメリカ映画であるが、アメリカ映画という雰囲気はありません。

映画データを記しておくと、原作はミラン・クンデラ、監督はフィリップ・カウフマン、製作総指揮はベルティル・オルソン、脚本はジャン・クロード・カリエールとフィリップ・カウフマンの2人、撮影はスヴェン・ニクヴィスト、音楽はレオシュ・ヤナーチェクである。そして出演は、ダニエル・デイ・ルイス、ジュリエット・ビノシュ、レナ・オリン、デレク・デ・リント、エルランド・ヨセフソン、パーレル・ランドフスキー、ドナルド・モファット、ステラン・スカルスガルド、たちである。

舞台は1968年のチェコスロヴァキア(現在はチェコ)のプラハ。若き脳外科の医師と2人の女性の青春を、そしてソ連軍の介入によって弾圧される民主化運動が暗い影を落とす。大人の恋愛劇と政治映画という一見合わないようなものが、昔のニュース・フィルムを通して上手く一つに纏まった表現が凄い所である。(これはアメリカ映画の雰囲気ではなく、欧州映画です。→スタッフがそうですから、そうなるのも当然かと...)

で、映画よりも注目というのは、本作のサントラ盤についてである。収録曲はクラシックが中心であるが、ポピュラー音楽やチェコ民謡も混ざっていて、それがとても良いスパイスになっているのである。で、映画とはまた少し違った世界を構築している。

サントラ盤に収録されている曲は以下の全12曲である。(大抵は輸入盤に従って原題を記すが、クラシックなどもアルので、珍しく邦題で記します。また、筆者の所有している者もJP盤ですから...)『おとぎばなしより3番』『フリーデックの聖母マリア~ピアノ組曲「草かげの小径にて1」』『霧の中でより2番』『ヘイ・ジュード』『ヨーイ、ヨーイ、ヨーイ』『弦楽四重奏第2番「ないしょの手紙」より第4楽章』『ヴァイオリン・ソナタ4番』『病気の鳥はなかなか飛ばない~ピアノ組曲「草かげの小径にて2」より第4楽章』『弦楽四重奏曲第1番「クロイツェル・ソナタ」より第3楽章』『飛んでいった木の葉~ピアノ組曲「草かげの小径にて」より』『おやすみ~同「同1」』『弦楽のための牧歌5』。

クラシック音楽に集中するのであれば、本サントラ盤ではなく、その楽曲が収録されているCDを捜せば良く、あくまでもオムニバス盤といった雰囲気になっているが、だからこそ生まれる独特の世界観が素晴らしい。そんな中、BEATLESの『Hey Jude』(ここではBEATLEではなくマルタ・クビジョバーが歌っている)が溜まらなく涙が出てきます。(→「名曲はやはり形を変えても名曲である」ということを教えてくれている。)また、『ヨーイ、ヨーイ、ヨーイ』も感涙ものの一曲です。

本作は、映画の方にはついて行けないという方でも、サントラ盤の方は、これも一つの作品として上手く纏まっているということで、しっヵりと聴いてもらいたい所である。また、こういう形の物であれば、クラシック音楽に足を踏み入れていくきっかけにするというのも悪くないですよ。

 

存在の耐えられない軽さ

存在の耐えられない軽さ

  • アーティスト: ジェリー・グロスマン, ダイアン・ウォルシュ, イバン・クラーンスキー, イバン・モラベック, マルタ・クビショバー, ジョン・レノン, ポール・マッカートニー, ヤルミラ・シュラコバー, スメタナ弦楽四重奏団
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 1997/12/17
  • メディア: CD

↓映画DVD

存在の耐えられない軽さ(1枚組)

存在の耐えられない軽さ(1枚組)

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2007/02/09
  • メディア: DVD

存在の耐えられない軽さ スペシャル・エディション

存在の耐えられない軽さ スペシャル・エディション

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2006/05/12
  • メディア: DVD


MADONNA『MUSIC』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは2000年に発表したアルバムである。この頃のMADONNAは低迷期に入っていて、'80'sの頃の勢いは完全になくなっていた。で、色々と違うことをやり、新しい試みを行うようになっていた。そんな中、21世紀を迎えるに当たって本作を発表したが、トランスをやってみたり、アコースティック系をやってみたりと、本当に何でもやっている。が、色々やることで、ようやく低迷期から脱するきっかけを掴んでいて、この後、21世紀になってからのMADONNAは、かつての輝きを取り戻すことになった。ということで、再浮上のきっかけになったアルバムである。

収録曲は以下の全11曲である。『Music』『Impressive Instant』『Runaway Lover』『I Deserve It』『Amazing』『Nobody's Perfect』『Don't Tell Me』『What It Feels Like For A Girl』『Paradise (Not For Me)』『Gone』『American Pie』。

本アルバムからのお薦め曲は『Music』『Runaway Lover』『Amazing』という所をピックアップしておくが、動と静のバランスが良く、この辺りが今までのMADONNAとは一味違っている。尚、『American Pie』もお薦め曲としようと思っていたが、一部の海外盤ではこれが収録されていないものがあるので、あえて外すことにした。しかし、この1曲だけは他の曲と少し雰囲気が違っているので、これがない方がアルバムとしては良い感じである。

ただ、筆者としたら、アルバムとしての出来は良いのだが、MADONNAということで、どうしてもダンス系のノリが良く、テンポも良いものを求めてしまいたいだけに、「動」は良いが「静」に関して物足りなさを感じてしまう。で、これが本アルバムに対するマイナス点とする所である。(但し、これはMADONNAに対するとらえ方の問題であって、アーティストとして捕らえれば全くマイナスになることはない。あくまでも'80'sからの元気なダンス・ミュージックとして得た場合に生じることである。)

それにしても、いつまでも若くて変わらないMADONNAですね。'80'sから常に進化をし続けていて、この後、進化をしすぎて原点に戻り、そこからまた新たな進化をしていくことになるのだが、そこで若返ったようでもあるし...

 

Music

Music

  • アーティスト: Madonna
  • 出版社/メーカー: Maverick
  • 発売日: 2002/04/08
  • メディア: CD

↓『American Pie』未収録の全10曲のUS盤です。

Music

Music

  • アーティスト: Madonna
  • 出版社/メーカー: Warner Bros.
  • 発売日: 2000/09/19
  • メディア: CD


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