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BILLY JOEL『AN INNOCENT MAN』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1983年に発表された10枚目のアルバムである。6/2にBS-FUJIがBILLY JOELの2006/11/30の東京ドームでの来日公演の模様を放送したが、それ以来、やはりBILLYのアルバムをよく聴いている筆者である。で、アルファベット・ローテーションは「B」ではないが、今の内に彼のアルバムを1枚取り上げることにした。

取り上げるのは彼のソロ10枚目のアルバムで、サウンドが大きく変わったアルバムである「AN INNOCENT MAN」である。このアルバムは'50'sや'60'sのオールディーズをベースにしたとても明るく楽しいポップなサウンドが詰まった玉手箱である。前作「THE NYLON CURTAIN」からの変化があまりにも大きく、人間が変わってしまったのでは?とまで言われたBILLYであるが、当時の彼は前妻と離婚し、新たな恋人であるモデルのクリスティと仲良くラブラブという時期であり、そのウキウキした心がそのままアルバムになったと行ってもよい。で、話題にも事欠かず、サウンドの方が明るく楽しいということで、本アルバムは大ヒットを記録した。Billboardのアルバム・チャートでは最高位4位を記録すると共に、1984寝棺の年間アルバム・チャートでは4位、翌1985年の年間アルバム・チャートでも67位にランクインしている。また、イギリスでも最高位2位まで上昇した。

収録曲は以下の全10曲である。『Easy Money』『An Innocent Man』『The Longest Time』『This Night』『Tell Her About It』『Uptown Girl』『Careless Talk』『Christie Lee』『Leave A Tender Moment Alone』『Keeping The Faith』。

本アルバムからは大量のシングル・ヒットが生まれているが、アメリカで6曲、イギリスではそれ以外にも1曲がシングル・カットされている。まずは『Tell Her About It』が全米No.1ヒットとなり、1983年のBillboard年間シングル・チャートでも45位にランクインしている。(尚、1位獲得は1週間でした。)それに続いて『Uptown Girl』はイギリスでは1位を獲得、アメリカでは最高位3位を獲得し、1984年のBillboard年間シングル・チャートでは39位、『An Innocent Man』は最高位10位、1984年の年間シングル・チャートでは72位、『The Longest Time』は最高位14位、1984年の年間シングル・チャートでは89位、また、年間シングル・チャートのTOP 100には入らなかったが、『Leave A Tender Moment Alone』が最高位27位、『Keeping The Faith』が最高位18位を記録している。尚、『This Night』はイギリスではシングル・カットされて最高位78位を記録しているが、アメリカではシングル・カットはされていない。

'70'sの大ヒット・アルバムとは別人と思わせるような楽しい曲が多い中、'70'sの雰囲気が残っている曲もあり、このあたりはBILLYらしいところである。

この中からのお薦め曲は、『An Innocent Man』『The Longest Time』『This Night』という聴かせてくれる曲と、『Easy Money』『Tell Her About It』、そして『Uptown Girl』という所をピックアップする。特に『Uptown Girl』は未だに「おっちゃん・が~る」と歌っているようにしか聞こえません...

ピアノの詩人と言われり、都会のロックン・ローラーと言われたりするBILLYであるが、キャリアも長くなっているのだから、こういう別世界のサウンドが詰まったアルバムがあってもよろしいかと... (重くメッセージのある曲も良いけれど、「音楽」は「音を楽しむ」と表記するのですからねぇ~)

ただ、これからBILLYの音楽を聴こうという方は、本アルバムを最初に聴かないことをお勧めしておきます。

 

An Innocent Man

An Innocent Man

  • アーティスト: Billy Joel
  • 出版社/メーカー: Columbia
  • 発売日: 2001/04/02
  • メディア: CD


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「LES MISERABLES」('95) [映画(洋画)]

表題の作品は、これまでに何度も映画化されている「レ・ミゼラブル」であるが、今回取り上げるのは1995年のフランス映画「レ・ミゼラブル」である。が、本作は原作小説を現代に置き換えて、20世紀の歴史を絡める物語としているのが特徴である。尚、登場人物は原作小説の登場人物と同じ運命を背負っているということで登場し、大河ドラマとなっている所は変わらない。基本的には原作小説と変わらないが、20世紀の歴史に残る不幸が19世紀を舞台とした原作小説に思いも掛けず合致しているというのは、「歴史とは繰り返す」ということなのでしょうか...

作品データを記しておくと、原作はヴィクトル・ユーゴー、製作、監督、脚本、撮影をクロード・ルルーシュが1人で務めていて、美術はジャック・ビュフノワール、音楽はフランシス・レイ、フィリップ・サーヴェイン、エリック・ベルショー、ミシェル・ルグラン、ディディエ・バルベリヴィエンという豪華な顔ぶれが集っている。そして出演は、ジャン・ポール・ベルモンド、ミシェル・ブジュナー、アレッサンドラ・マルティンヌ、アニー・ジラルド、クレマンティーヌ・セラリエ、フィリップ・レオタール、ティッキー・オルガド、フィリップ・クロワシル、サロメ・ルルーシュ、ダリー・コール、たちである。

5歳の時に両親を亡くしたアンリ。父はある伯爵を殺害した容疑者として捉えられ、状況証拠だけで有罪となり投獄された。が、脱獄を試みて失敗して命を落とした。母は父が死んだことを知って後追い自殺したのだった。そんなアンリは、少年時代は居酒屋で過酷な少年時代を過ごし、やがてプロボクサーとなりチャンピオンになる。引退後は運送業に転職し、それなりに生活していたが、ユダヤ人の弁護士の卵・アンドレ一家の引っ越しを請け負ったことから、アンリは第二次大戦という過酷な運命に翻弄されるようになる...

劇中で「レ・ミゼラブル」の物語を読んでもらい、そこからジャン・ヴァルジャンのように人間愛のために生きていこうと決意する、という辺りは、ちょっと力業に頼っていると感じるものの、3時間弱(174分)という長尺の作品としたら、大河ドラマとしてもメリハリのあるしっかりとした物語として仕上がっている。ただ、本作を見るのであれば、少なくとも原作小説を読んでいるか、原作に沿った映画化作品を見ておくべきである。(と言っても、原作小説は誰もが子供の時に何なりかの形でセット手いるでしょうが...)が、フランス映画で、しかも原作小説とは違う物語ということになったら、やはり日本では冷遇されてしまい、ソフトの方も満足にリリースされない、というのは何とかならないものでしょうかねぇ~

 

↓本作はDVD化されていません。(ビデオです)

レ・ミゼラブル~輝く光の中で~【字幕版】

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 1997/11/21
  • メディア: ビデオ

↓原作小説

レ・ミゼラブル〈上〉

レ・ミゼラブル〈上〉

  • 作者: ヴィクトル ユーゴー
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2001/01
  • メディア: 単行本

レ・ミゼラブル〈下〉

レ・ミゼラブル〈下〉

  • 作者: ヴィクトル ユーゴー
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2001/01
  • メディア: 単行本

レ・ミゼラブル―完全版

レ・ミゼラブル―完全版

  • 作者: みなもと 太郎
  • 出版社/メーカー: ブッキング
  • 発売日: 2004/04/27
  • メディア: コミック

レ・ミゼラブル―十九世紀のフランス物語

レ・ミゼラブル―十九世紀のフランス物語

  • 作者: ヴィクトル・ユゴー, 戸村 文彦
  • 出版社/メーカー: 文芸社
  • 発売日: 2001/07
  • メディア: 単行本

レ・ミゼラブル〈1〉

レ・ミゼラブル〈1〉

  • 作者: ヴィクトル ユゴー
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 1998/12
  • メディア: 文庫


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「LES MISERABLES」('57) [映画(洋画)]

表題の作品は1957年のフランス映画レ・ミゼラブル」である。これまでに何度も映画化されている本作であるが、やはり本家本国のフランス映画界はこの作品になると力のこもり方が違っている。フランスは本作を数回映画化しているが、フランスの誇る名優・ジャン・ギャバン主演の本作はやっぱり格が違っていて、最高である。(と同時に映画の「レ・ミゼラブル」というばやはり本作しか考えられない、と言っても良い。)3時間を超える長尺の大作(186分です。)であるが、大河ドラマとして、実に密度の高い物語であり、ジャン・ギャバンの演技も素晴らしく、時間が長いと言うことは全く忘れ手島って物語に引き込まれることになる。

映画データを記しておくと、原作はヴィクトル・ユーゴー、監督はジャン・ポール・ル・シャノワ、脚本はルネ・バルジャヴェルとジャン・ポール・ル・シャノワ、撮影はジャック・ナットー、音楽はジョルジュ・ヴァン・パリスである。そして出演は、ジャン・ギャバン、ベルナール・ブリエ、セルジュ・レジアニ、ダニエル・ドロルム、ブールヴィル、ジャンニ・エスポジート、ベアトリス・アルタ・リバ、たちである。

物語の方は有名なものであるので、細かく記すことは行わないものの、原作小説(誰もが何らかの形で接したことはあるでしょう...)を忠実に映画化しているというのが嬉しい限りである。(尺の関係もあって、一部を省略しているというのが当たり前のようにまかり通っていますから...)銀の燭台のエピソードから始まり、投獄、度重なる脱獄計画、司教との出会い、市長へ、過去を知る男の登場、と言うように、一連のエピソードが繰り広げられる大河ドラマである。また、コゼットとマリウスのラブ・ロマンスもしっかりと描かれている。

そんな中、一点だけ気になることを記しておくと、一つのエピソードに決着が付くと、直ぐに次のエピソードになるという所である。もう少し緩急が欲しいと思ってしまうのだが、これは「風と共に去りぬ」や「ドクトル・ジバゴ」などでもそうであるが、大河ドラマの長尺作品の場合によく見られる傾向である。→それだけ時間を掛けて物語を描いているが、やはり無駄なつなぎの部分は省略してしまうというのは仕方のない所なんでしょう... が、物語の方に直ぐに引き込まれてしまうため、このことに気づくのは3、4回見てからなんですが... つまり、それだけ見たいという気持ちにさせてくれる作品であることが前提であり、やはり傑作ということです。

他にも映画化されているが、「レ・ミゼラブル」の映画を見るのなら、何はともあれ本作を見ましょう!

 

レ・ミゼラブル

レ・ミゼラブル

  • 出版社/メーカー: アイ・ヴィー・シー
  • 発売日: 2002/10/25
  • メディア: DVD


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WHAM!『FINAL』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1986年に発表されたベスト盤である。彼らは1982年にデヴューし、「WHAM!」としては僅か4年間という活動であった。本アルバムは彼らが解散時に本国イギリスで編集されたベスト盤である。(CDは1枚ものであるが、LPは2枚組でした。)尚、ラストに収録されている『The Edge Of Heaven』は(当時の)新曲です。ということで、選曲は彼らの代表的なヒット曲が一通り網羅されているので、彼らのサウンドを初めて聴こうという方にもお薦めできるアルバムであると同時に、彼らのサウンドに聴き慣れた方にも自分のライブラリーに加えるためには最高のアルバムである。まさに、永久保存版として持っておくべきアルバムである。

収録曲は以下の全14曲である。『Wham Rap!』『Young Guns (Go For It)』『Bad Boys』『Club Tropicana』『Wake Me Up Before You Go』『Careless Whisper』『Freedom』『Last Christmas』『Everything She Wants』『I'm Your Man』『A Different Corner』『Battlestations』『Where Did Your Heart Go?』『The Edge Of Heaven』。

ヒット曲を網羅したベスト盤ということなので、お馴染みのヒット曲はしっかりと収録されている。(当たり前ですが...)で、『Bad Boys』や『Club Tropicana』という初期のヒット曲から『Wake Me Up Before You Go』『Freedom』、更にはたっぷりと聴かせてくれる『Careless Whisper』、新たなクリスマス・ソングとして世界中で聴かれることになった『Last Christmas』など、4年という間に本当に凄いヒットを飛ばし続けていたということが改めて分かる。しかも、一部の曲を除いてポップでとても聴きやすい曲がズラリと並んでいて、しかも季節感まであるのだから、毎年その時期になったら必ず聴かれるというのも当然でしょう。

こういうアルバムからはお薦め曲というものをピックアップすることは不可能なので、曲を選ぶことは行わない。(選ぼうとしたら「全曲」と言うことになるのは明かですから...)当然、捨て曲など存在しない。'80'sの前半にその足跡をしっかりと残したWHAM!を知るには持ってこいのアルバムであり、手元に置いておきましょう!(が、活動期間も短いので、彼らの発表した全てのアルバムを揃えてしまってもいい...)

 

Final

Final

  • アーティスト: Wham!
  • 出版社/メーカー: Sony International
  • 発売日: 1998/09/01
  • メディア: CD


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