動物園?(ゲキ#20) [特撮]
今回の物語は、動物園に遊びに来たような感覚になりました。スクラッチ社内は放し飼い状態の動物園になってるし、理央ちゃんメレちゃんの出番は少ないし... ということで、今回のBGMは企画もののアルバムで『ふしぎなピアノ ~おんがく動物園』というアルバムを選んでみました。
新たな拳聖が登場したものの、やはりこいつらも猫と同じで遊びの中で修行をしているというユルユルな連中ですね。メインにしている視聴対象年齢を考えたら楽しいだろうが、こんなユルユルの修行をしている動物ばっかりということで、妥協を許さず自分を追い込んで修行をしている理央が勝って当たり前という雰囲気を作っておいて、結局はユルユルの甘ちゃん坊やが最後に勝つという筋書きで、ゲキレンは凄い!流石ヒーローだ!ということにしても、「あっ、そう」としか思えない。(感動も何も得られない)で、これだと必死の修行が悪いように受け取られ、お子様たちを甘ちゃん坊やに育てるだけであり、教育上も悪いだけである。宮内洋先生が「ヒーロー番組は教育番組だ!」と言っているが、これでは甘ちゃん坊やを育てるだけで、ちっとも教育にはならない。(東映、狂っちゃった?)
ゴリラと赤は500円硬貨を積み重ねるって、500円硬貨よりも厚みの薄い1円硬貨を使うとか、周囲のギザギザ大きく、直径も小さい50円硬貨を使うとか、大小入り混ぜるとか、もっと難しいことで圧倒してくれないとねぇ。(でも、こんな事ならば、どんなことをしても芸の範囲でしかない。)
ペンギンも酷い奴ですね。1回目で満点を出したということで2回目を棄権したペンギンだが、これでは「ウサギとカメ」のウサギで、最後に逆転されることになる、という教訓を無視しているだけで、こんな師匠についても知れている。(要するに師匠として失格である。)それに、あの採点機って、「0点」と「100点」の二値しか出ない様だし...
ガゼルも、途中で何度も青のバンダナを奪うことは簡単だったのに、それをしないから逆転負けを喰らっただけのこと。やはり「ウサギとカメ」のウサギでしかなく、ペンギンと同様に師匠としては失格である。せっかく青が熱くなって良い所を見せようとしているに、それに水を差しただけでした。(青って、いつも割を食ってばかりです。)
で、こんなユルユルのオバカ師匠に1勝1敗1分で、4000年の歴史の中で誰も達していない「過激気への資格を得た」って、もう無茶苦茶ですね。まあ、受験資格だったらば誰でもあるということでしょうが...→小学生や幼稚園児がマークシート方式の大学入試を受けて、適当に回答したら一次試験に合格して二次試験を受けられることになったというのと何ら変わりはないですね。
そもそも、こんなお遊びで簡単に過去4000年で誰一人として「過激気」を習得できなかったなんて、激獣拳に関わってきた人物って、無能な物(「者」ではなく「物」と記します。)ばかりだと証明しているだけですね。で、要領の良い動物ばかりが「拳聖」になり、内紛で分裂して街中に被害をあたえるだけって、その存在自体が「悪」というだけじゃないですか。こういう背景である以上、ゲキレン・サイドが勝とうが、理央様サイドが勝とうが、どっちにしても人間社会にとっては「百害あって一利なし」「迷惑千万」、登場キャラクタの全てが「悪」の存在である。→もはや、両者全滅で終わるという結末しか本作の存在価値はない。(それにしても、今年の東映ヒーロー作品は「電王」(相変わらずのハナの暴力描写が続いているが、子供番組としたらこいつの存在も「悪」でしかない)もそうだが、あまりにも酷すぎる。ターゲットとしている子供たちの「教育」に悪影響を与えるだけで、駄作を通り越している。)
次回は、新たな玩具の見本市となる物語。しかも、ここのところの戦隊の年間スケジュールよりも数ヶ月早く強化フォームの登場まである。(スーツに白が入って、今以上に空気のように存在感が無くなっている...→映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で、存在が消えかかったマーティのように、ゲキレン・メンバーの存在も消えかかっていることとダブっているぞ!)まあ、ここまで酷くなったら、次々と打開策を打って立て直そうというのは分かるが、完全に何をしても悪い方に回る悪循環に陥って、適当な打開策が見つけられず、もがき苦しんでいるだけですね。こうなると、打開策は「大いなるまんねり」の戦隊の打ち切り(終了)しか手はないですね。
ということで、次回が「ゲキレンジャー」を見る最終回になりそうな予感が...
- アーティスト: 特殊企画, 中嶋朋子, 伊藤エイミーまどか, ヨナーソン, カバレフスキー, フォーレ, ショパン, サン=サーンス
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 1998/12/09
- メディア: CD
↓ゴリラの愛読書?
↓ペンギンとガゼルに読ませたい!
↓悪の組織・スクラッチの新製品(実は握力を鍛えるだけの玩具)
獣拳戦隊ゲキレンジャー 変身グリップ DXスーパーゲキクロー
- 出版社/メーカー: バンダイ
- メディア: おもちゃ&ホビー
↓益々存在感のない「スーパー」って...???
獣拳戦隊ゲキレンジャー 戦隊ヒーローシリーズ 04 スーパーゲキレッド
- 出版社/メーカー: バンダイ
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獣拳戦隊ゲキレンジャー 戦隊ヒーローシリーズ 06 スーパーゲキブルー
- 出版社/メーカー: バンダイ
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獣拳戦隊ゲキレンジャー 戦隊ヒーローシリーズ 05 スーパーゲキイエロー
- 出版社/メーカー: バンダイ
- メディア: おもちゃ&ホビー
WHERE EAGLES DARE(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]
表題の作品は1968年のアメリカとイギリスの合作映画「荒鷲の要塞」である。冒険小説家として多くのヒット作を放ったアリステア・マクリーンのベストセラー小説の映画化作品であり、マカロニ・ウエスタンでスターとなったC.イーストウッドが母国アメリカに凱旋した形になった本作である。また、リチャード・バートンとの競演も話題になった。手に汗握るアクションの連続という作品であり、当時の空撮技術もレベルが高いことを示している作品でもある。160分という長尺の作品であるが、その時間が短く感じられるテンポの良さがあり、謎が二転三転して次々と明らかにされていく所は気持ちが良い。
映画データを記しておくと、原作はアリステア・マクリーン、監督はブライアン・G・ハットン、脚本は原作のアリステア・マクリーンが担当し、撮影はアーサー・イベットソンとH・A・R・トムソンの2人、音楽はロン・グッドウィンである。そして出演は、リチャード・バートン、クリント・イーストウッド、メアリー・ユーア、マイケル・ホーダーン、ロバート・ビーティ、アントン・ディフリング、イングリッド・ピット、ドナルド・ヒューストン、ファーディ・メイン、ウィリアム・スクワイアー、ブルック・ウィリアムズ、ヴィンセント・ボール、ダーレン・ネスビット、パトリック・ワイマーク、たちである。
第二次大戦中、「鷲の城」と呼ばれた深い雪に閉ざされた難攻不落のドイツ軍要塞に囚われた米軍将軍たちを救出するために、イギリス情報部と米軍特殊部隊の精鋭チームが救出作戦を開始した。が、その情報はスパイを割り出すために意図的に漏洩されていた。精鋭チームといえども情報が漏れていたら、そう簡単に任務を果たすことが出来ず、次々と彼らに危機が襲ってくる。スパイ・アクションの要素がアクションを大いに盛り上げてくれ、また、次々と仕掛けられた謎が明らかになっていく物語である。
アイデアも良く、見応えのあるストーリーとアクションによって、あっという間に物語に引き込まれ、2時間半を越える時間があっという間に過ぎていく。'60'sの作品であるが、映像の方もなかなか迫力がある。現在の進化した撮影技術でリメイクしたら、大迫力の超大作になることは疑う余地は無いだろう。ということで、筆者としたらリメイクして貰いたい数少ない作品の一つであり、しっかりとチェックし手置いて貰いたい作品である。尚、この当時のイーストウッドはマカロニ・ウエスタンのヒーローという印象が強いが、軍服姿もなかなか決まっていてカッコイイ姿を見ることが出来ます。
また、音楽の方も、テンポの良いアクション作品に相応しく、テンポもなかなかいい曲と、サスペンス・タッチの雰囲気を盛り上げてくれる曲とがバランス良く収録されている。
で、サントラ盤の収録曲は以下の全9曲である。『Where Eagles Dare』『Ascent On The Cable Car』『Pursued By The Enemy』『Booby Trap』『Encounter In The Castle』『On Enemy Territory』『Descent And Fight On The Cable Car』『Chase To The Airfield』『Three Incidental Pieces: Beguine/ Polka/ Fox Trot』。
主題曲である『Where Eagles Dare』を初め、実に粒ぞろいのいい感じの曲が収録されているので、映画と共に楽しんで貰いたい作品である。
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ケータイ刑事銭形愛20話 [ケータイ刑事]
今回の物語は第20話「聴くと必ず死ぬレコード ~呪いの賛美歌殺人事件」である。この物語は「ケータイ刑事」の歴史において「クイーン」ということが初めて登場した物語であり、記念となる物語でもある。(が、ここで言う「クイーン」は宝積有香さんではありません。ちなみに、宝積さんの「ケー刑事」登場は「泪」以降です。)本家の四姉妹は全員が「クイーン」の称号を持っているが、まずは長女・愛ちゃんが「カラオケ・クイーン」として登場します。(が、カラオケで何かを歌ってくれる訳ではありませんが...)
また、今回のトリックは「零・2nd.6話」の中で五代さんが再び口にしたということで、後に再注目されることになった物語でもあるが、LPからCDの時代に移行したのは1980年代の終盤であり、'90's以降は完全にCDの時代になったのに、LPをトリックにしているという所は面白いところである。(LPの動作原理を知らなかったら、全く訳が分からないでしょうね。)が、これはLPという20世紀の人類が生み出した文化を大事にしているということになり、本シリーズも「文化」になるだけの資格を持ち合わせているということである。それでは本編に行きます。
公園で寝ている五代さん。そこに愛ちゃんがやってくると「こら!」。これに「起きてます、ボス」と言って起き上がる五代さん。が、愛ちゃんだと分かると「何だ、銭形か」と態度が変わる。「こんな所で寝てたら風邪ひいちゃいますよ」という愛ちゃんだったが「寝てなんかいませんよ」と寝ぼけ眼の五代さん。そんな所に、五代さんのポケットからアラーム音がした。で、ポケットから取り出したものは「たまごっち」だった。最近これをゲットした五代さんはこれに填っていて寝不足になっているということだったが「古すぎます」とバッサリと切り捨てる愛ちゃん。で、五代さんは「最近の女子高生、何が流行っているの?」と尋ねる。すると少し考える愛ちゃんは「呪いの賛美歌」と言う。これは「聖なる日曜日」(→思い浮かぶのは「恋する日曜日」であるが、この物語のBS-iでの本放送時(2003/2/16)では、「恋日」はまだ未放送です。(「銭形愛」の後番組が「恋日・1st.」です。))というルーマニアの作曲家が作った賛美歌で、音楽に愛されていない人がこれ聴くと、レコードの中から金髪の髪の長いサダーニャという女性がはい出てきて呪い殺すと説明し、ルーマニアでは149人が死んでいる、と愛ちゃん。が、五代さんは「世の中に呪いなんてことがある訳ない」と、やはりバッサリと切り捨てました。(「子供じゃあるまいし...」と愛ちゃんをバカにする台詞もしっかりと口にしました。)
そうしていると「警視庁から入電中」と愛ちゃんの携帯に事件を知らせる入電が入った。で、携帯を開く愛ちゃん、それを見に側に来る五代さん。港区青山にて、世界的指揮者・大澤征二(おおさわ・せいじ→当然、小澤征爾の名前をいじっています。)氏・55歳が突然死の通報。「聖なる日曜日」というレコードを聴いている最中に死亡した模様。直ちに現場に急行せよ。が、愛ちゃんは「聖なる日曜日?」と不安げな表情をしていた。
現場にやってきた二人。が、愛ちゃんが現場に入ってこない。「どうした?」と五代さんが尋ねると「今日は五代さん一人でどうぞ」と言い、笑顔で「五代さん、腕の良い刑事だし、いつもパパッと事件解決しちゃうでしょ、一人で」とそれらしいことを言うが「怖いの」と五代さんは見抜いていた。で、愛ちゃんの背中を押して現場に入っていく五代さん。(愛ちゃんは悲鳴を上げていましたが、こういう姿の愛ちゃんは貴重です。)
遺体が発見された部屋、既に鑑識が到着していて捜査は始まっていた。愛ちゃんはいきなり「これはやっぱり呪いなんですよ」と言って怯えている。五代さんは「そんなこと言って、しまいには怒りますよ」と、ここぞとばかりに強気でいる。そんな中、死因を五代さんが柴田さんに尋ねると「外傷はなし、目下不明。無口な死体もある」と答える。そんな中、愛ちゃんはドアの鍵が壊れていることに気づいて声に出すが、柴田さんが、遺体発見時、ドアに鍵、窓に鍵ということで、第一発見者が無理矢理ドアを破ったらしい、と説明する。愛ちゃんは「密室か...」と考え始めるが、五代さんは「自殺か...」と口にする。が、明日のスケジュールが書かれたメモを発見した愛ちゃんはそれを否定する。すると「病死か?」と五代さん。が、これも今日の午前中に発行された健康診断結果によって「すこぶる健康」ということであっさりと却下。で愛ちゃんは「これってやっぱり...」と不安げな表情をみせるも、「殺しだ」と五代さん。が「方法は?」と愛ちゃんに問われると「これから考えるんでしょう」という有様だった。
そうしていると、(オカルト・マニアの)柴田さんが過去に欧州であったとされている呪いによる殺人のことを口にする。(柴田さんらしい所ですが、愛ちゃんは相手にしなかった。)で、「聖なる日曜日」のレコードがないことに気づいた愛ちゃんだったが、鑑識到着時にはあったと言う柴田さん。で「何で現状保存しないんだよ」と五代さんに怒られる。で「神秘だ」と言って誤魔化して退場していく柴田さんでした。で、愛ちゃんは「これはやっぱり呪いなんですよ」と半べそ状態に。これに五代さんは「匂う、邪悪の香り」と口にすると、レコードは誰かが盗んだと言い、「犯罪の臭いプンプンでしょう」と言って殺人だと断定した。
第一発見者は3人いて、その人たちを集めて居間で話を聞く五代さんと愛ちゃん。(ここから右回転でグルグルと回っていく演出が見られます。)第一発見者は、大澤征二の一番弟子で大澤のようなコンダクターになるために勉強しているの百舌在人(もず・ありと)、大澤の飲み仲間でもある音楽評論家の沖麺太郎(おき・めんたろう)、10年以上大澤の世話をしているママさんコーラス部長で家政婦の松井米子(まつい・よねこ)である。で、右回りに回っていくということで、再び五代さんが出てくるが「警視庁の千昌夫」とテロップが出る。)そして愛ちゃんの所では「警視正 銭形愛 カラオケクイーン」とテロップが出ました。
で、事件の有様が語られる。午前中に人間ドックの結果を受け取りに行った大澤が帰宅すると、「聖なる日曜日」のレコードが届いていて、(差出人は不明)百舌と沖を呼び、3人で鑑賞しよういうことになった。が、百舌も沖もそれを拒み、結局は大澤が1人で聴くことなった。それから1時間以上が経過したが、大澤は戻ってこなかった。で、沖は原稿の締め切りがあり、これ以上付き合ってられないということで大澤を呼びに行った。ドアをノックしても返事はなく、レコードの音も聞こえてこないということで、ドアを破って中に入ったら、椅子に座ったまま大澤は死んでいたのだった。
五代さんはレコードが無くなっていることから3人に持ち物チェックを行うことにした。が、3人の持ち物にレコードはなかった。で、愛ちゃんは「やっぱり呪いなんですよ、呪い」と決めようとするが、五代さんがそれをバカにする。(今回はこれまでとは逆パターンで進んでいきますねぇ)が、糸口が掴めないということでリラックスしようということで、レコードを聴くことにした五代さん。で、レコード棚から越路吹雪のレコードを発見した五代さんは越路吹雪の『ろくでなし』を軽く口ずさむ。更に、島倉千代子の『愛のさざなみ』のEP版を見つける。この曲は愛ちゃんも知っていて、おじいちゃまがカラオケで歌う曲だということでした。すると五代さんは「私は警視庁の千昌夫ですよ」と口にして、千昌夫の『星影のワルツ』を歌い始める。が、愛ちゃんはそれを聴いていないで、レコードを手にすると「レコードってこんなに大きいんですか?」と問う。(→愛ちゃんの世代だったら、そうでしょうね。ちなみに、LPは直径30cm(SPも同じ30cmです。)、EPは17cm、CDは12cmです。また、25cmのレコードもあります。)で、CDとMDしか知らないと言うが、これには五代さんが分からずついて行けなかった。が、『愛のさざなみ』のレコードを手にした五代さんがレコードについて説明をしながら、それをかけ、『愛のさざなみ』が流れてくる。(6代目・海ちゃんが「寄せる、悪のさざ波」と言いますが、この曲のタイトル、愛ちゃんと海ちゃんの合体技のように感じられますが、そこまで考えていたなんてことは無いでしょう...)
そうやって二人がレコードを聴いていたら、松井がやってきて「まだ帰っちゃいけませんか?」と尋ねる。で、捜査に戻る二人。しかし、帰ることは許さない。で、松井は「給料も出ないのに拘束されるのは...」と不満を口にした。そこにたまごっちの音がした。慌ててポケットを探る五代さんだったが、ポケットにはなく、松井がたまごっちを手にしていた。で、それは五代さんのたまごっちだった。更に愛ちゃんは松井のポケットに万年筆があることに気づいてそれを手にする。が、それは大澤征二と名前が入っていて、貰った物だと主張する。というのは、遺体発見後、警察の到着前に沖が呪いのレコードを盗む所を見て、その口止めの意味から、沖から万年筆を受け取ったのだった。が、松井には盗癖があり、指輪やアクセサリーをたくさん盗んでいたことがばれてしまう。で、五代さんはその盗癖を大澤から咎められて殺したのではないかと考えて松井を責めようとする。
これに愛ちゃんが「レコードでしょう」と言い、話は沖のことへ戻り、沖の行き先を尋ねる五代さん。そこに百舌がやってきて、「一人になりたいからと言ってさっき寝室に入っていきましたけど」と答え、寝室に移動する愛ちゃんたち。
寝室のドアをノックしても反応はなかった。で、ドアを破って中に入ると、ベッドの上で沖はヘッドホンを頭に付けた状態で死んでいた。沖はヘッドホンを使って「聖なる日曜日」のレコードを聴いていた様で、レコードプレーヤーの上でそのレコードは回り続けていた。(針は最内周のエンド部分にあった。)寝室のドアにも鍵がかかっていて窓も全て閉まっていたということで、またも密室になっていた。で、五代さんも「呪いだよ」と叫ぶ。が、愛ちゃんは冷静にレコードプレーヤー周辺で、ジャケットなどを調べていた。また、寝室には黄色い小鳥が入った鳥かごがあったが、その中の小鳥も死んでいた。で、愛ちゃんは「匂う、悪の香り」(ここでAパート終了、経過時間は16分半を越えたところでした。よってBパートは9分を越えたぐらいになります。また、アイキャッチの色は紫でした。)
愛ちゃんは、百舌と松井がいる前で「大澤さんと沖さんを殺した犯人が分かりました」と告げた。で、「聖なる日曜日」のレコードを手にしている愛ちゃんは「みんなでこれを聴きましょう。そうすれば全て分かります」と言い、窓を閉める。で、音楽に愛されていれば死なない、と言い、4人の音楽関係を口にするが「私はカラオケクイーンだし...」と言う台詞がありました。で、レコードをかける準備をする愛ちゃんだったが、松井、百舌、五代さんはみんながみんな「死にたくない」ということで色々と言い訳を始める。が「もう、遅いですよ」と言って再生を始めようとする。慌てた五代さんは部屋から出て行こうとするが、鍵がかかっていてドアは開かない。で「呪いが始まってるぞ」と言って大慌て。が、落ち着いている愛ちゃんは「皆さん、静粛に」と言ってみんなを黙らせると、針を降ろした。
「聖なる日曜日」の音楽が流れてくる。3人は耳を塞いで聞こえないようにしようとする。そんな中、愛ちゃんが苦しみだして膝をついた。五代さんが「銭形!」と言って駆け寄る。そんな中、百舌は窓に走っていき、窓を開いた。五代さんはレコードの針を上げると再び愛ちゃんの様子を確かめようとする。が、愛ちゃんは平気でいて、立ち上がると携帯を取りだして、窓の方を向いて構えた。
「愛の光で闇を討つ。…」口上を始めた愛ちゃんは「火傷するよ!」で携帯を振った。すると百舌の目の前のアルミサッシに古銭が突き刺さった。(ストラップではなくて古銭を投げた愛ちゃんですが、相変わらずもの凄い古銭です。それにしても愛ちゃんのコントロールは抜群です。)が、百舌はゆっくりと揺り椅子に腰を下ろして「訳分かんねぇ」と言って椅子を揺すり始める。愛ちゃんは「やっぱりあなたが犯人だったんですね」と言い、窓を開けた理由を尋ねた。が、何も答えない百舌。ということで、愛ちゃんの説明が始まる。
百舌は、レコードの表面に特殊な毒が塗ってあることを知っていた。五代さんが「どういうことだ?」と問うと、更に説明する愛ちゃん。百舌は特殊な毒を塗ったレコードを大澤に送り付けた。針がレコードを擦ると、その摩擦熱で(レコードの)溝に付いている毒が気化する。それを吸った被害者はまるでレコードに呪い殺されたかのように死んでしまう。が、これを聴いた百舌は笑い始める。
そこに鑑識・柴田さんが姿を現した。「ウラリン。南米産の毒物ウラリを加工した物。発生した毒ガスは5分後に消滅」と語る。(→「ウラリ」の加工品が初めて出ました。でこれによって「ウラリ」の登場にに大きな幅が出来るようになりました。)で、愛ちゃんが百舌に言う。「だから試したんです。私がレコードをかけて窓を開けた人物が犯人。そしてあなたが窓を開けた」しかし百舌は何も言わない。愛ちゃんは続ける。「安心して下さい。このレコードはあなたが用意した毒入りのレコードではありません。本物は柴田さんが分析済です」と言うと、再びレコードに針を降ろした。で、音楽が流れてくる。
すると百舌も観念したようで「どうして分かったの?レコードに毒が塗られてるって?」と愛ちゃんに背を向けたまま尋ねた。これに愛ちゃんは「小鳥」と答えた。それは、寝室で死んでいた沖はヘッドホンをしていたが、同じ部屋にいた小鳥も死んでいた。呪いで死んだのなら曲を聴くことがなかった小鳥が死ぬはずはなく、部屋をガスが満たしていたのではないかと気づいたのだった。それを聴いた百舌は溜息を何度かつくと、自白を始めた。大澤先生を殺し、警察が来る間にレコードは処分しようと思ったが、自分より先に起きがレコードを盗んだ。沖を殺すつもりはなかったが、大澤先生はどうしても許せなかった。動機は、弟子入りしてからずっと「お前には音楽の才能がない」と罵り続けられていて、呪文のように毎日聞かされ続けてきた。呪いのレコードの噂を聞いて、「音楽に愛されている」と信じ切っている大澤をそれを使って殺すことで、最後の最期に音楽に裏切られて死ぬのは最高の復讐になると考えたのだった。
すると、松井が「先生はあんたを跡継ぎにするつもりだったんだよ。ダメな奴だけど一生懸命だからと。ダメな奴ほど可愛い、人間っぽいって」と語り、更に盗み癖のある自分を分かっていて側に置いてくれるという優しい所がある。だから立派な音楽家になれた、と続けた。これに百舌は「嘘だろう」と信じられないという表情をするのだった。また、その様子を黙って見ている愛ちゃんの顔も複雑だった。で、五代さんが百舌に手錠をかけて逮捕した。
事件解決後、公園にいる五代さん。そこにやってきた愛ちゃんは「それで今日は何ですか?」と尋ねる。五代さんは、おじいちゃまの銭形警視総監とカラオケをセッティングして貰おうと思ったと答えるが、愛ちゃんは「それは出世のためですか?」と疑いの目で見て尋ねる。これに五代さんは笑いながら「そうじゃなくて、音楽を愛している者同士、友好を深めたいだけだよ」と答える。「ふ~ん」と言う愛ちゃんは「じゃあ、いっぱい練習して下さいよ」と言い、「すっごい上手くなったらセッティングを考えてあげても良いですよ」と言うと、側にあったラジカセの再生ボタンを押す。で、島倉千代子の『愛のさざなみ』が流れてくると愛ちゃんは去っていった。五代さんは「ありがとう」とお礼を言うと『愛のさざなみ』を振り付きを歌い始めた。
一方、去っていく愛ちゃんは少し行った所で立ち止まり振り返って五代さんを見ると「ダメな奴ほど可愛い人間っぽいか...」と呟くと、再び歩き出し、やがて小走りになって消えました。
今回の物語は、愛ちゃんが「カラオケ・クイーン」という事が出てきたものの、これに関して愛ちゃんが何かを歌うとかのサービスが欲しかったところである。舞のダンス・クイーン、泪のかるたクイーンが出てきて、ようやく銭形姉妹のクイーンという事が明るみに出たから良かったが、この物語だけならば「カラオケ・クイーン」としたことが消化不良にもなっていましたから。一方、五代さんは銭形警視総監とのカラオケをセッティングと言っていましたが、「M1」の物語でそういう機会はあったのでしょうか?(ちょっと気になりました。)
レコードを使ったトリックは、LPやEP、SP盤のことを知っている方にはなるほどと思うトリックですが、アナログレコードを知らない方にはどう写ったのでしょうかねぇ。が、CDもレーザー光でDISCを読み取るため、そのレーザー光によってDISCが(多少の)熱を持つので、塗布した毒が気化してガスを発生というトリックは使えますね。(が、気化する温度の設定をせいぜい50゜Cとか60゜Cぐらいにしておかないとダメですし、色々と問題がありそう... でも、アナログ・レコードの摩擦熱と言っても、こちらも知れている(さもないと、レコードが変形してしまう)ので、ウラリンが気化する温度というのはそんなに高くないということですね...
次回は第21話「ベルリンの壁殺人事件」という物語である。2人組のアイドル・パフィンクの仲が悪いということを元ネタにした物語であるが、その元ネタとなっているのはパフィーとウインクから持ってきているというのは簡単に分かります。また、13話では「テレビに出たい!」と言ってアピールしていた愛ちゃんですが、映画となると少し事情は違うようで、そういう所も面白いところである。それにしても、五代さんも好き勝手に愛ちゃん応募をしちゃうだなんて、コンビとしてもとても良いものになったものです。
↓妹たちも「クイーン」です。
↓「聖なる日曜日」ではなくて「ライン河畔の日曜日」という曲があります。
- アーティスト: ヴァラディ(ユリア),シュライアー(ペーター),フィッシャー=ディースカウ(ディートリヒ) マティス(エディット), マティス(エディット), フィッシャー=ディースカウ(ディートリヒ), エッシェンバッハ(クリストフ), シューマン
- 出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック
- 発売日: 2006/05/10
- メディア: CD
↓劇中に出来た歌手たち
- アーティスト: 島倉千代子, カラオケ
- 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
- 発売日: 1991/07/21
- メディア: CD
- アーティスト: 島倉千代子, 里村龍一, 桜庭伸幸, 吉田旺, 伊藤雪彦, 佐藤惣之助, 山路進一, コロムビア・オーケストラ, 和田香苗, 小谷充, 石井和子
- 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
- 発売日: 2004/03/31
- メディア: CD
↓『愛のさざなみ』(カヴァーです)
- アーティスト: ミニスカパン, なかにし礼, 桐ヶ谷ボビー, 三井ゆきこ, Blues T
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2001/11/07
- メディア: CD
↓「カラオケ」ということで...
FocalPointComputer iKaraoke GRI-IP-000069
- 出版社/メーカー: FocalPointComputer
- 発売日: 2006/12/21
- メディア: エレクトロニクス
↓「呪い」ということで
↓「たまごっち」ということで
たまごっちカップまるわかりガイド―超ねんじゅーかいさいカードでおーえん! (〔2007〕冬)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2006/12
- メディア: ムック
たまごっちスクール せーとぜーいんしゅーごっち! スクールしーるぶるー
- 出版社/メーカー: バンダイ
- メディア: おもちゃ&ホビー
超じんせーエンジョイ!たまごっちプラス チョイがえ チョイチェンジほわいと
- 出版社/メーカー: バンダイ
- メディア: おもちゃ&ホビー
↓レコード・プレーヤーに関して
Technics クォーツシンセサイザーD.D.プレーヤー ブラック SL-1200MK5-K
- 出版社/メーカー: 松下電器産業
- 発売日: 2002/11/01
- メディア: エレクトロニクス
コスモテクノ 本格アナログレコードプレーヤーターンテーブル DJ3500Ⅱ
- 出版社/メーカー: コスモテクノ
- メディア: エレクトロニクス