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「野獣死すべし」 [映画(邦画)]

表題の作品は1980年の角川映画である。これもWOWOWの角川映画特集でON AIRされた作品の1つである。この作品は、大藪晴彦原作のハードボイルド小説の映画化作品であって、1959年に仲代達矢主演、須川栄三監督で映画化されたもののリメイクである。(1997年には、木村一八主演、廣西眞人監督で再度リメイクされている。)が、3本ある「野獣死すべし」の映画の中では最も評価が高いのが本作である。

作品データを記しておくと、原作は大藪春彦、監督は村川透、脚本は丸山昇一、撮影は仙元誠三、美術は今村力、音楽はたかしまあきひこである。そして出演は、松田優作、小林麻美、室田日出男、根岸季衣、風間杜夫、岩城滉一、泉谷しげる、前野曜子、佐藤慶、青木義朗、鹿賀丈史、山西道広、安岡力也、トビー・門口、たちである。(角川春樹もちょい役でちらっと出演している所は角川映画である。)

通信社のカメラマンとして世界の戦場を渡り歩いてきた伊達邦彦は、帰国して退社し、翻訳の仕事をしていて、優雅な生活をしていた。が、警視庁の警部補殺人事件(拳銃強奪も行われる)の容疑者として警察にマークされることになる。が、警察の尾行を物ともせずに伊達は優雅な生活を続ける。ある日、伊達は大学の同窓会に出席して、自分と同じ野獣の血を感じた真田を仲間にして、銀行襲撃を企んだ...

何と言っても松田優作の迫力ある演技に尽きる。そのは苦心の演技を見るだけでも本作の価値はある。(というか、松田優作の狂気世界を見るための作品であって、他は全て松田優作を見せるためのつまみといった感じである。)じっくりと松田優作に酔いしれましょう!

尚、本作はサントラ盤も一緒に楽しむと、松田優作に一段と惚れ込みます。こちらもしっかりと聴きましょう。で、サントラ盤の収録曲を以下に記しておく。(収録曲は全11曲)『野獣死すべしのテーマ』『ピアノ協奏曲第一番 第一楽章』『優雅なる野獣』『ピアノ協奏曲第一番 第二楽章』『凶銃ワルサーP38』『ウォーリアーズ』『野獣死すべしのテーマ』『蒼き海の伝説』『トーキョー・マシーン』『ピアノ協奏曲第一番 第三楽章』『青春は屍を越えて』。

 

野獣死すべし

野獣死すべし

  • 出版社/メーカー: 角川ヘラルド映画
  • 発売日: 2006/10/20
  • メディア: DVD

↓サントラ盤

野獣死すべし

野獣死すべし

  • アーティスト: サントラ
  • 出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 1996/10/19
  • メディア: CD

↓こちらは1959年の仲代達矢主演作品です。

野獣死すべし

野獣死すべし

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • 発売日: 2006/07/28
  • メディア: DVD


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恋日・ニュータイプ・7話[改訂版] [ドラマ]

今週からは放送形態が少し変わるMBSの「恋する日曜日 ニュータイプ」の放送。毎週水曜深夜の放送だったのが、今週は火曜深夜の放送で、来週からは火曜と水曜深夜の二夜連続放送となる。これに伴って、火曜深夜の方は内藤怜奈先生(後ろの2つは津木野ユリが登場)が主役の物語ばかり、水曜深夜は多々野ユリが主役の物語のみの放送となる。(週2になると、あっという間に終わってしまうことになる。)→これを考えての放送だったら、実に良く考えられた放送と言うことになる。つまり、1話からの多々野ユリが主役の物語は、ずっと水曜深夜の放送のままですし、それ以外の物語を火曜深夜に放送することで、これも1つの番組みたいになる。しかも、火曜の方になる怜奈先生の物語は、全4話あるが、後ろの2つの物語は6代目・ケータイ刑事を襲名した大政絢ちゃん出演ということを考えたら、来るべき「銭形海」の放送に備えた前準備ということにもなる。(MBSで「銭形海」が放送されるのは、早くても来年の春以降でしょうが...)が、それならば「東京少女」(当然「TOKYOかしましガールズ」を含む)の放送を行うのが先でしょうが...

今回の物語は、第7話「故郷を守れ! 前編」という物語である。「ニュータイプ」では唯一の前後編の物語であるが、これがまた故郷の自然を大切に、ということを上手く描いた物語である。(出来れば「後編」と一気に続けて見た方がいいでしょう。)前後編ということもあって時間がたっぷりあると言うことで、物語の進展は遅いのだが、それがのんびりした田舎という味を出していて、いいスパイスにもなっている。

多々野ユリと下良が出ないので、冒頭のナレーションは全て入らない。しかし、主題歌は奈央ちゃんの歌う『片翼の神』である。(考えてみたら、MBSの放送しか見ていなかったら、この曲はCDリリースもないし、曲名もテロップに出てこないので、どうしてタイトルが分かるの?となるが、これはBS-iで本放送が始まる前に放送された「恋日・ニュータイプ・ナビ」を見ていたら分かることである。→やっぱりこの枠の作品はBS-iの本放送で見るのがベストです。)が、こういう形になると「恋日」のオムニバス形式という雰囲気が強くなり、しかも、スタンプラリーに複数の人物が参加していて競い合っている、と言うことが表現できて、良いものである。(となると、実質的な主役は、伝説の超能力者・みのるということになる。)

これまでは「ユリ」と記したら無条件で「多々野ユリ」のことだったが、今回以降の「[改訂版]」では「津木野ユリ」と区別するために、明らかに分かる場合を除いて「多々野ユリ(ただの・ゆり)/津木野ユリ(つぎの・ゆり)」と記すことにします。(「ニュータイプ・2nd.」が始まったら、主人公は「新棚ユリ(苗字は「荒棚」「安良棚」などもあり得る)が「あらたな・ゆり」という名前で下良さんとコンビでしょうか?)それでは今更ながらのネタバレあり&長文で本編に行きます。(尚、BS-iの本放送時に記したものは、ここをクリックして下さい。)

ある高校(たけやす西高校であるが、この校名が判明するのは第10話です。)の校長室。ある生徒の母親が「うちの子は大事な受験を控えているんです」とクレームを付けている。「クラブ活動だ、何だと、意味のない行事につきあわさせて...」とまくし立てている。校長はお決まりのように「お母さんのおっしゃる通りで...」と言っていて、呼ばれている担任の教師の方がやり玉に挙げられる。「こちらの担任の先生が予備校を休むようにそそのかしたと言うじゃありませんか」と母親。これに「そんな...私はただ、真一くんに、もっと友達と過ごす時間とか、学校の楽しさを知ってもらいたくて...」と言うが、こういう場合は何を言ってもクレームを付けられるだけであって、「学校に楽しさなんて必要あるんですか」と教育ママゴン。「学校はきちんと勉強を真一に教えてくだされば良いんです。それもちっとも教えて下さらないから...」と、ボロクソに言うと、普段はどんな授業をしているのか、とまで口にする始末。これに担任の先生はイライラが募り、目の前にあった花瓶をサイコキネシス(念動力)を使って割ってしまった。花瓶が割れたことに驚く校長とママゴン。

その担任の先生は、内藤怜奈(ないとう・れな)という女性教師であり、怜奈のナレーションで「サイコキネシス、念動力、まあ呼び名はともかく、物心付いた時からこの不思議な力と共に生きてきた。だけど、そんな力、何の役にも立たないし、むしろ邪魔なだけ。少なくともあの日まで私はそう思っていた」と入る。そんな怜奈は自宅マンションに帰ってきて、ポストの中の郵便物を取りだし、宣伝のチラシをその場にあるゴミ箱に捨て、1通の封書とハガキのみ残す。(ハガキはみのるからのものであり、封書は「請求書在中」とある。)で、ハガキの裏を見る怜奈。(ちなみに、宛先は、東京都馬路区(ばろっく)茶倉町茶倉マンション、です。つまり、多々野ユリたちの住んでいる手霊波市(てれぱし)とは別の所です。)当然のように、裏には何も書かれていない(そう見える)が、怜奈には「みのるの館」という文字が読めた。(ここでサブタイトル。バックの絵の具の色は「」でした。)

みのるの館。みのるが怜奈を相手に話をしている。(内容は、1話で多々野ユリと下良が、5話で中園有紀がみのるの館を訪れた時と全く同じです。)「送ったハガキは普通の人間には見えないインクで書いてある。」「わしはインチキ、エセ、バッタもんと言われる人たちを含めて超能力者全てにこのハガキを送った。」(→あの台詞が3度目の登場となりました。)「じゃが、ここに来たのはお主で7人目じゃ。それだけ世間にはニセモノが多いということじゃ」に続いて超能力者スタンプラリーの説明を始めるみのる。(途中でこのような説明があるということは、第1話から見ていなくても付いていくことが出来るということで、実に親切です。しかも、新たなスタンプラリーへの参加者だから、ここで同じ説明をするというのも当然です。)で、説明を終えたみのるは、スタンプカードと曲がったスプーンのストラップの付いた携帯電話(N902iXのシグナスホワイト。(みのるって、DoCoMoの代理店業務もしているのでしょうか?))を渡すと「それでは健闘を祈る。一日一善。ドロン」と言って消える。

これに怜奈は「消えた」と口にして目を丸くして驚くが、直ぐに「わしじゃ、わしじゃ」と携帯が鳴った。直ぐに携帯に出る怜奈。「わしじゃ、今回のミッションを送るから、しかとお聞き。終わり」とミッションはここでは言わないいつもと変わらないみのる。が今回が初めての怜奈は「終わりって、まだ何も言っていないじゃん」と口にするが、鐘の音が聞こえてきて、テレパシーでミッションが伝えら、それを聴いた怜奈は「山神村(やまがみむら)、小学校に困っている人」と口にした。

電車に乗って山神村に向かう怜奈は、ある田舎の駅で電車を降りる。「人助け、財産、どちらにも余り興味はなかった。ただ、あの時の私は酷く疲れていて、何処かに逃げ場を捜していたのかもしれない」と振り返り「私は休みを利用して、このミッションに参加することにした」と語り、山神村にやってきて、村の一星小学校にやってきた。

「こんにちは」と言って校舎の中に入る怜奈。しかし返事はない。「おじゃまします」と言ってスリッパに履き替えると、更に中に入って行った怜奈は職員室の扉を開けると「失礼します」と言って中に入る。しかしやはり誰もいない。そこに一人の少女が職員室を覗くのに気がついた怜奈は「こんにちわ」と声を掛ける。が、その少女(サチコ)は後ずさりするだけで何も言わない。で、その少女の方に近寄っていく怜奈は、廊下に出ると「あなたね、困っている人って」と言う。が、少女は何も答えずに教室の方に走って行ってしまう。で、「ちょっと待って」と言って後を追う怜奈。「どうして逃げるの?」と呟く怜奈は、その少女がある教室(第5・6学年の教室)に入って行ったのを見ると、その教室の前の扉を開けて中に入ろうとする。が、扉には黒板消しが挟まれていて、それが怜奈の頭に落ちた。(良くやった悪戯ですね。)それを見た子供たち(教室にはサチコと、2人の男の子(シンゴ、マサオ)の3人がいた)は笑った。これに「何がおかしいのよ」と切れる怜奈。が、自分が高校の教師でもある怜奈は直ぐに我を取り戻して「ごめんね」と言う。すると、廊下から「あのう、どちら様ですか」と言う声がした。

で、怜奈はその声の主に近づいていき、廊下に出てから男に言い訳をしようとするが「困りますね、ここは立ち入り禁止なんですよ」という男。これに怜奈は「でも、今、子供たちが」と言って教室の中を改めて見るが、そこには誰もいなかった。床も教室に入ってきて、「あのう、何かご用ですか?」と怜奈に尋ねる。これに怜奈は「あのー、もしかして困ってません?」と尋ねる。すると「勿論困ってますよ、あなたが勝手にお入りになるから...」と皮肉たっぷりに返す。怜奈は「そうじゃなくって... そう言えば先生方は?」と問うが、この学校は廃校になったため、先生はいないという返事で、「用がないのなら帰って貰えますか」と言われて背中を押されて怜奈は小学校の敷地から追い出されてしまい、男は門の前を鎖で封鎖した。怜奈は男に「学校の方じゃないんですか?」と尋ねるが「違いますよ」と言う返事。それで「じゃあどなたですか?」と問う怜奈だったが「そいつは疫病神じゃよ」と言う老人(村田)が門の向いの木立の側にいた。

この男は、この学校や山を切り崩してゴルフ場を建設しようとしている業者の人間で田辺という男だった。老人は「山神様が怒る」と言うような昔ながらの村人であった。「近代化、開発」と言う田辺とは対立していたのだった。で、田辺は「手始めにこの薄汚い学校を取り壊します、まずはそれからですよ」と言うと去って行った。

そのやりとりを見ていた怜奈に村田が「あんた、この辺の人じゃないなあ」と言うと「はい、東京から来ました」と答える。で、怜奈は「学校を取り壊してどうするんですか?」と事情を尋ねた。で、開発計画を語り、事情を飲み込んだ怜奈。話をすると村田は花束を手にして、猟銃を方に抱え、何処かに行こうとする。怜奈は「お墓参りですか?」と尋ねると「まあ、そのようなもんじゃ」と言って村田は去っていった。

怜奈は封鎖された学校の門の前に立っている3人の子供たちの側に駆け寄ると、「聴いたわ、学校、無くなっちゃうんだってね」と語りかける。これに頷く3人。で「困っているの、あなたたちだったんだね」とみのるのミッションが分かった怜奈は「ねえ、そんなに学校好き?」と子供たちに尋ねる。これに3人は大きく頷く。「どうして?」と再び問うと「決まってるでしょう、楽しいからよ」とサチコ。すると「楽しいか、学校...」と呟く怜奈。(冒頭の校長室のシーンが生きてきますね。)「当たり前だろう」という男の子。で、「行こう」と言うと3人の子供たちは再び学校の中に入っていこうとする。怜奈は「怒られちゃうよ」と言うが「大丈夫だよ」と言って駆けていく子供たち。怜奈はそんな子供たちを見ていて、自分も学校に入って行った。

草の生えた校庭で子供たちとドッチボールをする怜奈。楽しそうに笑い声を出している子供たち。更に鉄棒をするサチコ、タイヤ飛びをするシンゴとマサオ。が、楽しい時間というのはあっという間に流れてしまう。いつしか日も傾き始めていて、腕時計を見た怜奈は「あっ、もう、こんな時間。そろそろ帰らないと、お父さんとお母さん、心配するよ」と言う。これに怜奈をちょっと寂しそうな表情をして見る子供たち。サチコが「さよなら」と怜奈に言い、シンゴとマサオも「さよなら」と言うと、3人は走って帰って行った。「さよなら」と言って3人を見送る怜奈だったが、みのるのミッションにどう対応したらいいのか分からなくなってしまった。

タイヤ飛びのタイヤに腰を降ろした怜奈は空を見上げるが、「うわっ」と言って驚いて尻もちをついてしまう。というのは、空にみのる巨大な顔が現れたためだった。みのるは「わしじゃ」と言い、「ビックリした~」と怜奈。みのるは「困っている人は見つかったかな」と尋ねる。(多々野ユリや中園有紀にはこのようなことをしなかったみのるですが、どうして怜奈に対してはちょっかいを出すのでしょうかねぇ?ひょっとしたらみのるは怜奈に気がある???)怜奈は「はい、でも...」と言う。すると「何じゃ?」とみのる。「本当にあの子たちを助けるためには、学校の取り壊しをストップさせるしかないと思うんです。でも、それって私にはちょっと荷が重すぎて...どうしたらいいでしょうか?」とみのるにアドバイスを求める怜奈だった。が、みのるは「自分で答えを見つけることじゃ。悩むのもまた人生。ドロン」と言うと、空から顔が消えた。

困惑する怜奈は学校を出て川辺を歩いていた、豊かな自然を目の当たりにして、色々と考える怜奈。深呼吸をして心が洗われたようになると、大きな木の根本にやってきて腰を下ろした。更にはその場に寝ころび、空を見上げる。怜奈の目には木々の緑が入り、心が更に洗われる。そんな怜奈は、疲れもあるのか、いつしか寝てしまい、目を覚ました時には既に辺りは薄暗くなっていた。起き上がった怜奈は川辺に目を移した。すると何かを見つけたようで、立ち上がると川辺の方へと歩を進めて行った。(ここでAパート終了、経過時間は17分半強。Bパートの物語は8分弱になります。)

怜奈が目にしたもの、それはだった。数多くの蛍が飛んでいる姿を目にした怜奈は落ち着いた気持ちになり、美しい蛍に見とれていた、そんな怜奈に「綺麗じゃろう」と言う声がかかる。振り返った怜奈の目には村田がいた。「はい」と言う怜奈に村田は「蛍は死んだ者の魂を運ぶと言われておる。毎年、この光を見に来るのが何よりの楽しみじゃ」と言うが、「しかし、それも今年で最後じゃ」と言う、「どうしてですか?」と怜奈が尋ねると、「森も山も、じきになくなってしまうでなぁ」と答える村田。さんな二人は最後の蛍の姿に見とれて、黙ってじっと蛍の光を見る。

やがて怜奈「あっ、大変」と声を上げてあることに気づいた。「どうした?」と尋ねる村田に「帰りのバス」と言う怜奈。すると「そんなもん、とうに終わってしまってるわ」と村田。すると驚いて「えっ!嫌だ、嘘?どうしよう...」と途方に暮れる怜奈。で、その夜は村田の家に泊めてもらえることになった怜奈だった。

村田の家。村田は怜奈を娘の部屋に案内すると「好きに使うがいい」と言う。村田の娘はとうの昔にこの村を出て行き、連絡一つ寄越さず、今は何処にいるか知らないと言うことだった。そんな怜奈のお腹が突然鳴り、村田はそれを笑うと「腹減ってるんじゃろう。待ってろ。今、何かこさえてやる」と言って料理を作ってくれた。

村田の作った鍋料理を食べた怜奈。「あ~あ。美味しかった。ごちそうさまでした」と言うと「結構いけるだろう」と村田。「凄く美味しかったけど、何のお肉ですか?」と尋ねる怜奈に「聞かん方がええ」と言う村田。「えっ?」と返す怜奈だったが、村田は突然笑いだすと「冗談じゃよ、ただのイノシシじゃ。ワシが仕留めた」と言い、猟銃を見せて更に笑う村田。で、安心した怜奈は「何だぁ~」と笑う。村田は猟銃を戻して座ろうとするが、村田は心臓を押さえて苦しみだした。怜奈は「いやだ、おじいちゃん、また。何やってんの?」と最初は冗談かと思ったが、村田の息づかいがおかしい。「おじいちゃん」、大丈夫?」と言う怜奈は村田に駆け寄ると、それが冗談ではないと気づいた。で、「しっかりして」と言って背中をさすって介抱を始める怜奈。「心臓じゃ、ワシも年でな...」と言う村田。「薬は?何処にあるの?」と問うと、薬のあるところを指さす村田。「ちょっと待ってて」と言うと怜奈はそこから薬を捜し始める。この時怜奈は猟銃の弾が入った箱を見つけるが、村田は「こら!それ、触るな」と怒る。直ぐに「ごめんなさい」と謝る怜奈は無事に薬を見つけ、村田に呑ませた。(物語に無駄な部分がないのだが、この「火薬」の一節は後編にちゃんと繋がります。念のため)

薬を飲んだことで「少し楽になった、ありがとう」と言う村田。怜奈もホッとする。村田はそんな怜奈に「あんた、本当はこの村に何しに来たんじゃ」と問う。更に「悪い人間でないことぐらい、見りゃ分かる。悪い人間というのは、小山を切り崩そうとするような連中のことじゃ」と続ける。怜奈は何も答えず、少し考えてから「お茶、入れますね」と言って席を外した。

夜、村田の娘の部屋。蒲団に入って寝ている怜奈。そこに「わしじゃ、わしじゃ」というみのるの声がした。寝ぼけ眼で怜奈は携帯に手を伸ばすが、着信は無かった。で、再び蒲団に戻って寝ようとする怜奈。が、今度は「ここじゃ、ここじゃ」とみのるの声がする。で、その声を捜そうと起き上がる怜奈。「ここじゃ、ここじゃ」という声は次第に大きな声になっていく。そのみのるは怜奈の寝ている蒲団の脇にあぐらをかいて座っていた。(当然、左手には杖を持っている。)みのるの姿を目にした怜奈は驚き「ちょっと、何やってるんですか?」と言う。(若い女性の寝室に突然現れるって、危ない...)

天災ワシは忘れた頃にやってくる」と言うみのる。これに怜奈は「あのぅ、口、動いてないんですけど...」と突っ込むが「ワシは今、テレパシーでお前に話しかけておる」とみのる。でね「テレパシーというのはじゃなぁ...」と説明を始めようとするみのるだったが、「それぐらいは知っているじゃろう」と言う。怜奈は「切れないでください」と言うが「切れてないわ」と怒るみのるは「それよりじゃな、お前はぐっすり寝てる場合じゃないよ。もうすぐ大変なことが起こるんじゃ」と続ける。「大変なこと?」と問う怜奈だったが「せいぜい精進せえ、ドロン」と言うと姿が消えるみのる。(多々野ユリ、中園有紀にはこのように途中で忠告することもなかったのに、どうしてここまで怜奈には親切なんでしょうか?初のミッションだからとしても、多々野ユリと中園有紀の時はこういうことはしませんでした。→みのるは怜奈に惚れたと考えるべきでしょうね。)

怜奈は「また消えた」と呟く。(これで3度目ですから、気持ちも分からないでもないですが...)そんな怜奈は遠くで大きな音がしたのを耳にすると、村田のことが気になって「おじいちゃん?」と言って村田を捜し始める。しかし村田は家にはいなかった。で、靴を履いて外に出て村田を捜し始める。そんな怜奈は表から帰ってくる村田の姿を見つけると「おじいちゃん」と言って駆け寄る。村田は「土砂崩れだ。祟りじゃ。山神様の祟りに違いない」と言う。「えっ?祟り?」と怜奈は状況が分からなかったが、山の方で大きな音がしたのを耳にした怜奈が山の方を見ると... で、「Mission continues」の文字が出て、次回に続く。

今回の物語は、「起承転結」の中で「転」に入ろうとした所で次回へと言うことになるというように実に展開が遅い。が、登場人物について、いつも以上にじっくりと描くことが出来ている。(これまでの「恋日」でも前後編の物語は複数ありますし、それらの物語も後編はしっかりとまとめてくれるので心配する必要はありません。それどころか、後編は感動の物語になります。)「ニュータイプ」ではお得意の切なさが残るという域を超えた物語となりますが、「後編」は「前編」と続けて見た方が絶対に良いでしょう。(→この物語は「前後編」だけれど、足して1時間枠の単発ドラマにしても十分通用するクオリティの高い物語です。)

次回の物語は今回の続きとなる「故郷を守れ! 後編」である。「感動の物語」とだけ記しておきます。(BS-iの本放送は11月でしたが、8月の今放送された方が季節感もピッタリです。)

みのる超能力教室。いつものように椅子に座っているみのる。「わしじゃ」と言って入ると「今日は念動力を見せよう。手を触れずに(机の上にある)このボールを動かしてみせるぞ」と言う。で、奇声を上げて念じ始める。ボールはなかなか動かず、途中でちょっとむせたようになるみのるだったが、念じ続ける。するとボールが(画面で)左の方向に動き出して消えた。で「ハハハハハ、どうじゃ」と自慢げなみのるは高笑い。そのボールが再度(画面の)右の方から動いてきた。それを見たみのるは「ありゃ?」(息を吹きかけることはしなかったが、やっぱりいつものインチキなみのるの超能力でした...)

BS-iの本放送では、この後に多々野ユリが出てきて「わしじゃ、わしじゃ」の着ボイスDLのお知らせがあるのだが、MBSではこの部分はカットされているので、多々野ユリが登場するのは本当にOP主題歌の所だけでした。来週21日からの火曜日深夜の放送は、全て多々野ユリは出てこない物語です。(今回の続きの放送は、来週・8/21の火曜日深夜です。)尚、今週は水曜深夜の放送はお休みで、来週8/22の深夜からは多々野ユリ&下良の物語が放送されます。(残り6話ですが、怜奈先生が3話、多々野ユリが3話です。)

 

↓今回の超能力繋がり

サイコキネシス大戦争〈PART 1〉 (角川文庫)

  • 作者: 豊田 有恒
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 1988/02
  • メディア: 文庫

超能力仙道最奥義奇跡のスーパービジョン―透視力・念動力あらゆる超能力を最強にする驚異の秘術

  • 作者: 高藤 聡一郎
  • 出版社/メーカー: 学習研究社
  • 発売日: 1987/05
  • メディア: 新書

↓「恋日」シリーズ

恋する日曜日 プレミアムDVD-BOX

恋する日曜日 プレミアムDVD-BOX

  • 出版社/メーカー: TBSビデオ
  • 発売日: 2004/11/05
  • メディア: DVD

恋する日曜日 ラブソング コレクション DVD BOX

恋する日曜日 ラブソング コレクション DVD BOX

  • 出版社/メーカー: キング
  • 発売日: 2007/02/07
  • メディア: DVD

恋する日曜日 文學の唄 ラブストーリーコレクション

恋する日曜日 文學の唄 ラブストーリーコレクション

  • 出版社/メーカー: KINGRECORDS.CO.,LTD(K)(D)
  • 発売日: 2007/09/05
  • メディア: DVD

↓蛍ということで

きれいな水でホタルをとばそう―自分で作るビオトープ (サイエンスシリーズ)

きれいな水でホタルをとばそう―自分で作るビオトープ (サイエンスシリーズ)

  • 作者: 村上 光正, 木下 一成
  • 出版社/メーカー: パワー社
  • 発売日: 2006/03
  • メディア: 単行本

きれいな水でホタルのふやし方・写し方―ホタルを2倍楽しむ方法 (サイエンス・シリーズ)

きれいな水でホタルのふやし方・写し方―ホタルを2倍楽しむ方法 (サイエンス・シリーズ)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: パワー社
  • 発売日: 2007/03
  • メディア: 単行本
蛍の河

蛍の河

  • 作者: 伊藤 桂一
  • 出版社/メーカー: 光人社
  • 発売日: 2003/05
  • メディア: 単行本

ホタル、こい!―ホタルの光を科学する (ASAHI ECO BOOKS)

ホタル、こい!―ホタルの光を科学する (ASAHI ECO BOOKS)

  • 作者: 阿部 宣男
  • 出版社/メーカー: アサヒビール
  • 発売日: 2006/11
  • メディア: 単行本

↓今回のテーマは重たい社会問題でもあります。

環境と開発 (岩波市民大学 人間の歴史を考える)

  • 作者: 宮本 憲一
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1992/06
  • メディア: 単行本

環境計画論―環境資源の開発・保全の基礎として

環境計画論―環境資源の開発・保全の基礎として

  • 作者: 末石 冨太郎, 環境計画研究会
  • 出版社/メーカー: 森北出版
  • 発売日: 1993/03
  • メディア: -

環境保全と景観創造―これからの都市風景へ向けて

環境保全と景観創造―これからの都市風景へ向けて

  • 作者: 西村 幸夫
  • 出版社/メーカー: 鹿島出版会
  • 発売日: 1997/09
  • メディア: 単行本
開発か環境か―地域開発と環境問題

開発か環境か―地域開発と環境問題

  • 作者: 北村 修二
  • 出版社/メーカー: 大明堂
  • 発売日: 1999/07
  • メディア: 単行本

自然生態修復工学入門―荒廃した里山を蘇らせる

自然生態修復工学入門―荒廃した里山を蘇らせる

  • 作者: 養父 志乃夫
  • 出版社/メーカー: 農山漁村文化協会
  • 発売日: 2002/06
  • メディア: 単行本

 

↓こういうものも度が過ぎると...

幼稚園選び必勝講座―Como「幼稚園ママ100人委員会」がツボを伝授!

幼稚園選び必勝講座―Como「幼稚園ママ100人委員会」がツボを伝授!

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 主婦の友社
  • 発売日: 2003/07
  • メディア: 単行本


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BEST HIT USA 2007[2007/8/14] [音楽(etc.)]

 いつものように、一番早いBS朝日での最初の放送に従って、「TIME MACHINE」で取り上げられた情報を中心にON AIR曲を記します。今回は、高校野球中継が大きく延長されたため、100分(=1時間40分)繰り下がって、24:40からの放送となりました。

最初は、「今日はいきなりゲストです」ということで、スタジオにJAKE & BRUCE SHIMABUKUROの2人がやってきて、生でギターの演奏を初めてスタートしました。(「今日は…」と言ってますが、「今日も」なんですけど...)で、インタヴュー(「フラガール」の話もありました。)があって、ON AIRされたのはJAKE SHIMABUKUROの『Hula Girl』でした。更に、BRUCEの話になって、BRUCE SHIMABUKUROの『Bits & Pieces』がON AIRされました。

続く話題のアーティストを紹介する「HOT MENU」のコーナーは、今週も無くて、先週に続いてお休みとなって、「COUNTDOWN USA」の20位から11位までの発表があって、CM。それが明けた「STAR OF THE WEEK」のコーナーはRIHANNAというこで、インタヴューがあって、シングル『Umbrella』のことを語ってくれて、その後でその『Umbrella』(RIHANNA feturing JAY-Z)がON AIRされました。

それに続いて「C/D USA」の10位から4位の発表があり、CMを挟んで、目玉の「TIME MACHINE」のコーナーです。今回の「TIME MACHINE」のコーナーは、8/14ということで、以下の3件が紹介されました。

1971年:ROD STEWARTの『Maggie May』が発売される。この曲は『Reason To Believe』のB面に収録されていたが好評だったのでA面で発売された。10月に全米1位を獲得して5週連続1位となるが、ROD初の全米No.1ソングとなった、1985年:MICHAEL JACHSONがレノン/マッカートニー作のBEATLES作品250曲を4億7500万ドル(当時、約950億円)で買収する。1991年に50%をSONYに売却、2006年に自分の持ち分の半分をSONYに売却した、2005年:JAMES BLUNTがイギリスのアルバム&シングル・チャートで5週連続1位を獲得。アルバムは「BACK TO BEDLAM」、シングルは『You're Beautiful』であり、これは1995年のセリーヌ・ディオンの「COLOUR OF MY LOVE」と『Think Twice』以来のこと。

また、8/14が誕生日のアーティストとして紹介されたのは以下の4人でした。DASH CROFTS(1940年生まれ)、DAVID CROSBY(1941年生まれ)、LARRY GRAHAM(1946年生まれ)、SARAH BRIGHTMAN(1960年生まれ)。

このコーナーからのON AIR曲は、DAVID CROSBYが誕生日ということで、CROSBY, STILLS & NASHの1991年のライブから『Marrakesh Express』がON AIRされました。

「C/D USA」のTOP 3の発表が終わり、ラストのリクエスト曲は、1986年の映画「STAND BY ME」かせ、BEN E. KINGの『Stand By Me』でした。故・リヴァー・フェニックスが出演していた青春映画ですが、この曲は1961年のヒット曲であるが、映画で使われたということで、1986年にリヴァイヴァル・ヒットを記録した名曲です。(名曲は時を越えてヒットするもので、最近ではSEAN KINGSTONが『Beautiful Girls』でサンプリングしていて、この曲も大ヒット中です。)名曲はいつの時代でも名曲です。

次回は、EPGによると、いつもより30分繰り下がって23:30からの放送となっていて、USインディーズ界の巨人、THE SHINSがスタジオに登場!またヒップホップ界で今最も熱い男MIMSもゲスト出演!ということです。

 

フラガール plus 1

フラガール plus 1

  • アーティスト: サントラ, ジェイク・シマブクロ, ナレオ
  • 出版社/メーカー: ソニーミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 2007/02/21
  • メディア: CD
ジェントリー・ウィープス

ジェントリー・ウィープス

  • アーティスト: ジェイク・シマブクロ
  • 出版社/メーカー: ソニーミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 2006/06/14
  • メディア: CD
ビッツ&ピーシィズ

ビッツ&ピーシィズ

  • アーティスト: ブルース・シマブクロ
  • 出版社/メーカー: ソニーミュージックエンタテインメント
  • 発売日: 2007/07/18
  • メディア: CD
Good Girl Gone Bad

Good Girl Gone Bad

  • アーティスト: Rihanna
  • 出版社/メーカー: Umvd Import
  • 発売日: 2007/06/05
  • メディア: CD

アコースティック・コンサート

アコースティック・コンサート

  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2006/09/06
  • メディア: DVD
Stand By Me

Stand By Me

  • アーティスト: Ben E. King
  • 出版社/メーカー: Prime Cuts
  • 発売日: 1997/06/03
  • メディア: CD

スタンド・バイ・ミー 〔SUPERBIT(TM)〕

スタンド・バイ・ミー 〔SUPERBIT(TM)〕

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2003/12/19
  • メディア: DVD

スタンド・バイ・ミー コレクターズ・エディション

スタンド・バイ・ミー コレクターズ・エディション

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテイメント
  • 発売日: 2002/11/01
  • メディア: DVD


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EAGLES『ONE OF THESE NIGHTS』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1975年に発表された彼らの4th.アルバムである。このアルバムは、邦題「呪われた夜」というアルバムで、彼らの初の全米No.1を獲得したアルバムである。(5週連続No.1の座を獲得し、1975年のBillboard年間アルバム・チャートでは27位、翌1976年の年間アルバム・チャートでも29位にランクインしている。→1位を獲得しているのに年間チャートの順位が('75年)低いのは、リリースされたのが'75年の7月ということで、チャートの成績が2年に分かれてしまったからである。だからといって、本アルバムの価値が下がると言うことではない。また、本アルバムからは1曲の全米No.1ソングを含み、3曲がTOP 5入をするというビッグ・ヒット曲を連発した。

収録曲は以下の全9曲である。『One Of These Nights』『Too Many Hands』『Hollywood Waltz』『Journey Of The Sorcerer』『Lyin' Eyes』『Take It To The Limit』『Visions』『After The Thrill Is Gone』『I Wish You Peace』。

この中からは、何と言ってもアルバム・タイトル・ナンバーである『One Of These Nights』である。1週だけとはいうものの、Billboardのシングル・チャートで1位(8/2付け)を獲得し、1975年の年間シングル・チャートでも9位にランクインする大ヒットとなった。更に『Lyin' Eyes』は最高位2位(リリース時期の関係もあって、年間シングル・チャートのTOP 100には入っていない。)と『Take It To The Limit』は最高位4位、1976年の年間シングル・チャートでは25位にランクインしている。

このなかからの筆者のお薦め曲はアルバム・タイトル・ナンバーであり大ヒットを記録した『One Of These Nights』、彼らの代表曲の一つでもある『Take It To The Limit』、シングル・ヒットの『Lyin' Eyes』は外せないが、やはりこの3曲と言うことになる。

サウンドの方は、カントリー調からややハードな方向に前作から動き出したが、それを一歩進めるようになったが、'70'sサウンドらしい聴きやすいものである。また、本アルバムは、バーニー・レドン在籍時代では最後のアルバムである。

本アルバムの次のアルバムが「HOTEL CALIFORNIA」となる訳であるが、メンバーも結構替わっての大ヒットということになる。初期のカントリー・ロックを堪能するのならば、本アルバムまで(大分減っていますが...)である。が、彼らのキャリアを考えても、しっかりとチェックしておきたいアルバムである。

 

One of These Nights

One of These Nights

  • アーティスト: Eagles
  • 出版社/メーカー: Rhino
  • 発売日: 2006/05/01
  • メディア: CD


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