SSブログ

「ANGEL HEART」 [映画(洋画)]

表題の作品は1987年の映画「エンゼル・ハート」である。出演作品ごとに体格までもを変える俳優・ロバート・デ・ニーロが本作では不気味な依頼人を演じているサスペンス仕立てのミステリー・ホラー作品である。時代設定が1955年ということで、その雰囲気がアラン・パーカー監督の作品イメージに見事にマッチしていて、色々と凝った映像を見せてくれる作品である。

映画データを記しておくと、時間は113分のミステリー・ホラーというジャンルの作品であり、原作はウィリアム・ヒョーツバーグ、監督と脚本は鬼才・アラン・パーカー、撮影はマイケル・セレシン、音楽はトレヴァー・ジョーンズである。そして出演は、ミッキー・ローク、ロバート・デ・ニーロ、リサ・ボネ、シャーロット・ランプリング、ストッカー・ファウンテリエ、ブラウニー・マッギー、マイケル・ヒギンズ、チャールズ・ゴードン、キャスリーン・ウィルホイト、たちである。

1955年、ニューヨーク・ブルックリンで私立探偵をしているハリーは、サイファーとなりる不気味な男からの依頼で、かつての人気歌手で、失踪したジョニーという男の捜索を依頼される。調査を開始したハリーは、まずはジョニーが入院していたと記録されている精神病院に向かい、主治医に話を聞く。一旦外出して戻ってくると、その主治医は殺されていた。ハリーは調査を続け、情報を得てニュー・オーリンズへむかう。が、やはりハリーの行った先々で、次々と奇怪な連続殺人が起こる。やがて、依頼人のサイファーの正体が分かり...

原作小説は「悪魔のバイブル」と評されたウィリアム・ヒョーツバーグの同名小説(原題が同名であり、邦題は「堕ちる天使」)であり、登場人物の名前からある程度予想きるとは言っても、どんでん返しが待っているラストはなかなか良いものになっている。また、1950年代という時代設定が、やたらと「私立探偵」というイメージに合っていて、色々な秘密兵器を使ったり、派手なカー・スタントを売り物にする探偵が登場する作品とは一線が置かれていて、謎解きミステリーをたっぷりと堪能できる。

また、ロバート・デ・ニーロの存在感は流石である。じっくりと見て謎解きをしたくなる作品である。但し、オカルト系作品というテイストもあり、心臓が弱い方は見ない方が良いかもしれません...

 

エンゼル・ハート

エンゼル・ハート

  • 出版社/メーカー: パイオニアLDC
  • 発売日: 2003/02/21
  • メディア: DVD

↓原作小説

堕ちる天使 (ハヤカワ文庫NV)

  • 作者: 佐和 誠, ウィリアム ヒョーツバーグ
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 1981/02
  • メディア: 文庫


「宮本武蔵」(その5) [映画(邦画)]

懐かしの邦画ヒーローの第7弾「宮本武蔵」の5回目は、'60年代の東映製作の五部作の2本目と3本目の2作を取り上げる。

全5作で9時間半という長尺作品であるが、じっくりと描かれていると言うことで、たっぷりと堪能することが出来るシリーズである。(時間が長いと、ダレるという心配があるが、本シリーズはそのような心配は全くありません。)

シリーズ第2作宮本武蔵 般若坂の決斗
作品データを記すと、1962年の東映京都の作品であり、時間は106分である。原作は吉川英治、監督は内田吐夢、脚本は鈴木尚也と内田吐夢の2人、撮影は坪井誠、美術は鈴木孝俊、音楽は小杉太一郎である。そして出演は、中村錦之助、入江若葉、木村功、浪花千栄子、阿部九州男、三国連太郎、木暮実千代、丘さとみ、佐々木孝丸、江原真二郎、河原崎長一郎、南廣、香川良介、国一太郎、竹内満、堀正夫、月形龍之介、黒川弥太郎、山本麟一、大前鈞、たちである。

物語は、第1作の続きというとで、白鷺城に籠もって勉学に励む武蔵というところから始まる。3年間、武蔵は暗黒の蔵に籠もり、勉学に励み、「宮本武蔵」と改名し、沢庵和尚と別れて剣の修行の旅に出る。それから京の都に入った武蔵は、吉岡道場の門弟を一方的に敗り、遺恨を残す。更に奈良に向かった武蔵は槍の名手・阿巌を倒し、般若坂では大立ち回りをする...

本作では、武蔵がやりたい放題というように、次々と相手を倒していく所が描かれているが、中村錦之助(現在の萬屋錦之助)の殺陣をたっぷりと堪能できるということで、まあよろしいんじゃないでしょうか...

シリーズ第3作宮本武蔵 二刀流開眼
作品データを記しておくと、1963年の東映京都の作品で、時間は104分である。原作は吉川英治、監督は内田吐夢、脚本は鈴木尚也と内田吐夢の2人、撮影は吉田貞次、美術は鈴木孝俊、音楽は小杉太一郎である。そして出演は、中村錦之助、入江若葉、木村功、高倉健、浪花千栄子、阿部九州男、竹内満、木暮実千代、丘さとみ、江原真二郎、平幹二朗、河原崎長一郎、南廣、香川良介、国一太郎、鈴木金哉、遠山金次郎、薄田研二、堀正夫、神田隆、常田富士男、たちである。本作から佐々木小次郎(演ずるのは高倉健である。)が登場する。

前作の続き。武蔵は城太郎をつれて柳生石舟斎宗厳の城に向い、吉岡清十郎の弟・伝七郎もまた石舟斎に会おうとするが、利用者ともそれが果たせなかった。武蔵は何とかして柳生四高弟と剣談を交えるところまでこぎつけたが、城太郎が紀州公より賜った柳生家の愛犬を打ち殺したことから、高弟たちと対立することになった。この時、お通の笛の音を耳にした武蔵は窮地に陥るが、何とか切り抜ける。

その頃、吉岡道場の祇園藤次は旅先で燕返しの秘剣を操る佐々木小次郎を知り、小次郎は吉岡道場の客となっていた。そんな中で京の都に戻った武蔵は、宿敵・吉岡清十郎と対決することになるが、この時、小次郎と出会うことになる。そんな中、武蔵と清十郎の太可決が始まる...

いよいよ佐々木小次郎が登場することになるが、本作はその出会いを中心に、前作からの遺恨に決着を付ける所までが描かれている。小次郎の登場によって、これまでの物語を整理することと、小次郎との対決を楽しみにさせてくれるという、橋渡しといった位置づけになる作品である。(が、吉岡道場との遺恨は更に次作へと続きます。)

 

宮本武蔵 愛蔵BOX

宮本武蔵 愛蔵BOX

  • 出版社/メーカー: 東映ビデオ
  • 発売日: 2003/03/21
  • メディア: DVD

↓単品もあります。

宮本武蔵 般若坂の決斗

  • 出版社/メーカー: 東映ビデオ
  • 発売日: 2003/03/21
  • メディア: DVD

宮本武蔵 二刀流開眼

  • 出版社/メーカー: 東映ビデオ
  • 発売日: 2003/03/21
  • メディア: DVD

↓原作小説

宮本武蔵 全8冊   吉川英治歴史時代文庫

宮本武蔵 全8冊 吉川英治歴史時代文庫

  • 作者: 吉川 英治
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2002/03/21
  • メディア: 文庫


ケータイ刑事銭形愛25話 [ケータイ刑事]

今回の物語は第25話「スーパー五代、遂に登場!! ~連続ヴァーチャル殺人事件」である。この物語は五代さんの意識の中の物語ということで、「・7話」で時空を越える物語があるが、普通の刑事ドラマから踏み出すことになった最初の物語でもある。(やっぱり原点である「銭形愛」には色々とあります。→相棒交代は「」からであるが、やはり殆どは「」にありますね。)ということで、「銭形愛」全26話の中では全く異質な物語である。また、ブルーバック合成を使うため、愛ちゃんのリボンの色がではなくてになっている所は注目です。(歴代銭形姉妹で異なる色のリボンを使ったのは愛ちゃんだけです。ただ、赤リボンの愛ちゃんは五代さんの意識の中での登場なので...)

また、この物語には「007」を意識した音楽が登場するというように、「ケータイ刑事」と「007」シリーズとが接近した物語でもある。(が、「・2nd.10話」がより「007」に接近し、「」の第3クールのOPはニアミス状態にまでなりました。→筆者の夢の銭形がボンドガールとなるのは、第1候補はちゃんであって、第2候補がちゃんになるのです。)それでは本編に行きます。

愛ちゃんの活躍で金庫破りの犯人を逮捕して、警視庁に連行してきた五代さん。愛ちゃんは「あとはよろしくお願いします」と言って五代さんに後処理を任せることにした。で、愛ちゃんは「反省して下さいよ」と犯人に言うと「もう二度と金庫は破りません」と言って平謝りの犯人。で、愛ちゃんは「じゃあ、お疲れ様でした」と言って五代さんと分かれる。五代さんは犯人を取調室に連れて行こうとして、色々と話しかける。(この犯人、金の入っていない空の金庫を破ったのは3回目だそうです。)「15年はぶち込む」「出てきたら金太郎だ」ということを口にする五代さんだったが「浦島太朗だろう」と犯人に突っ込まれた。で、ここから形勢逆転となる。

階段にやってきた五代さんはいつしか犯人の手錠を手から放していた。「あんた、何にもしていないじゃん。俺っち逮捕したのあの刑事さんじゃん。あんた、むしろ捜査の邪魔になっていた」と追い打ちを掛ける犯人。するとキレた五代さんは「この野郎、犯罪者のくせに偉そうな口利きやがって」と怒るが、「刑事としてのプライドは?」と更に突っ込まれ「あんた、最低の部類だね。ダーメダーメ」とボロクソに言う犯人。で、落ち込む五代さん。

そこに「五代さんはダメな刑事なんかじゃありません」と愛ちゃんが言いながら現れた。これに「銭形、どうしたんだ?」と五代さん。「忘れ物です」と答える愛ちゃんだったが直ぐに「五代さん、手錠」と指摘する。(やっぱりしっかりしています。)犯人の左手には手錠が掛けられているが、もう片方は宙ぶらりんとなっていて、Vサインを作っていた犯人。そんな犯人は、五代さんと愛ちゃんを階段から突き落とした。で、転がり落ちる愛ちゃんと五代さんをあざ笑うかのように「ダーメダーメ」と言って笑う犯人。で、二人は意識を失ってしまった。

ここからは、16:9のワイド画面の4:3の部分のみがドラマ映像が出て、両サイドの部分には愛ちゃんの古銭が並ぶ枠となって、「五代さんの意識の中」ということを表現している。→これは上手い使い方ですね。

警視庁から入電中」という声によって愛ちゃんは意識を取り戻す。で、起き上がった愛ちゃんは直ぐに携帯を開く。が、その時、目の前に男の死体があるのに気づく愛ちゃん。で、ここがどこだか分からず、周囲をキョロキョロと見回す愛ちゃんだった。

茶道表裏千家(おもて・うら・せんけ)にて殺人事件発生。被害者は家元・海坊松吉(うみのぼう・まつきち)、60歳。容疑者は弟子の和田光男(わだ・みつお)。しかし凶器は不明。直ちに現場に急行せよ。

捜査を開始しようとした愛ちゃんだったが、そこにトレンチコートを着た五代さんがやってくる。(この時のBGMが「007のテーマ」風のものです。)いつもと様子が違う五代さんということで「五代さん、どうしたんですか、その格好?悪いけど全然似合ってないし...」と言う愛ちゃん。更に「それにここは何処なんですか?私たち、警視庁の階段からガーッと落ちて、それで急に...」と続ける。これに五代さんは愛ちゃんの方を振り返ると「うるせい、よく喋る奴だな。だから女は嫌いなんだ。特に女子高生は一番嫌いだ」と突き放す。愛ちゃんは階段から落ちた時、頭を打ってどうかしちゃったと思って口にするが、五代さんは「俺のままだ。今までも、これからも...」と全くいつもと違っている。で「意味分かんない...」と呆れる愛ちゃん。それでも語り続ける五代さん。で「はぁ?」と愛ちゃん。

そんな所に突然柴田さんが現れて「撲殺。狂気は何か棒状の物」と言う。これに愛ちゃんが寄ってきて、五代さんの変貌ぶりを嘆く。すると「説明しよう」と言って、ここは五代さんの意識の中(精神世界、全ては幻)だと語ってくれる。で、「この五代さんは?」という愛ちゃんの問いに「人格その1・ハードボイルド五代」と答える。(人間には3つの人格が...とか、光の三原色、三権分立、…、と色々と口にする所は柴田さんらしいところですが、愛ちゃんもこういう柴田さんの扱いには慣れていますね。)で、色々と決めポーズをする五代さんに「格好悪い...」と嫌な顔をする愛ちゃんだった。

五代さんは逮捕された和田に詰め寄り「凶器は何処にあるんだ?」と問うが、「言うもんか」と言う和田。で、五代さんは一発ビンタを入れて自白させようとするが、すかさず愛ちゃんが待ったを掛けて「止めてくださいよ、乱暴なことは」と言う。(「五代さんらしくないし」と言うのは良いとして「今の刑事ドラマもっとスマートなんです」と言う所は吹き出してしまいます。→「ケータイ刑事」はアクションやバイオレンスではなく、謎を解く推理劇ですからね...)が「これがおれのやり方だ」と五代さん。で、愛ちゃんは「凶器は私が見つけます」と口にして、一人で事件を解決することにした。

愛ちゃんは柴田さんに「凶器は本当にこの場所にあるんですか?」と尋ねる。これに、被害者が悲鳴を上げると直ぐに人が駆けつけたので、凶器を捨てに行く時間はなかったと告げる。で、愛ちゃんは周囲を見回して考え始める。が、五代さんも柴田さんの話を聞いていて、溜息をつく。すると、五代さんの背後からデビルが現れて五代さんを貶す。「やっぱり一人じゃ何も出来ないじゃないか。ダーメダーメ。あんたは所詮ダメ刑事」と告げると逃げていってしまった。で、五代さんは落ち込んでうなだれてしまう。愛ちゃんは「あいつ、また五代さんのこといじめて...」と、すっかり五代さんの保護者になっている。(でも、こういう愛ちゃんだから、最終回のエンディングがああなるのでしょうね)一方、柴田さんはそんな五代さんを見て「なるほどねぇ~」と言って、五代さんの人格が分裂した理由が分かったのだった。人格が分裂するのは強い精神的なショックを受けた場合で、五代さんの場合は「自分がダメな刑事」だという思いがその原因、だと言う。で、自信を回復すれば元に戻る、ということで愛ちゃんは一計を講じることにした。

事件現場の様子を見回した愛ちゃんは、床の間を見ると「謎は解けたよ。ワトソンくん」で、五代さんに告げる。「あの掛け軸の裏には、もしかしたら秘密の通路があるかもしれない...」しかし「忍者屋敷じゃあるまいし...」と五代さん。愛ちゃんは「良いじゃないですか。調べてみましょうよ。クルクルと丸めて棒状にして...」と言う。これに五代さんは「棒状にして」と言う所に反応して「謎は解けたよ、エジソンくん」と言うと、床の間に向かった。そして愛ちゃんは笑顔が浮かんだ。

やがて五代さんは掛け軸を丸めて戻ってきた。そして「これが凶器の掛け軸だ」と言って愛ちゃんに手渡す。受け取った愛ちゃんは安堵した表情になっていて、五代さんが事件の説明をする。犯人は丸めた掛け軸で被害者を殴った。しかも掛け軸には血痕が付いていて、それが証拠だと言う。それを聞いていた愛ちゃんは終始笑顔で「五代さん、凄い!」五代さんはタバコに火を付け「俺の目はいつも真実を写す」と言って一服する。すると五代さんの背後に現れたデビルが「くそっ」と吐き捨てて逃げていった。で、愛ちゃんの方を見て「じゃあな」と言うと、ハードボイルド五代は消滅した。

そこに再び「警視庁から入電中」と、愛ちゃんの携帯が鳴った。で、携帯を開く愛ちゃん。タマちゃんの従兄弟がいることで有名な水族館・マリンポートで刺殺事件発生。被害者は館長の鯖谷鯛介(さばたに・たいすけ)氏、50歳。直ちに現場に急行せよ。次の瞬間、愛ちゃんは水族館・マリンポートの大水槽の脇にいた。そこに、メガネを掛けて、スーツ姿でバッチリ決めた五代さんがやってくると「やあ、銭形くん」と言う。これに「くん?」と愛ちゃん。が、五代さんはそんなことは気にせずに「見たまえ」と言って水槽に残された血で書かれたダイイングメッセージ(縦書きの)「サメリ」を指摘して「第一発見者が怪しいね。」と言う。戸惑う愛ちゃんに柴田さんは「人格その2が現れたようだね」と言う。で「あれはインテリゲンチャ五代・柴田風」と言う。これに「インテリ?五代さんが?」と愛ちゃん。柴田さんは、プライドが高い、自分のことを信じて疑わない、と注意するように告げた。

そうしていると、五代さんが2人の第一発見者を連れてきた。1人はイルカの調教師・鮎川菜名子(あゆかわ・ななこ)、もう1人は飼育係・鮫島亨(さめじま・とおる)だった。五代さんは二人の名前を聞いただけで「鮫島、犯人発見」と決めつける。これに「ちょっと待ってくださいよ。どうして鮫島さんが犯人なんですか?」と愛ちゃんが待ったを掛けて理由を尋ねた・すると五代さんはダイイング・メッセージを指摘して「サメ、鮫島で決まりだ」と言う。そして「ちなみに鮫とは...」と言って鮫についてのうんちくを語り始める。(だから「柴田風」なんですね。)

これに愛ちゃんは「いいから、そんなこと...」とストップを賭けると「じゃあ、最後の「」は何ですか?」と尋ねる。これに五代さんは直立不動になると「解読不能...」と言って固まってしまった。愛ちゃんは「鮫島さんが犯人なら「サメリ」じゃなくて「サメジ」と続くはずです」と指摘する。すると困惑した五代さんは返す言葉を失った。すると背後からまたもデビルが現れて「間違えてやんの。所詮アンタは無能なダメ刑事。インテリぶってもダーメダーメ」とまたもボロクソに告げると、走って逃げていった。で、しょんぼりと俯くだけの五代さん。愛ちゃんは「また五代さんのこといじめて...あっ、大丈夫ですか」と声を掛ける。今にも泣きそうな五代さんはキレて「君の力は借りない。僕一人で解決してみせる」と告げて考え始める。

愛ちゃんは「頑張れ、五代さん」と声を掛けるが、柴田さんは「無理なんじゃなーい」と呟く。それに突っかかろうとする五代さんだったが、事件のことを考え始める。が「分からない...」と言って首をかしげるだけだった。一方、愛ちゃんはダイイング・メッセージを見ると「サメリ」と呟くが、直ぐに「謎は解けたよ、ワトソンくん

愛ちゃんは菜名子に「「ななこ」って可愛い名前ですね。「奈良」の「奈」ですか?」と尋ねる。すると「いいえ、くさかんむりの方です」と答える菜名子。すると「くさかんむりって、どういうのだっけ...?書き方忘れちゃった...」と愛ちゃん。(漢字には弱い愛ちゃんということで、惚けたとしても不自然な感じはありません...)すると五代さんが「必修漢字だよ。小学校4年生で習うよ」と言うと、書き方を教える。すると愛ちゃんはダイイング・メッセージを見て「これ、わりと似てますよね」と言う。で、五代さんもダイイング・メッセージを改めて見る。そして愛ちゃんを見て「謎は解けたよ、コックリくん」と告げる。で、愛ちゃんは笑顔を返した。

五代さんは「鮎川菜名子、犯人はあなただ」と告げる。これに驚く鮫島だったが、菜名子は落ち着いていて「どうして私なの?」と問う。第三はダイイング・メッセージを指しながら「このダイイング・メッセージが何よりの証拠だ」といい、これは「菜名子」の名前の途中だと説明する。すると菜名子は「そうよ、あなたの言う通りよ」と犯行を認め、館長は菜名子を捨てて人妻に乗り換えようとしたから殺した、と動機を語った。で、五代さんが菜名子に手錠を掛けて逮捕した。

それを見ていた愛ちゃんは拍手をして「よくやった、五代さん」と言って笑顔を見せるが、拍手を終えると「疲れた...」とそっと呟いていた。で、胸を張る五代さんの背後にデビルが現れるが「くっそぅ」と言って退散していった。で、五代さんは愛ちゃんに向かって「じゃあね、銭形くん。バーイ」と言うと、姿が消えた。で、柴田さんが「人格その2・インテリゲンチャ五代・柴田風、消滅。残すは一人」という。これに「ええっ?」と愛ちゃん。

が、すかさず「警視庁から入電中」と、またも事件を知らせる入電が入る。直ぐに愛ちゃんは携帯を開くが「またぁ?」とちょっとうんざり顔だった。日本一愉快なテレビ局、TブーSがオーナーの横浜ブースターズ球場にて刺殺事件発生。(被害者はホームランバッターの清河和男(きよかわ・かずお))で、愛ちゃんはいつの間にか  横浜ブースターズ球場にいた。そしてそのグランドにしょげているジャンパー姿という普段着の五代さんを発見して声を掛ける。が、「俺はもうダメだ。ダメ駄目くんなんだ」と落ち込んでいた。で、柴田さんが「説明しよう」と言って、「人格その3・ネガティブ五代」と語る。(何でも後ろ向きに捕らえ、ちょっと泣き虫というキャラ。)これに愛ちゃんは「また厄介なキャラクターだ...」と困惑していた。(ここでAパート終了。経過時間は14分半を辛うじて回ったところでした。よってBパートは11分半弱となります。また、アイキャッチの色はでした。)

柴田さんが検死作業を行っている。「胸を一突き、即死、ナイフからは被害者自身の指紋のみ。遺体発見時、球場には鍵。広~い密室」ということだった。愛ちゃんは五代さんに「どう思います?」と尋ねるが「俺に聞かないでよ...」と五代さんはいじけていた。「事件を解決するのは殆どお前。ややこしくするのは俺。いつもそうだった」と続けて、やる気まで失っていた。すると愛ちゃんは「いつもみたく、無意味に自信家で暑苦しいぐらい前向きな五代さんに戻ってくださいよ」と元気づけようとするが、五代さんは「貶している...」とマイナス思考。愛ちゃんは「褒めてるんです」と言うと「一緒に捜査しましょう」と言って五代さんを引っ張ってくる。が、五代さんは捜査に当たろうとしない。そんな所に、五代さんの背後からまたもデビルが現れると「救いようのないダメ刑事、ダーメダーメ

柴田さんはそれには構わず「第一発見者登場」というと、二人の第一発見者が姿を現した。それはピッチャーの桑形(くわがた)とキャッチャーの阿武(あぶ)だった。(この当時は巨人にいた清原、桑田のKKコンビ、そしてキャッチャーの阿部)で、五代さんは「子供の頃から大ファンだったんです。握手していただいて...」と言って握手を求めようとするも、「やっぱり俺はダメだなぁ...」と言って言い出したことに尻込みしてしまう。が、阿武は「喜んで」と言って右手を指しだし、五代さんと握手をする。続いて桑形とも握手をする五代さん。で、阿武はスポーツマンの手だ、と言い、桑形の左手の豆は潰れたばかりということに気づく五代さん。(完全に1人のファンに成り下がっている。)で、愛ちゃんが「五代さん、事情聴取」と言って促す。で、五代さんは事情聴取を始めるが「ええーっと、その~」と最初につまるが、死体を発見した時のことを尋ねた。

練習にやってきたら、内側から鍵がかかっていて、セキュリティ会社を呼んでこじ開けて中に入った。そうしたら清河が死んでいた。(清河は怪我が治って2軍から戻ってきたばかりだった。)愛ちゃんは桑形に「清河さんと同じOL学園出身ですよね」と尋ねる。で、ドラフトの時、1位指名を取られて犬猿の仲だったのでは?(しっかりと元ネタをパロってくれていますね。)と問うが、「あんな昔の話、もうわだかまりもありません」と答える桑形。続いて愛ちゃんは阿武に「清河さんにガールフレンドを取られたって有名です。週刊誌で」と問う。が「あんなんでっちあげや」と怒りながら答える阿武。そして、二人は練習に行ってしまった。

すかさず五代さんが「銭形、失礼じゃないか」と言うが、直ぐに二人には動機があることを認める五代さん。で、あとはどうやって密室を作ったかということになる。で、五代さんはフェンスをよじ登ったのでは?と考えるが、柴田さんが間髪入れずにそれを否定する。(センサーが付いていて、よじ登れば即、警備会社に通報される。)で、自分の言葉を否定された五代さんは俯いてしまう。で、デビルが「お前より鑑識の方がずっとしっかりしてるな」と言って五代さんのことを笑う。そして五代さんの背後に移動すると「お前なんて刑事辞めちまえ、やめちまえ」とあざ笑う。すると五代さんは「うぇ~ん」と泣き始める。で、愛ちゃんは「泣いちゃった...」と声を出すと「柴田さん、御祓いしてください」と言ってデビルを追い払うように指示を出す。これに「お任せあれ」と柴田さんは言うと「悪霊退散!」と呪文を唱え始める。で、デビルは苦しみだして逃げていった

愛ちゃんは「五代さん、泣き止んで下さい。一緒にキャッチボールでもしませんか」と言ってボールを出して五代さんを誘う。が、五代さんは「僕はノーコンだよ。僕が投げたらフェンス越えてどっかに飛んでっちゃうよ」と言って断る。これに愛ちゃんは「フェンス越えて...」と言った所に引っかかり、五代さんが二人と握手したときに言ったことを改めて聴いた。で「二人ともマメが凄い」「桑形さんは左手のマメが潰れてた」と言う五代さんの言葉を聞いた愛ちゃんは「謎は解けたよ、ワトソンくん

五代さんが「どういうこと?」と尋ねると「犯人は桑形さんです」と言う愛ちゃん。そしてその理由を語る。桑形は右投げの投手であり、普段と同じトレーニングをしているのならば左手のマメが潰れるのはおかしい。よって、いつもと違う何らかのトレーニングを行った。そしてそれは「棒高跳び」と愛ちゃん。これに五代さんは「そんなバカな...」と言ってそっぽを向いてしまうが、これに愛ちゃんは「良いじゃないですか、どうせ夢の中なんだし...」と、無理矢理です。(まあ、現実世界ではないから、どんなことも可能でしょうが...)

すかさず柴田さんが手帳を開いて、桑形はここ2週間ほど、棒高跳びスクールに通っている、と告げる。(もう、これは力業以外の何でもありません。)で、「ねっ」と笑顔の愛ちゃんは「桑形さんが犯人です。行きましょう」と五代さんに言う。が、五代さんは「やっぱり、お前が犯人見つけたんじゃないか」と言って逮捕しに行くことに尻込みしてしまう。そしてポケットから警察手帳を取り出して愛ちゃんに渡すと「返す。世話になったなあ」と言って刑事を辞める決心をした五代さん。しかし愛ちゃんは「待って下さいよ。五代さんのお陰で犯人を見つけられたんですよ。五代さんが二人と握手をしてくれたから...」と言って、五代さんのお陰だと言う愛ちゃん。しかし「たまたまだよ」と受け付けない。更に愛ちゃんは、階段から落ちた時も自分のことを庇ってくれたことを口にする。(何だかんだで、銭形を守るナイトなんですよね、相棒は。)そして「顔もあんまり良くないし、頭もあんまり良くないし、いじいじしている所もあるけど、でも五代さん、刑事にとって一番大事なもの、持ってるじゃないですか。人を思いやる気持ち。私、五代さんの相棒で本当に良かったって思ってますよ。自分にもっと自信を持って下さい」と、説得する。(愛ちゃんの気持ちですが、やっぱり一緒に死線を括ってきましたからね。流石は「ケータイ刑事」の最初の黄金コンビです。)すると五代さんは「銭形、俺、もう一度頑張ってみるよ」とやる気を取り戻した。そして柴田さんに「もう一度、第一発見者を出してくれ」と頼む。

柴田さんは「第一発見者、再登場!」と言って指を鳴らすと、桑形と阿武が現れた。(流石は夢の中です。)で、五代さんが桑形に対して清河殺害容疑で逮捕する、と告げる。「何で?」と問う阿武だったが、桑形は何も問わない。で、阿武は「まさか、俺のために?」と気づいた。すると桑形が語り出す。清河は阿武を揺すっていた、と。そして逆ギレした桑形は銃を取り出し(どうしてそんなものがユニフォームの下にあるの?→ここは夢の中だから何でもありです。)五代さんに向けて構える。五代さんは説得しようとするが、桑形は引き金を引いた。そして五代さんは倒れて動かなくなってしまった。

桑形は「お前ら、みんな死ね!」と言って次は愛ちゃんを狙う。が、激しく桑形を睨んだ愛ちゃんはストラップを投げる。そしてストラップが桑形の右手を捕らえた。「愛の光で闇を討つ。…」愛ちゃんの口上が始まるが、今回はなんと宇宙空間にある宇宙基地(バックに地球が見えている)での口上です。(→流石は夢の中。何でも出来ます。)「火傷するよ!」でストラップを引くと、元の球場に戻っていて、桑形が倒れ込む。

ということで柴田さんの「一件落着」という言葉が全てに幕を下ろし、指を鳴らすと消える。グランドには愛ちゃんと倒れている五代さんだけになっていた。愛ちゃんは膝をついて「五代さん、大丈夫ですか?」と声を掛ける。すると五代さんは目を覚まして「銭形」と口にした。で、安心した愛ちゃんは「やりましたよ、犯人逮捕です。五代さんがやっつけたんですよ」と言って五代さんの大活躍だったと言う愛ちゃん。すると五代さんは立ち上がって自信を取り戻し「いざとなれば実力を発揮するんだよ。これからもこの五代潤にドーンとお任せあれ」と言って自慢げに笑い始める。愛ちゃんは笑顔で「はい」と言って頷き、笑顔を見せていた。(やっぱり、五代さんのコントロールが出来る愛ちゃんですね。)

そんな愛ちゃんは、ボールを取り出して「キャッチボールしてくれますか」と言うと「俺はスポーツ万能だよ」と五代さんは受けることにした。で、愛ちゃんがボールを投げるが、五代さんの頭に命中、そのまま気絶してしまった。で、愛ちゃんは五代さんを揺すって起こそうとする。

場所は警視庁の階段に戻り、愛ちゃんが「五代さん、起きて下さい」と言って体を揺すっている。やがて五代さんは意識を取り戻した。すると「銭形、お前、いきなり速い球なんか投げるんじゃないよ、お前」と文句を言うが、愛ちゃんは「何分かんないこと言ってるんですか」と、しっかりと返すと「それより犯人」と言って階段の上を見上げる。それを見た犯人は慌てて逃げ始める。愛ちゃんと五代さんは直ぐに走って追いかける。

廊下を逃げる犯人に「待て!」と五代さんが立ちはだかる。手には豆まきの鱒を持っている。(「・18話」の再現です。)「純な心で豆をまく。季節外れは関係ない。その名も人呼んで、熱血刑事・五代潤。そこらへんの親父と一緒にすると難破するぜ!」と口上を言うと、豆をまいた。で「逮捕する!」と言って犯人に向かっていく五代さん。愛ちゃんは「頑張れ!五代さん!」と言って声援を送っていて、笑顔で見守っていました。

今回の物語は、五代さんの意識の中での物語ということで、何でも有りの世界になっていて、普通の常識が通用しない世界になっていましたが、まもなく終了という作品で、色んなことをやっておいたという物語でもありました。(が、これが新たな「ケー刑事」ワールドを切り開くことにもなりました。)で、それが「・7話」では時空を越える話へと発展し、「・2nd.8話」と「・2nd.7話」の零の悪夢/雷の悪夢にも繋がることになります。たまには、こういうはちゃけた物語も良いですね。(バカをやっていても、全員がやっている訳ではなく、しっかりとした抑え役がいるので、物語は破綻しません。)

次回は遂に最終回となる第26話「さらば相棒 ~五代刑事殺人事件」という物語である。最終回と言うことで、今までの中でもハードな展開の物語ですね。で、ラストの愛ちゃんと五代さんの別れもポイントです。(が、愛ちゃんがおじいちゃまに頼んで...大ラスは... →愛ちゃんの警察の制服姿ということで、これもOKですよね。)

 

ケータイ刑事 銭形愛 DVD-BOX

ケータイ刑事 銭形愛 DVD-BOX

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2003/05/22
  • メディア: DVD

↓まもなく発売です。

ケータイ刑事 THE MOVIE2 石川五右衛門一族の陰謀〜決闘!ゴルゴダの森 スタンダード・エディション

ケータイ刑事 THE MOVIE2 石川五右衛門一族の陰謀〜決闘!ゴルゴダの森 スタンダード・エディション

  • 出版社/メーカー: Tokyo Soft Inc.(SB)(D)
  • 発売日: 2007/08/24
  • メディア: DVD

↓零/雷の悪夢はこれらに収録されています。

ケータイ刑事 銭形零 DVD-BOX II

ケータイ刑事 銭形零 DVD-BOX II

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2006/01/27
  • メディア: DVD

ケータイ刑事 銭形雷 DVD-BOX 3

ケータイ刑事 銭形雷 DVD-BOX 3

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2007/05/25
  • メディア: DVD

↓その他のケータイ刑事

ケータイ刑事 銭形舞 DVD-BOX

ケータイ刑事 銭形舞 DVD-BOX

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2004/04/23
  • メディア: DVD

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX I

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX I

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2004/10/22
  • メディア: DVD

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX II

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX II

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2005/02/25
  • メディア: DVD

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX 3

ケータイ刑事 銭形泪 DVD-BOX 3

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2005/06/24
  • メディア: DVD

ケータイ刑事 THE MOVIE バベルの塔の秘密 ~銭形姉妹への挑戦状 スタンダード・エディション

ケータイ刑事 THE MOVIE バベルの塔の秘密 ~銭形姉妹への挑戦状 スタンダード・エディション

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2006/08/25
  • メディア: DVD

↓「007」シリーズ関係

ベスト・オブ・ボンド007

ベスト・オブ・ボンド007

  • アーティスト: 映画主題歌, ジョン・バリー&オーケストラ, シャーリー・バッシー, カーリー・サイモン, デュラン・デュラン, シーナ・イーストン, ルイ・アームストロング
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2003/03/05
  • メディア: CD

Totally James Bond: The Essential 007 Themes

Totally James Bond: The Essential 007 Themes

  • アーティスト: Various Artists
  • 出版社/メーカー: Metro Doubles
  • 発売日: 2004/07/06
  • メディア: CD
007 アルティメット・エディション スペシャル・コレクターズBOX

007 アルティメット・エディション スペシャル・コレクターズBOX

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2007/08/25
  • メディア: DVD

007 アルティメット・コレクション BOX

007 アルティメット・コレクション BOX

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2006/11/22
  • メディア: DVD

↓参考まで

新・本格推理06 不完全殺人事件 (光文社文庫)

新・本格推理06 不完全殺人事件 (光文社文庫)

  • 作者: 二階堂 黎人
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2006/03/14
  • メディア: 文庫

狼よさらば

狼よさらば

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2007/06/27
  • メディア: DVD

あっ、タマちゃんだ!

  • 作者: 「タマちゃん」追跡取材班
  • 出版社/メーカー: 二見書房
  • 発売日: 2002/09
  • メディア: 単行本
タマちゃん

タマちゃん

  • 作者: 鴨下 一利
  • 出版社/メーカー: けやき出版
  • 発売日: 2003/05
  • メディア: 単行本


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。