「横溝正史シリーズ ~真珠郎(全3話)」 [ドラマ]
WOWOWが(デジタル先行)放送している「傑作TVドラマシリーズ」の「横溝正史シリーズ」の3つ目のエピソードの「真珠郎」(全3話)が終了したので、取り上げます。(アナログWOWOW(BS5ch)では、10/5,12,19に放送されます。)
尚、横溝正史が書いた原作「真珠郎」には、名探偵・金田一耕助は登場しないが、このTVシリーズには金田一耕助が登場して事件を解決する。で、そのことが番組最後に「お断り」として「この原作には、金田一耕助は出ていませんが、原作者の了解をえて、登場させています。」と出る。この辺りは人気がある作品だから、小説のファンに配慮したということになる。中にはこういうところに拘る人がいるが、原作者が了解しているのだから良いんじゃないでしょうか。(かれこれ30年前になるが、著作権に関してはしっかりと気を配っているということにもなる。)
物語は、信州・浅間山麓(金田一耕助が活躍する物語の舞台は岡山県が多いが、本作は違います。)、湖畔にある旧家を舞台に、奇っ怪な連続殺人事件が起こる。城北大学講師の椎名と乙骨は、無数の蛍に包まれた絶世の美少年・真珠郎の姿を見た。たまたまこの地を訪れていた金田一耕助が事件を解く、というものである。(椎名と知り合いという設定。)
本作は、登場人物の数が他の作品と比べて少ないが、過去の因縁などを上手く絡めたところはいつものこととはいうものの、相変わらず冴えていて、上質のミステリー作品になっている。真犯人については比較的分かりやすいのだが、トリックが分からないと真犯人を捜したことにはならないので、この部分がちょっと難しいかもしれませんね。(→登場人物が少ないということで「ケータイ刑事」がネタとして使うには悪くない題材(トリック)と思われる。が、「ケータイ刑事」の制作費を考えたら、「首無し死体」(人形を作らなきゃ行けませんからね...)を出すことが出来るのか?と思ってしまいます...)
尚、本作で絶世の美青年・真珠郎を演じたのは「ザ・カゲスター」でヒロイン・風村鈴子(ベルスター)を演じた早川絵美さん(女性が演じた。)ですが、ミステリアスな雰囲気があり、ちょっと中性的な感じもして、女性が演じた方が正解だったと言えます。
来週からは、4つ目のエピソードとなる「悪魔の手毬歌」が始まる。これは7つのエピソードがあるこの「横溝正史シリーズ」の中で最長となる全6話である。(トータルで4時間半を越えることになる。)しかし、9/17、24、10/8(9/17と10/8は祝日、9/24は振替休日で、いずれもが国民の祝日です。→2009年は9/21が敬老の日、9/23が秋分の日となるので、祝日法の規定(祝日に挟まれる日は「国民の休日」とみなす)によって、9/19(土)~9/23(水・祝)までが5連休という「第2のゴールデン・ウイーク(=シルバーウイーク)」となります。但し、法改正が行われると、そうはならない可能性もありますけど...)は放送がお休みとなるので、終了するのは11/5となります。(よって、次にこの作品を記す時は11月になってからということになります。)ポイントは、夏目雅子さんが出演しているというところですね。
↓原作はこちら
「宮本武蔵」(その8) [映画(邦画)]
懐かしの邦画ヒーローの第7弾として記している「宮本武蔵」も今回が最終回です。今回は1973年の松竹が製作した作品(タイトルは「宮本武蔵」)を取り上げる。本作で武蔵を演じたのは高橋英樹であり、田宮二郎が佐々木小次郎を演じている。
作品データを記しておくと、1973年の松竹の作品であり、時間は147分である。原作は吉川英治、監督は加藤泰、脚本は野村芳太郎と山下清泉の2人、撮影は丸山恵司、美術は森田郷平、音楽は鏑木創である。そして出演は、高橋英樹、田宮二郎、倍賞美津子、松坂慶子、仁科明子、佐藤允、細川俊之、浜畑賢吉、笠智衆、石山健二郎、有島一郎、フランキー堺、任田順好、たちである。
この作品は2部構成となっていて、第1部は関ヶ原の戦いで生き残った武蔵が剣の道に進み、吉岡道場の一同を倒す物語、第2部は佐々木小次郎と出会い、巌流島の戦いまでということで、原作の長編小説を映像化しているが、三船敏郎主演の東宝三部作、中村錦之助主演の東映五部作を見た後では、どうしても物語を大幅にカットしているという印象を持ってしまうのは仕方のない所である。(何せ、時間は、東映五部作の9時間半、東宝三部作の5時間に対して、本作は2時間半弱ですからね... 最初から無理があると思うのも当然でしょう。)しかし、その分、割り切ったところがあって、武蔵の青春ドラマというテイストに仕上げているところはポイントである。
でも、小次郎の登場シーンが少ないというのも割り切りの一つでしょう。そんな中、本作の武蔵は人間としては弱い部分を持ったキャラとして描かれているが、これは修行する部分が少ないことから、ある意味上手くまとめていると言うことが出来る。
「宮本武蔵」の物語のダイジェストという位置づけで見るのが良いでしょう。尚、東宝三部作、東映五部作を未見の方は、先にこちらを見ておいた方が良いでしょう。(筆者はこちらが後になったため、不満点がいっぱいありましたので...)
↓DVDではなくてビデオです。
↓原作
ケータイ刑事銭形海9話 [ケータイ刑事]
二段構成として記している「銭形海」、こちらの方は物語の中身を追っている長文&ネタバレたっぷり編です。今回は4回に渡って放送される、7月に公演された舞台放送の第2回となる「BS初! ついに舞台だ! ~超豪華!演劇者殺人事件」の「捜査編」である。今回の物語は、主役は高村さんになっていて、睦月いずみと金剛地さんが脇を固め、海ちゃんはまたも目立たない位置となっていたが、こうなると「解決編」では真の主役としてどれだけ栄えるようになるのか、楽しみでもあります。
ところで、公式HPで、今回の物語のあらすじとして書かれていた文章で、「サングラスをした女優の小出早織(本人)がいた。」となっていた所は、放送前にはしっかりと「サングラスをした俳優の金剛地武志(本人)がいた。」と修正されていましたね。(→金剛地さん、「小出早織(こいではや・おり)」と改名していなかったんですね... いや、改名していても「女優」というのはやっぱりおかしいですし... いや、ジローさんとの仲を考えたら、「女優」というのも間違いでなかったりして...???)では、いつものようにネタバレありの長文で、本編に行きます。(尚、放送直後に記した「感想+次回予告」版はここをクリックして下さい。)
完全に前回の続きということで、マヤヤのナレーションも、「おさらい」というものも無く、全黒画面からフェードインしてスタート。高村さんが「その人物を舞台上まで上げて」と言い、高村さんが犯人として指を差したサングラスの男が舞台上に上げられる。(こういう時はプロンプターも兼ねている警官が「警官」として上手く機能します。)海ちゃんは「本当に大丈夫なんですか?高村さん?」と心配な顔をするが高村さんは「銭形くん、覚えておきなさい。人を逮捕する時は臆病なぐらい用心深い方がいい。一つ間違えればその人の一生を滅茶滅茶にしかねないからね」と言い、「それでも僕は逮捕に踏み切った。そこには鋭い洞察力に裏打ちされた僕の確信があるからだ」と推理には自信を持っていた。それを聴いたしじみは「我々はお手並み拝見と行きますかね」と、高村さんの推理を聴くことにした。また睦月は「舞台が再開できれば犯人なんて誰だっていいわよ」と、やっぱりクイーン様は孤高の存在ですね。
海ちゃんが「どうしてこの人が犯人なんですか、高村さん?」と尋ね、高村さんが推理を語り始める。この人はいずみの歌が終わるまであの席でじっと目を閉じていた。サングラスでそれを隠すことが出来、会場が真っ暗になったと同時に目を開けて、隣に座っていた四谷を刺した。しかも大胆にも逃げずにその場に座っていた。と言うと「違いますか?」と正す。すると海ちゃんが「あれ~?」と言って「この人、金剛地武志さんじゃありませんか?」と気づいた。高村さんは「こんごうぢ?」と言うが「ほら、ラジオのDJで有名なタレントの」と海ちゃん。(緑リボンの先輩・泪ちゃんはミーハーでしたが、海ちゃんも結構ミーハーですね。愛ちゃん・雷ちゃんの長女・青リボンの二人は「知りません」と言いそうですけど...)
すると「すいません、あの...」と言って二人の会話に割って入り「何回も言うようですが「こんごうぢ」じゃなくて「ち」なんですよ」と金剛地。(もうすっかりお馴染みのネタですね。)しかし高村さんは「例え、こんごうぢであろうと、正義の前では何人たりとも平等だよ。それに君、本物の金剛地だか分からない」と受け付けない。すると「いやいや、本身です」と言ってサングラスを外し、メガネを取り出してかけ「ほら、メガネ、黒子」と言って本物だと言うことをアピールする。するとしじみが「そっくり!」と言ってツッコミ始め、ここからは内輪ネタへ(この部分はスペシャルゲストに応じて変えていると分かりますが、今回の放送で「ケータイ刑事」を初めて見たという人がいたら、全く分からないでしょうね...)
で、「探偵物語」と「セーラー服と機関銃」の薬師丸ひろ子のものまねをやり、松田優作のものまねはギブアップ。で代わりに平野田(遠山俊也さん)が松田優作のものまねを披露。更に「この人歌手ですよ」としじみが言い、そこから『明日吹く風』(念のために説明すると「銭形雷」のOP主題歌です。)と注文する。これに「大堀こういちさんがレギュラーとして出ておられて... 僕はゲストで1回、15分ぐらい出ただけで...」と尻込みする金剛地。(念のための説明:金剛地さん演ずる鑑識・柴田太郎は「零」までで、「雷」からは鑑識・柴田束志となりました。15分ぐらいというのは「雷・1st.12&13話」のことで、同じ映像を使って活弁によって別の物語とした回です。しかも、AパートとBパートも同じ映像を使って別の物語にしたものなので、普通の半分という感覚でした。)しかし「分かったよ。マイク貸せよ、マイク」と決意すると、歌うことに。で『明日吹く風』のメロディが流れてくると、歌よりも派手にポーズを決めて「ライラライラライ…」と歌い出すが、観客席の最前列のお客さんと握手を始めると、「ありがとう」と感謝の言葉を言い始め、結局は歌っていなかった。(歌ったのは冒頭の「いつも歩いてる道」、途中の「寂しさは」、「忘れたよ」だけ。)で、「(本物と)分かったでしょう」と言う金剛地だったが、ケチを付けまくられる。しじみは高村さんを引っ張ってくると「鼻かみ正雄先生が、元相方ですから」と言って歌わせようとする。これに「僕は鼻かみ正雄じゃないよ。僕はここで何をするの?」と高村さん。すると海ちゃんが「ああ、そうだ、そうだ」と言って割って入り「本物の金剛地さんなら、エアギターが出来るはず」と言い、今度はエアギターへ。(世界選手権で4、4、5位と3年続けて上位入賞しましたが、先日、得点を競うエアギターの方からは引退するということで、今年は出場しないようです。)ネクタイを外してハチマキの用に頭に填めて準備をすると「ミュージック、スタート!」ということで『明日吹く風』(アレンジが違うから『明日吹く風(ROCK VERSION)』とでも言うべきでしょう。)のエアギターのパフォーマンスを始め、バッチリと決める。(「雷・1st.12&13話」以来の披露ですね。)ということで、金剛地・オンステージでした。
「もうこれで分かったでしょう、私が金剛ち武志だっていうことが...」と言う。これに高村さんは「確かに金剛ぢ武志だ」と認めた。(「「ち」だ」と金剛地は言うも諦めたようでした。)そして「例え、こんごうぢであっても、正義の前では何人たりとも平等だとも言ったはずだ」と続け「金剛ぢ武志、四谷こうき殺害容疑で逮捕する」と言って逮捕しようとする。「そんなの無茶苦茶だよ」と抵抗する金剛地。すると「高村さん、ちょっと待って下さい」と言って、柴田束志が戻ってきて待ったを掛けた。(が、アコースティック・ギターを持ってきている...)「鑑識柴田、ただいま戻りました」と言って敬礼すると「では歌わせて頂きます」と言って今度は束志のライブコーナーへ。
舞台上のみんなに「席について下さい」と言って座らせると『鑑識柴田の歌』(「死体は語る~」という「雷・2nd.13話」で歌ったあの歌です。)をたっぷりと歌う。歌い終わると敬礼して「報告します」と言って、四谷の検死報告を始める。(流石にここでは逆立ちはしませんでした。)四谷殺害に使われた凶器のナイフから検出された指紋と、昨夜野口殺害に使われた凶器のナイフから出た指紋が一致。更に10年前に傷害事件で逮捕された鯨井唐十郎(くじらい・からじゅうろう)と判明した。(浅利慶太、野田秀樹、三谷幸喜ときて、唐十郎ときましたか。やっぱりネタを取る所はしっかりと拘っていますね...)
これを受けて高村さんは金剛地に「じゃあ君は無罪放免だ。おめでとう」と、容疑が晴れた。海ちゃんも「ご苦労様でした」と言うが金剛地は「冤罪って言うんじゃないですか」とただでは帰らなかった。すると束志が「こんごうぢ?」ということから、再び「こんごうぢ/こんごうち」のネタへ。更には黒子を見て「こんな所にボタンがあるよ」で押す。これに「ピンポン」と金剛地。で、海ちゃんが「本日のスペシャルゲスト、金剛地さんでした」と言って、拍手を受けて、客席に戻っていく金剛地。ということで、金剛地・オンステージはこれにて終了となりました。
「さあ、続きに戻ろう」と高村さんが言って、再び本筋に戻る。で、鯨井はこの会場にいるはずだ、ということで客席に呼びかける高村さん。が、束志が「おそらく出てこないと思います」と割って入る。「というか、ここにはいないと思います」と言う。これに海ちゃんが「いないって、どういうことですか?」と尋ねる。これに束志は「鯨井さんはもう亡くなっているんです」と言い、10年前に傷害事件を起こした後に自殺したと説明する。で、高村さんが「じゃあ何故凶器に鯨井の指紋が付いてるの?」と尋ねる。束志は、生前に鯨井の指紋を誰かが採取していた、または鯨井自身の犯行、すなわち幽霊の仕業の二通りが考えられると告げる。(それにしても「ケータイ刑事」は「幽霊の犯行」というのが良く出てくるシリーズですね...)
そうしていると「刑事さん、あのドアの向こうに怪しい男が...」と睦月が声を上げた。で、高村さんがドアを開けて様子を見るが「誰もいないよ」と言う。しかし睦月は「そんなはずないわ、顔中火傷した男がこっち見てたの...」と怯えて言う。(しっかりとイルカのプン太を抱いている。)で、海ちゃんが「高村さん、捜しましょう」と言うが「海ちゃん、ちょっと待って下さい」と束志が制すると、睦月に「すいません。その男の人は顔中に火傷を負っていたんですか?」と確かめる。これに睦月は「ええ、まるでゾンビのようだったわ」と答える。すると「まさか、信じられない...」と呆然となる束志。
その頃高村さんは、舞台セットの壁の上から見下ろすように顔を出し「柴田くん、何か」と言う。(「舞・7話」で舞ちゃんと五代さんがBS-i社内でこういうことをしていましたね。ここでは海ちゃんはしていないものの、しっかりとネタとしてやってくれる高村さんです。)で、束志が、鯨井は焼身自殺(頭から灯油を被って火を付けた)だったと告げる。これに「えっ?」と声を出す海ちゃん。しじみは「じゃあ今覗いていた男は幽霊ってこと?」と、そっちの方向に誘導しかけると「考えたくはありませんが...」ともやっぱり束志もそっちに持っていきたいようで...
その時「ああっ゛!あそこに誰かいます」と、(久しぶりに)横山が叫んだ。で、観客席の奥を指差す。「あれが鯨井?」と声を出す高村さん。が、平野田が「違いますよ。あれはBS-iのドラマ「怪談新耳袋」で使った小道具です」と言う。これに「小道具?」と首を傾ける海ちゃん。平野田は「ちょっと待って下さい」と言うと、客席に降りていき、その人形を抱えて舞台に戻ってきた。(しっかりと「新耳」の名前を出して宣伝することを忘れない丹羽Pの演出ですね。)海ちゃんは「でも~、ちょっとグロくないですか~」と少し怖がっているようでした。→ちなみに、この舞台の出演者の中で「怪談新耳袋」に出演しているのは諏訪さんだけなので、そのネタフリに諏訪さんがというのも考えられています。(銭形ーズ6人衆でTVシリーズと劇場版の「新耳」に出演しているのは、2代目・舞の真希ちゃんと3代目・泪の芽以さんの2人。SPに5代目・雷の早織ちゃんが出ているので、結局は3人だけです。6代目・海の絢ちゃんにも、今後「新耳」の劇場版があれば、出演してもらいたいところです。)
その時、睦月が悲鳴を上げて、舞台の上にしゃがみ込んでしまった。「どうしたんですか?」と直ぐに駆け寄る海ちゃん。睦月はまたもドアを指差して「また、あそこに火傷した男の人...」と震えながら言う。で、海ちゃんと高村さんがドアを開けて様子を見るが「誰もいません」と海ちゃん。これに睦月は「そんなはずないわ。私、確かに...」と言うと、あのギターのメロディが流れてきた。で、立ち上がった睦月は歌い出す。(「泪・2nd.14&15話」に登場した『僕は見たんだ』です。但し歌詞の「僕」が「私」に置き換えられている。)1番を睦月が歌い終えると「その歌なら知っている。僕も歌わせて」と高村さんが進んできて、2番を睦月と一緒に歌う。(「泪」では泪ちゃんと柴田太郎さんのデュエットがありましたが、今回は高村さんとクイーンという新コンビのデュエットでした。)歌い終えるとポーズをとったままの高村さんとクイーン、そして続く拍手。
あまりにも長くポーズをしている高村さんとクイーンに、しじみが「止めて」と止めると「何で歌ってるの。こんな緊迫したところで...」とツッコミ、「訳分かんない。私は帰るよ」と言って帰って行こうとする。で「止めてくれ」と高村さんが指示をして、ドアの所にいる警官がしじみを止めて舞台に戻す。「困るのは私だ、こっちの方だ」と言い「次殺されるのは」と続けた。これに「一体どういうこと?」と海ちゃん。(ここでAパート終了、経過時間は16分を回った所でした。よってBパートは9分を回った所になります。→でも、やっぱり途中にCMを入れないで一気に続けてもらいたい所です。)
しじみが語る。「鯨井を自殺に追い込んだのは私たちですね。」つまり、野口、四谷、しじみは10年前、同じ演劇サークルに所属していて、新人として入ってきたのが鯨井であった。(→元ネタの4人の年齢や劇団設立時期に従ってはいないですね。)彼はアイデアに溢れた男で、作家としても演出家としても優れていて、3人は脅威に感じた。で、共謀して鯨井が世に出るチャンスをことごとく潰した。更に、鯨井の未発表作品を3人は自分たちの作品と嘘をついて発表した。で、鯨井は自暴自棄になって酒を飲んで町のチンピラと傷害事件を起こした。それから数日後、下北沢の河原で焼身自殺をした。で、しじみの回想として、鯨井が自殺する所が奥の窓越しに...(舞台の場合は「回想シーン」をやるとしても、その場でやることになるのは当たり前なので、形の上はそうなっているとは言っても、「愛・13話」の「回想シーン」までも1シーンで、の再現と言う訳にはいきません。)
自殺した翌日、3人の元に鯨井から手紙が届き、恨み辛みが書かれていた。(結びの「この恨み、晴らさでおくべきか」という部分で思い出したのは漫画「魔太郎がくる」です。)それを聴いた高村さんが「随分文学的だね」と感想を漏らすと、海ちゃんは「劇作家ですから。意味分かんないけど...」と実に正直ですね。これにしじみは「そうなんだよ、全然意味分かんないんだよ」と同意すると、高村さんに、死んだ二人はしょうがないが、自分を幽霊から守って欲しい、と頼む。が「生身の人間だったら守りようもある...」と言う高村さん。が、海ちゃんは「大丈夫ですよ。幽霊なんて存在しません」と言ってしじみを安心させようとする。(歴代銭形も同じ台詞を言ってましたね。)
その頃、束志は四谷が座っていた客席付近を調べていて、「海ちゃん」と声を上げた。そして「現場百回、こんなもの見つけました」と言って拾った物を掲げると、海ちゃんの所に戻ってきた。それはボタンであり、海ちゃんに落ちていた場所(四谷が座っていた席の下)を伝える束志。すると「ジャスト・モーネント!」と高村さんが声を上げた。海ちゃんは「だから、「モーネント」じゃなくて「モーメント」」と、前回と同様にツッコミを入れる。しかしそれを無視して高村さんは(またも)「僕また凄いことに気づいたよ、銭形くん」海ちゃんはこの展開を見越していて「また、犯人が分かっちゃったなんて...」と呟く。高村さんは自信満々に「分かったんだよ」と言うと「真犯人が分かったからには、やっぱりあれでしょう」と告げる。が「やっぱりって、さっきやったばかりじゃないですか」と海ちゃん。高村さんは「今夜も決めるぜ、レイディ」と言ってダンスのポーズをすると、海ちゃんは呆れてしまって「お好きにどうぞ」と匙を投げて、歌うことを認めた。
『バーボン刑事のテーマ』が流れてきて、熱唱する高村さん。(今回は、ノーマル・バージョンでした。一応、前回とバックの立ち位置が違っていて、高村さんの横に束志、後ろにしじみ、横山、平野田がいて、海ちゃんとクイーンは更にその後ろにいました。)
「二日酔いするぜ!」でポーズを決めて歌い終わると、海ちゃんが「で、一応聴きますけど、高村さん。犯人は?」と尋ねる。(高村さんの答えが分かっているような口ぶりでした。→まあ、当然でしょうね)高村さんは「ボタンが教えてくれたよ。いいかい、犯人はこのボタンを落とした人間だ」と言う。これに海ちゃんは「はい?」で、高村さんは客席に呼びかける。「みなさん、隣の人のボタンに注目して下さい。もしボタンが一つ無い人がいたら、その人が犯人」と言う。しかし海ちゃんは呆れたという顔をして「強引すぎ...」しかし高村さんは、それを気にすることなく「さあ、隣の人に注目」と言って客席に捜査協力を求めるが、そんな高村さんに横山が「実は僕もボタンのない人、見つけちゃいました」と言い、それは平野田だと告げる。で、海ちゃんが「平野田さん?」と言って詰め寄る。後ずさりをする平野田に、高村さんが束志が拾ったボタンと比べると、確かに1つボタンが無く、しかも同じボタンだった。(これによって犯人は平野田だという空気に満ちあふれる。)
平野田はカウンターから包丁を手にすると、逃げていこうとするが、それは阻まれる。が、客席に戻っていた金剛地を人質にして、包丁を突きつけて舞台に引き上げた。(金剛地さんが「多聞さん」と助けを求める所がミソです。)平野田は「この男がどうなってもいいんだなぁ」と言って金剛地を後ろから羽交い締めにしていて包丁を突きつける。海ちゃんが「ナイフを捨てて下さい」と言うも、「下がれ!」と平野田。そして「この男、どうなっても構わないのか」と迫る。(人質が柴田太郎だったら「構わないよ」と高村さんは言ったかも知れないが、ここは金剛地さんということで、そうは言いませんでした。)
高村さんは「平野田、これ以上罪を重ねるな」と言うと、得意(?)のあの戦術に出る。(「落としのバーボン」。でも、ここではカツ丼はありませんでした。)「目を閉じて、お前を生んでくれたお袋さんのことを思い出すんだよ...」その話を聞きながら、平野田、横山、しじみ、そして人質になっている金剛地たちは涙ぐみハンカチを手にして涙しているが、海ちゃんだけはカウンターに座って、イルカのプン太を抱いて、呆れ顔で聴いていた。(従姉妹から「落としのバーボン」のことも聴いているのでしょうね。)が、途中からは、クイーンと横山、しじみの3人が何かコントらしきものを始めていました。(これは暫く続いている。→「舞台」だからこそ出来るものですね。)
高村さんは語りは続き「お袋さんに恥ずかしいと思わないのか、平野田...」と語りかけると、平野田は金剛地を突き飛ばした。すかさず「大丈夫ですか?」と金剛地に駆け寄る海ちゃん。が、金剛地は「なんだこれ。ちゃんとギャラ出るのか?」と、違うことを心配していた。一方、平野田は「俺だよ、やったのは俺だ」と犯行を認めて自供し、膝をついて崩れ落ちた。すると高村さんは「天国のお袋さんも喜んでるよ」と言うが、平野田は「俺のお袋、まだ田舎でピンピンしてます」(これとほぼ同時に、後ろの3人のコントも終了。)
海ちゃんは束志に「柴田さん、ちょっと調べて欲しいことがあるんです」と口にすると、束志の耳元で指示を出す。これを受けて「了解」と言って敬礼をした束志は駆け出していき、海ちゃんは「お楽しみはこれからですよ!」と言うと、主題歌の替え歌でナレーションの役割と、サブタイトルのコールで、次回へ。
次回・第10話の物語は、今回の続き&舞台の3回目となる「BS初! ついに舞台だ! ~超豪華!演劇者殺人事件」の「混迷編」です。次回予告では「銭形マジック」と言って、高村さんに何かをしていた海ちゃん。最後に海ちゃんが「お楽しみはこれからですよ!」と言ったように、色々とありそうですね。(でも、次回予告を見た時点で、何となく真犯人はあの人ではないかという気になってきました...)
鑑識メモ。今回もやはり舞台公演での収録で、4日目(7/27)の国広さんがスペシャルゲストの時の楽屋でした。「柴田です」と言って束志の挨拶でスタートする。「本番5分前です。役者というものは自分で化粧をしなければなりません」と語るが「しまった、ヒゲ書いてしまった」と束志(口髭があった。)。その奥にいた遠山俊也さん、林和義さんも「しまった、ヒゲ書いてしまった」と言ってそれぞれ口髭があった。その奥にいた諏訪太朗さんは頬に「ヒゲ」という文字が書いてあって「しまった、「ヒゲ」と書いてしまった」手前にいた高村さんが「しまった、ヒゲ忘れた」(「それ、正解ですよ」と束志の声)すると、国広さんがやってきて、ブラシでヒゲの手入れを始めると「岡野はヒゲでしょう」と言って笑っていた。→実際にヒゲ(口髭)を生やしている諏訪さんらしいネタですが、林さんも顎髭を生やしているのですけどねぇ~
それよりも、楽屋とは言うものの、高村さんと岡野さんが並んで映っていたというのが今回のポイントです。先日、「銭形海・2nd.」が発表されて、五代さんがカンバックするということになったが、こうなると、シリーズで初めて夏服でスタートした海ちゃんは、シリーズ初めての「サード・シーズン」突入ということにして、そこで岡野さんのカンバックということも期待したくなります。(「海・2nd.」が1クールだったら、「海・3rd.」は来年1/5スタートとして可能と思いますが...)
今回の物語も、前回と同様に海ちゃんが一歩下がったポジションにいて、高村さんが目立っていましたが、「舞・7話」での五代さんがやったことを再現するなど、「海・1st.6話」と共に、「海・2nd.」を見越したネタをやってくれるなんて、本当にサービス満点でした。(が、過去のシリーズを知らない人にとっては「何のこっちゃ?」ということに拍車がかかりますね...→「分かる人だけ分かれば良い」という姿勢が一段と強くなっているけど、これがちょっと気になります。)
また、今回は「警視庁から入電中」という入電も無く、「寄せる、悪のさざ波」と口上の3点セットの全てが登場しなかったが、それが無くても楽しめる物語になっていたとはいうものの... 特に入電ムービーの方は、公式HPとDoCoMo携帯にDLできるものとして「港区赤坂の赤坂レッドシアターで舞台公演中に連続殺人事件発生。被害者は劇作家の四谷こうき。直ちに捜査を開始せよ」が用意されていたが、形の上では「幻の入電ムービー」になっちゃいました。また、次回・10話の入電ムービーは「港区赤坂の赤坂レッドシアターで舞台公演中に連続殺人事件発生。被害者は劇団四季折々の代表・しじみ慶太。直ちに捜査を開始せよ」となっていて用意されていますが、映像の方はやっぱり15秒バージョンの次回予告を使っていました。(→今回は警視庁撮影班は完全にお休みしていますね...)が、これも「幻の入電メール」ということになってしまいそうな気が...
それにしても、一段と強く思うようになったことは、「ケータイ刑事 TVサントラ 完全版」をリリースしてもらいたい、ということです。今回登場した『僕は見たんだ』はサントラ盤には泪ちゃんと柴田太郎さんの歌うバージョンが収録されているが、高村さんの歌うバージョンは収録されていない。ということで、いつの間にか頭の中では「泪ちゃんと柴田太郎さんが歌い、高村さんは歌わず」というように記憶が置き換えられていただけに、それを正すためにも、全ての曲を収録した「サントラ・完全版」の登場が待たれるところである。(少なくとも「泪」「雷」「海」は、ミュージカル、オペラ、舞台という歌がたっぷりという物語があるから、それぞれ1作でCD 1枚は必要でしょうが、「完全版」だったらばそういうことも許されます。というか、そうするべきです。)是非とも「サントラ盤・完全版」のリリースを!という声を上げましょう!!
今回の海ちゃんCMは、第6のバージョンとなる「舞台・案内編」の登場でした。(でも、CMと言っていいのか微妙です。)これは今回の舞台の場合にはピッタリというものでした。(次回の「混迷編」そして「解決編」もこれが出てくるとピッタリですけど...)誰もいない舞台セットに、奥のドアから海ちゃんが出てくると「ケータイ刑事の舞台、楽しんでますか?」と笑顔で言うと「それではこちらのCMをどうぞ」(1分のCMが流れ)「それでは引き続きケータイ刑事の舞台の方をお楽しみ下さい」ということで、正にこの為に用意したような15秒の海ちゃんコーナーでした。尚、今回の海ちゃんは携帯電話を手にしていないし、「DoCoMo」の文字も一切ありませんでした。よって、これだと地上波放送や再放送の時にも流せるでしょうが、時間の関係もあるので、その期待は無理だと思いますが...
ケータイ刑事 THE MOVIE バベルの塔の秘密~銭形姉妹への挑戦状+TVシリーズ オリジナル・サウンドトラック
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