「関東シリーズ」(その3) [映画(邦画)]
懐かしの邦画ヒーローの第13弾として取り上げている「関東」シリーズの2回目は、東映製作シリーズ(全5作)の中から、1966年製作の第4作と第5作の2本です。(これで、東映製作のシリーズは終了、次回からは日活製作のシリーズに移ります。)
シリーズ第4作「関東果し状」
作品データを記しておくと、1966年の東映京都の作品で、時間は90分である。監督は小沢長樹、脚本は小沢茂弘と村尾昭の2人、撮影は山岸茂弘、美術は井川徳道、音楽は津島利章である。そして出演は、鶴田浩二、大木実、山本麟一、山城新伍、藤山寛美、遠藤辰雄、国一太郎、野口泉、藤秀夫、宮城幸生、たちである。
時は大正末期。土建業界に手腕を買われ、人望を集めていた関東梅島会傘下の滝井組組長・滝井政次郎。ある日、川崎一帯を仕切る阿久津組が、紡績工場の女工たちが病気になっても入院させずに強制労働をさせていることで怒った三次が掛けた殴りこみの仲裁に入るが、面子を潰された阿久津はその腹いせに病院帰りの政次郎をダイナマイトで襲う。幸いにも軽傷で済んだ政次郎だったが、の場に居合わせた女工・ゆきは失明してしまった。堅気の娘を傷つけたことに怒る政次郎は阿久津に話し合いを申し入れた。そんないきさつがある中、阿久津は紡績工場の新工場建設計画を知ると、関東梅島会に対抗して勢力を拡張して、神奈川北斗会を結成し、工事を一切請け負うことを目論む。が、工事は両組の顔を立てて分配された。阿久津は、これに納得できず、関東梅島会に殴りこみを掛ける。多くの犠牲者が出たことで政次郎は怒り、北斗会に決死の果し状を叩きつけた...
ラストの果たし合いは、10倍以上の敵に挑んでいくということもあって、じっくりと見てもらいたい所である。
シリーズ第5作「関東やくざ嵐」
作品データを記しておくと、1966年の東映京都の作品で、時間は90分である。原作は青山光二、監督と脚本は小沢茂弘、撮影は鈴木重平、美術は川島泰三、音楽は木下忠司である。そして出演は、鶴田浩二、天知茂、遠藤辰雄、岡八朗、加藤嘉、花沢徳衛、宮園純子、原健策、桜町弘子、山本麟一、汐路章、小島慶四郎、村田英雄、沢彰謙、天津敏、藤山寛美、内田朝雄、鈴木金哉、たちである。
川崎大師の賭場の縄張り争いを繰り広げている梵夫一家と瀬戸内一家。梵天一家の小頭・尾形菊治は瀬戸内の娘・お絹と相思相愛であったが、これは許されるはずがなく、瀬戸内は梵天一家の親分・北浦亀吉を傷つけ、更に同僚を殺した。この責任を取れとなじられた菊治は、瀬戸内一家に乗り込み、お絹と弟・勇吉の目前で瀬戸内親分を刺殺、網走刑務所に入ることになる。で、刑期を終えた菊治が戻ってくるが、状況は大きく変わっていた。瀬戸内一家は衰退していて、梵天一家は柳が継いでいて、土木請負業を営んでいた。菊治は病床の亀吉親分の勧めでやくざから足を洗い、藤野組の下請けの丸高組に入る。やがて丸高組の小頭となった菊治は、行方不明のお絹を気づかっていたが、ある日、賭場で弟に再会した。が、彼は菊治を仇として狙っていた。それ以来、丸高組には何かと邪魔が入るようになり、丸高組と梵天一家の対立は激しくなっていく。そんな中、ある料亭でお絹と再会した菊治だったが、お絹は柳から前借を受けていて...
ムショに入っている間に状況が一変して、浦島太朗状態となる主人公であるが、恩を受けた親分には筋を通すことを貫き、そして相思相愛だった彼女とのクライマックスは、分かっていてもちょっと来るものがあります。(まあ、定番と言えば定番ですけど...)
↓本作はソフト化されていないので、今回も鶴田浩二出演作をいくつか。
「PALE RIDER」 [映画(洋画)]
表題の作品は1985年の映画「ペイルライダー」である。今では名監督としても認知されているC.イーストウッドの9年ぶりの西部劇であり、主演だけでなく製作と監督も兼務した作品である。イーストウッドがこれまでに出演してきた西部劇と変わらないが、1972年の「荒野のストレンジャー」との類似点がいくつかある。また、ラストは名作「シェーン」を意識している。それにしても、イーストウッドの西部劇となると、やっぱり安心して見ることが出来る。
作品データを記しておくと、時間は116分、製作と監督はクリント・イーストウッド、製作総指揮はフリッツ・メインズ、脚本はマイケル・バトラーとデニス・シュリアックの2人、撮影はブルース・サーティース、音楽はレニー・ニーハウスである。そして出演は、クリント・イーストウッド、マイケル・モリアーティ、キャリー・スノッドグレス、シドニー・ペニー、リチャード・キール、クリストファー・ペン、リチャード・ダイサート、ダグ・マクグラス、ジョン・ラッセル、チャールズ・ハラハン、マーヴィン・J・マッキンタイア、フランク・ライアン、リチャード・ハミルトン、グレアム・ポール、ビリー・ドラゴ、テレンス・エヴァンス、ジョン・デニス・ジョンストン、たちである。
ゴールドラッシュに湧くカリフォルニア。マウンテン峡谷から枝別れしている無数の小さな峡谷の一つであるカーボン峡谷は、他の峡谷と違って、大きな鉱山会社を経営するラフッド一家に牛耳られていなかった。が、ラフッド一家の嫌がらせはエスカレートしていき、落ちるのも時間の問題という状況になっていた。そんな所に、馬に乗った男がやってきた。人々は彼をプリーチャーと呼んだ。プリーチャーはラフッド一家から守るように戦い、町を解放しようとするが...
物語の展開は、悪徳ボスが勢力を拡大しようとする所に、それに立ち向かうヒーローが現れ、苦しむ人々を助け、そして去っていくという、西部劇ではよくあるパターンの物語であるが、西部劇が殆ど製作されなくなった時期の作品でもあり、西部劇の全盛期を色々と思い起こさせてくれる。また、ラストが感動もの(「シェーン」を意識している。)であるだけに、じっくりと見たくなる。また、「荒野のストレンジャー」と比較して見るのも面白いところであって、これによって本作をより楽しむことが出来るようになる。西部劇ファンであれば必見の作品であるが、往年の西部劇を知らない方も本作から西部劇の世界に入っていくというのもよろしいかと...
↓参考まで
荒野のストレンジャー (ユニバーサル・セレクション第4弾) 【初回生産限定】
- 出版社/メーカー: ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
- 発売日: 2007/10/11
- メディア: DVD
銭形ーズ・デー(11/29の「キ・ニ・ナ・ル!」+深夜の「アニメ枠」) [ケータイ刑事]
今週はいつもと少し違った形で記します。11/29の午後から11/30の午前中(お昼過ぎ)までは、ちょっとした銭形ーズ・デーでもありました。まずは泪ちゃん(芽以さん)の「愛の迷宮」で始まり、夕方にはNHK-BS-hiで泪ちゃん(芽以さん)主演の「風の来た道」の再放送があり、「キ・ニ・ナ・ル!」には、舞ちゃん(真希ちゃん)主演の「東京少年」、零ちゃん(夏帆ポン)主演の「東京少女」が紹介され、深夜のBS-iアニメ枠では再放送の「銭形雷」と本放送中の「銭形海」の次回予告があり、30日には、午前からお昼を回る時間帯のWOWOWで、愛ちゃん(あおいさん)出演の「NANA」が放送されることになっていて。そしてトリは泪ちゃん(芽以さん)の「愛の迷宮」となる。→銭形ーズ・6人衆全員が何らかの形で24時間(=1日)の間に揃い踏みとなるのはそう多くはありません。(4人までならば、結構あるのだが、6人となると...)
また、サンテレビ、びわ湖放送、栃木テレビ、TVKは泪ちゃん(芽以さん)主演の「パセリ」が毎週木曜日の放送ですし、筆者の住んでいる京都のKBS京都と、テレビ埼玉、テレビ和歌山、三重テレビでは「パセリ」は毎週金曜日の放送なので、銭形ーズ・6人衆がもう1本あることになる。(尚、ここでは「愛の迷宮」「NANA」「パセリ」に関しては特に記すことはしません。)
まずは「キ・ニ・ナ・ル!」であるが、ここでは来年2月に劇場公開となるBS-i製作の映画「東京少年」と「東京少女」がピックアップされて、それぞれ30秒の映像が流れました。この2本が続けて流れ、更にはこの2作のノベライズ本のプレゼントのお知らせになりました。(→早速、応募することにしました。やっぱりハガキを何枚かは手元に用意しておくべきですね。)ただ、当選が3名って、ちょっとせこくない?(各600円なので、1200円×3名って...)せめて5名、いや、値段を考えたら10名にしてもいいと思うんですけど...(が、「キ・ニ・ナ・ル!」は自分の所の宣伝番組であり、これというスポンサーが付いていないし、BSデジタルだから経営が厳しいから仕方ないのかも...)
「東京少年」「東京少女」は、今後「iしたい。」でも取り上げられるでしょうし、公開の一ヶ月ぐらい前になると、メイキング映像(DVDが発売されたら、特典映像として収録されると思いますけど...)となる「ナビ」が放送されるのも間違いないでしょうが、今の内からというところですかね。
続いて「アニメ枠」。ここはアニメはどうでも良くて、間に流れるCMが筆者の目的である。「逮捕しちゃうぞ フルスロットル」のCM部分では、いつもの作品のDVD宣伝とBS-iの番組の宣伝があり、今週は「0093女王陛下の草刈正雄」のスポットがありました。
2つの番組間のところで「銭形海」の15秒版の次回予告があり、「銭形雷」の30秒バージョンの次回予告(2nd.7話、雷の悪夢の回で、『ラブラブサンダー』の初登場の回です。)は「CLANNAD」になってからでした。他は、いつもの作品のDVD宣伝とBS-iの番組宣伝であるが、今回も「怪談新耳袋 百物語」のDVD-BOXがあり、今までに見たことのないアニメDVDの宣伝が加わっていました。
ところで、これからの放送作品について、先取り情報を2つ記しておくことにする。1つ目は12/16(日)の10:30~11:00、BS-i(この時間帯は再放送「銭形雷」の次の枠です。)で、BS-iとBS-FUJIによる「68FILMS」時代の「東京少年/東京少女」が放送される予定になっている。キャストから芽以さんの「それっきりだった」ということが分かります。23日は「侍ショート」から、30日は「美少年Hi」という予定になっている。
尚、この時の「東京少年/東京少女」と言えば、前述の芽以さんの「それっきりだった」以外の作品で、あおいさんは「寄生木 YADORIGI」、真希ちゃんは「原っぱ」、早織ちゃんは「臭いものには蓋の日」に出演している。(その後のBS-iの「東京少女」で、夏帆ポンが「眺める少女」、絢ちゃんが「TOKYOかしましガールズ」に出演しているので、銭形ーズ6人衆は全員が「東京少女」に出演していることになる。(「恋する日曜日」には、あおいさんだけが出演していない。)→これを考えたら、7代目(分家の3女、雷、海の妹)は「セピア編」に出演していた山下リオ、または映画「東京少女」に出演している福永マリカという可能性が高いかも?(ちなみに、この2人は「恋日・3rd.」でも主演作がある。)
2つ目は、12/31(月)の大晦日、正午からBS-iで「ケータイ刑事THE MOVIE」(「M1」)が放送されます。夏に一度放送されたが、BS-iでは二度目の登場と言うことになる。BSデジタル放送なので、ハイビジョンのまま(DRモード、メーカーによってはTSモードと言っていますね。)録画しておけば、DVDよりも高画質で残すことができます。夏にHDで録画し損なった方は、絶好のチャンスです。
月ノ涙(「愛の迷宮」主題歌)
- アーティスト: 織田哲郎, 坪口昌恭
- 出版社/メーカー: UNIVERSAL J(P)(M)
- 発売日: 2007/11/14
- メディア: CD
「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その27) [ケータイ刑事]
今回からこの連載も3クール目に突入と言うことになりました。(まだまだネタはたっぷりとあります。)今回も「ゲストキャラにおける類似点」ということで、前回にちらっと触れたボンドガール・エレクトラ(「ワールド・イズ・ノット・イナフ」)に境遇が似ているキャラということで述べていく。
まずは、前回にも記しているが、比較対象となるキャラクターである「007/ワールド・イズ・ノット・イナフ」に登場したエレクトラ・キングについて、再度簡単にまとめる所から始める。
「007」:エレクトラ・キング。父は石油王のロバート・キング卿である。ということなので、エレクトラは立派なご令嬢である。(しかも美しく聰明である。)結構活動的な女性であり、スキーの腕前は一龍である。ボンドが彼女の護衛に付いた時、スキーを楽しんでいました。(襲撃されるが、華麗な滑りで何とか切り抜けましたし...)尚、かつて誘拐されたという経験がある。と、ここまでは全くケチの付けようがない金持のご令嬢様である。が、実は誘拐された時の犯人であるテロリスト・レナードと出来ていて、実は石油を支配しようと企む事件の黒幕であった。→黒幕であったが、ここでポイントとなるのは「ご令嬢」というところである。そして、女性としてもレナードのことを一途に強く愛していた。
「ケータイ刑事」:白鳥麗香(しらとり・れいか)。「泪・2nd.8話」に登場したキャラクターであり、白鳥財閥のご令嬢である。そのご令嬢が駆け落ちをして安アパートに彼と一緒に住んでいるが、衣装は金持の令嬢という豪華なドレスを着ていて、頭には宝石が飾られた冠までしている。が、世間知らずであり、とんでもない人物である。ミュージシャンの彼氏・明の発売したCDを買い占めて、オリコン・チャートで1位にする(1位なのに誰も知らない)ことをしたと思えば、コンビニで「300円」と言われて「300万円」の小切手を切ろうとした。また、警視庁では取調室に絨毯、ソファーなどを持ち込み、殺風景な取調室を豪華な客間にしてしまった。話し言葉に特徴があって、何にでも「お」を頭に付ける。(「お明様のお新曲のお楽譜をおスタジオにおファックス」→「明の新曲の楽譜をスタジオにファックス」)そのため、「オリコン」のことを「お離婚」と解釈してそこからとんでもないことになった。(幸い、怪我だけで殺人事件にはならなかった。)明のことを強く愛しているというのは言うまでもない。
「ケータイ刑事」:二重橋博胤(にじゅうばし・ひろつぐ)[おまけ]。「愛・11話」に登場したキャラクターである。かつては二重橋財閥を有した家柄であり、大化の改新から1300年以上も続く由緒ある家柄である。よって、勝手は繁栄を誇っていたことになる。戦後の財閥解体で二重橋財閥は解体され、その時に破産したため、現在は家計は火の車になっていて、金持ということではないが、家柄と言うことでは凄いことになる。(破産する前だったら、白鳥財閥とも交流があったかもしれませんね。)尚、博胤は82代目の当主である。博胤のわがままから事件発生ということになったが、幸い、刺された佐助は一命を取り留めたため、殺人事件にはならなかった。また、博胤は世間知らずどころか、世間に出たこともないボンボン中のボンボンである。
→「ケータイ刑事」のこの2つ(「泪・2nd.8話」と「愛・11話」)は、実は同じようなシチュエーションで事件が発生し、いずれも被害者は死なずに無事に意識を回復したということで、事件に着目すると同じ展開(不可抗力で刺してしまった、被害者は無事だった、という所。)だったということになる。更に、「愛」では「食いしん坊万歳」、「泪」では「渡る世間は鬼ばかり」という他のTV番組のネタが出ていること、また、両者とも食べ物が物語の中に出てくる、という類似点があり、キャラとしても世間知らずという共通点があるが、こういう似た所があるのもまた面白いところである。
今回は、キャラクターの設定上、「金持の令嬢」という共通点のあるキャラクターを取り上げたため、設定上の類似点が最初から明確になっている。そのため「驚くべき類似点」と言って良いものか疑問になるが、女性キャラして、彼のことを強く愛している、という同じ所があるのは、やっぱり「驚くべき類似点」と言っても良いでしょう。(誰も愛さず、男を見下すだけの徹底した悪女という道もあったでしょうし...)
違う所は、エレクトラは世界を牛耳ろうという野望を持っているが、麗香はそういう所は全くない。また、エレクトラは結婚前であり、父の跡を継いだが、麗香は家出(駆け落ち)して家を飛び出して結婚している。(それなのに、白鳥家の支援がある。)
尚、二重橋家はおまけとして記したものであり、「令嬢」ではないので、「類似点」を述べる舞台には上がっていないので、述べることは止めておく。あくまでも、白鳥麗香との対比ということの参考として下さい。
次回は、「ゲストキャラにおける類似点」の14回目として、「007」からはボンドガールを、「ケータイ刑事」からはゲスト・キャラということで述べていきます。(誰が登場するかはお楽しみに。)
007 ワールド・イズ・ノット・イナフ アルティメット・エディション
- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- 発売日: 2006/11/22
- メディア: DVD
↓ある意味では「ケータイ刑事」と「007」が混じった作品と言って良いかもしれません。
「THE ODESSA FILE」 [映画(洋画)]
表題の作品は1974年の映画「オデッサ・ファイル」である。「ジャッカルの日」の原作で知られているフレデリック・フォーサイス原作小説の映画化作品であり、ナチスの残党の秘密組織追う若いルポ・ライターの活躍する物語で、上質のサスペンスである。
作品データを記しておくと、時間は129分、原作はフレデリック・フォーサイス、監督はロナルド・ニーム、脚本はケネス・ロスとジョージ・マークスタインの2人、撮影はオズワルド・モリス、音楽はアンドリュー・L・ウェーバーである。そして出演は、ジョン・ヴォイト、マクシミリアン・シェル、マリア・シェル、ノエル・ウィルマン、シビル・ダニング、たちである。
物語は1963年。西ドイツ・ハンブルクで、ルポライターのミラーはカーラジオからケネディ暗殺のニュースを耳にする。その時、1台の救急車が彼の車を追い抜いた。とっさに何かを感じたミラーは救急車を追う。それは、ある老人がガス自殺したものだった。現場には学生時代の友人で、ハンブルグ警察のブラント警部補がいて、警部補を通して彼は老人が残した日記を入手する。それに目を通したミラーは、元ナチスで構成される殺人組織「オデッサ」の存在を知る。で、その実態を調べることにした。そんなミラーは数日後、何者かによって命を狙われた。間一髪で助かったが、これによってルポライターの意地にかけても調べることにした。やがて、オデッサを調べるミラーに協力しようという人物が現れ、ミラーをオデッサに潜入させる交錯が始まる...
派手な所は無いのだが、それが逆にリアルさを感じさせてくれる。物語の方も丁寧に描いていて、サスペンスとしては一級のスリルに満ちた作品となっている。多少、物語のテンポが遅くなる所があるが、それが逆に物語に重みを与えていて、ちょっと怖く感じる所でもある。派手なことをしなくても良質のサスペンスを作ることが出来るという見本となる作品でもあり、サスペンスがお好きな方は是非とも見ておきたい作品である。
↓原作小説はこちらです。
恋する日曜日・3rd.10話「41歳の春」[追加版] [ドラマ]
筆者のお薦め作品の時のみ、「[追加版]」として記しているMBSの放送の「恋日・3rd.」であるが、今回の物語は、第10話「41歳の春」です。(BS-iの本放送時に記したものは、ここをクリックしてご覧下さい。)
この物語は「恋日」ではあるが、「恋日」らしくない所もある作品でもある。キャストが「ケータイ刑事」でお馴染みの金剛地、宝積、大掘、林、滝本、佐藤ということで、「ケータイ刑事・脇役オールスター」が集結したような感じである。(「ケータイ刑事」と「恋日」を交互に製作しているだけに、こういうこともあって良いと思います。)で、この顔ぶれでコメディ・タッチでありながら、世相を上手く描き、何処に出もありそうな物語となっている。(また、この作品は、「恋日・3rd.」の総括として、筆者は「殊勲賞」に選んだ物語でもある。詳しくは、ここをクリックして下さい。)
テーマ曲は「元祖天才バカボン」からED曲の『元祖天才バカボンの春』という渋い選曲となっていて、キャストの顔ぶれから考えると、実写版の「天才バカボン」をやってもいいのでは?と思う作品である。(「恋日」なので「バカボン」は一切関係ない物語で、テーマ曲のサビの部分の歌詞をベースにして、上手くまとめた物語です。)
そして、「恋日・3rd.」は主演が若いのが特徴であるが、今回の主演の金剛地さんは「恋日・3rd.」全26話(前後編の物語が3本あるので、物語としたら23本になる。)の中で、最も年齢が高い、ということになった。(タイトルにある41歳には達していないが、撮影時39歳ということで、40の大台目前でした。先日(10/28)不惑となる40の大台に乗りました。)
物語の方は、BS-iでの放送時に記したものを整理しておきます。
藤野太郎(ふじの・たろう)は妻と5歳の娘・綾香のいる41歳のうだつのあがらないごく普通のサラリーマンである。夜、自宅のベランダで『元祖天才バカボンの春』を口笛で吹きながら、タバコを吸っている。そんな太郎は電話で同僚から浮気の口裏合わせを頼まれていた。(同僚がジローさんで「いいぞ、不倫は」と言っている。)成り行きで太郎も一緒に出張に行ったことになっていたのだった。それを渋っていた太郎だったが、綾香がベランダに出て行こうとするのに気づくと電話を切る。(妻(滝本さん)が「ダメよ、今パパ、ホタルだから」と言うが、「お尻光ってないよ」と言う綾香が可愛い。)太郎はタバコに火を付けるが、そこにベランダの隣の仕切りから「こんばんわ」と言う声がした。声の主は隣の部屋の住人・真理(宝積さん)だった。真理は「1本いいですか、タバコ?」と太郎に頼み「どうぞ」とタバコを渡す太郎。真理はタバコに火を付けると、身の上を話し始める。(真理の夫(林さん)は一月の半分以上は出張していて、真理は「寂しいなぁ」と口にした。
タバコを終えて太郎は部屋に戻るが、妻は顔にパックをしていて、消臭スプレーを手にして太郎の元にやってくる。で、臭いを嗅ぐと消臭スプレーを太郎に吹きまくる。(→本当に平凡な家庭です。)
数日後のある休日、妻と娘は買い物に出かけていて、太郎は一人で留守番をしていて、居間で昼寝をしていた。そこに玄関チャイムが鳴って起こされる。渋々出ると、「人生における最後の大事なお買い物、それは何でしょう。それは勿論お墓です。」と言う墓石のセールスマン・今井(大堀さん)がやってきた。今井はお墓の訪問販売をしていて色々としゃべりまくる。これに「今、奥さんいないし...」と言う太郎。「妻に相談しないと何も買えない。うちもそうです。よーく分かります」と言い出す今井だったが、結局太郎は断って追い返した。居間に戻った太郎だったが、またもチャイムが鳴る。「しつこいなぁ」とぼやきながら玄関に出る太郎だったが、今度は隣に住む真理がやってきた、(急に態度が変わる太郎。)
で、真理の部屋に行った太郎は、天井の蛍光灯を取り替えることを頼まれた。「任せてください」と言ってそれを始めようとする太郎だったが、最初に目に入ったのは真理の昔の写真(レース・クイーン)だった。「昔、そう言う仕事をしていたんです」と言う真理に「今の方が綺麗だし...」と口にする太郎は蛍光灯の交換作業を始める。作業の途中で真理は缶ビールとグラスを持って来て「お世話になっちゃって、コーヒーじゃ悪いかなぁって...ダメですか」とセクシーに太郎に迫ってくる。「いただきましょう、ビール」と太郎。真理はグラスにビールを注ぎ、「時々、相談とかしちゃっていいですか?」と誘惑しながらグラスを太郎に渡す。太郎は「遂に俺にも来た」と呟き、ビールをググッと飲むと「力になる。何でも相談しなよ」と嬉しさが丸出しになっていた。が、その時天井から蛍光灯カバーが落ちて来て、太郎の頭を直撃し、その場に倒れてしまった。当然、グラスのビールがこぼれて、それを被ってしまう。真理は側にあったタオルを手にして太郎の顔を拭きながら「ビールでベトベト。シャワーを使ってください」と言う。太郎は「大丈夫です。家帰って洗えば十分です」と言うが「こんなことになったのも私のせいだし、シャワー、使って」と誘惑する真理。すると太郎は「是非」と言って浴室へ行く。
太郎はシャワーではなくて、浴槽に入っていた。真理は浴室の前から「ビール、まだありますから。逆に良かったのかも...湯上がりの方が美味しいですよね~」と言う。これに太郎も「だよね」と答える。で、ここでも『元祖天才バカボンの春』を口ずさみ始める太郎でした。
マンション側の道では今井がお墓のセールスをしている。捕まったのは太郎の妻だった。が、結局断るのだった。
真理はベランダの鉢植えに水をやりに出る。(『元祖天才バカボンの春』を口ずさんでいる。)が、ベランダから下を見ると、旦那が帰ってくるのを目にすると、慌てて風呂場へ行き、扉を開ける。立ち上がった太郎は「いくら何でも一緒に風呂は不味い...」と言うが「うちの旦那が帰って来ちゃいました」と言う真理。明日まで出張のはずだったが、とにかくそこまで来ている、ということで太郎は慌てて服を着始める。真理は、旦那は嫉妬深い、学生時代ボクシングをやっていた、前にもエアコン修理の電気屋さんをボコボコにしたことがある、と言うものだから、一段と太郎は焦り、着替えの途中にもかかわらず、ズボンとシャツを一応着ていたので「今日の所はこれにて失礼します」と言って出て行こうとする。太郎が玄関に手を掛けようとするとチャイムが鳴り「真理、帰ったぞ」と言う声がした。で、大慌ての太郎と真理。結局太郎は靴を手にして奥の部屋に隠れることになった。
旦那が家に入ってくると「何かバタバタしていなかったか?」と尋ねる。これを何とかはぐらかす真理。そういう会話を耳にした太郎は、更に慌てて、こっそりとベランダに退避し、鉢植えの植物の奥に身を隠すと「どうやって家帰るんだよ...」と途方に暮れるのだった。
そうしている間に、太郎の妻と娘が帰宅した。綾香は直ぐに「パパいないよ」と気づくが、妻はタバコでも買いに行ったと考えた。
真理の旦那は真理の臭いを嗅いで「風呂場使っていたのに、何で真理は湯上がりの臭いがしないんだ」と言って疑い始める。「何か隠しているみたいじゃない」と言う真理だったが「そうなのかよ」と言って旦那はベランダを覗く。が、誰もいなかった。太郎はベランダの外に身を隠すように、セミのようにぶら下がっていた。
真理は旦那に反撃を始める。「放っておくだけ放っておいて疑われるなんてやってられない」と言うと、旦那は「ごめんなさい」と言って泣き始める。で、真理が宥めるが、ベランダの太郎はどうしようもない。そんな太郎の携帯が突然鳴った。「どうしよう...」と言う太郎は片手でぶら下がると、携帯に出た。電話は妻からで「今どこ?浮気しているんでしょう」と言う。この言葉に動揺する太郎。が「な訳ないか。浮気なんかしていたら直ぐ顔に出ちゃうからね」と言うことで「タバコを買いに出たんでしょう」と言う妻に「まあ、そんなところ」と言って何とか切り抜けた太郎。が、その間に綾香がベランダに出てくる。で、パパがホタル族としてタバコを吸っている姿を真似る。で、隣のベランダに誰かいるのに気づく。体裁悪そうにする太郎だったが、綾香は「ママ、パパいたよ」と告げる。太郎は「言っちゃダメ」と言うが「かくれんぼ?」と綾香。で、頷く太郎に「セミみたい」なんてやりとりをしていると妻がベランダに出てくる。が、綾香を中に入れるだけで、太郎には気づかなかった。で、一安心する太郎。
太郎は地上を見ると、先ほどやってきたお墓のセールスマン・今井に気づいた。で、ポケットから今井の名刺を取り出して、携帯から電話を掛ける。(今井は子供相手にセールスをしていました。)で、電話に出る今井に「とりあえず、上見てもらえます」と言う太郎。で、上を見た今井はセミのような格好をしている太郎に気づく。「助けてください」と言う太郎。で、事情を説明し、今井が話術で真理夫婦を部屋から外に出し、その隙に太郎が部屋に戻って玄関から自宅に戻る、という作戦を今井は語る。太郎は「それでお願いします」と了承するが、今井は「その前に一つよろしいでしょうか」と言い「墓石の方を是非一つ」とセールスマンらしい所を見せる。太郎は「それとこれとは別でしょう」と言うと「それなら結構ですよ」と言う今井は「助けるという話は無かったことに...」と口にする。これに慌てた太郎は「買います、こうなったら何でも買います」と言い、交渉成立となった。で、今井は玄関に向かうが、太郎は足を滑らしてしまって、両手でぶら下がる状態になってしまった。
今井は玄関の前に立って、まずはネクタイを整え直す。そしてチャイムを押そうとするが、その時玄関ドアが開いて、それをおでこで受けてしまって、ノックアウト、その場に倒れ込んでしまう。真理と旦那は久しぶりの外食と言うことでお出かけにしたのだった。
両腕でベランダからぶら下がっている太郎は限界が近づいていた。そうしていると、妻が洗濯物を持ってベランダに出てきた。「どこ、ほっつき歩いているのかしらねぇ、パパったら...」とぼやくが、綾香が「だから、あそこでかくれんぼしてるんだってば」と言う。しかし「はいはい」と言うだけで真に受けない。すると綾香は「パパのこと、愛してないの?」と言い出す。「パパとママはテレパシーで通じ合っている」と言うママに「じゃあ、パパがかくれんぼしていることも分かっているんだね」と言って中に入っていく。ママは一応綾香の言った所を見てみようとして覗くと、太郎がぶら下がっているのを発見する。唖然となってしばらく言葉が出なかったママは、少し間をおいてから「何、バカなことやってんの」と言う。が、太郎はもはや限界で「ママ、愛しているよ」と言うと地面に向かって転落してしまった。
落ち葉が落ちる映像から、金剛地さんがお地蔵さんの前でマイクを手にして『元祖天才バカボンの春』を歌う。(「恋日・3rd.」で主演がテーマ曲を歌うのは、1&2、5、7話以来です。→こういう所は「恋日」の流れをしっかりと受け継いでいる。)
真理と旦那がいちゃつく中、部屋に上がり込んだ今井はお墓のセールスをしている。一方、藤野家では頭に包帯を巻き、右腕を吊り、左足にギブスを巻いて松葉杖を突いている太郎がタバコを吸おうとしてベランダに出ようとしていた。ママは「せっかくに入院中禁煙していたんだから、やめちゃえば」と言うが「まあ良いじゃないの」と言う太郎。太郎はママを見ると「テレパシー送った」と言うが「バカ」とママ。すると「なんて言うか、怪我の功名って感じかな」と口にする太郎。これに「良く言うわよ、若い人妻に下心ありありだったくせに」とママには見抜かれていた。すると「もうない。落っこちて無くなった」と言うと太郎はベランダに出た。そしてタバコに火を付けて一服。そうしていると、真理の部屋とは反対側のベランダに、若い女性がタバコを吸いに出てきて、彼女と目が合う太郎は軽く手を振って合図を送る。すると女性も返してきて、更にウインクを。これに太郎もウインクを返す。→やっぱり懲りていない太郎でした。
物語のAパートは約15分半強、Bパートは約10分半弱、エンドロールの部分は口笛のアレンジとなった『元祖天才バカボンの春』(インスト)ということで、この曲の持つ哀愁感をたっぷりと漂わせてくれるいい感じの終わり方でした。また、テロップで「このドラマはフィクションです。ドラマのストーリーは、主題曲の作品とは一切関係ありません」というのも、1&2話以外では定型でした。
次回、11話の物語は「15才」というもので、中学生の物語である。テーマ曲は「のらくろクン」から『You!You!You!』である。テンポの良いポップな曲で、その曲の雰囲気にマッチした物語である。主演は福永真梨佳(現在は「福永マリカ」と表記を改めている。)である。夏帆ポン、早織ちゃん、絢ちゃんというように、同じ事務所で「ケータイ刑事」襲名が続いているだけに、7代目候補の一人だと思われます。(その次の12&13話の水沢エレナもやはり7代目候補の一人ですけど...)
が、次に記すのは、12&13話「卒業 ~春の嘘」とします。これは前後編の物語なので、後編放送後にまとめて1本にして記すことにします。
↓一応これらを
↓「恋日」関係
↓テーマ曲関係
- アーティスト: アイドルフォー, カメカメ合唱団, 白木みのる, 赤塚不二夫, こおろぎ’73, アイドル・フォー, 敏とし, 石川進, 大野進, たなだひろし, ニャロメ児童合唱団
- 出版社/メーカー: バップ
- 発売日: 1998/10/21
- メディア: CD
↓こういうセールスマンが来ても...
お墓のヒミツ―知らなきゃソンする!お墓の建て方、買い方、選び方
- 作者: 藤木 真一
- 出版社/メーカー: 古川書房
- 発売日: 1996/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
POWER STATION『LIVING IN FEAR』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1996年に発表された彼らの2nd.アルバムである。(前作から10年、この名前を使って2nd.アルバムが発表されるなんて、誰が思ったことでしょうかねぇ...?但し、ジョン・テイラーは参加していないですけど...)本アルバムはBillboardのアルバム・チャートで最高位52位を記録しているものの、エネルギーが感じられない平凡なアルバムになってしまったのが残念な所である。
収録曲は以下の全11曲である。『Notoriety』『Scared』『She Can Rock It』『Let's Get It On』『Life Forces』『Fancy That』『Living In Fear』『Shut Up』『Dope』『Love Conquers All』『Taxman』。
この中からは、『She Can Rock It』がイギリスでシングル・カットされて、それなりのヒット(最高位63位)を記録している。
本アルバムからの筆者のお薦め曲は、アルバム・タイトル・ナンバーである『Living In Fear』と『Notoriety』『Shut Up』という所をピックアップしておく。(が、これぞという絶対的な曲が無いだけに、どんぐりの背比べという感じであり、それこそ好みの問題と言うことになっちゃいます...)
本アルバムは、POWER STATIONの10年ぶりのアルバムであるが、現在ではそれ以外の点で注目されるアルバムになっている。というのは、ジョン・テイラーの代わりに参加したバーナード・エドワードの遺作になってしまった。(遺作ではないが、ロバート・パーマーも本アルバム発表の7年後の2003年に亡くなってしまった。)ということで、何かに祟られているような感じのアルバムになってしまったが、それだけにとても貴重なアルバムということになった。まあ、価値と言うことに主眼を置けば、手元に置いておきたいアルバムであるが、たっぷりと楽しむためのアルバムではないですね(苦笑)
「関東シリーズ」(その2) [映画(邦画)]
懐かしの邦画ヒーローの第13弾として取り上げている「関東」シリーズですが、2回目の今回は東映製作シリーズ(全5作)の中から、1965年製作の第2作と第3作の2本です。
シリーズ第2作「関東やくざ者」
作品データを記しておくと、1965年の東映京都の作品で、時間は90分である。原案は梶原賢三、監督は小沢茂弘、脚本は小沢茂弘、撮影は山岸長樹、美術は川島泰三、音楽は菊池俊輔である。そして出演は、鶴田浩二、村田英雄、丹波哲郎、藤純子、山本麟一、大木実、曽根晴美、待田京介、二宮ゆき子、三島ゆり子、原泉、内田朝雄、加賀邦男、遠藤辰雄、北島三郎、山城新伍、汐路章、藤山寛美、たちである。
物語は大正7年、富山県で起こった米騒動が全国に波及し、内閣が倒れ、新たに民友党内閣が成立する。そんな中、宇都宮の土建業・大谷組は、民友党の黒幕と手を結んで、好景気に沸く海運業界の大日本郵船の乗っ取りを目論む関東桜会と対立する。何とか乗っ取りを阻止しようとする大谷組の組長だったが、暴漢に襲われる。で、大谷組と関東桜会とが対決することになる...
なかなかスリリングな展開で物語が進んで行くが、時代が大正期ということもあって、陰謀の手口がまた時代のイメージにピッタリである。(現代でも、やり方は違うものの、同じようなことが起こっているのでしょうね...)
シリーズ第3作「関東破門状」
作品データを記しておくと、1965年の東映京都の作品で、時間は90分である。原案は石本久吉、監督と脚本は小沢茂弘、撮影は吉田貞次、美術は川島泰三、音楽は菊池俊輔である。そして出演は、鶴田浩二、藤純子、志村喬、村田英雄、田村高廣、三島ゆり子、大木実、高森和子、京山幸枝若、明石恭子、たちである。
物語は大正末期となる。関東梅島会の総長・梅島甚兵衛は、震災で焼けた吉原遊廓に代わって発展する亀の井の治安を守るために、南を黒田一家、北を竹内一家に二分して、それぞれの縄張りを治めさせることにした、が、亀の井の独占を狙う竹内一家は黒田を襲い、更に、あの手この手と揺さぶりを掛ける。更に、黒田組の小頭・弥三郎は罠に落ちて組を破門させられる。竹内一家は更に亀の井の独占を進めていき、邪魔者を消していき、土地を買い漁る。それを知った弥三郎が遂に竹内一家に殴りこみをかけるが...
物語の展開は任侠映画ではお馴染みのパターンである。政治家と連むというのは、今も昔も全く変わらないということですね。
↓本作は現時点でソフトがリリースされていないので、今回は主演・鶴田浩二のCDをいくつかピックアップしておきます。
- アーティスト: 鶴田浩二, ビクター・オーケストラ, 吉田正, 宮川哲夫, 東次郎, 藤田まさと, 小口太郎, 村岡昊, 佐伯孝夫, 木賊大次郎, 島田磬也
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2005/09/22
- メディア: CD
「ONLY YOU」('94) [映画(洋画)]
表題の作品は1994年のアメリカ映画「オンリー・ユー」である。先に記した1991年のA.マッカーシー主演作と同名タイトルであり、こちらもラブ・ストーリーであるが、リメイクでも何でもなく、全く関係ない作品である。
作品データを記しておくと、時間は108分、監督はノーマン・ジュイソン、脚本はダイアナ・ドレイク、撮影はスヴェン・ニクヴィスト、音楽はレイチェル・ポートマンである。そして出演は、マリサ・トメイ、ロバート・ダウニー・Jr.、ボニー・ハント、ヨアキム・デ・アルメイダ、フィッシャー・スティーヴンス、ビリー・ゼイン、たちである。
物語はロマンティックなラブ・ストーリーであって、舞台はローマである。ピッツバーグの教師・フェイスは、子供の頃の占いゲームとジプシーの占い師に告げられた「運命の人」の存在を今も信じているロマンチストな女性だった。が、そんな彼女も青年医師との結婚が間近になっていた。そんな所に婚約者の友人と名乗る男から電話が入り、「運命の人」の名前・デイモン・ブラッドリーを聴いて驚く。で、ウェティング・ドレスのままデイモンの旅行先のイタリアへ旅立つ。ベニスに入ったが、ひと足遅れで会えず、ローマでデイモンと名乗る男と対面し、気を失う。だが、男は自分の名はデイモンではなくてピーターと告白する。彼はフェイスへ一目惚れして嘘をついたのだった。傷心のフェイスは帰国を決意するが、今やフェイスのことが好きで好きで惚れているピーターは必死でなだめ、本物のデイモンがいる場所を捜し当てたと言って、フェイスはそのリゾート地に向かったが...
心底惚れた女性を得るために仕組んだ嘘から、本当の愛を突き止めていくヒロインの姿は、ありがちな物語ではあるが、とてもロマンティックである。また、イタリアの観光ガイドのような風景も本作の見所の一つになっている。時にはこのようなロマンスに浸るのも良いですね。
えっ?トミーじゃなくてマツが登場! [ケータイ刑事]
11月も終わりに近づき、12/29(土)で「銭形海」が終わりではなく、しかも「さよなら五代さん! ~恐怖の神経ガス殺人事件」ということなので、新年からはシリーズ初の「サード・シリーズ」に突入するのは確実で、まもなく発表されると思っていたら、それが発表された。が、なんと相棒はマツ(松山さん)ということでした。→「海・2nd.8話」で岡野さんが復帰するのでは、というような伏線を張っていたので、「3rd.」は岡野さんで、4月からの「4th.」にマツが登場すると思っていただけに、ちょっと驚きました。→やっぱり、(良い意味で)期待を裏切ってくれる「ケータイ刑事」ですね。
TVシリーズにはマツは初登場ということになり、銭形の相棒としては五代さん、高村さん、岡野さんに続いて4人目になる。(既に「M2」に登場していたので、いずれはTVシリーズにも登場すると思っていましたけど...)ただ、心配なのは、五代さんとキャラが被っている所がちょっとあるだけに、どういう違いを出すのかが見物でしょうね。おそらく、「カン」に頼るという所を強調するものと思います。そして、五代さんの言う「刑事の価値は履き潰した靴の数で決まる」というのを完全否定するでしょうね。
ところで、「3rd.」でマツが登場ということになると、岡野さんもやっぱり登場ということになって、4月からはシリーズ最長となる4クール目に突入して「海・4th.」となって、そこで岡野さんの復帰となるのも確実でしょうね。→こうなると、「M3」は早くても2008年秋、普通に考えたら2009年春ということになっちゃうのでしょうね。そして7代目(分家・3女)は早くても2009年正月から、「恋日」が3クール入るのが妥当でしょうから、2009年4月からのスタートということになりそうな気がします。
兎に角、海・マツという新コンビも楽しみです。放送は1/5からです。
↓松山さん登場作品は現時点ではこれのみです。
ケータイ刑事 THE MOVIE2 石川五右衛門一族の陰謀~決闘!ゴルゴダの森 プレミアム・エディション
- 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
- 発売日: 2007/08/24
- メディア: DVD
ケータイ刑事 THE MOVIE2 石川五右衛門一族の陰謀〜決闘!ゴルゴダの森 スタンダード・エディション
- 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
- 発売日: 2007/08/24
- メディア: DVD
ケータイ刑事 THE MOVIE2 オリジナル・サウンドトラック・アルバム
- アーティスト: サントラ
- 出版社/メーカー: BS-i
- 発売日: 2007/02/28
- メディア: CD