「PUPS」 [映画(洋画)]
表題の作品は1999年の映画「パップス」である。イギリス出身のアッシュと、松竹退社後、チーム・オクヤマを立ち上げて活動していた奥山和由がタッグを組んだ作品である。少年少女の銀行強盗を描いたドキュメンタリー・タッチのサスペンス・ドラマである。また、少年らしい姿の描写と、'60's終盤から'70'sにブームとなったアメリカン・ニュー・シネマのような雰囲気も持ち合わせている。
作品データを記しておくと、時間は103分、製作はアッシュとダニエル・M・バーガーの2人、製作総指揮は奥山和由、監督と脚本はアッシュ、撮影はカルロス・アルグエロ、音楽はラルフ・デブランクである。そして出演は、キャメロン・ヴァン・ホイ、ミーシャ・バートン、バート・レイノルズ、アダム・ファラー、デヴィッド・アラン・グラフ、カート・ローダー、ダーリン・ナリタ、たちである。
13歳のスティーヴィーはロスの郊外に住む普通の少年である。ある日、彼は母が隠していた銃を見つけるが、これが彼の人生を大きく変えることになった。ガールフレンドのロッキーに拳銃を見せびらかしていたスティーヴー。で、いつしか「銀行強盗をしよう」と言いだしたスティーヴーは、それを実行してしまう。銀行に入ると同時に銃を取り出すと、客たちを人質に取る。地元警察にFBIが加わり、犯人(=スティーヴィー)に対する説得が始まるが、話はかみ合わない。スティーヴィーはMTVのレポーターの取材を要求し、カメラの前で悩める心の内側を語る。そんな中、便所に閉じこめられていた警官がスティーヴィーに銃を向けたことから、事件は急展開に...
少年の悩める心の描写は良いのだが、事件の方が突然急展開して、強盗事件が解決してしまうことになるが、もう少しドラマがあっても良かったと思うが、破滅に突き進んでいく若者ということ、更に「銀行強盗」ということで、あの名作「俺たちに明日はない」を思い出すことになる。(登場人物はより若いですが...)
主演のミーシャ・バートンは「シックス・センス」でお馴染みであるが、本作でもなかなか良い演技を見せている。また、バート・レイノルズも存在感のある所を出しているが、やっぱり随分と老けましたねぇ...
↓DVDではなくてビデオです。
↓何となく、この作品を思い出します。
「横溝正史シリーズ ~犬神家の一族(全5話)」 [ドラマ]
WOWOWが放送している名作ドラマ「テレビ黄金時代」の「橫溝正史シリーズ」。5つ目のエピソードとなる「犬神家の一族」の放送がデジタル192chの方で終了したので、それについて記します。
このTVシリーズは1977年の作品であり、前年の1976年に石坂浩二が金田一耕助を演じた劇場版が製作されている。(市川崑監督作品)それは146分である。また、そのリメイクで2006年にも市川崑監督+石坂浩二の金田一耕助で製作されている。(こちらは135分である。)が、TVシリーズで全5話となると、230分を越える時間となり、劇場版よりもたっぷりと時間があることになる。よって、描写がより深くなり、人物をたっぷりと描くことが出来るようになる。が、冗長度も上るので、無駄な部分も多くなるのもまた事実である。また、全5話と言うことになると、第1話は「起承転結」の「起」、最後の第5話は「結」ということになり、4話までの展開は、事が起こり、人が殺されるというのが定時制を持ったイベントのようになってしまい、リズムが同じになってしまう。毎週見ていくというのであればともかく、続けて見たら、逆に違和感を感じてしまうのは、これまでのエピソードと同じである。
そんな中、この物語の第1話は事件の「起承転結」の「起」であるが、物語の背景説明に費やされていて、「起」の序章という感じというスローな展開であった。30年前の作品だからこういうことも出来たのだろうが、現在のドラマだったら、冒頭の10分に詰め込んで語りきってしまうであろう、というものである。が、このゆっくりしたペースが長閑な田舎を舞台にした物語という雰囲気を盛り上げてくれて、ゆっくりしたペースに引き込んでくれる。(が、第1話は第2話まで続けて見た方がいいですね。兎に角、第1話だけだったら長い前説という感じですから...)
第2話からは、順番に1人、また1人と殺されていくが、この辺りは誰が殺されても大差はないところである。で、「起承転結」の「承」の部分が続くことになる。「転」になるのは第4話からであるが、ある意味では第5話が「結」であるため、それに合わせたという感じもしないでもない。で、第5話は「結」であり、事件の真相について、たっぷりと時間を使って語られる。
30年前の作品だと感じられる所がもう1点ある。それは被害者の造形である。被害者の生首や首無し死体が出てくるのだが、その出来が、遠くから見ても(=画面に小さく、引いて映っているだけでも)明かに作り物というような出来であり、生首の顔も別人に見える。首無し死体の方は重量も軽いということまで伝わってくるような出来である。(こういう所はC級という感じです。)が、ツッコミ所として捉えるのが良いでしょうね。
物語の方は、劇場版をはじめ、TVムービーとしても製作されたこともあり、有名な物語であるので、特に述べることはしなくてもある程度はご存知でしょう。(あの、ゴムマスクの男が登場するのが、本作「犬神家の一族」です。)
ただ、1つ前のエピソードであった「悪魔の手毬唄」(全6話)はある程度編集し直して、時間を短縮して詰め込んだ方が良かったと感じたが、本作「犬神家の一族」については、全5話・4時間弱を大きく短縮させる必要はないですね。まあ、OPやEDの部分を含めてまとめ直すとしても、200分ぐらいにする程度で良いと思われる。(OP/EDを除いたドラマ部分ではせいぜい1割程度をそぎ落とす程度という計算になる。)
来週から放送される第6のエピソードは「不死蝶」(全3話)です。が、来週にその第1話が放送されるが、その後は2週続けてお休みとなって、新年になってから第2話と第3話が放送される。→放送の日程上、仕方ないとは言っても、これだったら新年から放送を始めた方がいい気がするのですけど...(まあ、ういうものです、)で、「不死蝶」について記すのは1月の真ん中頃ということになります。(アナログWOWOW(=191chと同一内容)の放送は、2月に入ってからとなります。)
↓映画の方はこちら
犬神家の一族 完全版 2006&1976 【初回限定生産3枚組】
- 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
- 発売日: 2007/07/06
- メディア: DVD
障害発生中。やはりソネブロは酷い [ETC.(その他)]
現在、So-net Blogは障害発生中で、まともではありません。
出来る限り、「MEICHIKUえんためぶろぐ」か「テキスト版」の方をご覧下さい。
(普段からも、このいずれかをご覧戴いた方がよろしいかと...)
障害が発生して、各種ブログの中で対応も悪く、なかなか解決出来なかったソネブロが、ここのところ問題の発生が殆ど無くなっていたが、一度障害が発生したら、解決するまで、兎に角時間がかかりますからね... しかも、一時的には解決するが、根本的な解決になっておらず、まともになるまでは半年、一年かかりますからね。(開発者が如何に能力が低いか、その見本市ですし、問い合わせの回答も遅いし... →そう言えば、2007年2月や3月に問い合わせた回答が未だに来ていないのを思い出しました。)
ケータイ刑事銭形海23話(2nd.10話) [ケータイ刑事]
二段構成として記している「銭形海」。こちらの方は物語の中身を追っている長文&ネタバレたっぷり編です。今回の物語は2nd.10話(通算では23話)の「BS初のサイレント! ~パントマイム爆弾事件」です。「サイレント」とは「無言の」「無音の」という意味であり、「無声映画」のことを指している。映画の歴史を紐解くと、現在の音声のある映画(トーキー)が登場する以前のもので、その歴史は100年を越えている。映像だけではやはり寂しいということで、バックに音楽が演奏されたり、活動弁士が色々と語って上映されるという興行が行われたが、今回の物語は、音楽と効果音はあったので、正確には「サイレント」とは言うことは出来ず「サイレント風」と言うことになるが、そこまで厳密にはいわないことにする。
兎に角、「ケータイ刑事」ではお馴染みの「BS初」となるイベントの回であり、これも一つの実験である。それにしても、人類が生み出した文化遺産をしっかりと受け止めて、それをヒントにして物語を作るところは、やっぱり「ケータイ刑事」でもある。
演出の方も、色を抑え気味にしてセピア調にしていたのは評価できる所であるが、どうせやるのなら、完全な白黒映像にするか、例えば海ちゃんのストラップだけ色を使うというパートカラーという演出にしても良かったのではないか。(パートカラーにすると、色を使った所がより強く印象づけられるだけに、海ちゃんがより格好良く見えることになるのですけど...)
物語の方は「愛・15話」をベースにしたものである。(その時は五代さんに爆弾付きのルームランナーがバースデー・プレゼントとして贈られ、愛ちゃんが一人で犯人を追いかけて対決(なぞなぞでした)したものでした。)また、爆弾事件ということで、「泪・2nd.13話」や「泪・1st.10話」「零・1st.13話」、そして「M1」を思わせる所もありました。特に「バベルの塔」のあのマークが登場するとは思っていませんでした。
それではいつものように、ネタバレありの長文で、本編に行きます。(尚、放送直後に記した「感想+次回予告」版はここをクリックして下さい。)
今回は、主題歌も歌詞のないインスト・バージョンとなり、「銭形海、17歳。…」という林和義さんのナレーションも無く、(この部分は、いつもの文言がテロップで出ました。)声が出てこない。(但し、「ケータイ刑事銭形海は…」というスポンサーのお知らせの部分は、しっかりと声がありました。→これは仕方ないですが、DVDになった時、またはMBSでの放送、更にはBS-iでの再放送の時はこれが無いので、いい感じになりますね。)そして、映写機が回る音がする中、テロップで「今回のケータイ刑事は、音声さんがストライキまため、サイレントでお送りします。」と出る。(普通は、マヤヤの声で語られるのだが、マヤヤもストライキ?)尚、ここで「ストライキ」ということが出てくるが、言うまでもなく、アメリカ・ブロードウェイの舞台係の組合のストライキが頭にあるのは言うまでもない。さりげなく時事ネタを入れているのも「ケータイ刑事」らしい所である。(が、再放送の時には、このことはすっかり忘れ去られているでしょうけど...)
ピアノによるBGMが流れてくるが、チャップリンのサイレント映画を思わせてくれます。これも「サイレント」へのオマージュの一つである。
「Happy Biethday 柴田」とデコレーションのあるバースデー・ケーキがあり、ろうそくに火が付けられていく。(ろうそくの本数は28本であるが、やっぱり「28」という数に拘っている。また、このことから柴田束志さんは28歳になったということでしょうが、20代ではなく30代に見えるのですけど...)ホワイトボードには「HAPPY BIRTHDAY SHIBATA」という文字があり、「V」の文字もある。海ちゃんがろうそくに火を付け終わり、笑顔で「OK」というサインを送る。すると、五代さんに目隠しされた柴田さんが連れてこられ、海ちゃんは拍手で迎える。で、ケーキを目にした柴田さんは喜び、海ちゃんと五代さんはクラッカーを鳴らす。で、ろうそくの火を吹き消す柴田さん。そんな所に、荷物の配達があり、海ちゃんが対応する。「柴田さんにお届けものです」これに嬉しいという表情になって、柴田さんが荷物受け取りのサインをして、この部屋に運んでもらった。
柴田さんへの荷物は、バースデー・プレゼントのエアロバイクであって、赤いリボンが結ばれていて、メッセージ・カードも添えられていた。(「柴田束志を愛する会」と記されている。)柴田さんは喜んで、直ぐにエアロバイクにまたがってこぎ始める。バースデー・カードは海ちゃんの手にあって、海ちゃんがそれを開く。(柴田さん宛なのに、良いんでしょうか?)が、カードを見た海ちゃんの表情が変わり、慌てて五代さんを呼ぶ。五代さんもそれを見て慌てる。「爆弾!?」
カードには「爆弾ダイエット!時速20キロ以下になると爆発しちゃうよ。」とあった。(お馴染みの新聞や雑誌の活字を使って作られている。)で、五代さんはカードを隠しながら柴田さんにこのことを告げ、「20キロ以上」と指示をし、海ちゃんも笑顔で「頑張れ!ファイト!」と応援する。で、五代さんが更にカードの続きに目をやると「お友達がボクと勝負をして、勝ったら止め方を教えてあげるよ 勝負は3回。多聞館においで」とあった。で、ここで「警視庁から入電中!」(が、これがテロップで出るだけで、マヤヤの声はなしでした。)で、携帯を開いた海ちゃん。入電ムービーというよりも入電メールと言った内容で、柴田さんの写真の下に文章が記されている。(普通の写真付きメールでした。柴田さんの写真、目つきがちょっと怪しいのですけど...)「爆弾予告事件発生!狙われているのは、警視庁鑑識課の柴田束志!至急、赤坂多聞館に急行せよ!」で、柴田さんはそのままエアロバイクをこぎ続け、五代さんと海ちゃんは赤坂多聞館に向かった。(一応、海ちゃんは柴田さんを励ましてから行きました。)
途中、公園にやってきた海ちゃんと五代さん。犯人との待ち合わせだったのだが、「誰もいないじゃないか」「いませんね」ということで、そこには誰もいなかった。と思ったら、チャップリン風のシルクハットにちょび髭、ステッキを持った男が現れて、ステッキでこっちだ、と教える。で、海ちゃんと五代さんは男についていく。(ここでチャップリンの歩き方を真似ているが、ドリフのヒゲダンスの時の歩き方に見えるんですけど...)
赤坂多聞館のある部屋(舞台のある小ホール)にやってきた海ちゃんと五代さん。一応、5人の客が座っていました。そのまま舞台に上がると、司会のお姉さん(「ザ・勝負」と書かれたプラカードを持っている。)も現れ、客たちは拍手!で、チャップリン風の男がステッキでめくると「一回戦 パントマイム」とあり、お姉さんが更にめくってお題を出す。「フリルのスカートをはいたサルが酔っぱらった犬のマネをする」
笛が吹かれて、まずはチャップリン風の男が始める。(この部分は文字にするのは省略。やっぱり実際に見てもらわないと...)で、客たちは立ち上がって拍手喝采。続いて海ちゃんが始める。豊かな表情で熱演するも、客たちはブーイング、で、海ちゃんは泣き顔に...
続いてのお題は「馬に乗って落馬した馬が鹿になる」(これは完全に言葉遊びと言ったお題でもありますね。)最初はチャップリン風の男が行い、続いて五代さんがやる。で、判定は5人のお客が行い、全員が海・五代ペアの勝ちと判定する。これに笑顔で喜ぶ海ちゃんと五代さん。チャップリン風の男はふてくされながらも五代さんの手を上げた。「やった!」 で、男はメモ紙を取り出して海ちゃんに渡そうとするが、腕を動かして取られないようにする。が、海ちゃんはその腕を押さえて、メモ紙を手にし、広げる。が、変な線が書いてあるだけで、意味不明だった。
すると司会のお姉さんが笛を吹き、説明をしてくれる。(といっても、一枚ずつめくっていくだけでしたが...)「勝負に勝って、それを3枚集めたらいいことがあるよ」ということだった。海ちゃんは改めて手にしたメモ紙に目をやるが「なにこれ?」(この時点で、3枚を重ねたらと分かっちゃいましたけど...)
そうしていると「二回戦 二人羽織」に進む。ここでマルセル・マルソー(今年の9月に亡くなったということで、追悼の意味も込められているのでしょうね。)風の背の低い男が登場。海ちゃんに気のある所を見せていた。そうしている間に舞台上では準備が整った。海ちゃんと五代さんはどっちがどっちをやるのかと相談するが「当然、私が後ろです」。勝負の内容は「わんこそば早食い競争」ということで「28杯、早く食べた方が勝ち」というルールだった。(やっぱり出ました「28」という数字が...)海・五代ペアは、五代さんが食べる方で、海ちゃんが後ろに回り、相手はマルセル・マルソー風の男が前で、チャップリン風の男が後ろだった。お姉さんの笛の合図で勝負が始まり、(色々と笑わせてくれるが、文字にするのは難しいので省略。)勝負が続く。
そこに突然「一方、柴田は」と出て、警視庁の柴田さんの様子が映し出される。必至にエアロバイクをこぎ続けている柴田さんは「頼みます。海ちゃん、五代さん」ということで汗だくになりながら頑張っていた。
客席の5人の客たちは、全員居眠りをしている中、二人羽織の勝負は続いている。が、海・五代ペアが先に28杯食べ終えて、勝利!(相手は仲間割れに...)お姉さんの指示で、チャップリン風の男は2枚目のメモ紙を取り出し、海ちゃんの手に。が、1枚目と同様に多数の線があるだけだった。それを見た海ちゃんは「??」だったが、直ぐに笑顔を見せる。
続いて「三回戦 リンボーダンス」に突入する。まずは、全く身体を曲げなくても良いような高さで、チャップリン風の男、マルセル・マルソー風の男、五代さん、海ちゃんの順番でクリア。バーが下げられて、同じ順番で行われる。五代さんの順番のところで海ちゃんは「がんばれ、五代さん」と笑顔で応援を。が、バーをクリアした五代さんだったが、ボキボキということで、腰をやっちゃいました。海ちゃんもクリアして、更にバーが下げられ、チャップリン風の男、マルセル・マルソー風の男、海ちゃんの順番で進む。(ここでマルセル・マルソー風の男が腰を痛めて脱落)。更にバーが下げられて、チャップリン風の男がやろうとするが、海ちゃんに順番を譲ろうとする。で、じゃんけん勝負で海ちゃんが負けたことから、海ちゃんが先に行う。しかし、無事にクリア。(喜ぶ五代さん。)続いてチャップリン風の男がやろうとするが、後ろに身体を曲げられず、バーを落としてしまってアウト。ということで、この勝負も海・五代ペアの勝ち。
ということで、3枚目のメモ紙を受け取った海ちゃんだったが、やはり先の2枚と同じで多数の線があるだけだった。で「???」これに五代さんは手錠を手にして二人を逮捕しようとちらつかせるが、「(二人)を捕まえたら、すぐに爆発させちゃうよ」
「一方、柴田は」ということで、警視庁の柴田さんはというと、鑑識の上着を脱ぎ捨て、更にはネクタイをも投げ捨てて、元気にエアロバイクをこぎ続けていた。が、かなりへばってきていて「もうだめだ~」と弱音を口にしていた。
赤坂多聞館。勝負が終わったと言うことで、お姉さんに続いてチャップリン風の男とマルセル・マルソー風の男は去っていった。で「寄せる、悪のさざ波」(海ちゃんはこれをゼスチャーでやってくれました。)(ここでAパート終了。アイキャッチも色を抑え気味となったものでした。経過時間は14分半を過ぎた所で、Bパートのドラマ部分は11分弱ということになります。)
海ちゃんは3枚のメモ紙が示しているものが何かを考えるが、全く分からなかった。で、それを投げ捨ててしまう。が、床に落ちたメモ紙を拾い集めてす重ねたことから閃き、笑顔になって五代さんの元に行く。そして3枚を順番に重ね合わせる。すると「下北沢バベルの塔」と文字が出来上がった。「下北沢バベルの塔」ということで、海ちゃんと五代さんは下北沢に移動してバベルの塔を探し始める。(ここに「M1」に登場した「バベルの塔」の名前が出ましたが、「M1」では品川だったが、今度は下北沢ということで、本当に下北沢には何でもありますね。→「M1」では「塔を横に作った」ということだったが、またまたとんでもないものだろうという予想はできましたけど...)
下北沢にやってきた海ちゃんと五代さん。しかしバベルの塔は見つからない。で、二手に分かれて探すことにした。(町中を捜している海ちゃんの所、自転車や通行人が逆向きに動いていましたが、ドサクサに紛れて、面白いことをやってくれるものです。)
そんな中、海ちゃんがあるビルに「下北沢バベルの塔」と書かれているのを発見する。(「M1」に登場したあるマークもありました。)で、海ちゃんは一人で地下に降りていく。(絢ちゃんということで、「恋日・ニュータイプ」の12話で、津木野ユリが一人になりたいときに良く来た場所と言ったビルの地下と被っていて面白い所です。また「泪」でも「1st.10話」や「2nd.22話」にも登場した地下でもありますね。)階段を降りていってドアの前に立つ海ちゃん。そこにはあのマークと共に「下北沢バベルの塔」という文字が銘板に刻まれていた。で、ドアを開けて中に入る海ちゃん。中は真っ暗だった。また、ドアが独りでに閉まった。
「そして、柴田は」ということで、警視庁の柴田さんはというと、バテバテになっていたが、それでもエアロバイクのペダルをこぎ続けていた。が、もはや限界に達していて、スピードが時速20キロを割り込んでしまった。それを目にした柴田さんは頭を抱え込んでしまって漕ぐのを止めた。が、何も起こらなかった。改めてスピードメーターを見ると「0.0km」と表示されている。で、怪訝そうな表情をししながら柴田さんはエアロバイクから降りると首をかしげる。「??? ??? ?」
バベルの塔の海ちゃんはドアを開けようとするが、鍵がかかっていて開かない。そうしていると照明が点く。で、奥に歩を進める海ちゃんは、床に置かれたスーツケースを発見した。で、スーツケースを開けると、中には爆弾(ダイナマイト)が入っていて、タイマーは「30:00」を表示していた。「爆弾!?」
そうしていると、側にあったテレビに映像が映り、先ほどのチャップリン風の男とマルセル・マルソー風の男が笑っていた。で、テレビに目を移す海ちゃん。テレビを通して二人は海ちゃんにメッセージを伝える。(当然、声ではなく、スケッチブックに書いた文字で伝える。)
「だまされたね。ターゲットは最初から君なの」で、大笑いする二人。更に「ボクたち銭形家が大キライ」「あと30分で爆発するよ」で、テレビの映像は消えた。(海ちゃんは意外と冷静でした。)そして、タイマーが始動して、カウントダウンが始まった。海ちゃんは数歩後ずさりをするが、その時閃いた。「シャーク兄弟だ!」で、笑顔を見せる。
その頃、五代さんは下北沢の町でバベルの塔を捜し続けていた。そんな所にメールが届き、携帯を開く五代さん。海ちゃんからのメールで「下北沢バベルの塔に閉じこめられました。犯人はシャーク兄弟!! 銭形海」という文面だった。更に、今度はTV電話の着信が入り、電話に出る五代さん。それは柴田さんからで、凄い剣幕で伝える。「爆発しなかった!?」で、五代さんは柴田さんに伝える。「柴田!シャーク兄弟だ!」
爆弾のタイマーは残り20分を割った所だった。海ちゃんは2本のリード線のどちらを斬ったらいいのか考えていたが、「赤、白、どっち?」と、分からなかった。(分かっても、どうやってリード線を切るのでしょうか?ニッパを持ち歩いているとは思えませんが...→銭形ストラップを使って切断できますね。零ちゃんはゴルフボールやカーペットを切りましたし、泪ちゃんも紙を切っていましたから...)
柴田さんが下北沢にやってきて、五代さんと合流する。で、シャーク兄弟について調べた結果の前科者リストを渡す。リストには、シャーク兄(鮫肌座羅男)、シャーク弟(鮫肌座羅鬼)とあった。で、五代さんと柴田さんはシャーク兄弟の家に向かった。
「シャーク兄弟の館」というプレートのあるアパート。1Fの端の部屋から順番に確かめる五代さんと柴田さん。で、結局は2Fの端っこ(最後の部屋)がシャーク兄弟の部屋であり、拳銃を構えた五代さんと柴田さんが突入する。
部屋の中ではシャーク兄弟がお茶を飲みながらくつろいでいた。で、パソコンの画面には、海ちゃんのいるバベルの塔の地下の様子が映っていて、海ちゃんの姿があった。また、画面左上には、爆発までのカウントダウンのタイマーが移っていて、残り時間は15分という所だった。(これから考えたら、柴田さんは僅か5分の間に警視庁から下北沢にやってきて、更にシャーク兄弟の部屋までやってきたことになる。警視庁って、千代田区霞が関にあるのに、下北沢との間には「どこでもドア」でもあるのかしら???)が、海ちゃんはカメラに向かって飛び跳ねたり、アッカンベーなどをしていました。(すっかり弾けちゃった海ちゃんです。)それを見た五代さんは「もう15分を切ってる」
シャーク弟(マルセル・マルソー風の方)が、壁にある手書きの地図に円を記し、爆発で吹っ飛ぶことを言う。(円の中心は小田急・下北沢の駅よりも少しずれている。駅が記されていないが、京王線の笹塚から少し南に言った辺りが中心になっているので、下北沢バベルの塔の場所は世田谷区北沢5丁目付近かと思われる...)で、はしゃぐシャーク兄弟。これに業を煮やした五代さんが一発「バーン!」と天井に向けて銃を撃つと、照明器具がシャーク兄弟の頭を直撃、二人はそのまま伸びてしまった。柴田さんが五代さんのポケットから手錠を取り出すと、シャーク兄弟を手錠で繋ぎ、そしてバベルの塔まで引っ張っていく。
地下室の扉の前にやってきた一同。が、ドアは鍵がかかっていて開かない。五代さんが銃でドアを撃ち、扉を開けて中に入る。直ぐに海ちゃんと合流し、爆弾の様子を見る五代さん。更に、シャーク兄弟に掛けられている手錠の片方を爆弾入りのスーツケースに繋ぐ。そして海ちゃんに「銭形!お前は出て行け!」と避難させようとする。しかし海ちゃんは動かない。「出て行け!!」と五代さん。これに海ちゃんは「私も残ります」五代さんは柴田さんにも出ていくように言うが、柴田さんもこの場に残ることを選択した。で「お前たち!」と五代さん。(「泪・1st.10話」や「泪・2nd.13話」に準じています。)
爆発までの残り時間は5分を切った。五代さんはシャーク兄弟に問う。「どれを切ったら、止まるんだ 言え!」「赤か?白か?」しかし、シャーク兄弟は口にチャックで、何も言わない。逆にイニシアティブを取ったシャーク兄弟は「よし阿波踊りだ!」と言い出す。これに五代さんは素直に言われたように、阿波踊りを踊り始める。更に、海ちゃんと柴田さんも踊りに加わる。(阿波踊りなんでしょうが「泪・2nd.14&15話」のポン踊りのように見えちゃうんですけど...)
「もうすぐドカンだ!」調子に乗るシャーク兄弟。残り時間は3分を切った。踊り続ける五代さん、海ちゃん、柴田さん。シャーク兄弟は「クレージー クレージー クレージー」と海ちゃんたちを揶揄するばかり。そんな中、残り時間が20秒を切った。踊り続ける海ちゃんたち。更に15秒を、そして10秒を切った。それでも踊り続けている海ちゃんたち。これにシャーク兄がたまらなくなって「まった!」そして自分のシルクハットを脱ぐ。すると頭には赤い小旗があった。それを見た五代さんは「赤だ!」ということで、赤いリード線を切った。残り時間1秒、というところでカウントダウンは止まり、爆発はしなかった。
海ちゃんたちは「やった!」ということで、万歳をして、更に輪になって喜ぶ。その隙にシャーク兄弟は爆弾入りのスーツケースを閉じると、スーツケースごと逃げていった。それに気づいた海ちゃんたちは直ぐに後を追う。(冷静な海ちゃんだったら、逃がすようなことはしないと思うんですけどね...)
逃げるシャーク兄弟、追う海ちゃん。公園に逃げるシャーク兄弟だったが、三味線の音を耳にすると、周囲をキョロキョロと見回す。東映映画のOPを思わせるように、岩場に砕け散る白波。「大波小波かき分けて。…」いつもの口上をゼスチャーでやる海ちゃん。そして「私の碇で沈みなさい!」からストラップを投げる。「神奈川沖浪裏」の大浪がうなり、碇のストラップが勢いよく飛んで行く。地面に突き刺さると、碇に繋がった鎖はシャーク兄弟を捕らえていた。海ちゃんが鎖を引くと、大回転してその場に倒れ込むシャーク兄弟。で、五代さんと柴田さんが駆けつける。柴田さんがシャーク弟の帽子を脱がせると、そこには白旗があった。(爆弾の「赤」か「白」かというだけでなく、ここでは「降参」を意味する「白旗」ということで、これは上手いですね。)で、柴田さんと五代さんは万歳を始め、海ちゃんも万歳に加わった。悔しがるシャーク兄弟だったが、カメラ目線で「またやってやる!」と呟いていた。五代さんと柴田さんがシャーク兄弟の回りを回っていて、海ちゃんは笑顔で万歳を続けていた。
次回、24話(2nd.11話)の物語は「歌だ!祭りだ!芸術だ! ~ケータイ刑事文化祭 in ゴルゴダの森(前編)」です。これは11/24に行われた「ゴルゴダの森文化祭」であるが、1st.に続いてまたも舞台をということで、「銭形海」は本当に舞台付いていますね。(2008年2月の舞台も、3rd.の終盤で放送することになるでしょう。)今回の物語では「次回予告」だけが声のある部分でした。海ちゃんの「それではケータイ刑事文化祭、ゴルゴダの森、スタート!」という声があり、舞台劇「シンデレラ」、海ちゃんの「恋の全国指名手配」を歌っている所、大喜利が出てきましたが、公式HPによると、前編は「シンデレラ」とダンスレッスンと歌、大喜利をお届けする、とありました。
鑑識メモ。このパートも「サイレント」ということで、映写機が回る音がする中、二人羽織姿の柴田さんが「鱈」と書かれたテロップをだす。字幕で「たら」と出て、柴田さんの説明が続く。(声はなし)フリップを裏返すと「鱈腹食う」(字幕「たらふくくう」)と言うが、直ぐにフリップを投げ捨ててしまい、「メタボになりますよ」(前回の物語のネタを出す柴田さん。)そして、せっかくの二人羽織ということで、「アー、お茶発見」で、紙コップのお茶を手にして、それを飲もうとするが、頭からかぶることになり、それで洗顔をしていました。
この後の、海ちゃんの「私の碇で沈みなさい」の着ボイスDLのお知らせも「サイレント」を貫いていて、海ちゃんのいつもの台詞がテロップで出ている。(但し、「五代さんには内緒です」は出ませんでした。)この部分はDVDには未収録、MBSの放送やBS-iの再放送ではカットされるだけに、1回きりの貴重なものとなりました。(やはり本作はBS-iの本放送で見るべきですね。)
今回の物語は、「サイレント映画」らしい演出が貫かれていて、映像の方も色を抑えてセピア調になっていたが、本編だけでなく、途中のアイキャッチや鑑識メモ、着ボイスDLのお知らせまで拘って統一されていたが、OP主題歌の所も色を抑え気味にして貰いたかった所である。(この部分だけはいつもと同じ色がしっかりとしていました。(但し、提供の部分となる碇の所はセピア調になっていました。)尚、次回予告は、DVDの収録の仕方を考えると、別扱いと考えられるので許せます。)試みとしては評価できることであるが、これだけが悔やまれる唯一の所でした。(しかし、OP主題歌もそうすると、色がおかしい、ということで苦情の電話がBS-iに入ると言うこともあり得るか...)
音楽の方も、「サイレント映画」ではこれ、という感じのピアノを中心にしたシンプルなものというのも良かったですね。尚、「サイレント映画」というと、チャップリンやキートンのコメディ作品という印象が強いが、普通の作品も当然あります。が、それだけチャップリンの残した足跡があまりにも大きいということでもあります。これを一つの機会として、チャップリンのサイレント作品をご覧になることをお薦めしたい所である。
物語のベースは「愛・15話」であるが、実はターゲットは別で、海ちゃんたちが爆発寸前の爆弾に対処ということでは、「泪・1st.10話」や「泪・2nd.13話」ということにもなる。また、3本勝負という所は「雷・2nd.9話」を思い出させてくれるし、勝負の内容も「雷」に通じる所があって、面白い所でした。→雷ちゃんは海ちゃんのお姉ちゃまということなので、お姉ちゃまに続いて、ということも十分分かる。また、「海」はスタート時は「シリアス路線」ということで「愛」を強く意識しているのだが、同じ緑リボン・次女ということで「泪」からも色々と引用されていますね。まあ、現在の「ケータイ刑事」のスタンダードは「泪」ですから、これもある意味では当然でしょうか。(やっぱり「愛」「泪」「雷」という3作は、2クールのコンビがある作品という共通点があり、傑作が多い作品でもありますからね。)
ケータイ刑事 THE MOVIE バベルの塔の秘密 ~銭形姉妹への挑戦状 スタンダード・エディション
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ケータイ刑事 THE MOVIE バベルの塔の秘密 銭形姉妹への挑戦状 オフィシャルガイドブック
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