SILVERADO(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]
表題の作品は1985年の西部劇「シルバラード」である。'80'sになると、西部劇はほぼ制作されなくなっていたが、そんな時代においては、久しぶりに生まれた本格的な西部劇の大作である。
作品データを記しておくと、時間は132分、製作と監督はローレンス・カスダン、脚本はローレンス・カスダンとマーク・カスダンの2人、撮影はジョン・ベイリー、音楽はブルース・ブロートンである。そして出演は、ケヴィン・クライン、スコット・グレン、ケヴィン・コスナー、ダニー・グローヴァー、ジョン・クリーズ、ロザンナ・アークエット、ブライアン・デネヒー、ジェフ・ゴールドブラム、リンダ・ハント、ケティ・フラド、アマンダ・ワイス、ジェフ・フェイヒー、マーヴィン・J・マッキンタイア、ブラッド・ウィリアムズ、ビル・サーマン、ジェームズ・ギャモン、ジョー・セネカ、たちである。
シルバラードに向かう4人のガンマンたちが出会っていき、町で幅を利かせている悪人たちに挑んでいき、それを倒すという、正統派の西部劇である。西部劇がたくさん制作された時代であれば、ありきたりのストーリーに陥る所であるが、西部劇が殆ど絶滅した'80'sということが、お決まりのストーリー展開であっても、新鮮さを与えてくれた。時間的にも2時間を越えているが、それだけたっぷりと西部劇の世界を堪能させてくれることになった。殆ど制作されなくなっていたが、「西部劇」の魂は決して死んでいなかった、ということで、かつての西部劇ファンも十分に楽しむことが出来る作品である。
また、西部劇の音楽と言えば、やはりエンニオ・モリコーネという感じがするが、そのモリコーネ節とまではいかないものの、ブルース・ブロートンも頑張っている。久しぶりの本格的西部劇ということもあって、サントラ盤の方にも自然と目が行くが、それに応えてくれる内容のサントラ盤として纏まっている。
で、そのサントラ盤に収録されているのは以下の全12曲である。『Silverado (Main Title)』『To Turley』『Getaway/Riding As One』『Ezra's Death』『McKendrick Attack』『Augie Is Taken』『On To Silverado』『This Oughta Do』『Augie's Rescue』『Slick, Then McKendrick』『Goodbye, Cobb』『End Credits (We'll Be Back)』。
'80's後半になると、何本かの西部劇が生まれるようになったが、それらの作品群の中でも、本作は、内容も、サントラ盤も出来が良い作品である。'80's以降の西部劇としたら、チェックしておかなければならない1本である。
Silverado (Scrapbook & Playing Cards) (2pc) (Ws)
- 出版社/メーカー:
- 発売日: 2005/04/05
- メディア: DVD
4姉妹探偵団#1 [ドラマ]
夏帆ポンの主演と言うことで、とりあえず第1話を見ました。「夏帆ポン」「四姉妹」「四女」と言えば、やっぱり「銭形姉妹」「ケータイ刑事」が頭に浮かぶが、ここは「四姉妹」ではなくて「4姉妹」ということなので、まあ、良いとしますか... それにしても、夏帆ポンはやっぱり「妹キャラ」が似合っている。
でも、末っ子以外の姉妹は、次女はそれなりのキャラ(次女ということで、泪ちゃんを意識しているのか、泣きキャラは?)を出していたが、長女と三女はいてもいなくてもという所でした。(今後、それにりに見せ場が用意されている物語もあるのでしょうけど...)→今回の内容だったら、原作の「三姉妹」を「4姉妹」にした意味も全く活かされていなかったし...
「国語が苦手」というのは設定では面白いところであるが、漢字が読めないというのとはちょっと違うような気がするんですけど...(これも零ちゃんを意識しているのでしょうかねぇ。何せ、フィールズ賞を受賞した中学生ですからね...)
それにしても、物語に無駄なキャラが結構いましたね。まあ、地上波ドラマらしいといえばそうなんだけど、もっと整理した方が、より4姉妹にスポットが当てられて、人物描写もできるようになり、質も上がるのだけど... EPGに「本格ミステリー」という言葉があったけど、色々とユルユルな所があり、とても「本格ミステリー」とは言えないと思うんですけどねぇ。→「ケータイ刑事」の方がはるかに内容もクオリティも高い。一応、夏帆ポンが主演と言うことなので少なからずは意識しているであろうが、「ケー刑事」のポップな感覚とはほど遠い、中途半端なものでした。(あの、内容がボロボロだった「週刊赤川次郎」の二の舞にならなければ良いんだけど...)
更に、いきなり火事、というのは、「恋日・ニュータイプ」の第1話を思い出させてくれるし、真犯人に追いつめられた所は、ドタバタ・コメディの様相となるし、「カイケツ」というお馴染みになっていくであろう台詞もインパクトが薄いし... →夏帆ポン以外は完全に空回りしていましたね。
やっぱり、夏帆ポンのためのドラマという印象しか無かったですね。良くも悪くも。演技の方も随分と上達しているし、やっぱり実力者である「銭形ーズ」の一員だというところをしっかりと出していました。(これは、ある程度予想していたけど...)→夏帆ポン主演の「東京少女」(2/23公開)に向けて、夏帆ポンのプロモのような作品としてにしかならないような気がする...
↓原作
三姉妹探偵団 20 (20) (講談社文庫 あ 21-46)
- 作者: 赤川 次郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/01
- メディア: 文庫
THREE DOG NIGHT『NATURALLY』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1970年に発表された彼らの5th.アルバムである。1968年にデヴューして、ヒット曲を多く放ってきた彼らであるが、最高傑作と言われる『Joy To The World』(邦題:喜びの世界)を収録したオリジナル・アルバムが本アルバムである。彼らを語る上では、やはり忘れてはならない名盤の一つである。Billboardのアルバム・チャートでも、最高位は14位ながら、1971年の年間アルバム・チャートでは12位にランクインしている。(最高位よりも年間順位が高いということは、それだけ長期にわたるヒットになったということでもある。)
収録曲は以下の全10曲である。『I Can Hear You Calling』『One Man Band』『I'll Be Creepin'』『Fire Eater』『I Can't Get Enough Of It』『Sunlight』『Heavy Church』『Liar』『I've Got Enough Heartache』『Joy To The World』。
この中からシングル・カットされた3曲であり、その中の『Joy To The World』(邦題:喜びの世界)は彼らの代表曲である。この曲はBillboardの1971年年間シングル・チャートにおいて、堂々1位に輝いた名曲である。また、レギュラー・チャートでも6週連続No.1となり、1971年では最長の1位の座をキープした曲となった。それ以外のシングル・カットされた曲は、『Liar』(Billboardのシングル・チャートで最高位7位、1971年の年間シングル・チャートでは69位にランクイン)と『One Man Band』(Billboardのシングル・チャートで最高位19位、年間シングル・チャートのTOP 100にはランクインしていない)である。
本アルバムからのお薦め曲は、やはり『Joy To The World』は外せないのは当然である。が、それ以外も良い曲に満ちていて、捨て曲がないのが本アルバムなので、迷うところであるが、『I Can Hear You Calling』『One Man Band』『Liar』という所をピックアップしておく。(こういう場合は、好みで選んでしまいますけど...)
'70'sに突入した頃は、彼らにとってはまさに黄金期であり、アルバムを多数発表していて、秀作が生まれていて、それぞれがヒットを記録しているが、やはり『Joy To The World』(邦題:喜びの世界)は他の曲とは格が違う歴史に残る名曲である。その名曲が収録されているオリジナル・アルバムであるだけに、'70'sサウンド(特に'70's前半のアメリカン・ロック)を聴くのであれば、しっかりと聴いておきたいアルバムである。
尚、彼らは現在も現役で活躍しており、今年はデヴュー40周年を迎える。BOXセットでもリリースしてほしいところでありますが...