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「SOMEBODY KILLED HER HUSBAND」 [映画(洋画)]

表題の作品は1978年の映画「シャレード'79」である。('78年の作品なのに邦題が「'79」となっているのは、'78年の12月の公開だったからでしょう。)このタイトル(邦題)から、1963年のA.ヘプバーン主演の「シャレード」(原題は「CHARADE」)が頭に浮かぶだろうが、続編でもリメイクでもなく、全く関係のない作品である。本作はTVシリーズ「チャーリーズ・エンジェル」で人気が爆発したF.フォーセット(当時は「ファラ・フォーセット・メジャース」の名前を使っていた。)の初めての主演映画である。(本作以前にも映画出演はしていたが、主演の経験はなかった。)ということで、ファラを見るための映画である。(一応、ジャンル的にはサスペンスということになっていますが...)

作品データを記しておくと、時間は98分、製作はマーティン・ポールとメルヴィン・サイモンの2人、監督はラモント・ジョンソン、脚本はレジナルド・ローズ、撮影はアンドリュー・ラズロとラルフ・D・ボードの2人、音楽はアレックス・ノースである。そして出演は、ファラ・フォーセット・メジャース、ジェフ・ブリッジス、ジョン・ウッド、タミー・グライムズ、ローレンス・ギタード、ジョン・グロヴァー、パトリシア・エリオット、ビーソン・キャロル、メアリー・マッカーティ、たちである。

メーシーズ・デパートに勤めるジェリーは童話を考えていて仕事の方はそっちのけ。そんな彼は、1歳半になる息子とともにやってきた女性客ジェニーに一目惚れ。荷物を落としたジェニーの手助けをして、彼女と接触するきっかけを作る。で、最初のデートで意気投合する二人。翌日、夫・プレストンと一緒にいたジェニーとレストランで出くわし、二人の関係は深いものになっていく。で、ジェニーは夫と上手くいっていないことを知る。プレストンに真実を語ろうとしてジェリーはプレストンの所に行くが、そこにはナイフで刺殺されたプレストンの死体があった。このままでは状況が悪いと言うことで死体を隠し犯人を追うことにするが...

まず、登場人物の名前について一言。ヒロインが「ジェニー」で、彼女の恋の相手となるのが「ジェリー」というのは、英語的には良いかもしれないが、日本語でカタカナ表記にすると、どっちだったのか混乱しそうであり、もう少し考えてほしかったところである。(実話の映画化ならばいざ知らずなんですけど...)

邦題に「シャレード」とある(原題では物語の内容があまりにもストレートに出ていますけど...)ように、A.ヘプバーンのお洒落な雰囲気を大事にしようとしているのが分かるが、それが空回りしていて、F.フォーセットの魅力が半減してしまっている。彼女の美里を句は、何と言っても健康美溢れるブロンドと笑顔であり、お洒落というのは、外れていることはないが、ちょっと違うんですよね。また、物語の方も、サスペンスとお洒落な所をアピールすることが中途半端になってしまい、今ひとつになってしまった。しかし、ファラの動く写真集という作品になっているので、彼女を見るということでは(一応)存在価値のある作品である。

 

↓DVD化されていません。(ビデオです)

シャレード’79

  • 出版社/メーカー: 東映ビデオ
  • 発売日: 1986/08/10
  • メディア: ビデオ

ファラ・フォーセット (1979年)

  • 作者: 林 冬子
  • 出版社/メーカー: 芳賀書店
  • 発売日: 1979/12
  • メディア: -

↓無関係とはいうものの、一応これも...

シャレード (ユニバーサル・セレクション第6弾) 【初回生産限定】

シャレード (ユニバーサル・セレクション第6弾) 【初回生産限定】

  • 出版社/メーカー: ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
  • 発売日: 2007/12/13
  • メディア: DVD


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「SHANE」 [映画(洋画)]

表題の作品は1953年の映画「シェーン」である。言うまでもなく、西部劇史上に残る感動のラスト・シーンがあまりにも有名な不朽の名作として知られているあの「シェーン」である。西部劇としてはオーソドックスな設定の物語であるが、子供の視点から捉えて物語を展開させていき、人物描写を丁寧に行い、美しい風景とともにじっくりと描き、更にはA.ラッドの名演技とJ.パランスのの凄味ある悪役の演技などの全てが良い方に回り、感動のラストシーンに繋がっている。(「シェーン、カンバック!」というラストシーンは映画史に残る名シーンとして、誰もが知っているでしょう。)

作品データを記しておくと、時間は118分、原作はジャック・シェーファー、製作と監督はジョージ・スティーヴンス、脚本はA・B・ガスリー・Jr.、撮影はロイヤル・グリッグス、音楽はヴィクター・ヤングである。そして出演は、アラン・ラッド、ヴァン・ヘフリン、ジーン・アーサー、ブランドン・デ・ワイルド、ウォルター・ジャック・パランス、エミール・メイヤー、ベン・ジョンソン、エリシャ・クック・Jr.、エドガー・ブキャナン、たちである。また、本作はアカデミー撮影賞を受賞している。(当時は「白黒」と「カラー」の2部門があり、当然「カラー」の方での受賞である。)

時は1890年、舞台はアメリカ・ワイオミング。1人の旅人・シェーンがやってくる。その地は開拓農民と牧畜業者が対立していた。移民のジョーの一家に世話になるシェーン。ある日、シェーンは、町の酒場で敵対しているライカーの手下から喧嘩を売られるが、黙って引き下がる。ライカーの一味は図に乗り、再度シェーンが酒場にやってきた時に絡んでくるが、今度はシェーンも黙っておらず、ぶちのめした。これに怒ったライカーは名うての殺し屋・ウィルスンを呼び寄せ、移民の1人を血祭りに上げた。ジョーは開拓農民たちのために命を捨てる決心をして一人で酒場に乗り込もうとするが、シェーンがこれを止めると、酒場に乗り込んでいく...

物語以外でも、本作は主題歌『遥かなる山の呼び声』も素晴らしい。余韻の残るその調は、やはり映画音楽の名曲として語り継がれる一曲である。

西部劇としたらオーソドックスなストーリーであるが、早撃ちシェーンの活躍という娯楽性があるということ、それでいて子供の視線から描いて分かりやすく進めていくなど、G.スティーヴンス監督の演出も見事という言葉に尽きる。じっくりと鑑賞したい1本である。

ところで、本作は1953年の製作ということで、「1953年問題」ということでも改めて有名になった作品でもある。(不朽の名作だからこそ、こういう所でも名前が出てくる。が、1953年の映画というのは「ローマの休日」(これも裁判になった)をはじめ、名作が多い年でもある。)著作権法の改正によって著作権の保護期間の延長が2004年から50年から70年に延長されたが、2003/12/31で著作権が消滅するか、2004年になっても継続するのかについて裁判で争われた。(判決は、2003/12/31で「消滅」という判断が下された。判決では「2003/12/31午後24時」と「2004/1/1」は「別の日」であることを再度確認した。)→映画の著作権は消滅したが、リリースされているソフトの日本語字幕については、それが作られた年ということになるので、この部分については「著作権」は消滅していない。

こういうエピソードが生まれるのも、やはり本作が多くの人々の心を捕らえた名作だからこそである。(一種の有名税みたいなものですかね...)

 

シェーン

シェーン

  • 出版社/メーカー: ファーストトレーディング
  • 発売日: 2006/12/14
  • メディア: DVD

主題曲が収録されているものをいくつか。

西部劇名画テーマ集

西部劇名画テーマ集

  • アーティスト: 映画主題歌, ラオール, ロバート・フィア, 日本フィルハーモニー交響楽団, スクリーン・ポップス, ソフィア交響楽団, アンサンブル・リオンソー, レオン・ポップス, ロベール・ベルナール・グランド・オーケストラ, ロンドン・フィルム・フェスティヴァル・オーケストラ, サントラ
  • 出版社/メーカー: キング
  • 発売日: 2007/10/10
  • メディア: CD

ダイヤモンド・ベスト 西部劇映画音楽 ベスト

ダイヤモンド・ベスト 西部劇映画音楽 ベスト

  • アーティスト: 映画主題歌, ウェスタン・ポップス・オーケストラ, ザ・フィルム・シンフォニック・オーケストラ, シネマ・サウンド・オーケストラ
  • 出版社/メーカー: ユニバーサルJ
  • 発売日: 2006/09/20
  • メディア: CD
ベスト・オブ・ビクター・ヤング

ベスト・オブ・ビクター・ヤング

  • アーティスト: 映画主題歌, サントラ
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル インターナショナル
  • 発売日: 2001/07/25
  • メディア: CD
<COLEZO!>映画音楽大全集

<COLEZO!>映画音楽大全集

  • アーティスト: 映画主題歌, フィルム・スタジオ・オーケストラ
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2005/06/22
  • メディア: CD
映画音楽大全集~ウェスタン篇

映画音楽大全集~ウェスタン篇

  • アーティスト: 映画主題歌, フィルム・スタジオ・オーケストラ
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 1999/07/07
  • メディア: CD

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TEDDY PENDERGRASS『TP』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1980年に発表された彼のスタジオ・アルバムとしたら4枚目のアルバムである。ソウル・シンガーとして魂のボーカリストとして知られている彼であるが、前年に発表したアルバム「TEDDY」の大ヒットを受けて製作されたアルバムである。で、波に乗っていた時期であり、素晴らしいボーカルを聴かせてくれるアルバムである。また、本アルバムはBillboardのアルバム・チャートでは最高位14位を記録している。(年間アルバム・チャートのTOP 100にはランクインしていない。)

収録曲は以下の全8曲である。『Is It Still Good To Ya?』『Take Me In Your Arms Tonight』『I Just Called To Say』『Can't We Try』『Feel The Fire』『Girl You Know』『Love T.K.O.』『Let Me Love You』。

この中からシングル・カットされたのは2曲であり、それぞれがある程度のヒットを記録している。『Can't We Try』はBillboardのシングル・チャートで最高位52位を、『Love T.K.O.』は最高位44位を記録している。(但し、いずれもが年間シングル・チャートのTOP 100にはランクインしていない。→レギュラー・チャートでTOP 40入りをしていなければ、まず不可能です。)

本アルバムからの筆者のお薦め曲は、シングル・カットされた『Can't We Try』と『Love T.K.O.』、そして『I Just Called To Say』『Girl You Know』という所をピックアップしておく。

彼のボーカルはソウルフルであり、「魂のボーカリスト」と言われているが、ソウルフルであるだけでなく、ファンキーでノリがよいのも特徴である。(ドリフターズのヒゲダンスでお馴染みの「ヒゲのテーマ」の元になった曲『Do Me』は彼の持ち歌である。)'70's終盤のディスコ・サウンドの大ブームも'80'sの声と共に下火になっていったが、その楽しい世界の延長線上にありながら、ボーカルもたっぷりと聴かせてくれている。ということで、本アルバムは身体を動かすことも出来るし、彼の魂のボーカルをじっくり聴き込むことも出来る。たっぷりと堪能しましょう!

 

TP

TP

  • アーティスト: Teddy Pendergrass
  • 出版社/メーカー: The Right Stuff
  • 発売日: 1993/04/20
  • メディア: CD


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