「TOPKAPI」 [映画(洋画)]
表題の作品は1964年のアメリカ映画「トプカピ」である。「トプカピ」とはイスタンブールにある宮殿のこと(=「トプカプ宮殿」)であり、オスマン帝国の宮殿である。1465年から創建されたものであり、現在は国立博物館となっている。本作は、そのトプカピ宮殿にある宝物を狙う女盗賊一味の物語である。'60's作品らしく、原色豊かな色彩で、豪華な宝物を狙う盗賊一味の姿を描いていて、華やいだ雰囲気がある。最近だったら、ハイテク装置を使って宝物を狙うであろうが、その道の専門家を集めて宝物を狙う一味の手口には、古き良き時代の面影があって、楽しくなってくる。(だからと言って、盗賊一味の行いを正当化することはしませんが...)
作品データを記しておくと、時間は120分、原作はエリック・アンブラー、製作と監督はジュールス・ダッシン、脚本はモンヤ・ダニシェフスキー、撮影はアンリ・アルカン、音楽はマノス・ハジダキスである。そして出演は、メリナ・メルクーリ、ピーター・ユスティノフ、マクシミリアン・シェル、ロバート・モーレイ、エイキム・タミロフ、ジェス・ハーン、ティトス・ヴァンディス、たちである。尚、P.ユスチノフは本作でアカデミー助演男優賞を獲得している。
陽気で美しい女盗賊・エリザベスは、イスタンブールのトプカピ王宮博物館に陳列されているサルタンの宝剣に魅せられた。で、それを手に入れる計画を、愛人であるベテラン泥棒・ウォルターと共にたてる。そして2人はその計画を実行に移した。その道の専門家たちを集めて用意を調えると、まずは観光客を装ってギリシャに行った。そこでイギリス人ガイドのシンプソンを雇った。で、シンプソンにトルコまで、武器を隠した車を運ばせた。武器が隠されていることを知らないシンプソンは、トルコ国境の検問所で、武器を隠していたことからテロリスト扱いされる。が、逆にシンプソンをスパイとして利用することを考えた。シンプソンは車を無事に目的地まで送り届けるが、今度は運転手として雇われることになった。そこにはエリザベスが集めた仲間が集まっていて、いよいよ宝物の強奪計画が実行に移される。が、一味の一人である力持ちのフィッシャーが怪我をしてしまったことから、シンプソンを仲間に加えたエリザベスは、計画を話す。シンプソンはこれに驚き、自分が警察のスパイであることを口にした。が、こんな古都で宝物を諦めることが出来ないエリザベスたちは、警察の裏をかいて盗みに入る計画を修正する。そして、祭の日、一味はトルコ相撲が行われている競技場に行き、鼻孔の刑事たちの裏をかいて、フィッシャーだけをその場に残して博物館へ向かった。閉館となった博物館に忍び込んだ一味は、計画通りに宝剣をすり替えることに成功して、本物を手に入れた。が、その時、1羽の鳥が窓の隙間から迷い込んでいたことには誰も気づかなかった。シンプソンの書き残した報告書と1羽の鳥によって、宝剣が盗まれたことが明るみに出て、エリザベスたち一味は逮捕されて刑務所に送られた。が、エリザベスし、クレムリン宮殿にあるロマノフ王朝の宝石を狙うことを考えていた...
あらゆることを考えて練り上げた計画を、警察の裏をかきながら実行していく盗賊一味のやり方は実に鮮やかであり、見ていてもすかっと言う気分にさせる鮮やかなものである。が、たった一つのミス(気づかなかったこと自体がミスと言える。)、それも鳥が迷い込んだことから失敗するというのも、痛快な所である。(やはり、悪いことは出来ないものである。)
物語のテンポも軽快であって、いい感じに進んでいく。それでいて、警察の裏をかいて盗みに入る所は、なかなかスリリングであって面白い。また、物語の前半ではトルコ観光をしている様な気分にもさせてくれる。実に楽しい娯楽作品である。楽しみながら堪能しましょう!
↓残念ながら、本作はDVD化されていません。ビデオです。
↓参考まで
E03 地球の歩き方 イスタンブールとトルコの大地 2008~2009 (地球の歩き方 E 3)
- 作者: 地球の歩き方編集室
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2008/02/16
- メディア: 単行本
イスタンブール・西北トルコ―東西の十字路を巡る (旅名人ブックス)
- 作者: 岩間 幸司
- 出版社/メーカー: 日経BP企画
- 発売日: 2006/09
- メディア: 単行本
TEA WITH MUSSOLINI(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]
作品データを記しておくと、時間は116分、監督はフランコ・ゼフィレッリ、脚本はジョン・モーティマーとフランコ・ゼフィレッリの2人、撮影はデヴィッド・ワトキン、音楽はステファノ・アルナルディとアレッシオ・ヴラドの2人である。そして出演は、シェール、ジュディ・デンチ、ジョーン・プロウライト、マギー・スミス、リリー・トムリン、チャーリー・ルーカス、ベアード・ウォーレス、マッシモ・ギーニ、たちである。
時は第二次大戦が今にも起ころうとしていた1935年、場所はイタリア・フィレンツェ。イギリス人の服地商・パオロの秘書メアリーは、パオロから彼の私生児であり、孤児院から脱走したルカをイギリス紳士に育てて欲しいと頼まれる。困惑するメアリーだったが、友人である芸術家・アラベラ、元大使の未亡人・レディ・レスターたちのいるイギリス貴婦人グループの協力を得て、ルカの教育を始めた。また、その中にはレズの考古学者・ジョージ(リリー・トムリン)や、元踊り子で富豪と浮名を流すエルサというような自分流の生方を貫くアメリカ人女性もいた。やがて、外国人排斥運動が起こったが、レディ・レスターたちは、時の独裁者・ムッソリーニに直談判に行った。その時、イギリス流のお茶でもてなされる。が、彼女たちは追い立てらていく。そんな中、ルカはパオロによってオーストリアにドイツ語を学ぶために留学する。1940年になり、ルカは帰国した。その時、育ての親となった貴婦人たちは強制収容所に移送されるところであった。田舎町の粗末な施設で暮らすことになった貴婦人たちだったが、自分流の生き方を貫く。が、戦況は激しくなっていって...
本作のようなヒューマン・ドラマでは、音楽の存在というものも重要となるが、これがまた心を揺さぶってくれる綺麗なメロディを奏でるピアノがたまらない。イギリス流の上品で気品のある格調高さと、ファシズムの台頭、戦争へと突き進んでいく暗い世相を上手く表現しいて、これだけでもシーンと来る。
で、サントラ盤の収録曲は以下の全23曲である。『Goodbye To Elsa』『Ladies』『Orphanage』『Stepmother』『Small Carriage』『Going To School』『Black Shirts In Office』『Tea Trolley』『Goodbye Luca』『Declaration Of War』『Luca Returns Home』『Dog Appears』『Luca Grows』『Jewess』『Luca Riding A Bicycle』『Scorpioni』『Card Game』『No John』『No Tea』『Autobus』『Ordinance』『Who Paid?』『Goodbye To Elsa』。
映画本編を見終わった後に、余韻をじっくりと味わうためにも、このサントラ盤はじっくりと聴きましょう。尚、サントラ盤はUS盤とUK盤でジャケットが異なっているが、好きな方を選ぶのがよろしいかと...(コレクターにとったら、DVDジャケットと異なるUK盤の方が良いかと...)
Tea With Mussolini (1999 Film)
- アーティスト: Original Soundtrack
- 出版社/メーカー: First Night
- 発売日: 1999/08/17
- メディア: CD
↑ US盤/UK盤 ↓
ムッソリーニとお茶を (ユニバーサル・セレクション第2弾) 【初回生産限定】
- 出版社/メーカー: ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
- メディア: DVD
ケータイ刑事銭形海35話(3rd.9話) [ケータイ刑事]
二段構成として記している「銭形海」。こちらの方は物語の中身を追っている長文&ネタバレたっぷり編です。今回の物語は通算では35話となる3rd.第9話の「女子高生刑事はケータイ電話の夢を見るか ~銭形海の悪夢」ということで、「零・2nd.8話」「雷・2nd.7話」に続いて、シリーズ3度目の「悪夢」シリーズの登場です。で、悪夢シリーズとなればこの人だ、ということで、佐藤二朗さんが久しぶりの登場となりました。また、林和義さんは声だけの登場、2nd.以降は毎回OPに姿があった諏訪太朗さんがようやく登場ということになりました。
また、脚本は「ケータイ刑事」のエース・KJということで、期待は高かったんですが、ちょっと期待はずれというものでした。(期待が高すぎたのも事実ですが...)
それでは、いつものように、長文&ネタバレありで記していきます。尚、放送直後に記した「感想+次回予告」版はここをクリックして下さい。
警視庁の一室。机の上には読みかけの本「老人と海」と紅茶の入ったティーカップがある。海ちゃんはソファーに座って寝ている。ペンギンさんのぬいぐるみまでありました。そんな所に、ソファーの後ろに現れた柴田さん。「あれっ?海ちゃん、居眠りしちゃってますね」と言うも、「でも、いつも、高校生と刑事のハードスケジュールをこなしている訳ですから、これぐらい大目に見てあげましょうか」更に、今度はソファーの前に現れると「おやおやおや、夢を見ているみたいですね。」そこから態度が変わり「お待たせいたしました。今宵は皆様に銭形海の夢の中をほんのちょっぴり覗いてみることにしましょう」と言って消えていく。(で、サブタイトルが出る。)
寝ている海ちゃん。いきなり「警視庁から入電中」と入るが、いつもとは違ってその声は訛っている。(「けいす庁からぬーでん中」と記した方が良さそうです。)「ちょっとちょっと、聞いてくれる?何かよく分かんないんだけど、世田谷区下北沢あたりで殺人事件が起きたって感じ?直ちに現場にレッツらゴーよ!」(完全にその中身の方も訛っていました。また、画面の方は波打っていました。)で、入電を受けて携帯を閉じる海ちゃん。海ちゃんの声が「えっ?私?」で、振り返る海ちゃん。が、それはジローさんのニセ海ちゃんだった。(髭が濃い!!)で「やっべぇ、ちけた...」から色々と喋るジロー海。バックにはジローさんの歌声で「♪ザッバーン、ザッバーン、誰も知らない…」と流れる。(いつもの海ちゃんの歌声と違って、ある意味新鮮です。)「だって俺の名前はケータイ刑事・銭形海」と言うも、海ちゃんの声は「違う。この人、ニセモノです」
そんなところに松山さんがやってきて「銭形、どうした?」と尋ねる。ニセ海は「何か事件が起きているみたいだ」と言うが、海ちゃんの声は「松山さん、違います。私じゃないです」と訴えるも、松山さんにその声は届いておらず「よし、現場に直行だ!」とマツ。海ちゃんの声は「ちょっと松山さん、変だと思わないんですか」とツッコミを入れる。その声が届いたのか、立ち止まって振り返った松山さんは「ちょっと待て」これに「やった、気がついた」と喜ぶ海ちゃんの声。ニセ海に向かって「お前」と言うと、海ちゃんの声は「ガツンと言ってやって」と応援する。が、マツは「枝毛があるぞ」これに「抜いてよ」とニセ海。で、枝毛を抜き始めるマツ。更に、顎髭、鼻毛まで抜いていた。
事件現場にやってきたニセ海と松山さん。そこには男が死んでいた。それを見たマツは「銭形、何か分かったか?」と尋ねる。するとニセ海はいきなり「寄せる、悪のさざ波」続けて「謎は解けたよ、ワトソンくん」これに海ちゃんの声が「早っ。番組の進行、まるで無視」と突っ込んでいた。
「神奈川沖浪裏」をバックに、ニセ海がストラップを投げようとしている。「私の碇で沈みなさい!」からストラップを投げる。(海ちゃんの声は「これも真似してる」)で、碇が飛んで行くが、突然「痛い!」とニセ海。右手に波が刺さったと言って怒っていた。が、碇は床に突き刺さり、犯人を碇に繋がった鎖が捕らえていた。それはニセ海自身だった。「犯人は私。「ケータイ刑事」史上最も意外な結末」と言って喜んでいた。これに海ちゃんの声が「やりたい放題」。そしてドアが開いて「ちょっと待って下さい」と言って海ちゃんが駆け込んできた。
それを見たマツは「銭形が二人いる...」と言って目を丸くする。海ちゃんは「本物は私ですよ」言うが、松山さんは二人を見て「そっくりだ、区別が付かない」と漏らす。これに笑いながら「あのね、松山さん。と言うか松崎さん。流石の僕も怒りますよ」とニセ海、海ちゃんも「それはこっちの台詞ですよ。あなた誰なんですか?」と尋ねる。すると頬を膨らませ海ちゃんを真似たニセ海は「ついにどうやら俺の正体を現す時が来たようだ」と言って、怪人さんのように顔をめくり始める。が、何も変わらず「顔、変わらないし...」と海ちゃん。これに「私の名前はニセ銭形海」と言う。海ちゃんは「自分でニセモノって言ってるし...」ニセ海は首に巻いたマフラーを手にして「この首に巻いた妙ちくりん極まりないマフラーがニセモノの証」と続ける。海ちゃんは「本物はマフラーしてない」と突っ込む。ニセ海は「という訳で、私と勝負だ、銭形海」と突然勝負を挑んでくる。これに「どんな訳で何の勝負ですか?」と海ちゃん。ニセ海は「この事件、先に解決した方がお寿司食べ放題」と言う。海ちゃんは「意味が分かりません」と言い、マツの方を見て「松山さん、何か言ってくださいよ」と言うが、マツはくつろいでいて湯飲みを手に「ちゃっちゃっとやっちゃえば、勝負勝負」海ちゃんは「えっ???」
「お寿司食べ放題争奪 ニセ海vs海 推理対決!!」という看板の元、マツ、海ちゃん、ニセ海が座っている。(雷の悪夢ののど自慢司会風の)金ぴか衣装(一応色は違いますが...)を着た柴田さんが「レディース・アンド・ジェントルマン」と言って対決の進行を始める。で「本日は3人の容疑者にお越し頂いております。真犯人は誰だ!!」ということで、TVでよく見かけた「本物は誰だ」のノリです。司会の柴田さんが3人の容疑者を紹介する。「第一の容疑者・小林誠人(こばやし・まこと)」「第二の容疑者・中林誠人(なかばやし・まこと)」「第三の容疑者・大林誠人(おおばやし・まこと)」(大中小じゃないが、胸には「S」「M」「L」という文字の入ったトレーナーを着ている。更に、髪の毛の量も大中小に揃っている...)マツは「まことちゃん繋がりか」と笑っていたが、海ちゃんは「3人とも同じ人じゃないですか...」
司会が「それでは、レッツ・質問タイム!」(完全に「本物は誰だ」になっちゃいました。)まずはニセ海が質問する。「ラーメンはトンコツと鶏ガラ、どっちが好きですかね?」、マツの質問は「素麺に入った赤と緑の麺、どっちが好き?」、挙げ句の果てにニセ海は「私、昨日、昼飯で散々迷った挙げ句、生姜焼き定食食べました」、マツは「俺は焼き肉弁当喰ったし」と言って張り合う二人。それらに海ちゃんは必ず突っ込んでいた。そうしていると「タイムアップ!」と司会の柴田さん。「銭形選手、最後にご質問はございませんか?」と尋ねる。これに「えっ?私?」と海ちゃんは少し考えて「じゃあ、3人に聞きます。犯人は誰ですか?」すると小林誠人が「俺俺」と名乗った。で、「おめでとうございます、事件解決で~す」海ちゃんは「こんなんでいいの?」と言っていたが「勝者海ちゃんにはお寿司食べ放題が贈られます」と言うと笑顔になる海ちゃん。そこにあのメロディが流れてきて「♪僕をお寿司に連れてって~」と歌い出す海ちゃん。これに柴田さんと松山さんが加わり、小林誠人(諏訪さん)とニセ海(ジローさん)まで加わって、歌いきる。で、歌が終わると「それでは皆さん、ごきげんよう」と言って手を振る司会者たち。(海ちゃん以外の4人は手を振っていた。)海ちゃんは「お寿司は?」
寝ている海ちゃんのアップ。かなり汗をかいていて(こんな夢を見たら冷や汗をたっぷりかくのは当然です)が隣にはニセ海がいて目覚めると「嫌だ、夢だったのね」と叫び「ブログ更新しよう」と言って去っていった。これに海ちゃんの声「今の、私じゃなくてこの人の夢だったの」(寝ている海ちゃんは「髭ぐらい剃ってくださいよ」と寝言を言っていた。)
スノー・ノイズのTV画面(アナログ放送だとこういう画面はあるが、デジタル放送だとミュートを掛けることによって、こういう画面を完全に追放することが可能です。だからアナログ放送がある現在だからこそ使える表現方法でもある。)だっが、突然映像が映り、海ちゃんが元気良く登場する。「ヤッピー!突撃レポーターの銭形海だぴょん!」とテンションも高い。が「何これ?」と言う海ちゃんの声。TVの海ちゃんは「今日は皆さんから寄せられたハガキをご紹介します」と言ってハガキを手にして読み始める。「くやがたせ...???」「ハガキが逆さまでした」と気づき、ハガキの上下を入れ替えて改めて読み始める。海ちゃんの声は「うわ~あ、かなり無理してる感じ。頑張れ私」と応援していた。で、「柴田はいつも少しだけ登場しますが、画面に映っていない時は何をしてるんですか?気になって朝まで眠れません。よ~し、銭形海の突撃レポート。チェケダ~!!」これに「決まった。でも恥ずかしい~」と海ちゃんの声。
双眼鏡を手にした海ちゃんがレポートを始める。柴田さんはロビーで新聞を読んでいた。海ちゃんは「ターゲット捕捉。今のところ異常ありません」と言ってレポートを続ける。いつの間にか柴田さんの座って忌めソファー一体が黄色い立入禁止というテープで囲まれていて、その側で海ちゃんはうつ伏せに横になって双眼鏡で柴田さんの様子を観察していた。海ちゃんの声「全然隠れてないじゃん。それじゃあ気づかれちゃうって...」と突っ込んでいた。これにレポーターの海ちゃんは「えへっ」と笑っていた。
柴田さんはソファーを離れて歩き出した。で、気配を感じたのか、突然振り返る。海ちゃんは張り紙(「一、挨拶をしよう」「一、大きな声で「はい」と返事」「一、笑顔で応対」「各自食べたものは片付けること 缶・ビン・燃えるゴミを分別すること」ということが書かれてある。)が貼られた壁を持っていて、それに身を隠すが足だけ出ていた。で、海ちゃんの声「惜しい、ちょっとだけ出ている。頑張れ」
が、柴田さんは全く気づかず、爪楊枝を加えながら再び歩き出す。数歩歩いた所でまたも振り返る柴田さん。海ちゃんは再び隠れるが、今度は腰が隠れていなかった。しかし柴田さんは気づかず、首を捻るだけで、またも歩き出す。が、数歩歩くとまたも後ろを振り返る。で、身を隠す海ちゃん。が、今度はニセ海が現れた。で「やっべぇ。突撃レポータの銭形海だひ「よん。あっ、ニセ銭形海だぴょん」すると海ちゃんは「またあなたですか。もう真似しないでくださいぴょん」するとニセ海も絡んできて「ぴょん」「ぴょん」と言い合う海ちゃんとニセ海。これに「うわぁ、レベル低い争いぴょん」と呆れる海ちゃんの声。さすがの柴田さんもこれには気づいて絡もうとするが、無視される。で、気を引こうとネタをやるが、海ちゃんとニセ海に「五月蠅いぴょん」と一蹴されてしまった。
寝ている海ちゃんは魘されていた。その横で海ちゃんの姿をした柴田さんが「私も参加させてほしいぴょん!」と叫ぶと「夢だったのか」と気づいた。これに「今度は柴田さんの夢なの?」と海ちゃんの声、寝ている海ちゃんは「て言うか、今の格好何?」と寝言を...
窓から外を眺めている海ちゃん、そこに『愛のメロディ』の歌声が流れてくる。(海ちゃんが登場する『愛のメロディ』のPVになっている。)走って行く海ちゃんが辿り着いたところでは、タキシード姿の男が歌っていた。振り返るとそれはジローさんだった。(顔だけ日焼けしたように黒く塗っていました。)で「今度は松山さんのニセモノ?」と海ちゃん。ジローさんは歌い続け、やがて松山さんがギターを持って登場して歌う。で張り合う二人。が、いつしかそこにタキシード姿の諏訪さんと柴田さんも加わっていて、カルテットで『愛のメモリー』を歌い続ける。海ちゃんは困惑した表情をみせると「正にやりたい放題」
寝ている海ちゃん。が、今度は隣に誰もいない。で「今度は私の夢?」と言うも、海ちゃんの前のソファーにはギターを持って松山さんが寝ていた。で「何だ、松山さんの夢。て言うか、いつからそこにいるんですか?」と海ちゃんの声。で、波が寄せてきて、目を開けた海ちゃんは「寄せる、悪のさざ波」と口にすると、再び眠りに落ちていった。(ここでAパート終了。経過時間は約15分45秒ということで、Bパートは約9分15秒ということになります。)
「「ケータイ刑事」オーディション会場」という立て札が出ている。中に入ると海ちゃんが座っていて、後ろに柴田さんがいた。柴田さんが「次の方」と言うと、次の受験者が入って来た。それはスーツ姿の諏訪さんだった。柴田さんが「お名前は?」と尋ねると、笑顔を作って「俳優の諏訪太朗で~す」と答える。志望理由を問われると「前々からやってみたいと思っていた」と答える。これに「やってみたかったんだ」と海ちゃんの声。(これにも「はい」と答える諏訪さん。)更に「世間が驚くケータイ刑事にしたいで~す」と言うと「そりゃあみんな驚きますよ」と海ちゃんの声。で、柴田さんが「如何でしょう監督?」と尋ねる。これに海ちゃんは「う~ん」と考えていたが、笑顔になると「合格です」と言って「合格」という札を上げた。で、黒子が現れて海ちゃんにメガホンと帽子を掛けると椅子ごと運んでいき、メガホンを手にした海ちゃんが「いってみよう!本番、ヨーイ、はい」、画面にはカチンコ(「ケータイ刑事諏訪太朗 「DIRECROE 銭形海」「DATE 3」「SCENE 4」「TAKE 2」)がでて、カチン!
波が打ち寄せてきて「ケータイ刑事諏訪太朗」というタイトルが出てOPが流れてくる。学生服に学帽を被った諏訪さんがケータイを受け取っている。「諏訪太朗。自称17歳。映画やドラマで活躍する名バイプレーヤーにして刑事。事件が起きればいかなる時も現場には知り、人並み程度の推理で謎を解いたりとか無かったり... しかし、彼が刑事であると言っても誰も信用しない」とナレーション。ケータイを受け取った諏訪さんは喜んでいてVサインをしていた。これを見た海ちゃんの声は「これはこれで面白そう」
サブタイトルが出る。「初めまして、さようなら ~諏訪刑事死す!」これを見た海ちゃんの声は「えっ、諏訪刑事、もう死んじゃうの?」
廊下を歩いている諏訪さん。突然銃声がして撃たれてしまった。で「なんじゃこりゃあ」(またも「太陽にほえろ!」ネタの登場でした。)更に「こんなことだと思ってたよ」と言うと、そのまま廊下に倒れて絶命した。で、「初めまして、さようなら ~諏訪刑事死す!」に「済」マークが出た。
寝ている海ちゃん。「どうせまたあれでしょう」と分かっている様子だった。で、海ちゃんの隣には海ちゃんの姿をした諏訪さんがいた。海ちゃんの声は「ほら出た」諏訪さんは「何だよ、夢かよ。せっかくケータイ刑事に慣れると思ったのに...」と悔しがり、カツラを捨てて走り去っていった。で、「やっぱり諏訪さんの夢か。本当にやってみたかったんだ...」と海ちゃんの声。
ゲーム機に「ケータイ刑事銭形海 アンドリウクエスト」というソフトを入れる海ちゃん。「面白そうだからやってみよう」と言ってコントローラーを手にしてプレイを始める。(今回も「ポチッとな」と言ってくれました。)画面には「ケータイ刑事RPG キングアンドリウクエスト」というタイトル画面が出て、ゲームが始まる。「スター・ウォーズ」風のOPで「人類は悪の大王キングアンドリウの手によって絶滅の危機を迎えていた…」長いOPに「要するにキングアンドリウを倒せば世界の平和が守られる訳ね」と海ちゃんの声。で、画面に登場したのは「勇者カイ」これに「私?」と戸惑う海ちゃんだったが「頑張ります」。更に登場キャラクターとして「吟遊詩人マツ」「魔法使いシバータ」も出てくる。で「STAGE 1 START」ということでゲームが始まった。
3人は(見慣れた)ある建物にやってきた。そこには「キングアンドリウの城 こちら→」という立て札が出ていた。で「いよいよ決戦の時が来た!」と盛り上がるマツとシバータ。が、海ちゃんはしょんぼりとしていた。「私、勇者と言うから、てっきり剣とか盾とか持ってるのかなぁと思ったのに、いつもと同じ格好じゃないですか。それにここ何処ですか?」と不満を口らする。これに柴田さんが「まあ、ケータイ刑事のRPGですからね」と宥めようとする。マツは「そうだ、贅沢は敵だ!」と言い始める。→やっぱり低予算ならではのアイデアですね、これも...
3人がやってきた所には「最終ダンジョン ココ!!」という張り紙があって、その前を通過していく。が、海ちゃんは「ダンジョンと言うか、普通の廊下なんですけど」と突っ込んでいた。これにマツとシバータは「ダンジョンだよ」と言い、シバータは「あっ、吸血蝙蝠が!」と言って慌て始め、マツも同調する。が、海ちゃんは呆れ顔。マツとシバータは「蝙蝠だ!」と慌てるが、やはり海ちゃんは白け顔。が、そんな海ちゃんが突然「蝙蝠だ!」と叫んだ。これにマツが「やれば出来るんじゃん」。すると海ちゃんは吹っ切れたのか、「蝙蝠だ!蝙蝠だ!」と連呼する。で、画面には「勇者カイは大人の事情を覚えた」と出た。
キングアンドリウが目の前に現れた。海ちゃんは「勇者カイと」と言うと「愉快な仲間たち」とシバータが、「参上!」とマツが続く。これに「3人とも返り討ちにしてくれるわ」とキングアンドリウ。で「BATTLE」と出て戦いが始まる。テロップ「キングアンドリウの攻撃」と出て、まずはマツに攻撃をするキングアンドリウ。で「吟遊詩人マツ 戦闘不能」、更にテロップ「キングアンドリウの攻撃」と出て「貴様も喰らえ!」とシバータに攻撃をするキングアンドリウ。で「魔法使いシバータ 戦闘不能」。海ちゃんが二人に駆け寄る。マツは「勇者カイ。必ず奴を倒して世界平和を守ってくれ」と託して絶命する。これに「松山さん、死んじゃ嫌!」と海ちゃんが叫ぶと「あっそうだ」と思い出した様にマツは今際の言葉を続ける。「俺の机の中に日焼け水族館の割引券が入ってる。あれをお前にあげる」と言うと、(今度こそ)絶命した。
それを見て笑うキングアンドリウ。海ちゃんは「あなたは一体何者なの?」と尋ねる。すると「私の正体は...」と言って黒い(イカのような)頭巾を撮る脱ぐキングアンドリウ。で、「私だぴょん」と言ってニセ海が現れた。これに「またこの人?」と呆れ顔の海ちゃん。すると「と、思わせて」とニセ海は言うと、柴田さんの顔を見せて「私だったりして...」が「実は...」と言って次の顔を見せると、マツだった。すると海ちゃんは「で、次は諏訪さんでしょう」と先読みを口に出す。マツは「と思うだろう」と言って、やっぱり諏訪さんだった。すると「もういい加減にしてください」と海ちゃんは切れちゃって「謎は解けたよ、ワトソンくん」を口にすると「もう、誰でも良いから許しません」と口にした。
三味線の音が響いて、マツが光に包まれる。「えっ?俺なの?」と慌てるマツ。(零/雷の悪夢でも、相棒が逮捕されるのはお約束ですからね...)岩に白波が砕けると「大波小波かき分けて。…」海ちゃんの口上が始まり、「私の碇で沈みなさい!」から「神奈川沖浪裏」の大浪がうねり、碇が飛んだ。で、床に碇が突き刺さると鎖がマツを捕らえていた。「俺、何にも悪いことしていないのに...」の泣きを入れるマツ。海ちゃんは鎖を引き、大回転して倒れるマツ。起き上がると「やったな...」と言うが、海ちゃんは笑顔でしてやったりという表情を見せた。
寝ていた海ちゃんが目を開いた。すると目の前の松山さんに鎖が絡んでいて、もがいていた。それに気づいた海ちゃんは「あれっ?何やってるんですか?」と尋ねる。これに「バカ!お前がいきなり碇を飛ばしてきたんだ!」と叫ぶマツ。海ちゃんは「あちゃ~、もしかして私、やっちゃいました?」と体裁悪そうな顔つきになる。「早く外せ!」と叫ぶマツに「すいません」と言って海ちゃんは駆け寄っていった。
表に出た海ちゃんと松山さん。海ちゃんは「もう、大変ですよ」と言って愚痴をこぼす。「私のニセモノと、松山さんと柴田さんと諏訪さんの悪夢を私が見る夢だったんです」これに「何か楽しい夢じゃないか」と笑う松山さんだつたが「楽しくありませんよ」とうんざりした表情の海ちゃん。すると松山さんは「夢は願望を表すと言うからな。銭形、お前最近ストレス溜まっていないか」と尋ねる。海ちゃんは「そう言えば最近疲れているかも...」と返す。すると「そんなあなたには...」と言って松山さんはコートの内ポケットからある物を取り出した。それは「日焼け水族館」の割引券だった。(入場料8割引って、中途半端ですね。せいぜい半額か、そうでなかったらタダ券でしょう、普通は...)松山さんは、日焼けして茶色くなった白熊がいるそうだ、と言うが「白熊じゃないじゃん」と海ちゃん。松山さんは色々と語り始めようとするが、海ちゃんは自転車にまたがると「私、お先に失礼しま~す」と言って帰っていこうとする。松山さんは「いらないのか?」と確認するが「遠慮しておきます。本当に正夢になったら困りますから」と言うと再び自転車をこぎ始めた。「良い夢見ろよ」と松山さんが声を掛けると「チェケダ~!!」と海ちゃんは言っていた。
次回の物語は、3rd.10話(通算では36話)となる「シリーズ最後の舞台!!ついに公開!後悔しないよ!死の航海! ~超豪華客船キングアンドリウⅡ世号殺人事件 ~事件編」という物語です。先日(2/23と24の舞台です。)それにしても実に長~いタイトルですね。が、「ケー刑事」らしいと言えばその通りですけど... で、残り4話の内、3話が舞台なので、大詰めが近づいてきました。(結局、多摩川ドイルは海ちゃんには挑んでこないのですね。→泪ちゃんと海ちゃんには挑まなかったことから、ドイルくんは緑は嫌いな色であり、更には野菜嫌いという疑惑もこれで本物になりました...)
1st.での舞台、2nd.での文化祭と同様に、途中にCMが入る形で放送されるのでしょうが、「泪・1st.9話」の公開収録に倣って、中にCMを入れない形で放送して欲しい所ですけど...(「愛・13話」と「零・1st.12話」も途中にCMは入らない形の放送でしたし...)
鑑識メモ。海ちゃんヘアーの柴田さんがいきなり「チェケダ~!!」と言うと「今回はこれ」と言って「鰹」と書かれたフリップを出す。「「かつお」この魚は一生泳ぎ続けると言われています。ですから目を開けたまま眠るんですね~」と言うと自分のことを語り出し「私、柴田もこの「ケータイ刑事」がある限り走り続ける...」と言うも、目を開けたままZOO…。が、直ぐに気づいて目をさます。で、「夢か」と言うと「今回は「鰹」」と言って再び「鰹」という漢字の書かれたフリップを出す。が、またも目を開けたままZOO… (雷の悪夢の時のように、同じことを繰り返すというネタでした。)
この後は「私の碇で沈みなさい」という着ボイスDLのお知らせはいつもの通りだったが、海ちゃんCM(インフォマーシャル)はなしでした。3月になり、「銭形海」も最後の放送月になったということで、締めくくりとなる今月は期待したんですけどね...
今回の物語は、面白いのは面白いのだが、「零の悪夢」の衝撃の高さがあったこと、更にエース・KJ脚本ということで、大いに期待していたので、それに届かなかったということで「期待はずれだった」ということになってしまった。が、元々90点以上を期待していたので、85点でも「期待はずれ」と言ってしまうだけであって、決してダメな物語ではない。海ちゃんの真面目すぎるキャラが今ひとつ空回りしてしまい、「悪夢シリーズ」の面白さが活きなかったということである。ジローさんのニセ海は、あの歌を含めてたっぷりとやってくれましたし、「ケータイ刑事諏訪太朗」は「イエデン刑事小銭形パイ」を凌ぐだけの強烈な物であり、それぞれのネタは確かに面白い。が、そこに真面目な海ちゃんのキャラが出てくると、海ちゃんのキャラが浮いてしまい、面白さが半減してしまった。最後のRPGで「大人の事情を覚えた」後の海ちゃんは、良い味が出てきたので、良くなったが、ちょっと遅かったということですね。で、マツが逮捕されるというのは、零/雷の悪夢のパターンであって、予想通りだったということ、更に、ジローさんのニセ海が前半で自分を逮捕していたというネタをやっていたので、本当に霞んでしまいました。
それにしても、海ちゃんに「焼き芋」ネタは出てきませんね。本家四姉妹と雷お姉ちゃまは大好物なのに... お寿司にも目がないということでは同じですけど...
KJ脚本も悪くないのだが、今回のような余りにも突拍子もない物語というのは今ひとつ順応していないということでした。(先発完投型のエースが中継ぎ投手として連投するのが苦手なように、エース・KJにも(やや)弱い所があったということですね。)それでも80点以上に仕上げるのは、エースの片鱗見せてはいますけど... 尚、次に「悪夢」をやる時(7代目での話ですけど。)は、やっぱりジローさんに脚本を書いて貰いたいところです。
ケータイ刑事文化祭inゴルゴダの森~銭形海+THE MOVIE 2.1~
- 出版社/メーカー: ハピネット
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