「JULIUS CAESAR」 [映画(洋画)]
もう1本、C.ヘストンの追悼をこめて、彼の主演作品を記します。
表題の作品は1969年の映画「ジュリアス・シーザー」である。先に「アントニーとクレオパトラ」を取り上げたが、本作もまたシェイクスピア原作の物語であり、それを忠実に映画化した作品である。(歴史上の順番は映画の製作順となっているが、本Blogで取り上げた順番は、歴史とは逆になってしまいましたけど...)本作はローマの英雄・シーザーに対する反乱軍の蜂起からシーザーの暗殺、その鎮圧から新たなローマ帝国の三頭政治の確立までを描いている。
作品データを記しておくと、時間は116分、原作はウィリアム・シェイクスピア、監督はスチュアート・バージ、脚本はロバート・ファーニバル、撮影はケン・ヒギンズ、音楽は マイケル・J・ルイスである。そして出演は、チャールトン・ヘストン、ジェイソン・ロバーズ、ジョン・ギールグッド、ロバート・ヴォーン、リチャード・ジョンソン、クリストファー・リー、ジル・ベネット、ダイアナ・リグ、リチャード・チェンバレン、たちである。(「007」シリーズのファンにとったら、ボンドの妻になるテレサを演じたD.リグが出演している所がポイントになる。)
ローマの英雄・シーザーが凱旋してきた。が、シーザーの暗殺計画が秘かに進められていた。首謀者はキャシアスとキャスカ。彼らはブルータスを仲間に入れようと言葉巧みにブルータスを誘い、それに乗せられてブルータスは暗殺計画に加わる。そして運命の日である3/15がやってきた。元老院に向うシーザー。アントニーをシーザーから引き離し、シーザーを狙う暗殺者たち。そしてシーザー暗殺。「ブルータス、お前もか!」という有名な台詞もしっかりと出てきます。シーザーが死んだことで、穴トニーは復讐を誓い、市民から強い支持を受ける。で、ブルータスたち反乱軍と対決、見事にシーザーの仇を取った!
歴史上でも有名な所であるので、内容は誰もが知っているでしょうが、しっかりと見ておきたい作品である。(これぐらいは世界史の知識として知っていて当然ですから。)が、やはり本作はDVD化されていません。LDではリリースされていたのですが、どうしてこういう作品がリリースされないのでしょうかねぇ?この度、C.ヘストンが亡くなったことで再び注目されてリリースされることを期待したい所である。
また、NHKが衛星映画劇場で放送する作品としても、本作だったら2時間以内に収まるので、こちらでもいいから放送して貰いたい所です。
↓DVDではなくてビデオです。
↓原作はこちら
↓一般常識として知っているでしょうが...
世界の歴史〈第7巻〉英雄シーザーとローマ帝国 (1968年)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 日本ブック・クラブ
- 発売日: 1968
- メディア: -
井上陽水『GOLDEN BEST』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のアルバム(ベスト盤)は1999年にリリースされた2枚組のベスト・アルバムである。これまでも彼のベスト盤はリリースされているが、長い彼のキャリアを考えると、これはと言うことの出来るベスト盤は無かった。(そもそも、数百曲も発表しているので、誰もが納得できる選曲のベスト盤は不可能である。)本ベスト盤は(当時の)全キャリアから代表的な曲が選曲されているということで、特に大きな疑問のない選曲のベストアルバムということになった。→代表曲が詰まっているので、彼の世界に入門する初心者から、彼のファンを自認する方までもが気軽に聴くことが出来るものとなっている。
収録曲は全部で35曲で、これが18/17曲を収録した2枚のDISCに分けられている。DISC 1の収録曲は以下の全18曲である。『少年時代』『ありがとう』『Make-up Shadow』『アジアの純真』『最後のニュース』『傘がない』『氷の世界』『夢の中ヘ』『リバーサイドホテル』『心もよう』『5月の別れ』『いっそ セレナーデ』『クレイジーラブ』『飾りじゃないのよ涙は』『ジェラシー』『青空、ひとりきり』『新しいラプソディー』『長い坂の絵のフレーム』。
また、DISC 2の収録曲は以下の全17曲である。『とまどうペリカン』『カナリア』『ダンスはうまく踊れない』『娘がねじれる時』『なぜか上海』『英雄』『ワカンナイ』『ワインレッドの心』『夏の終りのハーモニー』『TEENAGER』『Tokyo』『タイランド ファンタジア』『帰れない二人』『Just Fit』『人生が二度あれば』『結詞』『積み荷のない船』。
特定のテーマを決めた選曲をされたベスト盤も良いが、そういうベスト盤では、多用な所を見せる彼の一部分しか知ることが出来ない。本ベスト盤では色んな姿の曲が収録されていて、シニカルな所もあれば、心を動かされる所もあり、懐かしさを感じる所、フレッシュな所、と言うように彼の(大まかとはいうものの)姿を掴むことが出来るのが良い所である。(オリジナル・アルバムを全て入手してしまうという事にすれば「ベスト盤」はいらないということにもなりますが...)一般的に彼の音楽を聴こうというのであれば、実にお手軽であり、手元に置いておくのにピッタリとベスト盤である。
- アーティスト: 井上陽水,忌野清志郎,奥田民生,星勝,佐藤準,鈴木茂,久石譲,矢野誠,井上陽水奥田民生,川島裕二,高中正義
- 出版社/メーカー: フォーライフ ミュージックエンタテイメント
- 発売日: 1999/07/28
- メディア: CD
「ANTONY AND CLEOPATRA」 [映画(洋画)]
月曜の1本目は音楽もののはずなのに、映画となり、しかもローテーションから飛んで「A」で始まる作品に飛んだのは、チャールトン・ヘストンの訃報が届いたためです。「ベン・ハー」「十戒」「猿の惑星」などの代表的な出演作はこれまでに述べているので、彼の初監督作品であるこの作品を選ぶことにしました。享年84歳でした。謹んでご冥福をお祈りいたします。
表題の作品は1971年の映画「アントニーとクレオパトラ」である。この作品はアカデミー賞も獲得しているC.ヘストンが初めて監督を務めた作品でもある。また、脚本もヘストンであり、彼は監督、脚本、主演の三役を本作で担っている。
作品データを記しておくと、時間は170分、アメリカ、イギリス、スイス、スペインの合作映画である。原作はウィリアム・シェイクスピア、製作はピーター・スネル、監督と脚本はチャールトン・ヘストン、撮影はラファエル・パチェコ、音楽はジョン・スコットである。そして出演は、チャールトン・ヘストン、ヒルデガード・ニール、フェルナンド・レイ、ジョン・キャッスル、エリック・ポーター、フアン・ルイス・ガリアルド、カルメン・セヴィラ、フレデレック・ジョーンズ、たちである。
1969年の「ジュリアス・シーザー」に出演して以来、ヘストンが映画化を熱望していたシェイクスピア原作の本作は、監督、脚本、主演を兼ねる意欲作であり、壮大なスケールのスペクタクル劇となっている。また、戦争のシーンの迫力は凄い。アントニーとクレオパトラの悲劇の愛を、3時間近い大作として描いている。
シーザーの死後4年が流れ、繁栄を極めたローマ帝国にも内乱の兆が現れてきた。アントニーは北アフリカにいて、エジプトの女王クレオパトラとの恋に落ちていた。ローマにいるアントニーの妻・ファルビアと弟のルーシアがオクタビアスに戦いを挑み、敗れて散ったという知らせがアントニーに届く。また、ポンペイの軍がローマに迫っていた。アントニーは急いでローマに戻ると、ポンペイ軍を制圧するためにオクタビアスの姉・オクタビアと結婚して戦いに行き、ポンペイ軍を壊滅する。平和を取り戻したローマに戻ったアントニーは、オクタビアを振り切って再びクレオパトラの元に走った。するとオクタビアスは、アントニーの一族に対する侮蔑と背徳行為に激怒して、アントニーとクレオパトラのいるアレキサンドリアへと大軍を送り込んだ。アントニーは敗北するが、クレオパトラがアントニーの心を癒してくれる。オクタビアスはアントニーを引き渡すようにクレオパトラに使者を出し、クレオパトラはこれを承知するが、アントニーはこれを侮辱と受け止めて再び戦いを挑む。が、大軍の前には歯が立たず、再び地にまみれた。アントニーはこの敗北はクレオパトラの裏切りのせいとして激怒するが、アントニーを恐れたクレオパトラは砂漠にある秘密の廟に身を隠したが...
アントニーとクレオパトラの愛のドラマであるが、そのドラマの方は特にこれというものが無くて平凡なものである。本作の魅力は、何と言っても戦いのシーンである。見応え満点の迫力の戦争シーンは必見である。
C.ヘストンが亡くなったということで、NHKの衛星映画劇場が近いうちに予定を変えて、彼の出演作を放送してくれるのではないかと思うが、「ベン・ハー」や「十戒」ではなくて本作を放送するということは出来ないでしょうかねぇ、本作のソフトが現在無い状態であるだけに...(「ジュリアス・シーザー」でも構わないが、本作は監督と脚本まで務めているだけに、追悼企画としたらピッタリだと思うのですけど...)
チャールトン・ヘストン―スペクタクルの輝ける勇者 (1974年)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 芳賀書店
- 発売日: 1974
- メディア: -
↓本作のソフトが無いので、C.ヘストン出演作をいくつか。
ミッドウェイ 特別版(ユニバーサル・セレクション第6弾) 【初回生産限定】
- 出版社/メーカー: ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
- メディア: DVD