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「WARLOCK」(1959) [映画(洋画)]

表題の作品は1959年のアメリカ映画「ワーロック」である。尚、1989年に、原題も邦題も全く同じタイトルの作品が製作されているが、それとは全く何の関係もない。(本作のリメイクでも、翻案作品でもない。)本作は西部劇であり、個性豊かな豪華キャストによる本格的な西部劇である。(ちなみに、'89年作品はSFファンタジー作品である。→別途、取り上げることにします。)

作品データを記しておくと、時間は121分、原作はオークレイ・ホール、製作と監督はエドワード・ドミトリク、脚本はロバート・アラン・アーサー、撮影はジョー・マクドナルド、音楽はリー・ハーラインである。そして出演は、リチャード・ウィドマークねヘンリー・フォンダ、アンソニー・クイン、ドロシー・マローン、トム・ドレイク、ウォーレス・フォード、リチャード・アーレン、ドロレス・ミッチェル、デフォレスト・ケリー、バートレット・ロビンソン、たちである。

ワーロックの町は、暴れ者集団マックオウン一家がやりたい放題で荒れていた。町の人々はマックオウン一家の余りの横暴ぶりに、集まって集会を行って、自衛のために保安官・クライを呼ぶことについて協議する。が、クライのいる所には賭博師のモーガンが必ずついてくるため、新たな騒動が起こるとして、反対する人たちもいた。が、結局、クライを呼ぶことを決める。で、クライが町にやってきた。モーガンもやってきて、酒場を始める。クライは、モーガンは悪人ではないと説明する。そんな中、マックオウン一家が町に現われた。これにクライは立ちふさがって追っ払ったが、家畜が盗まれたり、駅馬車は襲われつづけた。やがて、クライを夫の仇と言って狙っているリリーが町にやってくる。モーガンとリリーはかつては恋人だったが...

一つの町を舞台にした本格的な西部劇である本作は、保安官・クライだけでなく、登場人物が個性豊かである。主な登場人物には全てそれなりの見せ場が用意されていることもあって、人間ドラマとしてもなかなか面白く纏まっている。結末の方は、西部劇には良くあるパターンであるのだが、人間ドラマの部分がしっかりとしているため、特に気になることはない。

'60's、'70'sと時代が進んで行くにつれて、西部劇は次第に製作されなくなっていくが、本作は'50'sという西部劇が盛んに製作されていた時代の作品であって、見せ場などもしっかりと心得られている。また、製作から50年近くが経過するが、古さなどは全く感じられない。見ておきたい西部劇の1本である。じっくりと見ましょう。(でも、日本ではDVD化されていないのが...)

 

↓ビデオです。

ワーロック

  • 出版社/メーカー: 20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント
  • メディア: VHS

 

↓輸入盤のビデオとDVD(リージョンコード:1のため、注意が必要です。)

Warlock (1959)

Warlock (1959)

  • 出版社/メーカー: Twentieth Century Fox
  • メディア: VHS

Warlock (1959) (Sen)

Warlock (1959) (Sen)

  • 出版社/メーカー:
  • メディア: DVD


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ケータイ刑事銭形海2話[改訂版] [ケータイ刑事]

MBSでの放送に合わせて記している「[改訂版]」も、今回からは通常モードになって記していくことになります。(初回は色々と他の要素もありましたからね。)

第2話の物語は「波間の焼死体! ~海のレストラン殺人事件」というもので、あり、「・1st.」の中でも実に凝った構成の物語となっていて、傑作の一つである。(佐々木監督はこれでも不満点があることを口にしていたが、本当に満足で着る内容となったら、どれだけ凄い物語になるのか、見てみたい所でもあります。)

今回の物語には、銭形シスターズの大好物の「焼き芋」が出てくる(これで歴代の6人全員が「焼き芋が好物」ということが完成しました。)ものの、本放送は夏ということで、名前だけでした。(別の食べ物が出てきます。→ちゃんは、「焼き芋」は好物とは言っても、お姉ちゃまのように「大好物」とまではいかないようです。2nd.、3rd.と進んで行くと、「ウニ、ウニ、トロ、トロ、イクラ」が前面に出てくるようになります。)

それでは長文&今更ながらのネタバレありで本編に行きます。尚、BS-iの本放送時に記した長文&ネタバレ編はここをクリックして下さい。

いきなり「警視庁から入電中」ということで事件を知らせる入電が入る。「港区赤坂海岸のリストランテ・ニワサイド(28 Side)で変死体が発見されたとの通報。直ちに現場に急行せよ。」→「」以降、時空の歪みで何でもある港区赤坂ですが、時空の歪みも健在ぶりを証明してくれました。)

海岸を自転車を押して歩いているちゃん。一人で事件のあったニワサイドに向かっていた。一方、その頃高村さんは、既にニワサイドに到着していて、歌を歌いながら海の見える席に座ってくつろいでいた。(アロハシャツに唇の形をしたフレームのサングラス、首にはハイビスカスの花輪があり、完全にくつろいでいます。)そこにちゃんがやってくると「やあ、遅かったね、セニョリータ」と、ちゃんを見て言う高村さん。ちゃんは「何やってるんですか、高村さん?」と尋ねる。これに高村さんは、立ち上がると「潮風に身を包まれながら、この自然の大パノラマに心を洗われているんだよ」と完全に自分の世界に酔っている。更に「キミもこの店オリジナルのトロピカル・フルーツ・カメハメハ・ミックスでもどうだい」と言って、フルーツジュースをちゃんに勧める。しかしちゃんは「そんなことより、遺体はどうなったんです?」と真面目に事件のことを問う。高村さんは「それかせね、店の人は心当たりないらしいんだよ」と答える。すると「じゃあ、誰かの悪戯ですか?」と尋ねるちゃん。これに「おそらくねぇ。まったくこっちはもう多忙な業務に追われて1分1秒でも惜しい身なのに...」とぼやく。すると「めっちゃくつろいでいるじゃないですか」とちゃんのツッコミが直ぐに入った。高村さんは「まあ、兎に角異常なしだ。かき氷食べようよ」と言って、完全にリゾートに来たつもりになっている。しかしちゃんは「待って下さい」と言って立ち上がると「念のため調べてみましょう」と、真面目に言った。(でも、こけは正しい姿です。)

開店前の店内に入ったちゃんと高村さん。オーナーの貝塚が挨拶して、側にいる従業員の船山を紹介する。ちゃんは「本当に電話の内容に心当たりはないんですね?」と確認するように尋ねる。オーナーは「勿論ですよ。こっちが訳を知りたいぐらいです」と答える。更に船山が「ただの嫌がらせかもしれませんね」と、やはり心当たりがなく、オーナーは「迷惑な話だよなぁ~」と言っていた。ちゃんは「一応、店内を見ても良いですか」と尋ねると、「それは構いませんけれど、でも死体なんかあったら、我々でも気がつきますよ」と許可する。で、ちゃんは店内をじっくりと見て、続いて従業員の休憩室兼更衣室を調べるが何もなかった。

更に、オーナーの案内で厨房にやってきたちゃん。「キッチン担当の由利子くん」とオーナーが紹介すると、仕込み作業を行っていた由利子は手を止めて「どうも」と軽く会釈をする。ちゃんは「ちょっと調べるだけです。お手間は取らせません」と言うと、「はい、どうぞ」と由利子。で、厨房を調べ始めるちゃん。オーナーは「沖村は?」と由利子に尋ねるが「今朝はまだ...」と由利子。すると「何」やってるんだあいつは、もうしょうがないねぇ...」と漏らす。

厨房の中を一通り見たちゃんは大きな扉のある業務用フリーザーを目にすると、そちらの方に移動して「これは?」と尋ねる。すると由利子が「フリーザーです」と答えてちゃんの側にやってきた。「中を見てもいいですか?」とちゃんが言うと「ええ」と由利子。で、フリーザーの下段の扉を開けるちゃん。この時、由利子は視線を動かさず、ジッとちゃんを見ている。高村さんもちゃんの側にやってきて「何かある?」と言うが、「いいえ、何も」とちゃん。そしてフリーザーの扉を閉めた。由利子はその後も視線を変えることなく、ジッとフリーザーを見ていた。(ちゃんがその様子をチェックしていたのは当然です。)

厨房から店員たちと共に出て店内に戻ってきたちゃんと高村さん。ちゃんは「どうもお騒がせしました」と言うと、オーナーが「とんだ無駄足でしたね」と返す。ここで高村さんが「せっかくだからかき氷でも食べて帰ろうよ」と言いだし、オーナーは売り上げになると思って笑顔を見せる。高村さんは「僕はメロンミルク、君は宇治金時」と言うが、由利子が「それが今日は、まだ氷が届いていなくてかき氷が出来ないんですよ」と告げる。オーナーは「何だよ。昨夜の内に注文しなかったのか」と由利子に言うと「すいません」と由利子。それを聴いた高村さんは「何てこったい...かき氷のない海のレストランなんて、肉のないすき焼き、野菜のないサラダ、イケメンじゃない「ぐちゃかりまちゃお」(草刈正雄)みたいなもんじゃないか」と漏らすが、ちゃんは「最後のはどうかなぁ?」と素早い突っ込みを入れる。

その時、船山が海の方を指さして「あれ!」と声を上げた。みんなは船山が指差した方に視線を移すと、海に浮かんだボートから大きな炎が上がっていた。高村さんは「あっ、燃えてる」、ちゃんは「えっ、火事?」と声を上げる。で、5人は直ぐに走り出して海岸に向かった。

海岸にやってきた一同。ボートを見たオーナーは「あれはうちのボートだぞ。まさか沖村が...」と声を出す。(この時既に船山は制服を脱ぎ始めていた。)高村さんは「銭形くん、消防署に連絡して」と指示を出す。「は、はい」と言って携帯を取りだしたちゃんは119番通報をしようとする。更に高村さんは、「あっ、それから警察もね」と付け加えた。これに「はい。って、ここにいますよ」とちゃん。(こんな時でもツッコミは忘れませんでした。)で、消防署に電話を入れるちゃん。

そんな中、海パン姿になった船山は海に向かって走り出し、泳いでボートに向かっていった。高村さんが「ちょっと、無理しないでよ」と言って制しようとするが、オーナーが「彼はライフセーバーの資格を持ってますから。だからいつもウェット着用なんです。大丈夫」と説明し、船山のことを信頼しきっていた。船山は燃えているボートに向かって泳いでいき。ちゃんはその様子を見守っていた。すると「警視庁から入電中」と事件を知らせる入電が届く。「港区赤坂海岸で焼死体が発見された模様。死亡したのはリストランテ・ニワサイドの従業員・沖村隼人(おきむら・はやと)。直ちに捜査を開始せよ。」

ボートにあった死体を海岸に移し、鑑識も到着して捜査が始まる。ちゃんと高村さんが死体を見ると「うわぁ~」とちゃん、「海の上の焼死体か...アンビリーバブルな話だね」と漏らす。由利子は「そんなぁ...どうして...」と呆然となってよろめく。オーナーは「店で休ませていいかな?」と尋ねると「ええ、構いませんよ」と高村さん。で、船山とオーナーが由利子を助けるようにして左右から支え、由利子たち3人は店に戻って行った。

すると逆立ちした柴田さんが「報告します」と言って登場。「せいやぁ」という掛け声で立ち上がるとゼイゼイと息をしながら敬礼する。それを見た高村さんは「もうやめたら」と言うが「やめられないですね」と答える柴田さんでした。高村さんが「で、どうだったの?」と尋ねると「どうもこうもありませんよ」とおてあげ状態の柴田さん。「火災の原因は何ですか?」とちゃんが尋ねると「全身にガソリンを撒いて火を付けたようです」と報告する。素早く「じゃあそれは自殺だ」と高村さん。柴田さんは「但し、遺体には後頭部を打ち付けたような傷も見られます」と報告すると「それじゃあ他殺だ」と高村さん。柴田さんが「火を付けたショックでボートに頭を打ち付けた可能性もありますね」と見解を口にすると「あっ、それはやっぱり自殺じゃない」とコロコロと見解を変える高村さんだった。ちゃんは「でも、仮にこれが自殺だったら、どうして火を付けたんでしょう?」と疑問を口にする。高村さんは「本当だよね、この暑い最中に...」と相づちを打つが、ちゃんは「そうじゃなくって、何でわざわざ海の上で焼身自殺をする必要があるんですか?」と高村さんに尋ね、高村さんの自殺説を否定した。

レストランの店内に戻ったちゃんと高村さんは、テーブル席でオーナーと船山の2人に話を聞いている。「由利子さんは?」とちゃんが尋ねると船山が「ああ、今、休憩室で休んでいます」と答える。高村さんは「まあ、あんな遺体を見たんだ。無理はないね」と漏らす。で、オーナーが「彼女、沖村とつきあってましたから」と言い、船山は「僕は何度も止めるように忠告したんですけど...」と続ける。これにちゃんが「沖村さんって、問題のある人だったんですか?」と尋ねる。すると「まあ、正直、トラブルメーカーでしたね」とオーナー。ちゃんは「と、いいますと?」と尋ねると「遅刻は多いし、無断欠勤はするしなぁ」と言うと、船山も「ええ、随分と借金もあったようですよ」と言う。これを受けてオーナーが「この店に取り立て矢が来たこともありました」と言うと船山が「金はギャンブルにつぎ込んでいたようです」と、お互いを補足するように証言する。すると高村さんが「それは本当にトラブルメーカーだ」と漏らす。オーナーは「実は昨夜も一悶着ありましてね、沖村が給料を前借りしたいと泣きついてきたんですよ」と昨夜のことを語る。これまでにも随分と貸しているということで、オーナーはお金を貸さなかった。すると沖村は店を辞めてやる、と言って飛び出して行った。

それを聞いたちゃんが「沖村さんは相当追いつめられていた訳ですね」と言うと、高村さんが閃いて「そうか、分かったぞ」と口にした。「分かったんですか?」とちゃんが尋ねると「聴きたい?聴きたいだろう」とちゃんに言う高村さん。ちゃんは「聴いて欲しいんですね」と高村さんの性格を理解していた。で、高村さんは「つまり」こうだ」と言って珍推理を披露した。「ズバリ今朝の通報は沖村の自殺予告だったんだよ」すかさずちゃんが「何でそんなことするんです?」と問う。「自分の死をみんなに見せつけるためだ。だからここから見える海の上を死に場所に選んだんだ。救いの手を差しのべて貰えなかった、まあ、彼なりの復讐だ」と自信満々に言う高村さん。オーナーは素早く「逆恨みじゃないですか」と声を上げ、船山は冷静に「彼ならやりかねませんよ」と言う。これにちゃんが「待って下さい。自殺と断定するのは早すぎます」と冷静に言う。

すると、そこに柴田さんがやってきて「報告します」と言うと、「更衣室でこんなものを発見しました」と言って、遺書と思われるものを見せる。それはワープロで作られたものであり、「もう他に道はない。止められるならば、誰かに止めて欲しい。 沖村隼人」という文面でだった。高村さんは「遺書じゃないの」と言うとちゃんも「みたいですね」と言う。が、それを目にした船村は驚いた様になり、視線は固まっていた。(当然)ちゃんはそれを見逃さなかった。で「どうかしましたか?」と言うと、ちょっと間を置いてから気づいた船山は「やはり、自殺だったんですね」と答えた。ちゃんは柴田さんに「この遺書は何処にあったんですか?」と尋ねた。「更衣室の床に置かれていました」と柴田さんが答えると「そうですか」とちゃん。

話を終えてテラスに出てきたちゃんと高村さん。高村さんは「さあ、これではっきりしたろう」と言うと、ちゃんも「ええ、はっきりしました」と返す。高村さんは「これは自殺」と結論を口にするが、ちゃんは「これは自殺なんかじゃありません」と断言した。すると「ワッ?遺書が見つかったじゃないの」と高村さん。ちゃんは「第一に、ワープロの遺書なんて不自然ですよ。第二に、更衣室に遺書はあったと言いましたよね。それはあり得ないんです」と理由を語った。ちゃんが店の中を見て回った時、更衣室も見ていて、その時には床に遺書はなかったためと補足説明するが、「君が見た後にそっと置いたのかもしれないよ」と高村さん。が、ちゃんは「そうなんです。でもそれは、沖村さん以外の人物です」と言う、「何故?」と高村さんが尋ねると「覚えてませんか?私がここに着いた時、既にボートは沖に出ていたんです」と説明する。(やはり、細かい所までしっかりと見ているちゃんです。)

ちゃんと高村さんは海岸を歩いている。「遺書はニセモノ」と高村さんも納得した所に「検死の結果が出ました」と柴田さんが報告しにやってくる。「死因は脳挫傷、被害者の気管にすすなどの付着は見られませんでした。」と報告する。「つまり、…」と言うとそれを遮るようにちゃんが「火が付いた時、被害者の呼吸は既に止まっていた。これで決まりですね。沖村さんは誰かに殺されたんです」と言って殺人と断定した。柴田さんは「更にもう一点、骨や皮下組織に黒ずんだ壊死状態が見られます」と続けて報告する。高村さんが「壊死?」と言うと、ちゃんが「生物の組織の一部分が死滅する状態ですよ」と簡単に説明してくれる。しかし高村さんは「つまり、どういう事?」と訳が分からなくなり、ちゃんに尋ねる。これにちゃんは「もしかしたら沖村さんが亡くなったのは、私たちが思っているのよりずっと前なのかもしれません」と語る。更に柴田さんは「それから海中を捜索した警視庁のダイバーが、こんなものを発見したんですが...」と言って、海中から発見された黒ずんだ目覚まし時計を見せた。「目覚まし時計、ですね?」とちゃん。高村さんは「それがどうしたの?ただのガラクタじゃないの」と言っていた。ちゃんはその目覚まし時計を見てから海の方に視線を移すと、「寄せる、悪のさざ波」(ここでAパート終了。経過時間は12分半を越えた所でした。Bパートは13分弱となります。)

レストランに戻ったちゃんと高村さんは、再びオーナーに話を聞いている。オーナーは「えっ?自殺じゃないとおっしゃるんですか?」とちゃんに問い糾す。これにちゃんは「はい、殺人事件です」と断言する。すると「あの遺書はどうなるんですか?」とオーナーが質問する。「あれは、犯人が作ったニセモノです」と答えるちゃん。高村さんが「あなた、昨日、沖村さんと口論したそうですね」と追求を始める。オーナーは「確かにしましたけれど、でもそれで人を殺したりしませんよ」と犯行を否定する。ちゃんは「あなたの午前中の行動を教えて下さい」と言うと、「刑事さんたちが来られるまで、ずっと事務所にいました」と答える。ちゃんは「他の方も、沖村さんとトラブルはあったんでしょうか?」と更に尋ねる。すると「それは彼らに聴いてみてください」とオーナーは答えた。

続いて船村に話を聞くちゃんと高村さん。船村は「ええ確かに何度か沖村に金を貸してはいます。一度も戻ってきてはいませんが...」と証言する。「それを恨んでいる?」と高村さんが尋ねると、「恨みはしますけど、それで殺したりはしませんよ」と犯行は否定する。ちゃんが「午前中は何をしていました?」と質問を変えると「今朝は一番乗りだったので、店の鍵は僕が開けました。その後はいつものように開店準備をしていました」と答える船山。「沖村さんは由利子さんとつきあっていたそうですね?」とちゃんが質問を変えると「でも、彼女が犯人なんてあり得ません」と証言した。

続いて、由利子に話を聞くちゃんと高村さん。由利子は「つき合っていたと言うか、私が勝手に思っていただけなのかも知れません」と言う。高村さんが「彼には他にも相手がいたの?」と尋ねると「ええ、いたはずです」と言う由利子。「それが原因で言い争いになったことは?」とちゃんが問うと「いつも私が折れるから、喧嘩にはならないんです」と答えた。ちゃんは「午前中はずっと厨房にいたんですか?」と問うと「はい、料理の仕込みをしていました」と答えた。更に「沖村さんを恨んでいる人に心当たりは?」という問には「一番恨んでいたのは、私かもしれません」と沈痛な表情で答えた。

再び厨房にやってきたちゃんと高村さん。ちゃんは「3人とも沖村さんに恨みがあります」と言うと「うん、そうだね」と高村さん。「そして3人とも明確なアリバイがない。つまり、誰でも沖村さんを殺害してその遺体をボートに乗せることが出来たはずです」とちゃん。これに高村さんは「でも、あの3人が犯人とは限らないよ。外部の犯行だって考えられる」と言うが、ちゃんは「遺書を忘れてますよ。更衣室に遺書を置くことが出来るのは、あの3人以外にいません」と言う。しかし高村さんも「君も一つ忘れてるぞ。あのボートが燃えた時、3人は僕等と一緒にいたんだよ。どうやって火を付けるの?インポッシブルでしょう」と返す。しかし「そこにトリックがあるんです」とちゃんは答えた。で「トリックねぇ...」と頭を抱えてしまった。でも、ちゃんは「ただ問題は、何故そうまででして遺体を焼く必要があったのか。それが分かりません」と、まだ全体の解明までは到達していなかった。高村さんは「よほど被害者に恨みがあったんじゃないかな」と言うが「それだけじゃないと思います。その理由が分かれば、きっと全ての線が繋がる気がするんですが...」とちゃんは苦戦していた。

これを聴いた高村さんは「よーし、分かった」と大きな声を出すと「煮詰まった時にはかき氷でも食べて頭をクールダウンさせよう」と息抜きをということを口にする。「僕はブルーハワイ、君は宇治金時かなぁ」と言うが、ちゃんは「氷がないと言ってたじゃないですか」と、しっかりと覚えていました。すると高村さんは「ああ、そうだ。オー・マイガー!」が、ちゃんはこれに閃き「かき氷」と呟くとねフリーザーの扉を開けて、中を見た。そして「あるはずの氷がない」と呟くと、扉を閉めて立ち上がり、「謎は解けたよ、ワトソンくん

3人を集めたちゃん。「お待たせしました」とちゃんが言って話を始めようとするが、オーナーは「今度は何なんですか」、船山は「もういい加減にしてください。由利子さんだって、相当参っている」とうんざりした様子だった。(由利子はずっと俯いていた。)ちゃんは「この中に沖村さんの遺体をボートに乗せて、火を付けた人物がいます」と本題に入る。「誰なんですか?」とオーナー、「だったら、さっさとそいつを捕まえればいいじゃないですか」と船山は言う、すると振り向いて船山に向かって「あなたですよ、船山さん」とちゃんが返した。これに「えっ?何を言ってるんですか。だってあの時、僕は皆さんと一緒にいたんだ。どうやって火を付けるんですか?」と逆にちゃんに尋ねた。これにちゃんは頷くように高村さんに目で合図を送ると、高村さんが発見された黒ずんだ目覚まし時計を持ってきてちゃんに渡した。

その目覚まし時計を手にしてちゃんは「なんてことないトリックですよ」と言って、トリックの説明をする。目覚まし時計のハンマー部分にマッチを取り付けておき、設定した時間になるとマッチが左右に揺れて火が付いた。(けっこう原始的なトリックです。こういう単純なトリックって、意外と気づかないものです。)しかしこのままでは仕掛けが残る。だからボートが引き上げられる前に時計を捨てなければならず、それが出来たのは沖村を助けるためにボートに近づいた船山だけだ、と説明した。

続けて高村さんが「どうして遺体を焼いたりしたの?」と理由を尋ねる。これに船山は「それは... あいつが憎かったから...」と反論をせずに答えた。するとちゃんは「随分簡単に罪を認めるんですね」と言う。これに「えっ?」と船山。ちゃんは「あなたは遺体を焼くことで、ある物を隠そうとしたんじゃありませんか」と指摘する。高村さんが「ある物って?」と尋ねると「真犯人ですよ」とちゃん。

三味線の音が響き、岩場に白波が砕け散る。夜の闇が由利子を包むと、「大波小波かき分けて。…」ちゃんの口上が始まり、「私の錨で沈みなさい!」から「神奈川沖浪裏」の大浪がうねり、錨のストラップが飛んで行く。床に錨が突き刺さると、錨に繋がる赤い鎖は由利子に巻き付いていた。ちゃんが鎖を引くと、大回転をしてその場に倒れ込む由利子。ちゃんは「沖村さんを殺したのはあなたですね、由利子さん」と告げる。由利子は視線をそらすだけで何も言わなかったが、船山が由利子の側に行き「違う、彼女は関係ない」と言う。しかしちゃんが「床のルミノール反応で犯行現場は厨房と特定されました」と言い、柴田さんが凶器となった瓶を手にしていて「特定されました」と言う。ちゃんが「そして凶器はこれですね」と柴田さんが手にしている瓶を指差す。が、船山は「違う。僕だ。僕があいつを殺した」と再度言う。が、由利子がそれを制して「船山さん、もういいです」と言うと、立ち上がり、ちゃんに向かって「隼人は私が殺しました」と罪を認めた。高村さんは驚いて「二人は共犯だったんだ」と漏らすが、ちゃんは「いいえ、由利子さんは自分に共犯者がいることを知らなかったんですよ」と言う。「どういうこと?」と訳が分からなくなった高村さん。で、ちゃんは「この事件は、殺害の実行犯ともその隠蔽をした共犯者が別々の意志で行動していたんです」と語る。

由利子は「船山さんは私を庇ってくれようとしたんですよね」と言う。これに小さく頷く船山。で、由利子が昨晩のことを語る。昨夜、オーナーと船山が帰った後、由利子は一人残って片付けをしていた。そこに沖村が私物を取りに戻ってきた。沖村を諭そうとした由利子だったが、沖村は「お前」、何か勘違いしていないか。誰もお前となんかつきあってないだろう」と言われると、頭に血が上り、側にあったワインの瓶で沖村の後頭部を殴打した。気がついて我に返った由利子はどうしたらいいか分からず、とりあえずフリーザーの氷を出し、その中に沖村の死体を隠すと、氷を始末してから逃げた。(だから今日、氷がなかった。)

ここから先はちゃんが説明してくれる。今朝、遺体を発見した船山は、それが由利子の犯行と気がついた。すると「ずっと前から由利子さんが好きでした」と告白する船山。しかし、由利子の気持ちは沖村に向いていることも分かっていて、「あんな奴のために、彼女がこれ以上辛い思いをするのが許せなかった」と動機を述べた。だから船山は由利子を庇うために遺体を始末することにした。しかし、問題が一つあり、それは沖村の遺体に壊死の状態があったことである。これは重度の凍傷に見られる兆候であり、それが見つかれば遺体がフリーザーにあったことが分かる。同時にキッチン担当の由利子が真っ先に疑われてしまう。そう思った船山は、それを隠すために遺体を焼く仕掛けをした。そうとは知らない由利子は、今朝になって自首する覚悟を決めた。それで警察に遺体があると通報した。が、店に着くとフリーザーに遺体はなく、更に沖村は海の上で焼死体で発見された。驚いたが船山の思惑に気がついた。で、船山のために本当のことを話すことが出来なくなり、それで船山を庇うために遺書を作った。(事務所のワープロを使ったと、由利子は認めた。)それを見て、今度は船山が驚いた。

その時、船山は気づいたと語る。「由利子さんのためにと思ってしたことが、逆に苦しめてしまったんですね...」ちゃんは「遺書に書かれた文を覚えてますか?」と尋ねると、由利子に近づいて行き、「あれは、自分の罪を暴いて欲しい、あなた(由利子)の本心だったんでしょう」と言った。船山が由利子に「僕は余計なことをしてしまったんですね」と由利子に言うが「いえ、私がいけないんです」と由利子は直ぐに返し「船山さんの忠告通り、あの人に愛想を尽かしていればこんな事にならなかった。でも、彼のことが本当に好きだったんです」と胸の内を全て語った。

それを聴いた高村さんが由利子の側にやってきて、由利子を沖村の殺害容疑で、船山を証拠隠滅、及び死体損壊の容疑で手錠を掛けて逮捕した。(2人を手錠で繋ぎました。)

事件解決後、テラスで海を見ているちゃん。そこに高村さんが「お待ちどおさま」と言ってかき氷を手に持ってやってきた。ちゃんの顔も笑顔に戻っていた。「やっと落ち着いて食べれるよ」と言う高村さんに「まだ諦めてなかったんですね」とちゃん。高村さんは「僕はね、レモン&ミルク、はい、君は宇治金時」と言って、かき氷をテーブルに置いた。これにちゃんは「て言うか、何で私は宇治金時限定なんですか?」と問う。(事件に頭を使っても、高村さんが口にした内容までしっかりと覚えているちゃんでした。)すると高村さんは「君、焼き芋好きでしょう」と説明を始めた。「よく知ってますねぇ~」と驚くちゃん。(高村さんは歴代ケータイ刑事でちゃん以外の全員とコンビを組んでいて、みんな焼き芋が好きだったから、ちゃんもそうだと容易に予想出来ると思いますけど...)高村さんは「「焼き芋=さつまいも」、「さつまいも」の別名は「金時」。故に「君は宇治金時が好物、Q.E.D.」と言うと「どうだい、この僕の流れるような名(迷?)推理」と続けて、自分に酔う高村さんだった。が、ちゃんは「でも、宇治金時の「金時」は「小豆」のことですよ」と真面目に訂正してくれる。すると「えっ?そうなの?」と驚く高村さん。ちゃんは笑顔で「そうです」と返す。

すると高村さんは「僕はご存知のように、ワールドワイドな男だからさ...シャーベットやフラッペのことならまだしも、日本のかき氷のこと...、実は余りくわしくない...」と誤魔化していた。するとちゃんも「私もかき氷なら何でも好きなんですけどね」と笑いながら返していました。で、宇治金時を口に運ぶとで「美味しい!」と笑顔のちゃんでした。

次回、第3話の物語は「言いつけを守らなかった男! ~スッポンパパ殺人事件」という物語です。次回予告も「宇宙人」から始まり、ネタが満載であるが、内容の方もおもちゃ箱をひっくり返したような楽しい物語である。「シリアス路線」を標榜してスタートした「銭形海」であるが、「」から「」までに登場した色々なネタが随所に散りばめられていたり、SFじみた所があったり、ギャグに走る所があったりということで、「シリアス路線」からは少し離れたようなものになっている。(ちゃんは真面目に「シリアス路線」を支えていこうとしています。高村さんの暴走ぶりが楽しい所である。)また、ゲストも「・26話」以来となる原久美子さんであり、久しぶりの「ケータイ刑事」への出演となった。また、田沢監督はこの物語によって、初の「」から「」までの6作全てで監督を務めたことになりました。(後に、三原監督と古厩監督も6作制覇を達成します。)ということで、兎に角、見所満載の物語である。

鑑識メモ。ボートに乗ってオールを漕いでいる柴田さん。正面を向くと「今回はまさか冷凍庫が事件の鍵になるとはねぇ~」と感想を口にする。続いて、漕ぐのを止めると、「鰯」と書かれたフリップを手にして「これ、「いわし」って読むんですが、さかなへんに弱いと書くのは鰯が傷みやすいからなんですね。昔に冷凍庫があったら「いわし」もこんな名前を付けられずに済んだんでしょうね...」と束志流の知識を口にする。(「弱し」からの転化で「いわし」と言われるようになった、とされている。)で、フリップを置くと「さて、私は、大海原へと冒険に行きたいと思います」と言って再びオールを手にして漕ぎ始めるが、カメラが引くと、ボートは砂浜の上にあって、「これ陸だよ」と自分で突っ込んでいました。

MBSの放送では、この後の「私の錨で沈みなさい!」という着ボイスDLのお知らせも、また、本放送の時には流れたちゃんCM(インフォマーシャル)は当然カットされていました。

今回の物語は、事件の謎が二重に仕込んであり、今までとは違うものとなっていて、実に面白い物語でした。しかも、ギャグの方は控えめにして、スパイスのように隠し味的に散りばめたことも「シリアス路線」という所を感じさせてくれました。そして、登場人物の視線を上手く使い、これによって推理ドラマを盛り上げてくれました。

第1話は色々と力が入るのは当然であるが、第2話になると急にパワーダウンしてしまって、クオリティが落ちてしまう作品が多い中、これまで築き上げた「ケータイ刑事・ワールド」を踏襲しながらも、新たな挑戦を行い、しかも内容のあるクオリティの高い作品に仕上げた所は刺すがでした。この物語によって「銭形海」のこの後の期待も更に膨らみました。3rd.までの全39話を振り返ってみると、やはり今回の物語は「銭形海」も傑作だということを知らしめることになった物語であり、(本放送の時に記したように)新たな歴史を作るきっかけを作った作品となりました。

 

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  • 発売日: 2006/01
  • メディア: 大型本

THE ALOHA SHIRT―ハワイのスピリット、アロハシャツのすべて

THE ALOHA SHIRT―ハワイのスピリット、アロハシャツのすべて

  • 作者: デール ホープ
  • 出版社/メーカー: デザインエクスチェンジ
  • 発売日: 2003/07
  • メディア: ペーパーバック

↓「かき氷」ということで

アジアンデザート―1年中楽しめる焼き菓子・汁菓子・ゼリー菓子・もち菓子・氷菓子

アジアンデザート―1年中楽しめる焼き菓子・汁菓子・ゼリー菓子・もち菓子・氷菓子

  • 作者: のむら ゆかり
  • 出版社/メーカー: ブティック社
  • 発売日: 2001/10
  • メディア: 単行本

氷屋さん アンティークかき氷器 シルバー D-1394

氷屋さん アンティークかき氷器 シルバー D-1394

  • 出版社/メーカー: パール金属
  • メディア: ホーム&キッチン

Swan(スワン) ミニ手動式氷削機 「ちいさな南極。」 SI-2C

Swan(スワン) ミニ手動式氷削機 「ちいさな南極。」 SI-2C

  • 出版社/メーカー: Swan(スワン)
  • メディア: ホーム&キッチン

Swan(スワン) 家庭用電動式氷削機 「ice one (アイスワン)」

Swan(スワン) 家庭用電動式氷削機 「ice one (アイスワン)」

  • 出版社/メーカー: Swan(スワン)
  • メディア: ホーム&キッチン

↓「ライフセーバー」ということで

ライフセーバー

ライフセーバー

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 日本実業出版社
  • 発売日: 1997/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

ライフセーバー (Vol.2)

ライフセーバー (Vol.2)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 日本実業出版社
  • 発売日: 1998/06
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

↓「壊死」ということで

現代外科学大系〈7〉壊死・壊疽・炎症・感染症・中毒 (1969年)

  • 作者: 石川 浩一
  • 出版社/メーカー: 中山書店
  • 発売日: 1969
  • メディア: -


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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その47) [ケータイ刑事]

今回のテーマは「宇宙と社長」である。普通に考えたら、どういう関係があるのか疑問に思うところであるが、こういうとんでもないものの組み合わせというアイデアが「ケータイ刑事」と「007」に共通しているのである。→「傑作」という作品は、やはり類似点があるということである。

今回登場してもらうのは、「ケータイ刑事」からは「・1st.3話」に登場した亀山良夫社長、「007」からは「007は二度死ぬ」に登場した大里化学の社長の大里(ミスター・オーサト)と、「ムーンレイカー」に登場したヒューゴ・ドラックスの2人である。(ドラックスは正確に言えば会社の「社長」ではなくて「オーナー」ですけど...)

ケータイ刑事」:亀山良夫、80歳。「・1st.3話」に登場したゲスト・キャラである。(但し、殺される被害者である。)15年前の寒い夜のこと、事業に失敗続きだった亀山社長の夢枕に宇宙人が立ち、「スッポンを原料にして健康食品を作れば成功する」と告げられた。その時、商売が成功した暁には、毎朝、日の出に向かって感謝の祈りを捧げろ、と言い残して宇宙人は消えた。それで彼は健康食品「スッポンパパ」の商品化を行った。すると宇宙人の言葉通り、「スッポンパパ」は大ヒット商品となり、現在の地位を築いた。それ以来15年にわたって、亀山社長は宇宙人の言葉に従って、感謝の祈りを一日も欠かさず、毎朝行っていた。といういきさつのある彼は、宇宙人の存在を信じていた。よって、「宇宙」に繋がる要素を持っている男である。

そんなある日、亀山社長は体中の血が全て抜き取られた変死体で発見された。高村さんは「キャトルミューティレーション」と言っていた。(結局は違ったのですが...)

宇宙人の存在に関しては、現在の地球の科学力では、その存在を肯定することも出来ず、否定することも出来ない状況である。(確率論で考えると、存在するだろう、という結論を導き出せるが、あくまでも推論であって、存在を証明することは出来ない。→地球人も宇宙に存在する星の地球にいることから、「宇宙人」だと言うこともできるので、広義に解釈したら「宇宙人は存在する」ということになりますけど...)よって、ここでは宇宙人の存在に関しては言及しないが、亀山社長は宇宙人の存在を信じていた。

宇宙人相手に商売しているとか、宇宙人を宣伝に使っている訳でもなく、また、彼自身が宇宙に飛びだしたと言うこともないが、彼自身は成功したのは宇宙人のお陰だと思っているので、何はさておき「宇宙」に関する要素を持っている男である。

007」:大里。シリーズ第5作「007は二度死ぬ」に登場したキャラクターである。彼は大里化学という日本企業の社長であり、スペクターの幹部でもある。(但し、スペクター幹部のナンバーは不明。)大里化学は、スペクターにロケット燃料用の液体酸素を供給することを行っていたが、これは表向きのことである。実は、スペクターのボス・ブロフェルドの命令を受けて、米ソの間で核戦争を起こさせようとして、米ソ両国のロケットを捕獲するための秘密のロケット基地を火山の下に建設した。(表向きはカルデラ湖にしか見えない湖がカムフラージュしていたが、そんなスケールの大きな秘密基地でした。)

彼は「あっ、そう」と言うのが口癖であり、多くの部下を抱えていて、ブロフェルドの命令に従って作戦を進めていた。そんな中、ブロフェルドからボンドを暗殺するように命じられ、それを実行しようとするが、失敗して基地に戻ってきた。するとブロフェルドは失敗の責任を取らせるということで、あっさりと射殺されてしまった。(最期はあまりにも簡単であった。)

大里社長はロケット燃料を取り扱っていたということで、宇宙に飛びだしていった訳ではないが、宇宙関連の事業を行っていたので、彼も「宇宙」に関係する要素を持っている男である。

007」:ヒューゴ・ドラックス。シリーズ第11作「ムーンレイカー」に登場したキャラクターであり、敵の親玉である。彼の所有する会社・ドラックス・インダストリーは、スペースシャトルの開発や製造から、宇宙飛行士の訓練まで行っている巨大産業を手掛ける会社である。(宇宙関連事業であるのは言うまでもない。)彼は、知力、体力に優れた若者だけを、一時的に宇宙ステーションに移住させ、その間に全人類を抹殺する猛毒ガス(ウラリではありません)を地球に散布して人類を抹消し、宇宙ステーションに移住した人間によって新しい世界を築き上げ、自らはその創造主になるという野望を持っていた。

6機のスペースシャトルと宇宙ステーションまで築き上げている大富豪である彼は、着々と野望を実現しようとしていた。そんな中、スペースシャトルに不具合が発生したことから、イギリス空軍が輸送中のアメリカのスペースシャトルがジャックされるという事件が起こり、ボンドが調査に乗り出した。で、彼の野望に気づいたボンドは、やはり調査のために潜り込んでいたCIA工作員・Dr.グッドヘッドと共に、人類抹殺という野望を食い止めるために動く。最期は、宇宙ステーションでのボンドとの対決に敗れ、エアロックを解除され、真空の宇宙空間に放り投げ出されて散った。

彼はスペースシャトルに乗って宇宙ステーションに行ったので、「宇宙」に行った男である。しかもその宇宙に投げ出されて最期を迎えたので、彼はずっと宇宙にいることになる。ということで、最も「宇宙」と繋がっているキャラクターである。

「宇宙と社長」というとんでもないテーマとした今回であるが、形は違うものの、こうも「宇宙」に繋がる社長がいるということが凄い所である。普通に「社長」と言っても、世界的な大企業から、町中の個人経営の社長まで、実に様々な社長が世の中にはいる。しかも、それぞれの会社の年商を見ても、上の方と下の方では何桁も違っている。それなのに、「ケータイ刑事」と「007」には「宇宙」というキーワードで繋がる社長が揃っているのは驚くべき所である。「宇宙関連事業」といえば、最先端の技術と莫大な資金が必要とであり、「007」の世界に登場するのは分かるが、そんな「宇宙関連事業」に携わっていない社長が「宇宙」に繋がっている所が「ケータイ刑事」の面目躍如といったことになる。(普通に考えると、別に「宇宙人」がどうのという社長にしなくても良いですから...)→「ケータイ刑事」には「宇宙」に繋がらない「社長」もたくさん出てきているのは言うまでもない。

また、会社と言っても業績の方は良い所と悪い所があって、中には設立時からずっと赤字が続いていて、いつ潰れてもおかしくないという会社まで存在している。そんな中、今回取り上げた3人の会社は、全て業績が好調であるという共通点がある。また、この3人には、役割は少し違う所があるものの、全員に使用人がいる。(個人経営の社長ではそこまではいないですし...)亀山社長にはお抱えの運転手とメイドがいるし、ドラックスには、用心棒も兼ねた使用人・チャンがいる。また、大里社長にはスペクター幹部でNo.11のヘルガ・ブラントが表向きの秘書として側にいて、それ以外にも用心棒を抱えている。ということで、「業績好調」と「使用人がいる」「全員死亡」(死に方は三者三様ですが...)という共通点がある。

一方、違いについては、この3人では共通点よりも違いの方が多いのも事実であるが、兎に角共通することが複数あるということの方が驚くべき所であり、こういう所にも「傑作」である「007」/「ケータイ刑事」だということを感じさせてくれる所である。

次回も「ゲストキャラにおける類似点」というテーマを続けます。今のところは「銭形海」のゲスト・キャラに関係するテーマを続ける予定でいます。

 

ケータイ刑事 銭形海 DVD-BOX 1

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  • 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
  • メディア: DVD

007は二度死ぬ (デジタルリマスター・バージョン)

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  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
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007は二度死ぬ アルティメット・エディション

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  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
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ムーンレイカー (デジタルリマスター・バージョン)

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007 ムーンレイカー アルティメット・エディション

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  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
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