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WILD AT HEART(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]

表題の作品は1990年の映画「ワイルド・アット・ハート」である。D.リンチ・ワールド全開という作品であるが、音楽の方もプレスリーのカヴァー曲が話題になった作品である。ジャンルとしてらバイオレンス・コメディに分類される作品であるが、「D.リンチ・ワールド」自体が一つのジャンルになっているところがあるだけに、これでもよろしいかと...

作品データを記しておくと、時間は124分、原作はバリー・ギフォード、製作総指揮はマイケル・クーン、監督と脚本はデヴィッド・リンチ、撮影はフレデリック・エルムズ、音楽はアンジェロ・バダラメンティである。そして出演は、ニコラス・ケイジ、ローラ・ダーン、ウィレム・デフォー、イザベラ・ロッセリーニ、ダイアン・ラッド、シェリリン・フェン、シェリル・リー、ハリー・ディーン・スタントン、たちである。また、本作はカンヌ映画祭でグランプリ(パルム・ドール)を受賞している。

アメリカ南部。恋人のルーラとの間を邪魔する者には殺人さえも厭わないというワイルドな若者セイラー。彼はルーラに因縁をつけてきた黒人の男を殺してしまうが、それは娘に対して偏執狂的な愛情を持ったルーラの母・マリエッタが2人を分かれさせようとして手を回したものだった。それから2年、保釈されたセイラーはルーラと共にカリフォルニアに旅立った。2人の破天荒な旅は、マリエッタが雇った探偵をもまいて続く。苛立ったマリエッタは暗黒街の殺し屋にセイラー殺しを依頼して、自分も娘を捜す旅に出る。そんな中、ルーラは妊娠していることに気づく。また、セイラーはある町で知り合った男・ペルーから強盗の仲間に誘われる。しかし、強盗は失敗に終わり、ペルーは射殺、セイラーは逮捕されることになった...

セイラーとルーラの個性も強いが、脇役もまた一癖も二癖もある強烈な個性を持った人物が出てくるというように、D.リンチ・ワールド全開であり、そこに暴力、死、セックスというテーマを映像の中に散りばめられている。理解に苦しむ所も多少あるが、鬼才・D.リンチ監督作らしい作品である。

音楽の方は、知るリンチ作品では欠かすことの出来ないA.バダラメンティであり、D.リンチ・ワールドを知り尽くしているだけに、正に絶妙の音楽を聴かせてくれる。ということで、サントラ盤の方も映画と共に聴いてもらいたいアルバムである。

そのサントラ盤の収録曲は以下の全15曲である。『Im Abendrot』『Slaughterhouse』『Cool Cat Walk』『Love Me』『Baby Please Don't Go』『Up in Flames』『Wicked Game』『Be-Bop-A-Lula』『Smoke Rings』『Perdita』『Blue Spanish Sky』『Dark Spanish Symphony [String Version]』『Dark Spanish Symphony ['50s Version]』『Dark Lolita』『Love Me Tender』。

注目は、やはりプレスリーのカヴァー曲でしょう。特に、アルバムのラストを飾る『Love Me Tender』はプレスリーが歌っているのではないか?と錯覚するほど、オリジナルのプレスリーに近いボーカルを聴くことが出来る。これだけでも十分に価値のあるサントラ盤である。映画と共にセットにして堪能しましょう!

 

Wild At Heart: Original Motion Picture Soundtrack

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  • アーティスト: Original Soundtrack
  • 出版社/メーカー: Spectrum
  • 発売日: 1990/08/07
  • メディア: CD

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ワイルド・アット・ハート スペシャル・エディション

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  • 出版社/メーカー: ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
  • メディア: DVD

ワイルド・アット・ハート

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「柳生武芸帳」(その4) [映画(邦画)]

今回は、東映シリーズの第3作についてです。この作品は、シリーズ作品であるが、全9作の中でタイトルに唯一「武芸帳の文字が含まれていない作品である。物語はそのタイトルが示すように「武芸帳」には関係ない物語であるのだが、本作がシリーズ作品に含まれているということで、「武芸帳」を巡る争いの中、十兵衛は常に戦いの場にいるということが分かることになり、十兵衛というキャラがより厚みを増すことになる。

シリーズ第3作柳生一番勝負 無頼の谷」(1961年)
作品データを記しておくと、1961年の東映京都の作品で、86分の白黒作品である。原作は五味康祐、監督は松村昌治、脚本は永江勇と関伊志雄の2人、撮影は脇武夫、美術は白根徳重、音楽は阿部皓哉である。そして出演は、近衛十四郎、山城新伍、里見浩太郎、久保菜穂子、戸上城太郎、中里阿津子、立原博、徳大寺伸、八汐路佳子、伊沢一郎、矢奈木邦二郎、佐藤洋、富家賢次、三島謙、原田甲子郎、富田仲次郎、加藤浩、雲井三郎、阿波地大輔、晴賀俊介、源八郎、春川ますみ、鈴木金哉、有川正治、松田金次郎、舟越正雄、富永佳代子、双葉香、富士薫、吉井鏡子、松川純子、たちである。

10年ぶりに松月の庄を訪れた柳生十兵衛。しかし、狼谷の郷土大田黒刑部と陣十郎兄弟が藩主の諏訪信濃守と家老・三田村内膳と組んで悪政の限りを尽くしていた。十兵衛の存在が邪魔だった家老は暴れ者の丑之助に、十兵衛は父の仇だと吹き込み十兵衛を狙わせる。陣十郎たちが十兵衛に襲いかかるが、その時丑之助は崖下に転落してしまい、十兵衛に助けられる。そんな中、家老たちが銃の試し撃ちをしているのを目撃した大田黒兄弟たちが捕らえられ、十兵衛に罠が仕掛けられる。十兵衛を慕っていたおもんが丑之助に助けを求め、狼谷に帰る丑之助。そこで父の仇は十兵衛ではなく大田黒刑部と知る。罠に落ちた十兵衛を助けに向かう丑之助。そして決闘へ...

本作は「武芸帳」に関するシリーズ作品ということでは番外編と捕らえることが出来る。しかし、シリーズの主役である十兵衛を別の形で描かれたことによって、本作以降の作品において、十兵衛というキャラに厚みが増すことになるので、存在価値は大いにある。殺陣の方もしっかりと見せてくれているので、こういう作品もまた悪くない。何事にでも息抜きは必要であるが、そういうつもりで接することでよろしいかと...

 

↓ビデオです。(DVD化されていません)

柳生一番勝負~無頼の谷~

  • 出版社/メーカー: 東映ビデオ
  • メディア: VHS

 

↓一応、シリーズの原作です。

柳生武芸帳〈上〉 (文春文庫)

柳生武芸帳〈上〉 (文春文庫)

  • 作者: 五味 康祐
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2006/04
  • メディア: 文庫

柳生武芸帳〈下〉 (文春文庫)

柳生武芸帳〈下〉 (文春文庫)

  • 作者: 五味 康祐
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2006/04
  • メディア: 文庫


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BEST HIT USA 2008[2008/4/29] [音楽(etc.)]

いつものように、一番早い放送である火曜日夜のBS朝日の放送において、ON AIR曲と「TIME MACHINE」のコーナーの情報を中心に記して行きます。ここのところ、ストレスが溜まる内容だったが、今回はかなり良い内容でした。

最初は、「初っぱなはゲストを迎えますが...」と言うと「23年ぶりのゲストです。彼らはまだやってます」ということで、NIGHT RANGERの3人がスタジオに登場となりました。(やっぱり、随分と年齢を重ねたと感じる3人です。)ツアーの話などをしていました。ON AIR曲は1983年の日本ツアーのライブDVDから『(You Can Still) Rock In America』でした。(25年前のライブということで、やっぱり若い!)が、そのライブは盛り上がってきたところで音の方をフェードアウトさせちゃうなんて、DVDを買えと言ってましたね、これは...

続いては「COUNTDOWN USA」の20位から11位までの発表があり、その中から今週13位のMADONNAの新曲(Featuring JUSTIN TIMBERLAKE 名義ですね。)『4 Minutes』がON AIRされました。それに続いては今週のTRIPLE A CHARTのTOP 10の紹介が、B-52'sの『Funplex』(今週10位)に乗せて行われました。

CMを挟んでからは、「STAR OF THE WEEK」のコーナーでした。SEAN KINGSTONということで、インタヴューは「SEAN KINGSTONを知る10の質問」に答えるという形で矢継ぎ早に答えて、3rd.シングルについて語ってから、その3rd.シングル『Take You There』がON AIRされました。(途中までで、インタヴューの続きになりました。)

それに続いては「C/D USA」の10位から4位までの発表、今週のURBAN AC CHARTのTOP 10の紹介が、今週1位のJAHEIMの『Never』に乗せて行われました。

CMを挟んでからは「TIME MACHINE」のコーナーです。今週は4/29ということで、以下の4件が紹介されました。

1963年:アンドリュー・ルーク・オールダム氏とROLLING STONESがマネージメント契約を結んだ。そしてI.スチュアートをメンバーから外したり、不良スタイルで売り出して世界的なバンドに育て上げることになった、1967年:ARETHA FRANKLINが『Respect』を発表した。この曲はR & Bとポップの両部門で1位になる大ヒットとなった(BillboardのTOP 100でも2週連続1位となり、1967年の年間シングル・チャートでも13位にランクインしている)、1976年:BRUCE SPRINGSTEENがツアーで立ち寄ったメンフィスで、エルヴィスのグレースランドの屋敷に向かい、塀を乗り越えようとして警備員に見つかった。自分が表紙になっている「TIME」と「NEWSWEEK」を見せて中に入れて貰おうとしたが応じなかった、1989年:BON JOVIのJON BON JOVIがラスベガスで、高校時代からの恋人・ドロシーと結婚した。

また、4/29が誕生日のアーティストとして紹介されたのは以下の1人でした。(筆者が覚えている範囲では、初めての19世紀生まれの人物でした。)DUKE ELLINGTON(1899年生まれ、享年75歳)。

このコーナーからは、19年前に結婚したJON BON JOVIについて補足説明があってから、1988年(=結婚の前年です。)のBON JOVIの『I'll Be There for You』がON AIRされました。

続いて「C/D USA」のTOP 3の発表があり、最後のリクエストはBOZ SCAGGSの1988年のヒット曲である『Heart Of Mine』でした。'70's後半からのA.O.R.ブームの時期の数々のヒット曲と、この曲は彼の代表的なヒット曲であるが、それにしても日本人の琴線に触れるのか、日本では今だに人気の高いアーティストですね。実際、心を捉えて離さない名曲ですけど...

次回は、EPGの番組情報によると、ゲストには、セルジオ・メンデス、シカゴ、ナイト・レンジャーの名前があります。(N. RANGERは今週に続いてということになりますが、今回の続きという形なのでしょうかねぇ?)また、説明文の方は、セルジオ・メンデス!さらにシカゴ!大御所がスタジオに登場!時間通りに番組は終わるのか?、とあります。(時間通りに終わらないと面白いのだが、そんなことは無い訳で... 情報が少なくなりそうな予感が...)

 

ジャパン・ツアー’83

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  • 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
  • メディア: DVD

Hard Candy

Hard Candy

  • アーティスト: Madonna
  • 出版社/メーカー: Warner Bros.
  • 発売日: 2008/04/28
  • メディア: CD

ハード・キャンディー

ハード・キャンディー

  • アーティスト: マドンナ,ジャスティン・ティンバーレイク,カニエ・ウェスト,ティンバランド
  • 出版社/メーカー: Warner Music Japan =music=
  • 発売日: 2008/04/30
  • メディア: CD

4 Minutes

4 Minutes

  • アーティスト: Madonna
  • 出版社/メーカー: Warner Bros / Wea
  • 発売日: 2008/04/29
  • メディア: CD

Funplex

Funplex

  • アーティスト: The B-52s
  • 出版社/メーカー: EMI
  • 発売日: 2008/03/25
  • メディア: CD

Sean Kingston

Sean Kingston

  • アーティスト: Sean Kingston
  • 出版社/メーカー: Sony/BMG
  • 発売日: 2007/07/31
  • メディア: CD

The Makings of a Man

The Makings of a Man

  • アーティスト: Jaheim
  • 出版社/メーカー: Atlantic
  • 発売日: 2007/12/18
  • メディア: CD

New Jersey

New Jersey

  • アーティスト: Bon Jovi
  • 出版社/メーカー: Vertigo
  • 発売日: 1999/02/09
  • メディア: CD

Other Roads

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  • アーティスト: Boz Scaggs
  • 出版社/メーカー: Sony Japan
  • 発売日: 1988/05/24
  • メディア: CD


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AMBROSIA『ONE EIGHTY』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1980年に発表された彼らの4th.アルバムである。邦題は「ワン・エイティ 真夜中の晩餐会」と付けられている。デビューした時はプログレ・バンドだった彼らであるが、サウンドが次第に変わっていき、本アルバムでは「プログレ」の「プ」の字も残っておらず、ソフト・ロックに変わっている。とかも、当時ブームになっていたAORと言って良いものであり、とても聴きやすいものとなっている。そういうこともあって、Billboardのアルバム・チャートでは最高位25位、1980年の年間アルバム・チャートでは64位にランクインしている。(最高位を考えたら、かなりのロング・ヒットになったことも分かります。)

収録曲は以下の全9曲である。『Ready』『Shape I'm In』『Kamikaze』『You're The Only Woman』『Rock N' A Hard Place』『Livin' On My Own』『Cryin' In The Rain』『No Big Deal』『Biggest Part Of Me』。

この中からは『Biggest Part Of Me』がシングル・カットされて、最高位3位を記録する大ヒットになった。(1980年のBillboard年間シングル・チャートでも27位にランクインしている。)

本アルバムからの筆者のお薦め曲は、シングル・ヒットを記録した『Biggest Part Of Me』を筆頭にして、『Ready』『You're The Only Woman』『Livin' On My Own』という所をピックアップしておく。

彼らのサウンドが変化したことに関しては、バンドである限りは変化していくのはあってしかるべきだと思うが、プログレからAORへの転身というのは、バンドとして生き残っていくための苦肉の策であり、商業バンドに落ちぶれた、という厳しい意見も聞かれる。筆者はそこまでは言わないが、アメリカのプログレ・バンドとしての期待があった彼らがプログレから足を洗ってしまったのは残念な所である。(彼らもそうだが、'80'sを迎えると、プログレ・バンドは殆ど消えてしまったけど...)が、そういう彼らの過去を知らなくて、AORバンドという認識で捕らえて、本アルバムに耳を傾けるのも悪くないものである。ポップであり、聴きやすく、メロディアスな所があり、当時の流行りのサウンドを聴かせてくれるということで、'80'sらしいサウンドをたっぷりと聴かせてくれている。ということで、これまでの彼らを知っていても、同名の別バンドと捉えて聴くことにすればすっきりするかと...

One Eighty

One Eighty

  • アーティスト: Ambrosia
  • 出版社/メーカー: Warner Bros.
  • 発売日: 2000/02/07
  • メディア: CD


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