ゴーオンジャー#14 [特撮]
今回のBGMは、えなりかずきの『温泉に行きたい』です。何だかんだで温泉に行きたくなるが、この心理を擽る温泉業界が影にいた物語でした。
今回のノリは「カーレンジャー」といった感じで、1度だけ登場した「天下の浪速ロボスペシャル」を彷彿させる所があった合体でした。→「カーレンジャー」は「かあぁーーれんじゃー」とOPでコールしていたが、「ゴーオンジャー」も「ごおーーおんじゃー」とコールしているということ、更に共に車がモチーフという共通点があります。
今回は緑がかき乱し、髭のオッチャン・藤尾が美味しい所を持っていき、赤とケガレシア(汚石冷奈)が脇を固め、それ以外は完全に空気でした。
カマバンキの幻覚に捕らえられたものの、それを簡単に打ち破った藤尾。立派な髭があり、堂々としている姿は「バトルフィーバーJ」の倉間鉄山将軍を彷彿させる所があり、緑の首根っこを捕まえて引きずっていく所までは堂々といていて威厳まであったが、その後は余りにも美味しすぎる。精神論的に良いことを言ったが、あっさりとノックアウトされてダウン。美味しい所を全てかっさらっていったのは存在感ですね。
一方、赤が一番弟子のようにくっついていったが、「長いものには巻かれろ」ということで、バカレッドらしい所でした。→藤尾、一度きりにするにはもったいないキャラでした。
ケガレシアの目的は藤尾の強さの秘密を探ること。「敵を知るには...」ということなんだろうが、どう見ても「敵を見て矢を矧ぐ」と言った感じであって、こういうノリの作戦も昭和ヒーローの敵の執る作戦らしいところです。しかも「滝に打たれて雑念を捨てることが極意だ」ということで精神論、根性論を持ち出したかと思ったら、ここは現代的なノリで、カマバンキが簡単にパワーアップしちゃう軽さ。脳天気で実に重みもない昭和ヒーロー・パワー全開でした。
ただ、今回の物語は、違った見方をすると、次回が新キャラ登場ということで、新たな玩具のプレゼンになりそうなだけに、今の内に現時点までの玩具を再度アピールしておこうと、という意図が感じられるものであった。何せ、玩具の宣伝ということにしたら5人もいらないし、「楽しく遊ぼう!」ということで、緑に宣伝を託すというのは納得できる人選である。で、緑に一気におさらいという形でのPRと、キャストとソウルがいつもと違う組み合わせも出来るという新たな遊び方の紹介をしていただけ、ということにもなる。まあ、スポンサーとしたら、必死になって玩具の宣伝をしなければならないというのも理解できるが、そもそも、毎年発売する玩具の数が多すぎるというのも売り上げが伸びない原因になっていることに気づかないのでしょうかねぇ???
↓こちらも今回のタイアップ企画に含まれるでしょう...
↓「浪速ロボスペシャル」はこれに収録されています。
↓倉間鉄山将軍はこちら(全5巻、間は省略。)
TBは http://meichiku-et.seesaa.net/article/97238408.html を参照されたし。
桑名正博『GOLDEN BEST』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のベスト盤は2005年にリリースされたものである。彼については、いくつかベスト盤がリリースされているが、本ベスト盤は、発表したシングルの全てを中心に選曲されていて、時間の方もCDフォーマットの上限に近い75分を越えているということで、1枚もののベスト盤ということではベストと言ってよいものである。
収録曲は以下の全17曲である。『真夜中列車第2便』『哀愁トゥナイト』『薔薇と海賊』『サード・レディー』『テキーラ・ムーン』『スコーピオン』『セクシャルバイオレットNo.1』『You’re My Baby』『THE SUPER STAR』『SPORTS WOMAN』『ダーティーヒーロー』『ロンリネス』『追跡ハートエイク』『ミラー・ドライブ』『RAINな20才にさよならを』『Follow Your Heart』『風を愛して』。
CMソングになって大ヒットした彼の代表曲である『セクシャルバイオレットNo.1』をリード・トラックに持って来ないで、曲の発表順という構成にしてある所は、オーソドックスだが「オール・ベスト」というベスト盤では重要なポイントであり、これによって時間の流れと共にボーカリストとして、ミュージシャンとしての変化も分かることになる。つまり、資料性としても価値のあるものになる。
最近はミュージシャンではなく、タレントになっており、しかも家業を継いでいることもあって、ミュージシャンという面影はすっかり無くなっているが、'70's終盤から'80'sの頭に「桑名節」と言われる独特のボーカルをたっぷりと堪能できるのはうれしいところである。昔の彼を知らない世代には、ビックリ業天・玉手箱になることだろう。
お薦め曲は、デビュー・シングルの『哀愁トゥナイト』『テキーラ・ムーン』『ダーティーヒーロー』『ロンリネス』『追跡ハートエイク』『Follow Your Heart』『風を愛して』という所をピックアップしておく。(『セクシャルバイオレットNo.1』を記さないのは当たり前すぎるからである。)
'70's終盤から'80's初頭というのは、音楽シーンが大きく変わろうとしていた時期であり、当時のヒット曲には現在の音楽シーンでは希有になった味があるだけに、当時を懐かしむにも、また、当時を(初めて)知るにも、教科書になるアルバムである。
- アーティスト: 桑名正博,松本隆,下田逸郎,糸井重里,りりィ,岡田冨美子,Peter Rafelson,山口洋子,アン・ルイス,小島良喜,大野雄二
- 出版社/メーカー: BMG JAPAN
- 発売日: 2005/04/20
- メディア: CD
BILLY JOEL『TURNSTILES』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1976年に発表された彼の4th.アルバムである。大ヒットした「THE STRANGER」の1作前のアルバムということで、発表当時は大きなヒットにならなかったが、後に再評価されることになったアルバムである。(発表当時のチャート成績は、最高位122位に留まり、その前の2作と比べるとセールスは散々という状況だった。→の地に再評価されて、トータルとしてはそれなりのセールスを記録することになった。)また、原題よりも邦題を記しておいた方が分かりやすいと思えるので、それを記しておく。本アルバムの邦題は「ニューヨーク物語」である。
収録曲は以下の全8曲である。『Say Goodbye To Hollywood』『Summer, Highland Falls』『All You Wanna Do Is Dance』『New York State Of Mind』『James』『Prelude/Angry Young Man』『I've Loved These Days』『Miami 2017 (Seen The Lights Go Out On Broadway)』。
この中からは『New York State Of Mind』がシングル・カットされたが、Billboardのチャートにランクインすることはなく。当時は全くヒットにはならなかった。
本アルバムからのお薦め曲は、言うまでもなく『New York State Of Mind』である。発売当時はシングル・カットまでされたのに大きなヒットにならなかったが、次作「THE STRANGER」の大ヒット以降、再評価されて、今では彼の代表的なピアノ曲ということになったが、良い曲はやはり良いものです。また、やはり後にライヴ・バージョンでシングル・カットされた(ライヴ盤のリリースの後)『Say Goodbye To Hollywood』のスタジオ・バージョンは本アルバムである。(『Miami 2017 (Seen The Lights Go Out On Broadway)』もしかりである。)そして『Summer, Highland Falls』『Prelude/Angry Young Man』と、お馴染みの曲がたっぷりと聴くことが出来る。(曲名を挙げたものをお薦め曲と言うことにしておきます。)
現在では、BILLYのお馴染みの曲がたっぷりと収録されているということで、本アルバムがヒットしなかったのは謎と考えるのが素直な所であるが、それは全米No.1アルバムとなった次のアルバム「THE STRANGER」によって本アルバムが再評価されることになったためである。大ヒット・アルバムが生まれたら、それ以前のアルバムが再評価されるというのは珍しいことではないが、本アルバムのように、複数の収録曲がお馴染みの曲になってしまうというのは珍しい。それを考えたら、大ヒット・アルバムが生まれる前から、既に高く評価されるだけの内容を持ったアルバムが発表されていたということになり、改めてBILLYの素晴らしさを感じることになる。
BILLYを聴くのであれば、しっかりと聴いておきたい、いや、聴いておかなければならないアルバムである。